エネルギー省、重要鉱物の国内サプライチェーンの育成と国家安全保障の強化を目的とした技術に3,900万ドルを発表

エネルギー省(Department of Energy)は10月27日、クリーン・エネルギーへの移行に必要とされる重要鉱物の国内供給を高める市場化技術の開発に取り組むプロジェクト(12州で16件)に合計3,900万ドルを提供すると発表した。選出されたプロジェクトは、大学や国立研究所、民間企業が主導するプロジェクトで、銅やニッケル、リチウム、ニッケル、コバルト、レアアース元素、その他の重要鉱物の大幅な国内供給を実現し、商業的に拡張可能な技術の開発を目指す。エネルギー高等研究局(Advanced Research Projects Agency-Energy: ARPA-E)の「ネガティブ排出資源回収のためのイノベーション・マイニング(Mining Innovations for Negative Emissions Resource Recovery: MINER)」プログラムが、選出プロジェクトへ資金を提供し、プロジェクトを管理する。 Department of Energy “DOE Announces $39 Million for Technology to Grow the Domestic Critical Minerals Supply Chain and Strengthen National Security” (10/27/22)

NASAの経済的効果は710億ドル

米航空宇宙局(National Aeronautics and Space Administration: NASA)が10月27日に発表した報告書「経済的効果に関する報告(Economic Impact Report)」によれば、NASAは712億ドルの経済的効果をもたらしている。報告書によれば、NASAの活動によって33万9,000人以上の雇用が支えられ、約77億ドルの税収が生まれている。最も寄与しているNASAの活動は、「月から火星へ(Moon to Mars)」ミッションで、200億ドル以上の経済生産をもたらし、約9万3,700名の雇用の基盤となり、22億ドル(試算)の税収をもたらしている。また、NASAの経済的影響は米国内全体に広がっており、46州で1,000万ドル以上の経済的効果をもたらしている(そのうち9州では10億ドル以上)。 UPI “NASA generated $71 billion in economic impact in 2021” (10/27/22)

エネルギー省、学校のクリーン・エネルギー向上とエネルギー費用の低減を目的とした8,450万ドルを発表

エネルギー省(Department of Energy)は10月26日、小中高校(K-12)のエネルギー効率を高め、エネルギー費用を低減することを目的として、バイデン大統領の超党派インフラ法(Bipartisan Infrastructure Law)から8,000万ドルを提供する意向通知(Notice of Intent: NOI)を発表した。この資金は、同法の下、学校の重要エネルギー・インフラの改良を実施することを目的として創設された「米国の学校の刷新(Renew America’s School)」グラント・プログラムによる最初の資金提供となる。エネルギー省は、このグラント・プログラムを通じて、公立学校におけるエネルギーと健康の向上に資金を提供する。エネルギー省はまた、「多くの学校で、学校プロジェクトの資金を見つけるための情報や知識が不足している」という関係機関からの数多くのフィードバックが寄せられたことを受け、地域教育機関(local educational agency: LEA)の能力強化を促進し、健康とエネルギーの向上を特定及び実践するコンペとして「持続可能な学校の進展を先導するエネルギー・チャンピオン・プライズ(Energy Champions Leading the Advancement of Sustainable Schools Prize: Energy CLASS Prize)」を開始する。 Department of Energy “Biden-Harris Administration Announces $84.5 Million to Make Clean Energy Improvements and Lower Energy Costs for K-12 Schools” (10/26/22)

大統領府、EPAによる「クリーンな通学バス・プログラム」から389の学校区へ約10億ドルの資金提供を発表

大統領府は10月26日、環境保護庁(Environmental Protection Agency: EPA)による2022年度の「クリーンな通学バス・プログラム(Clean School Bus Program)」のグラント受益者を発表した。389の学校区(全国50州、ワシントンDC、部族、準州)に、超党派インフラ法(Bipartisan Infrastructure Law)から約10億ドルの資金が提供される。グラントは、学校区による2,400台以上のクリーンな通学バス購入を支援するものである。EPAは5月に、クリーンな通学バス・プログラムの資金として5億ドルが用意されていると発表したが、全国の学校区から膨大な数の応募があり、EPAはその金額を約2倍の9億6,500万ドルとした。 Environmental Protection Agency “Biden-Harris Administration Announces Nearly $1 Billion from EPA’s Clean School Bus Program for 389 School Districts” (10/26/22)

OSTPとNSC、緊急臨床試験及び研究に関する米国の能力について意見を募集

米国は、緊急事態が発生した際に、臨床試験活動が協調的に行われるよう準備しておく必要がある。緊急の研究ニーズが生じた際に、様々な拠点で調整された大規模な研究を支えられる継続的な臨床試験活動の基盤を策定する必要がある。臨床試験のプロトコルを策定し、一貫したデータ要素を通じて試験データを取得する必要がある。こうした中、大統領府科学技術政策局(Office of Science and Technology Policy: OSTP)は国家安全保障会議(National Security Council: NSC)と協力し、緊急事態が発生した際に、米国が適切に応答するために必要な臨床研究能力を強化する方法について、関係機関からの意見を求める「情報の要請(request for information: RFI)」を発表した。緊急時に即行動を起こせるよう研究基盤を整備しておくために、機関や科学者に必要なことは何か? どのようにして、初日から計画が同じ方向へ進み、適切な科学的質問を行い、効率的に資源を調整できるようにすることができるか? といった点について、一般からの意見を募集している。 White House “OSTP and NSC seek input on U.S. capacity for emergency clinical trials, research” (10/25/22)

大統領府、官民サイバーセキュリティ・パートナーシップを化学部門へ拡大

米国のサイバーセキュリティ・コミットメントの要は、米国民が日々頼りとしているサービスを保護するために、米国の重要インフラの対応力を強化することである。大統領府は10月26日、産業制御システム(Industrial Control Systems: ICS)サイバーセキュリティ・イニシアチブ(ICS Cybersecurity Initiative)の対象を4部門目となる化学部門へ拡大することを発表した。化学企業の大半は民間所有であり、民間部門と政府の間で協調的手法を取る必要がある。米国の大手化学企業と、サイバーセキュリティ及びインフラストラクチャー局(Cybersecurity and Infrastructure Agency: CISA)は、化学部門全般で高いサイバーセキュリティ基準を推進する計画で合意した。今後100日間で化学部門における現行のサイバーセキュリティ慣行を評価する際にロードマップとして機能する「化学行動計画(Chemical Action Plan)」は、既に実践されている部門(電力、パイプライン、水)での教訓とベスト・プラクティスに基づいており、同計画には、①化学放出の危険性が高いと考えられるハイリスクの化学施設に焦点を当てつつ、最終的な目標は化学部門全体のICSサイバーセキュリティ強化を支援する、②連邦政府と化学部門の情報の共有と分析の調整を促進する、などが含まれている。 White House “FACT SHEET: Biden-⁠Harris Administration Expands Public-Private Cybersecurity Partnership to Chemical Sector” (10/26/22)

シュミット・フューチャーズがポスドク研究におけるAI利用の加速を目的として1億4,800万ドルのグローバル・イニシアチブを立ち上げ

シュミット・フューチャーズ(Schmidt Futures)は10月26日、1億4,800万ドルを投じて、新たなグローバル・イニシアチブ、「エリック・アンド・ウェンディ・シュミットAI科学ポスドク・フェローシップ(Eric and Wendy Schmidt AI in Science Postdoctoral Fellowship)」を開始すると発表した。STEM研究に人工知能(AI)を活用することで次の科学的革命を加速させることが狙いである。シュミット・フューチャーズは、より良い世界を作ることを目的に、革新的な形でAIを開発、利用する人材をサポートする取り組み(合計4億ドル)を行っており、今回のフェローシップはその一つとなる。エリック・アンド・ウェンディ・シュミットAI科学ポスドク・フェローシップではまず、米・英・加・シンガポールの9大学で、AI手法を学び、AIを研究に適用させることに取り組む合計約160名のポスドク・フェローを支援する。フェローシップはその後、多くの国や大陸へ拡大する予定である。本プログラムに参加する大学は、先端AI訓練や、資金拠出を受けた研究支援、専門的開発の機会を提供する。 Schmidt Futures “Schmidt Futures Launches $148M Global Initiative to Accelerate AI Use in Postdoctoral Research” (10/26/22)

ハートランド・フォワード、報告書「研究による刷新」第二部を発表

ハートランド・フォワード(Heartland Forward)は今般、「研究による刷新 第二部:州政府は研究機関の可能性を認識しつつある(From Research to Renewal, Part 2: States Realizing the Potential of Research Institutions)」を発表した。本報告書は米国内の大学における技術移転活動を州別にまとめた包括的報告書で、州立大学システムのランキングと、研究及び技術移転を実施する大学以外の研究機関のランキングという2つのランキングも含まれている。これらのランキング及びデータは、各州で経済開発を進展させるために利用可能な資源に関する情報提供ともなっている。報告書は、こうした機会を活用するための勧告として、①科学技術イノベーションへの投資を通じて、米国におけるイノベーション主導の経済成長の有望性を新たにする、②州政府及び大学高官は、戦略的な投資と資源の配分について協調的に取り組む必要がある、③地域の大学の研究ベースのセンター・オブ・エクセレンスから生まれた技術の移転を強化する、などを提示している。 Heartland Forward “FROM RESEARCH TO RENEWAL, PART 2: STATES REALIZING THE POTENTIAL OF RESEARCH INSTITUTIONS” (10/17/22)

米国とスイス、量子分野の協力強化に関する合同声明に署名

米国政府とスイス政府の代表は10月19日、在米スイス大使館にて、「量子情報科学技術の協力に関する合同声明(Joint Statement on Cooperation in Quantum Information Science and Technology: QIST)」に署名した。合同声明は、両国に共通する民主的価値と双方のQIST研究者の間におけるボトムアップの強い協力関係を基盤としている。米国とスイスの外交関係は、1853年に始まり、それ以来、両国関係を強化する様々な協定が結ばれている。これには、2009年の科学技術協定(2009 Science and Technology Agreement)などが含まれ、最近では両国の量子戦略のトップが、量子情報を共に追求する12カ国の円卓会議に参加した。 quantum.gov “The United States and Switzerland Sign Joint Statement to Strengthen Collaboration on Quantum” (10/19/22)

国防総省、政府の新たな電気陸上輸送イニシアチブに対応する電気自動車充電器のプロトタイプに取り組み

電気自動車(EV)によって陸上輸送が変わりつつある中、いずれ連邦政府は基地内でのEV利用を可能にするEV充電器を提供する必要に迫られると考えられているが、国防総省(Department of Defense)が差し迫ったEVの大量流入に適用できるよう支援するため、国防イノベーション・ユニット(Defense Innovation Unit: DIU)は、海軍(U.S. Navy)、米国海兵隊(U.S. Marine Corps)、空軍(U.S. Air Force)、陸軍予備軍(Army Reserve)と提携し、国内の8つの軍地基地で現代的なEV充電技術の導入を試験的に行う。本パイロット・プロジェクトでは、レベル2及びレベル3の充電器の組み合わせを活用し、政府所有車両と個人所有車両の双方の充電を可能にする。DIUは、EV充電器プロジェクトの募集に44社からの応募を受け取り、国防総省の専門家委員会による頑強かつ競争的な選出プロセスの下、7社が選出された。 Defense Innovation Unit “Department of Defense Prototyping Electric Vehicle (EV) Chargers To Meet New Government Electric Ground Transportation Initiatives” (10/20/22)