米国は宇宙に関する中国との競争に長期的に取り組む必要があるとの報告

国防イノベーション・ユニット(Defense Innovation Unit: DIU)は、宇宙軍(Space Force)、空軍研究所(Air Force Research Laboratory)と共に、宇宙産業基盤の現状に関する第4次年間合同報告を発表した。それによれば、米国が宇宙産業基盤における中国との長期的な競争に臨むなら、為すべきことが数多くある。国防総省(Department of Defense)元高官によって書かれた報告書は、「より熟慮して計画を立て、商業宇宙部門と緊密な連携をすることで、米国はより早く前進することができる」と主張している。執筆者は、「米航空宇宙局(National Aeronautics and Space Administration: NASA)と国防総省には明るい兆しがあるものの、切迫感は万人に共有されておらず、特に巨大な官僚主義によって米国の商業部門の進展が阻害されている」と述べている。また、国防総省内には宇宙に関する明確で共通するビジョンがない一方、中国には少なくとも2045年までの明確な計画があるとも指摘している。 Fastcompany “Report: U.S. has work to do to compete with China in space in the long run” (9/2/22)

GAO、輸出入銀行に関し報告

政府説明責任局(Government Accountability Office: GAO)は今般、「輸出入銀行:2022年8月現在のデュアル・ユース輸出のエンド使用に関する監視の現状(Export-Import Bank: Status of End-Use Monitoring of Dual-Use Exports as of August 2022)」と題する報告書を発表した。輸出入銀行の使命は、融資や融資保証、保険を通じて米国の輸出を促進し、米国雇用を支えることである。同銀行の方針によれば、銀行は一般的に、国防製品及びサービスについて、それらが致死的なものではなく、軍事目的というよりは民生での利用を主とする場合を除き、こうした製品及びサービスへの融資はできない。銀行は、デュアル・ユース品目が主として民生目的に使用されていることを確実にするための監視を行っている。GAOは、これらのデュアル・ユース輸出について毎年報告している。今年の報告によれば、輸出入銀行は2021年度には新たなデュアル・ユース輸出への融資は行っていない。また、メキシコへ販売された2つの衛星の使用について監視を継続しており、同国政府がその方針を順守していることを示す文書をメキシコ政府から受け取っている。 Government Accountability Office “Export-Import Bank: Status of End-Use Monitoring of Dual-Use Exports as of August 2022” (8/30/22)

エネルギー省、「多様性/公平性/包含性/アクセス性」進展を目的とした初の計画を発表

エネルギー省(Department of Energy)は9月1日、「多様性/公平性/包含性/アクセス性(Diversity, Equity, Inclusion, and Accessibility: DEIA)の戦略的計画(DEIA Strategic Plan)」を初めて発表した。本計画は、あらゆる背景を持つ米国民を尊ぶ職場環境の創出へ向けたエネルギー省のコミットメントを示すものであり、バイデン大統領による大統領令14035号(Executive Order 14035)(米国の職場は、多様なコミュニティを反映する時、最も強いことを改めて確認する内容)を支持するものである。DOEのDEIA戦略的計画のハイライトとして、①「多様性/公平性/包含性/アクセス性局(Office for Diversity, Equity, Inclusion, and Accessibility)」及びDEIA評議会(DEIA Council)を再設立する、②人口動態的に少数派となっている層に対処し、アウトリーチやリクルート、雇用、昇進に関する人材慣行を向上させる、③監督者、管理者、上級指導部を対象としたDEIAパフォーマンス期待を通じて説明責任を強化する、などが挙げられている。 Department of Energy “DOE Releases First-Ever Plan to Advance Diversity, Equity, Inclusion and Accessibility” (9/1/22)

NIST、米国の半導体製造の戦略的機会を概説した報告書を発表

商務省(Department of Commerce)傘下の米国標準技術局(National Institute of Standards and Technology:NIST)は、測定や標準化、モデリングとシミュレーションに関する7つの戦略的重要課題を概説した報告書を発表した。「米国半導体業界の戦略的機会:測定と標準の進展を通じて米国のリーダーシップと競争力を加速(Strategic Opportunities for U.S. Semiconductor Manufacturing: Facilitating U.S. Leadership and Competitiveness through Advancements in Measurements and Standards)」と題する報告書で、ローリー・ロカシオNIST所長(Laurie E. Locascio)は、「米国半導体業界に影響する測定の課題は、重要な段階にあり、この重要な部門で米国のリーダーシップを確実にするには対処しなくてはならない問題である」と語る。報告書で指摘されている7つの重要課題は、①マテリアルの純度と特性の計測開発、②将来のマイクロエレクトロニクス製造、③個別に製造された部品を統合する先端梱包、④サプライチェーン全般の機器の安全保障強化、⑤半導体マテリアルのモデリングとシミュレーション用ツールの改良、⑥製造プロセスの工場、⑦新規のマテリアル、プロセス、機器の標準化の必要性、となっている。 National Institute of Standards and Technology “NIST Report Outlines Strategic Opportunities for U.S. Semiconductor Manufacturing” (9/1/22)

エネルギー省、地球の気候システムのスパコン・モデルの改良に7,000万ドルを発表

エネルギー省(Department of Energy)は8月30日、気候予測の改良と、気候変動対策への支援に取り組む7件のプロジェクトに7,000万ドルの資金を提供すると発表した。研究は、エネルギー省の「エネルギー・エクサスケール地球システム・モデル(Energy Exascale Earth System Model: E3SM)」の開発を加速するために使用され、気候科学者やコンピュータ科学者、応用数学者の間の共同作業を通じて科学的発見を実現する。E3SMは、地球の超高解像度モデルで、エクサスケールのスパコンで稼働する。このモデルから得られるデータは、気候変動に関する科学者の理解促進の一助となる。受益するプロジェクトの主導機関は、ロス・アラモス国立研究所(Los Alamos National Laboratory: LANL)(3件)、ニューメキシコ大学(University of New Mexico)(1件)、パシフィック・ノースウェスト国立研究所(Pacific Northwest National Laboratory: PNNL)(3件)となっている。 Department of Energy “DOE Announces $70 Million to Improve Supercomputer Model of Earth’s Climate System” (8/30/22)

エネルギー省、電力グリッド強化を目的とした105億ドルの投資を計画

エネルギー省(Department of Energy)は8月30日、米国の電力グリッドの対応力と信頼性を強化することを目的とした「グリッドの対応力とイノベーション・パートナーシップ・プログラム(Grid Resilience and Innovation Partnership Program)」(105億ドル)について、「情報の要請(Request for Information: RFI)」を発布した。本プログラムは、①グリッド対応力グラント(Grid Resilience Grant)(25億ドル)、②スマート・グリッド・グラント(Smart Grid Grant)(30億ドル)、③「グリッド・イノベーション・プログラム(Grid Innovation Program)(50億ドル)の3つで構成されている。今回のRFIは、州政府、部族、地域社会、ユーティリティ機関、プロジェクト開発業者、その他の主要関係者から、今年後半に発表が予定されている資金提供公募(FOA)をより良いものにし、電力グリッドの強化を目的として今後5年間に行われる資金拠出のガイドとなる情報を求めている。グリッドの対応力とイノベーション・パートナーシップ・プログラムは、エネルギー省内に新設されたグリッド導入局(Grid Development Office)が運営管理し、超党派インフラ法(Bipartisan Infrastructure Law)から資金拠出を受ける。 Department of Energy “Biden-Harris Administration Launches $10.5 Billion Investment to Strengthen America’s Electric Grid” (8/30/22)

ジーナ・レモンド商務長官、投資諮問評議会のメンバーを任命

商務省(Department of Commerce)のジーナ・レモンド長官(Gina Raimondo)は8月22日、米国が海外のビジネス投資を引き付け、促進する能力に影響を及ぼす政府の政策やプログラムについて、商務長官に助言する投資諮問評議会(Investment Advisory Council: IAC)のメンバーとして、34名の国際企業及び経済のリーダーを任命した。IACは、米国への海外直接投資(foreign direct investment: FDI)の推進及び維持に関する商務長官の主要諮問組織として、2016年4月に初めて発足された。発足以来、FDIを引き付け、維持するために実行可能なイニシアチブを提示してきた。IACは、最大40名のメンバーを有することができ、任期は2年となっている。 Department of Commerce “U.S. Secretary of Commerce Gina Raimondo Appoints Members of U.S. Investment Advisory Council (IAC)” (8/22/22)

エネルギー省、炭素と廃棄物をクリーン・エネルギーに変換する新技術の模索に4,600万ドルを発表

エネルギー省(Department of Energy)は8月31日、輸送部門及び発電部門を脱炭素化させる一助とすべく、バイオ燃料エネルギーの創出に取り組む22件のプロジェクトに4,600万ドルを提供すると発表した。大学や民間企業、地方自治体の資源管理事業体などが主導するこれらの革新的プロジェクトは、バイオマスと廃棄物ストリーム(発電所からの気体状炭素排出や自治体の固形廃棄物、動物の糞、廃水の残留などが含まれる)から燃料を生産する廃棄物転換及び炭素捕獲技術の開発や、藻類システムが炭素を捕獲し、それらを代替クリーンエネルギー資源に転換させる能力の実現に取り組む。選出されたプロジェクト・チームは、次世代の低炭素バイオ燃料及びバイオ製品を支え、廃棄物ストリームを価値あるバイオエネルギー資源に転換する改良有機体及び無機触媒の開発などを通じてバイオ経済の成長加速を目指す。 Department of Energy “DOE Announces $46 Million to Explore New Technologies That Convert Carbon and Waste Into Clean Energy” (8/31/22)

エネルギー省、脱炭素化及び環境修復プロジェクトの大学訓練・研究を支援するため、600万ドル以上を投資

エネルギー省(Department of Energy)の化石エネルギー及び炭素管理局(Office of Fossil Energy and Carbon Management: FECM)は8月30日、脱炭素化技術と環境修復に関する初期段階の研究開発を実施し、適格の米大学でFECM関連の研究を行う少数派機関の関与を強化する戦略を開発することを目的として、640万ドルを提供すると発表した。これには、「大学石炭研究プログラム(University Coal Research: UCR)」プログラムを通じた9件のプロジェクト(合計約380万ドル)と、歴史的に黒人の多い大学及び少数派向け機関(Historically Black Colleges and Universities and Other Minority Institutions: HBCU-OMI)プログラムを通じた9件のプロジェクト(合計約260万ドル)が含まれる。両プログラムは、FECMの大学訓練・研究プログラム(University Training and Research program)を構成する。UCRプログラムとHBCU-OMIプログラムは共に、廃石炭混合のバイオマス原料と炭素捕獲・貯留とを組み合わせた研究を行い、石炭ベースの生産及び生成が環境に及ぼしてきた歴史的影響の矯正・改善に対処する。HBCU-OMIプログラムはまた、少数派向け機関を援助するプロジェクトへも資金提供する。 Department of Energy “U.S. Department of Energy Invests Over $6 Million to Support University Training and Research for Decarbonization and Environmental Remediation Projects” (8/30/22)

バイデン大統領、大統領国家インフラ諮問評議会の任命について発表

バイデン大統領は8月31日、大統領の国家インフラ諮問評議会(National Infrastructure Advisory Council: NIAC)のメンバーとして、業界及び政府の中から適格で多様なリーダーを任命(計26名)する意向を発表した。NIACは、国家の重要インフラ部門の物理的及びサイバー上のリスクを削減し、安全保障及び対応力を強化する方法について、大統領府に助言する。NIACは2001年の発足以来、政府と業界間の知的情報の共有の改善や、複雑なサイバー・リスクの特定と削減など、数多くの問題に対処する調査・研究を実施している。バイデン大統領は、NIACの議長として、グローバル・インフラストラクチャ・パートナーズ社(Global Infrastructure Partners)の会長兼最高経営責任者(CEO)のアベダイヨ・オグンレシ氏(Abedayo Ogunlesi)を、副議長として、輸送と建造物に関する40年以上の多様な経験を持つマリア・レーマン氏(Maria Lehman)を任命する意向である。 White House “President Biden Announces Appointments to the President’s National Infrastructure Advisory Council” (8/31/22)