業界大手が米国内の電池強化で団結

5月24日、「米国電池自立同盟(Coalition for American Battery Independence: CABI)」が発足した。米国に大型電池サプライチェーンを構築するためのより強力な連邦支援を求めて活動する団体で、自動車大手、電池企業、電気自動車スタートアップ、リチウム生産者が参加している。参加企業・団体には、ゼネラル・モーターズ社(General Motors: GM)、フォード自動車(Ford)、パナソニック、テスラ社(Tesla)、フォーム・エナジー(Form Energy)、プロテラ社(Proterra)、ゼロ排出輸送協会(Zero Emission Transportation Association)などが含まれる。本同盟は、ロビー企業のバウンダリー・ストーン・パートナーズ(Boundary Stone Partners)を通じて運営され、電気自動車及び貯蔵向けの電池をターゲットとし、マテリアル処理や精製から、電池パックを市場化するための部品製造までのあらゆる点で一貫した連邦支援を得ることを目指す。 Axios “Industry heavyweights unite in U.S. battery push” (5/24/22)

ジョージア工科大学、エコカー・モビリティ・チャレンジで優勝

エネルギー省(Department of Energy)は5月23日、ゼネラル・モーターズ社(General Motors: GM)及びマスワークス社(MathWorks)と共に、エコカー・モビリティ・チャレンジ(EcoCAR Mobility Challenge)でジョージア工科大学(Georgia Institute of Technology)が優勝したと発表した。同チャレンジは、4年をかけて行われ、選出された北米の11大学が、排出や安全性、消費者の受容性といった要因を考慮しながら、先端自動車技術を2019年型シボレー・ブレーザー(2019 Chevrolet Blazer)に装備することを競った。オハイオ州立大学(Ohio State University)が2位、アラバマ大学(University of Alabama)が3位となった。エネルギー省、GM、マスワーク社は去る4月に、次の先端自動車技術コンペとして、「エコカー電気自動車チャレンジ(EcoCAR Electric Vehicle (EV) Challenge)」を開始した。このチャレンジでは、北米の15大学が参加大学として選出されている。 Department of Energy “Georgia Tech Takes Top Honors in the EcoCAR Mobility Challenge” (5/23/22)

USGCRP、2022-2031年の十ヵ年計画草案へのパブコメ募集

米国地球変動研究プログラム(U.S. Global Change Research Program: USGCRP)は、大統領府科学技術政策局(Office of Science and Technology Policy: OSTP)との協力の下、2022-2031年の十ヵ年計画(草案)へのコメントを募集する。戦略的支柱部門におけるプログラムの優先事項及びそれに伴う状況についてフィードバックを模索しており、コメント提出者に対して、①地球変動及び(または)応答に関連する新興かつ大規模な科学的問題(特に省庁間の協力が重要となる事案)についての見解、②気候変動に対する社会的対応への情報提供として、科学がどのように使用されているか(または使用されていないか)及びその理由に関する具体的な情報、③科学的ツールもしくは知識を実践する上での知識面の溝及び障害、について検討するよう要請している。 U.S. Global Change Research Program “Call for public comment on the draft USGCRP Decadal Strategic Plan, 2022-2031” (5/20/22)

エネルギー省のサイバーセキュリティ製造イノベーション研究所、初の公開ロードマップを発表

エネルギー省(Department of Energy)傘下のサイバーセキュリティ製造イノベーション研究所(Cybersecurity Manufacturing Innovation Institute: CyManII)は5月27日、初となる「公開ロードマップ(Public Roadmap)」を発表した。正式名称は「2022年サイバーセキュリティ製造のロードマップ:公開版(Cybersecurity Manufacturing Roadmap: 2022 Public Version)」。本ロードマップには、CyManIIの活動や優先事項、イニシアチブに関する5ヵ年計画が詳しくまとめられている。CyManIIはテキサス大学サンアントニオ校(University of Texas at San Antonio)に所在し、エネルギー効率製造における製造業の競争力向上や、サプライチェーンの確保、サイバーセキュリティの強化を目的とする早期の研究開発を支援している。 Department of Energy “DOE’s Cybersecurity Manufacturing Innovation Institute Releases First Public Roadmap” (5/27/22)

エネルギー省、ソーラーデカスロンを拡大し、高校生向けとミッドキャリア向けにゼロエネルギープログラムを新設

エネルギー省(Department of Energy)のジェニファー・グランホルム長官(Jennifer M. Granholm)は、2022年ソーラーデカスロン大会(Solar Decathlon 2022 Competition Event)で、2つの労働力開発プログラムを新たに開始することを発表した。大学生向けの本コンペで蓄積された持続可能な建造物の専門性や経験、メンターシップを活用し、高校生や建築分野の専門家を意欲付けることが狙いである。新プログラムの一つは、「ソーラー・デカスロン・プロフェッショナル(Solar Decathlon Professional: SD Pro)」で、エネルギー省と米国建築家協会(American Institute of Architects: AIA)が共同開発し、7月より開始される。ゼロ・エネルギー建築技術を取り入れることに関心のある業界の専門家を対象に訓練を実施する。もう一つは、「ソーラーデカスロン・パスウェイ(Solar Decathlon Pathways: SD Pathways)」で、ソーラーデカスロンの過去参加者と現高校生を結びつけ、様々な活動を通して高校生がクリーンエネルギー分野でのキャリアを検討するように意欲付ける。 Department of Energy “Solar Decathlon Expands, Bringing Zero Energy Programs to High School Students and Mid-Career Professionals” (5/27/22)

連邦資金を受けた研究データが全ての米国民に公平に恩恵をもたらすことを確実にするためのガイドライン発表

連邦資金を受けた研究及びデータへ一般市民がアクセスできることは、発見や共同作業の育成、公平性の進展などを加速させる上で重要であり、連邦資金を受けたデータを公共の資産として共有することの価値は、新型コロナ(COVID-19)のパンデミックの早期に明確になった。こうしたアクセスが全ての米国民の間で平等に共有されることを確実にするための努力として、大統領府科学技術政策局(Office of Science and Technology Policy: OSTP)は約十年にわたり、少なくとも1億ドルの研究開発予算を持つ連邦機関が、連邦資金を受けたデータをオンラインのデジタル・レポジトリへ保管する計画を策定するよう取り組んできた。そしてOSTPは5月26日、「連邦資金を受けた研究のデータ・レポジトリに関する望ましい特性(Guidance on Desirable Characteristics of Data Repositories for Federally Funded Research)」と題する報告書を発表した。ガイダンスには、①一般的クラス(連邦資金を受けたあらゆるデータが対象となる)、②具体的クラス(人間的データの共有について特別な考慮が含まれる)の2種類のオンライン研究データ・レポジトリについて、明確に定義された望ましい特性が盛り込まれている。連邦機関は、このガイダンスを使って、連邦資金を受けたデータを一般市民と共有することについて、研究コミュニティに一貫した情報を提供することができる。 White House “New Guidance to Ensure Federally Funded Research Data Equitably Benefits All of America” (5/26/22)

バイデン大統領、アジア歴訪の最初の訪問地でサムスン社のテキサス半導体新工場のモデル施設を視察

バイデン大統領は5月20日、訪問先の韓国で、同国のユン・ソンニョル(尹錫悦)大統領と共に、サムスン電子(Samsung Electronics)の平沢(ピョンテク)キャンパス(Pyeongtaek Campus)を視察した。同キャンパスは、同社がテキサス州テイラーに建設中の新たなサムスン工場のモデルである。今回の視察は、米国内の製造業への投資や、良好賃金雇用の創出、サプライチェーンの強化を通じて、米韓の同盟が米国の中間層にもたらす効果を実証するものである。米韓両国は互いに相手の最大貿易・投資パートナーの一つであり、韓国企業は米国に620億ドル以上の直接投資を行っている(2020年)。バイデン大統領はまた、サムソン工場で、超党派イノベーション法(Bipartisan Innovation Act)を早急に可決する必要性を訴えた。 White House “FACT SHEET: In First Stop on Asia Travel, President Biden Tours Model for Samsung’s New Texas Semiconductor Facility” (5/20/22)

大統領府、日米競争力及び対応力のパートナーシップに関するファクトシート発表

大統領府は、日米競争力及び対応力のパートナーシップに関するファクトシートを発表した。この中で、日米両国は、インド太平洋地域及び世界で、繁栄を推進し、ルールに基づく経済秩序を強化する決意を明らかにし、2021年4月に発表された「日米競争力と対応力パートナーシップ(Japan-U.S. Competitiveness and Resilience (CoRe) Partnership)」の下で実現した進展を認識した上で、2022年1月に発表された「経済政策諮問委員会(Economic Policy Consultative Committee)」による活動を含め、二国間の経済協力を拡大及び発展させることにコミットするとした。ファクトシートでは、①競争力とイノベーション(デジタル経済、オープン無線アクセス・ネットワーク、サイバーセキュリティ/重要インフラ対応力、インド太平洋における協力、科学技術協力、非軍事宇宙協力、他)、②新型コロナ対応と世界医療と医療安全保障(新型コロナ対応、世界医療安全保障を含む世界医療のアーキテクチャ、他)、③気候変動とクリーン・エネルギーとグリーンな成長及び回復(世界的に大幅なゼロ炭素推進イニシアチブ、持続可能な気候スマート農業、クリーン・エネルギー協力、他)について記述されている。 White House “FACT SHEET: The U.S.-Japan Competitiveness and Resilience (CoRe) Partnership” (5/23/22)

大統領府、日米気候パートナーシップに関するファクトシート発表

大統領府は、日米気候パートナーシップに関するファクトシートを発表し、日米両政府は、エネルギー安全保障とクリーンエネルギーとの関連性を認識した上で、両国間の関係を強化し、気候への意欲を強化する意向であることを明示した。これは、脱炭素化及びクリーンエネルギーを通して行われ、両国内における気候努力や国際気候行動の加速を先導し続けることが含まれる。ファクトシートには、①パリ気候協定(Paris Agreement)の下、それぞれの「2030年の国が決定する貢献(2030 nationally determined contribution: NDC)」及び2050年のネットゼロ排出目標を達成するための政策の計画と実践について意見を交換する、②両国はそれぞれの気候金融誓約に則り、先進国が合同でできるだけ早く1,000億ドルの気候金融を拠出するという目標の実現に向けて貢献し続けることに取り組む、など、19項目が掲載されており、両国はこれらを通じて協力を深め、それぞれの行動を加速させる意向である。 White House “FACT SHEET: U.S.- Japan Climate Partnership” (5/23/22)

議会上院、エネルギー省科学局の局長を承認

米国議会上院は先般、エネルギー省(Department of Defense)科学局(Office of Science: OS)の局長として、土壌科学者のアスメレ・アセファー・ベルへ氏(Asmeret Asefaw Berhe)を承認した。同氏はカリフォルニア大学(University of California: UC)マーセド校(UC Merced)で、土壌がどのように大気中の二酸化炭素を吸収するのかについて研究している。OSは、米国最大の物理科学資金提供機関である。一部の物理学者からは、ベルへ氏にはリーダーシップの経験とOS関連の科学的経験がないとの批判が出ているが、多くの気候研究者が同氏の選出を歓迎している。上院の表決は54対45票。ベルへ氏は黒人として初めてOSを主導する役割を担う。 Science ” Energy science office head OK’d” (5/19/22)