大統領府、米州におけるCOVID-19パンデミック対応と医療システム及び医療安全保障向上のための行動を発表

6月8日、バイデン大統領主導の下で、米州諸国は、「米州における医療と対応力に関する行動計画(Action Plan on Health and Resilience in the Americas)」を採択した。行動計画は、我々のパートナーが将来のパンデミックの脅威やその他の公衆衛生緊急事態に対し、予防、準備、対応することを支援しつつ、農村地域に住み、脆弱で、社会的に取り残された層に対する医療ケアと公衆衛生の公平な提供を拡大する助けとなるものである。この行動計画の実施に向けて、大統領府は、「米州医療コア(Americas Health Corps)」イニシアチブも発表した。これは、地域内の50万人の公衆衛生/医療科学/医療の専門家へ5年以内に基礎及び特別な訓練を提供するもので、米政権が最近発表した「世界医療労働者イニシアチブ(Global Health Worker Initiative)」に整合する。この報道発表では、①医療労働力の強化、②米州における米国のCOVID-19対応、③米州における世界医療安全保障の強化、についても記載されている。 White House “Fact Sheet: Biden-⁠Harris Administration Announces Action on COVID-⁠19 Pandemic Response and Improving Health Systems and Health Security in the Americas” (6/8/22)

米国政府、全国民が手頃な費用で高速インターネットへのアクセスを利用できるよう250億ドルを拠出

バイデン=ハリス政権は、全ての米国民が手頃な費用の高速インターネットへのアクセスを得られるようにする取り組みとして、米国救済計画(American Rescue Plan)に基づく新たな投資を発表した。具体的な内容(新規と誓約済みを含む)は次の通り。①財務省(Department of Treasury)が、資本プロジェクト基金(Capital Projects Fund)を通じて、州や準州、部族政府に、手頃な費用で信頼性が高い高速インターネット・インフラ及びその他の接続プロジェクトへ資源を提供する(100億ドル)、②米国救済計画により、手頃な費用のデジタル・コネクティビティの拡大を目的として、州及び地方政府を支援(80億ドルを誓約済み)、③連邦通信委員会(Federal Communications Commission: FCC)は、緊急コネクティビティ基金(Emergency Connectivity Fund)プログラムを通じて学校や図書館でのインターネット利用を援助(70億ドル)。 White House “FACT SHEET: Biden-⁠Harris Administration Announces Over $25 Billion in American Rescue Plan Funding to Help Ensure Every American Has Access to High Speed, Affordable Internet” (6/7/22)

カリフォルニア大学バークレー校、AI研究を使って気候問題の解決に取り組む新たなイニシアチブ

カリフォルニア大学バークレー校(University of California at Berkeley)の雪・水文学者(snow hydrologist)であるマヌエラ・ギロット氏(Manuela Girotto)は長年にわたり、衛星から得た様々な遠隔検知データセットを組み合わせてモデル化し、水資源としての雪について研究してきた。同氏にとり、近年の利用可能な宇宙観測の急速な拡大は、重要な洞察をもたらす可能性があるが、膨大な量のデータを既存モデルに統合することは困難である。こうした中、同校のコンピュータ科学博士課程のコロラド・リード氏(Colorado Reed)から、「人工知能(AI)によってどのような協力ができるか」と尋ねられた時、ギロット氏はこれを好機ととらえた。ギロット氏は現在、新たに始まった「バークレーAI研究気候イニシアチブ(Berkeley AI Research Climate Initiative)」の一環として、リード氏などのAI研究者と共に活動している科学者の一人となっている。同イニシアチブは、リード氏が主導役の一人となって進められたもので、気候変動という社会で最も困難な問題の一つの解決に貢献すべく、パートナーを築き、AIを使った画期的な研究を実施することを狙いとしている。 University of California at Berkeley “New UC Berkeley initiative uses AI research to solve climate problems” (6/2/22)

NIST、公共の安全のための革新的なインシデント・コマンド・システム・ダッシュボードを競う賞金チャレンジを実施

米国標準技術局(National Institute of Standards and Technology:NIST)は、災害や事故などの緊急時に、資産や人、目的物の追跡をリアルタイムで行うことが可能なインシデント・コマンド・ダッシュボード(incident command dashboard)技術を進展させるため、新たな賞金プライズを開始する。NISTは、「コマンド・ダッシュボードと次世代の統合(Command Dashboard Integrating Next-Gen: CommanDING)技術チャレンジ(CommanDING Tech Challenge)」と呼称されるコンペを通じて、第一応答者、ビデオ分析専門家、公共安全専門家などを結集させ、公共の安全を目的としたインシデント・コマンド・ダッシュボードの役割を進展及び強化する。コンペの参加者は、建物の3Dレーザー・スキャンや室内位置情報追跡技術などの次世代技術を活用して、それらを統合し、第一応答者のために高機能かつユーザー・フレンドリーなインシデント・コマンド・ダッシュボードを提供することを競う。ダッシュボードは、仮想現実、拡張現実、ウェブベース、モバイルなどで設計することができるが、第一応答者がモバイル環境で利用可能な形でなくてはならない。 National Institute of Standards and Technology “NIST Prize Challenge Seeks Innovative Incident Command Dashboards for Public Safety” (6/7/22)

国防総省、新興能力政策局を新設し、新技術の政策検討を迅速化

戦争のスピードは速まり、人工知能(AI)や極超音速技術、その他の新たな能力が軍事分野に登場しつつある。こうした中、国防総省(Department of Defense)内に、新興能力政策局(Emerging Capabilities Policy Office)が新設される。同局は、新興の能力について研究・調達コミュニティが行っていることを政策のために行う部門である。マイケル・ホロウィッツ氏(Michael C. Horowitz)が新興能力政策局の局長となり、新興技術の導入を加速させる形で、DODの戦略や計画ガイダンス、予算プロセスに組み込むことをミッションとする。 Department of Energy “Emerging Capabilities Policy Office to Speed Policy Considerations of New Technologies ” (5/27/22)

エネルギー省、発電用先端クリーン水素技術の研究に約2,500万ドルを発表

エネルギー省(Department of Energy)は5月19日、発電用クリーン水素の進展を支援するため、6件の研究開発プロジェクトに2,490万ドルを提供すると発表した。エネルギー省は、民間企業とパートナーを組み、水素を発電用に効果的で利用可能性が高い燃料とすることを目指し、先端技術ソリューションの研究に取り組む。これには、炭素ベースの資源から水素を生産する際の二酸化炭素の捕獲の改良や、発電用ガス・タービンで水素をより効率的に使用するための技術が含まれる。受益するのは、8リバース・キャピタル社(8 Rivers Capital, LLC)やガス・テクノロジー研究所(Gas Technology Institute)など6社・組織。エネルギー省傘下の国立エネルギー技術研究所(National Energy Technology Laboratory: NETL)が、選出されたプロジェクトの管理を行う。 Department of Energy “DOE Announces Nearly $25 Million to Study Advanced Clean Hydrogen Technologies for Electricity Generation” (5/19/22)

米国で博士号を取得した66歳未満の科学者・工学者、96%が就労中

米国で博士号を取得した科学者・工学者の労働力への移行は、米国の経済成長と競争力にとって重要である。米国科学財団(National Science Foundation: NSF)の国立科学工学統計センター(National Center for Science and Engineering Statistics:NCSES)は今般、博士号取得者アンケート調査(Survey of Doctorate Recipients: SDR)の長期的調査を基に、博士号取得者の労働力における動向分析を行った。それによれば、2015年の時点で、米国で博士号を取得した科学者・工学者で66歳未満の者が世界中で労働力に参加していた割合は96%と極めて高い。2015-2019年の4年間にその労働力参加率は92%へと減少したが、同じような年齢層の米国市民と比較すると依然として高い。労働力から去った主な理由は退職(リタイヤ)である。また、この期間におけるこの層の失業率は2%以下で、過半数(87%)が参照年(2015、2017、2019年)に雇用されていた。ただし、5人に一人がこの間に就業分野を変更していた。 National Center for Science and Engineering Statistics “Labor Force Transitions of U.S.-Trained Doctoral Scientists and Engineers: Findings from a New Longitudinal Panel” (6/1/22)

商務省、ASML社と共にコネチカット州での3億ドルの半導体投資を発表

商務省(Department of Commerce)のドン・グレーブス副長官(Don Graves)(Deputy Secretary)は5月31日、オランダの半導体装置製造企業、ASML社の最高経営責任者(CEO)兼社長であるピーター・ウェンニンク氏(Peter Wennink)と共に、コネチカット州ウィルトンにある同社施設の拡大(2億ドル)計画を発表した。ASMLは、バイデン=ハリス政権下で米国半導体製造への大型投資を発表した国際企業の最新事例となる。ASMLウィルトン施設は、米国内におけるASML社の最大の研究開発及び製造拠点で、2,000名以上の従業員を抱え、クリーンルームやラボ、オフィスに既に1億ドルの投資が行われ、重要な設計・工学・生産センターとして先端チップを製造するために必要な機械の開発が進められている。今回の拡張により、今後2年間で新たに1,000名の新規雇用が創出される見込みである。 Department of Commerce “Deputy Secretary Don Graves joins Dutch Semiconductor Equipment Company ASML to Announce $200 Million Semiconductor Investment in Connecticut” (5/31/22)

米国、建築基準の近代化、気候対応力の向上、エネルギー費用の低減を目的としたイニシアチブを開始

大統領府は6月1日、「建築基準を進展させる国家イニシアチブ(National Initiative to Advance Building Codes)」を発表した。州政府、地方自治体、部族及び準州政府が最新の現行建築基準及び標準を採択することを支援し、コミュニティがハリケーンや洪水、山火事など、気候変動の影響で悪化しつつある過酷な気象現象により対応力を持てるようにする。米国はこのイニシアチブを通じて、①構造物建設に関する連邦の資金提供及び金融措置を包括的に見直す、②超党派インフラ法(Bipartisan Infrastructure Law)による2億2,500万ドルの資金を活用する、③現行の建築基準及び標準を採択するようコミュニティに促し、支援する、④連邦構造物のポートフォリオを通じて模範を示す、ことに取り組む。 White House “FACT SHEET: Biden-⁠Harris Administration Launches Initiative to Modernize Building Codes, Improve Climate Resilience, and Reduce Energy Costs” (6/1/22)

国防イノベーション・ユニット、ブルーUAS2.0に承認された追加ドローンのリストを発表

国防イノベーション・ユニット(Defense Innovation Unit: DIU)と調達・持続担当国防次官室(Office of the Under Secretary of Defense for Acquisition & Sustainment)は、国防総省(Department of Defense)の政策に準拠した商用小型無人航空機システム(small unmanned aircraft system: sUAS)として認められるための審査に合格した最初の企業リストを発表した。「ブルーsUAS2.0プロジェクト(Blue sUAS 2.0)」の一環として発表された「ブルーUAS認可取得リスト(Blue UAS Cleared List)」に追加されるドローン・システムとして承認されたのは、ウィングトラワン(WingtraOne)(ウィングトラ社(Wingtra)製)、スピリット(Spirit)(アセント・エアロシステムズ社(Ascent AeroSystems)製)など4つのシステム。このリストに追加されたシステムは、サイバーセキュリティ評価や国防授権法(National Defense Authorization Act:NDAA)順守検査などを経ていることから、調達もしくは運用のための政策に国防総省の特例措置を取得する必要がない。また、連邦政府のパートナーも、このプロセスを活用して、作業の重複を避けつつ、それぞれの計画上のニーズに対応することができる。DIUは2021年10月に、米軍が利用できる能力の多様性を大幅に拡大しつつ、新たな承認プロセスの原型を作るためのこの試験的プログラムについて、非在来型ベンダー11社と合意を交わしていた。 Defense Innovation Unit “UPDATE to the Blue UAS 2.0 Cleared List: Access to Broader Variety of Capable Unmanned Aerial Systems Now Available” (6/2/22)