トランプ大統領、AIデータセンターの電力コスト負担をIT大手に

Nextgov/FCWは2月25日、トランプ大統領が人工知能(AI)利用に伴い急増するデータセンターの電力コスト負担を大手IT企業に課す「料金支払い者保護制約(Rate Payer Protection Pledge)」を発表したと報じた。大統領は24日の一般教書演説で、自社の電力需要に対応する発電施設を建設するよう大手IT企業に対して求め、一般消費者の電気代上昇を防ぐ方針を示した。老朽化した電力インフラは将来のAI関連電力需要に対応できないとし、グーグル社(Google)やマイクロソフト社(Microsoft)などの企業が独自の発電所を建設することで、地域社会の電力価格低下につながると主張している。一方、AI開発競争で国の優位性を保つため、エネルギー省(Department of Energy)は連邦所有地をデータセンター建設に充てるなどの施策を投じており、AI インフラストラクチャ連合(AI Infrastructure Coalition)は、これらの取り組みは一般家庭を高騰する電気代から守る枠組みであると支持を表明している。 NEXTGOV/FCW “Trump unveils Big Tech pledge to offset rising data center energy costs” (02/25/26) https://www.nextgov.com/artificial-intelligence/2026/02/trump-unveils-big-tech-pledge-offset-rising-data-center-energy-costs/411668/?oref=ng-home-top-story

宇宙軍、テキサス大学に宇宙監視研究拠点を設立へ

宇宙軍(United States Space Force: USSF)は2月25日、テキサス州宇宙委員会(Texas Space Commission: TSC)と連携し、テキサス大学オースティン校(University of Texas at Austin)に同州初の宇宙領域把握(Space Domain Awareness: SDA)の革新拠点設立に向け、927万ドルを投入すると発表した。新興技術を統合し、国の宇宙安全保障強化に向けて取り組むことが目的で、今回の投資により、同軍の宇宙領域把握ツール・アプリケーション・処理研究所(SDA Tools, Applications and Processing Lab)が大幅に拡張されることになる。最先端実験施設の建設、運用訓練の実施に加え、計180の技術チームが参加する2年間の開発プログラムを通じて、相互運用可能な宇宙監視システムの開発を進めていく。プロジェクトは今春後半に開始予定で、12月の完全稼働を目指しているという。同州初の実用的な宇宙監視イノベーション拠点誕生により、宇宙軌道上の安全確保と戦略的自律性の向上に大きく貢献することが期待されている。 USSF “USSF expands Space Domain Awareness Accelerator through Texas Space Commission grant to UT Austin” (02/25/26) https://www.spaceforce.mil/News/Article-Display/Article/4414482/ussf-expands-space-domain-awareness-accelerator-through-texas-space-commission/

国防総省、対無人航空機システムのオンライン市場を開設

国防総省(Department of Defense)は2月24日、無人航空機システム(Unmanned Aircraft Systems: UAS)オンライン市場「対UASマーケットプレイス」の運用を開始したと発表した。合同省庁タスクフォース401(Joint Interagency Task Force 401: JIATF 401)が運営管理する共通ハードウェアシステム上の電子カタログで、必要機器を迅速かつ効率的に検索できる。実際の性能データに基づいた1,600もの検証済みシステムや部品を比較検討でき、将来的にはタスクフォースのテスト評価リポジトリに基づく性能データの比較機能も実装予定である。JIATF 401は兵士や市民保護に向けセンサー、エフェクター、ミッション・コマンド・システムを応答性の高い相互運用可能なネットワークに統合することが目標であるとし、調達は確定発注・随時発注契約(Indefinite Delivery, Indefinite Quantity: IDIQ)を活用し、従来調達に比べ発注までの期間を大幅に短縮した。公式プログラムに含まれていない全検証済み対UASの在庫も拡大中で、共通アクセスカードでアクセスできる。 Department of Defense “Joint Interagency Task Force Announces Counter-UAS Marketplace” (02/24/26) https://www.war.gov/News/News-Stories/Article/Article/4413359/joint-interagency-task-force-announces-counter-uas-marketplace/

エネルギー省、サザン社へ265億ドル融資 電気料金引き下げに向け過去最大

エネルギー省(Department of Energy)は2月25日、サザン・カンパニー社(Southern Company)の完全子会社2社に対し、総額265億ドルを融資すると発表した。信頼性の高い電源を電力系統に導入することが狙いで、エネルギー優位融資局(Office of Energy Dominance Financing:EDF)を通じた融資としては過去最大となる。同省は財源について「働く家族向け減税(Working Families Tax Cut)」に基づくとし、コスト引き下げ、雇用創出、系統信頼性の向上を同時に進め、ジョージア州とアラバマ州に総額70億ドル超の電気料金節減をもたらすと説明した。計16ギガワット(GW)超の信頼性の高い発電設備の新設・改修に向け、新規ガス発電5GW、原子力発電の出力増強や運転延長で6GW、水力エネルギーの改修整備、蓄電池システム、約1,300マイル超の送電・系統増強を行う。同省からの融資後、サザン社の利払い費は年3億ドル超減少し、これが一般消費者への電気料金引き下げにつながる仕組みで、2025年から数年に亘り電気料金を凍結する方針も公表した。 DOE “Energy Department Announces Largest Loan in Department History, Delivering Over $7 Billion in Electricity Cost Savings for Georgia and Alabama Customers” (02/25/26) https://www.energy.gov/articles/energy-department-announces-largest-loan-department-history-delivering-over-7-billion

エネルギー省、次世代地熱プロジェクトに1億7,150万ドル支援

エネルギー省(Department of Energy)は2月25日、地熱発電の実証試験と資源探査掘削支援に向け、総額1億7,150万ドルの資金を提供すると発表した。地熱分野6つのテーマのうち、初回公募では強化地熱システム(Enhanced Geothermal Systems: EGS)のフィールド試験と熱水資源の特性評価・確認に向けた次世代掘削に関する技術を募集する。トランプ大統領の「米国のエネルギーを解き放つ(Unleashing American Energy)」大統領令に沿う取り組みで、24時間安定供給が可能な国産電源の拡大と製造業・データセンターの成長を後押しする。同省の試算によると、2050年までに地熱発電の潜在導入量は300ギガワット(GW)に達することから、技術と立地のリスク低減を通じて民間投資と産業成長を促進することで、低コストの電力供給を実現していく考えである。地熱開発、国のエネルギー安全保障に関する同プロジェクトへの参加希望企業は、3月27日までに意向表明書を提出する必要がある。なお、正式申請の締め切りは4月30日である。 DOE “Energy Department Announces $171.5 Million To Expand U.S. Geothermal Energy” (02/25/26) https://www.energy.gov/articles/energy-department-announces-1715-million-expand-us-geothermal-energy

NSF本部移転遅延 職員は遠隔勤務継続

米国物理協会(American Institute of Physics: AIP)は2月20日、米国科学財団(National Science Foundation: NSF)が本部ビルの移転に伴い、職員が遠隔勤務を余儀なくされていると報じた。NSFは1月17日にバージニア州アーリントンの旧本部ビルから退去したが、数ブロック先の新本部はまだ入居準備が整っていないという。昨年12月の賃貸契約締結後すぐに新本部の整備作業が開始されたが、事務用家具やITインフラの整備が完了しておらず、正式な入居日は未定となっている。NSFは2025年4月から長官不在の中、職員削減、助成金の打ち切り、組織再編など大規模な変革期にある中で移転を実施している。一方、NSFの旧本部を住宅都市開発省(Department of Housing and Urban Development: HUD)が使用する計画についてカーステン・ジリブランド上院議員(Kirsten Gillibrand、ニューヨーク州選出民主党)らが政府説明責任局(Government Accountability Office: GAO)に調査を要請した。移転時期の未定など、透明性欠如を批判する声が上がっている。 AIP “Work Continues on New NSF HQ” (02/20/26) https://www.aip.org/fyi/work-continues-on-new-nsf-hq

エネルギー省、ジェネシス・ミッション初期版を年内公開へ

FEDSCOOPは2月23日、政府が取り組む「ジェネシス・ミッション(Genesis Mission)」の初期成果について、エネルギー省(Department of Energy)が今年中に公開する準備を進めていると報じた。2025年11月の大統領令により開始されたこの取り組みは、AI、量子コンピューティング、高性能コンピューティングの最新技術を統合し、米国の研究開発の生産性と影響力を2倍にするもので、これに伴い同省は、国家規模のAI研究開発基盤構築を進めている。3月末までにサイバーセキュリティ戦略を策定し、年央までに同基盤の初期能力を実証する予定で「自ら攻撃を仕掛け、自ら防御する」最新セキュリティ対策を兼ね備えたものになると説明した。またAIを科学・工学分野の課題解決ツールとして位置付けることで、国立研究所、学術界、技術産業界、慈善団体から多分野のチームが参加し開発を進めているとし、年後半には、AIスパコン、ソフトウェアとエージェント型枠組み、次世代AI用訓練用のデータキュレーションなどの公開を予定しているという。 FEDSCOOP “Energy Department to present early iteration of Genesis Mission platform this year” (02/23/26) Energy Department to present early iteration of Genesis Mission platform this year

データセンター建設、半数が遅延の可能性 サイトライン・クライメート社報告

サイトライン・クライメート社(Sightline Climate)は2月24日、2026年に稼働予定のデータセンター容量の30~50%が期限までに稼働しない可能性が高いと発表した。同社は2024年以降に発表された777件、計190GWの大規模データセンターを調査、2026年に予定される16GWのうち建設が確認できるのは約5GWにとどまると指摘した。また残る約11GWは未着工であることに加え、2025年には予定容量の26%が遅延し、10%が運営開始を後ろ倒ししており、通常12~18カ月とされる建設期間を踏まえると計画の信頼性が低下しつつあるという。背景には電力供給網の逼迫があり、ハイパースケーラー各社はオンサイト発電やハイブリッド型への移行を進め、その割合は全体プロジェクト数のわずか1割未満で、全体容量の半分近くを占める規模に達した。電源未公表案件も半数に上り、実行可能性の見極めが難しくなっている。こうした状況の中で、グーグル社(Google)やアマゾン社(Amazon)の発電投資など、自前で電源を確保する動きも広がっている。 sightline climate “Data center outlook: half of 2026 pipeline may not materialize” (02/24/26) https://www.sightlineclimate.com/research/data-center-outlook 参照記事: Axios “Global AI data center boom hits delays” (02/24/26) https://www.axios.com/2026/02/24/ai-data-center-boom-projects-numbers

NSFの大型研究インフラプロジェクト、スケジュール遅延が継続 GAO報告

政府説明責任局(Government Accountability Office: GAO)は2月24日、米国科学財団(National Science Foundation: NSF)の大規模プロジェクトで、複数の案件においてスケジュール遅延や範囲縮小が生じていると発表した。2025年7月時点で、NSFが管理する21の研究基盤プロジェクトのうち、建設段階にある7つの主要プロジェクトのうち4件が、4カ月から27カ月遅延しており、2024年6月の前回報告以降、状況が悪化していることが明らかになった。遅延の原因として、労働力不足、請負業者の低パフォーマンス、予算の不確実性などを挙げている。さらに、これらの大型プロジェクトの2件に加え、中規模プロジェクト8件のうち3件でも事業範囲の縮小が報告された。一方、NSFが管理する全プロジェクトは、認可された総事業費の枠内に収まっており、コスト管理は維持されている。同局は近代的で効果的な研究インフラは、米国の科学技術分野における世界的リーダーシップ維持に不可欠であるという観点から同調査を実施したと説明している。 GAO ” National Science Foundation: Schedule Delays Continue for Some Major and Midscale Research Infrastructure Projects ” (02/24/26) https://www.gao.gov/products/gao-26-107842

連邦政府職員が半年で13万4,000人削減、GAOが調査結果公表

政府説明責任局(Government Accountability Office: GAO)は2月24日、2025年1月から6月までの連邦政府職員の削減状況に関する調査結果を発表した。この期間中、主要連邦機関のほぼ全てで職員数が減少し、約13万4,000人(全体の6%)が離職した一方、新規採用は約6万6,000人にとどまった。また約14万4,000人が2025年末までに連邦政府の職を退職することを義務付ける退職猶予制度の対象となっている。大統領は2025年1月に就任して以来、連邦政府の人員削減と採用制限を目的とした一連の大統領令を発令したが、国家安全保障や公共安全に関連する職種については例外的に新規採用を認めている。こうした中、人事管理局(Office of Personnel Management: OPM)が2026年1月、労働力データへのアクセスと利便性向上のため、新機能とデータ公開頻度向上を備えたウェブサイトを開設した。GAOは今後も24の主要連邦機関(連邦最高財務責任者(Chief Financial Officers: CFO)法対象機関)の職員数変動について四半期ごとの更新報告を継続する。 GAO “Federal Agency Workforce Changes:Update for January to June 2025” (02/24/26) https://www.gao.gov/products/gao-26-108719