NRC、バイオセキュリティー問題に迫る

国立衛生研究所(National Institutes of Health:NIH)から調査委託を受けた全米研究評議会(National Research Council:NRC)は今週、バイオセキュリティーに関する報告書「特定物質のシーケンス・ベース分類:より明確なライン(Sequence-Based Classification of Select Agents: A Brighter Line)」を発表した。報告書は、バイオセキュリティー対策として、合成DNAの民間販売会社から定期的に遺伝子配列を購入し、これらをスクリーニングすることで生物兵器の生成を見つけるという方法は、技術的に難しく、これを政府が実際に行うことは現実的でないとの見解を示した。一方、現在の技術で可能なバイオセキュリティー対策として、規制の対象とすべき危険な病原菌をシーケンスに基づいて分類するシステムを確立することを勧告した。報告書はまた、それ自体は危険な特定物質ではないものの生物兵器の生産に関連する可能性があるシーケンスへの対処として、「イエローフラッグ」システムについても記述している。 Scientific American “NRC report pins down future biosecurity” (08/03/10)

エネルギー省、「一般的なセキュリティホールによりエネルギーグリッドが危険な状態に」と警告

エネルギー省(Department of Energy)がまとめた報告書によれば、米国内のエネルギー・インフラは、基本的なセキュリティ対策を怠っているためにサイバー攻撃の対象となる危険性があるという。これはアイダホ国立研究所(Idaho National Laboratory)の研究者が2003年から2009年の間に24の産業制御システム(industrial control system)を試験した結果をまとめた、先月公開の報告書において指摘されている。この試験においてはエネルギー・インフラにはセキュリティホールが存在していることが確認されたが、高度なセキュリティ対策を行うことでシステムのセキュリティを強化することが可能であり、それにはエネルギー専門家やソフトウェアプロバイダーによる更なる取り組みが必要であると報告書は結論付けている。 CNET News “DOE: Common security holes leave energy grid vulnerable” (08/03/10)

エネルギー省ブログ立ち上げ

連邦政府でのソーシャルネットワーク活用が進む中、エネルギー省ではブログを7月20日に立ち上げた。エネルギー長官及びエネルギー省が利用するソーシャルネットワークサイトは以下のとおり。 <チュウ長官> Facebook <エネルギー省> Facebook YouTube Flickr Twitter これ以外にもARPA-EなどがFacebookやTwitterを利用している。

ANSI、ナノメディシン標準化に関するワークショップ結果を発表

ANSIと化学遺産財団(Chemical Heritage Foundation)が7月12日に共同開催した、ナノ標準に関するワークショップの報告書が発表された。ワークショップはナノメディシンに関する討議が中心となっており、ターミノロジーや分類について検討が行われた結果がまとめられている。 ANSI, “ANSI Announces Availability of Workshop Report on Nanomedicine Terminology and Standards” (8/4/2010)

運輸省、オンラインコミュニティー「アイデア・ハブ」を始動

運輸省(Department of Transportation)は8月3日、同省職員全員を対象として、省内でのアイディアの自由な共有・連携を可能とするオンラインコミュニティー「アイデア・ハブ(IdeaHub)」を立ち上げた。アイデア・ハブでは、職員から投稿されたアイデアに対し投票を行い、より多くの賛同票やコメントが得られた場合、省内のアイデア・ハブ・リエゾンやイノベーション評議会の検討の結果によっては、実施や導入が実現することになる。またこのアイデア・ハブでは、省が課題を提示し、職員がこれに対してアイデアを提案することも実施される。この試みは国土安全保障省(Department of Homeland Security)に続くものとなる。 Tech Daily Dose “Transportation Launches Online ‘Idea Hub’” (08/03/10)

企業、税優遇措置への姿勢で分かれる

バンク・オブ・アメリカ社(Bank of America)やゼネラル・エレクトリック社(General Electric)など米国大手企業22社は8月2日、上院指導部に宛てた書簡の中で、海外での収入に対する一部の税優遇措置を廃止し、その税収(10年間で115億ドル)をその他の税インセンティブ(研究開発への税クジレットなど企業が継続を望むもの)に充当するという提案に支持を示した。一方、米国商工会議所(U.S. Chamber of Commerce)や全米製造業者協会(National Association of Manufacturers)、IBM社などは海外収入に対する税優遇措置の廃止に反対しており、同措置を巡り米国大手企業の見解に分裂が見られる。また、研究開発に対する税クレジットは毎年更新されているが、近年は議会における審議・成立が難航しつつある。 The Wall Street Journal, “Businesses Split Over Tax Credits” (08/04/10)

商務省と内務省が気候関連活動で協力へ

商務省(Department of Commerce)のゲーリー・ロック長官(Gary Locke)と内務省(Department of Interior)のケン・サラザー長官(Ken Salazar)は、両省が科学、サービス、緩和、導入、教育、コミュニケーションなどといった気候関連の活動において調整および協力することに正式に合意し、覚書(Memorandum of Understanding:MOU)に署名した。MOUは、両省における気候関連の科学やサービスを、導入戦略や国内の海洋や湾岸、五大湖、公共用地の管理に関する決定に活用するという現行のパートナーシップを強化させる土台となる。 Department of Commerce, “U.S. Departments of Commerce and the Interior to Cooperate on Climate-Related Activities” (08/03/10)

デューク大学の報告書、「いまや太陽光エネルギーは原子力エネルギーよりも安価」

デューク大学(Duke University)のジョン・ブラックバーン経済学教授(John O. Blackburn)と同大学院生サム・カニンガム氏(Sam Cunningham)が執筆した報告書「太陽光と原子力のコスト:歴史的交差」によれば、同州が位置するノースカロライナ州において、太陽光エネルギーのコストが原子力エネルギーのコストとついに一致するという「歴史的接点」を迎え、現在は太陽光エネルギーが新たな低価格再生可能エネルギー源として主役の座を奪いつつあるという。これまで連邦や州政府が原子力エネルギーの後押しをしてきたとの見方もある中、本報告書は、太陽光エネルギーのコストが原子力エネルギーのコストと同じとなり(キロワット時あたり16セント)、さらに低下しつつある現在、原子力推進の動きが緩やかになり、政府は原子力とその他の再生可能エネルギーの混合により目を向けるのではないかと推測している。 Daily Tech “Duke Report Claims Solar Energy is Now Cheaper Than Nuclear Power” (08/02/10)

ボーイング、ハリウッドと協力してクールなエンジニアをアピール

科学技術系の業界では退職年齢に近づく労働者が増え、航空業界を中心に若手人材の確保が急務になっているが、最近になって、ハリウッドと協力する傾向が見られるようになっている。2015年までに現在の労働力の約40%(約6万人)が退職年齢に達するというボーイング社(Boeing)は、これによって生じる人材不足を埋めるべく、国内外150の大学と連携する他、エンターテインメント業界評議会(Entertainment Industries Council:EIC)と協力して、若者が早い時期から技術関連分野に興味を持つよう様々な取り組みを行っている。EICは、この取り組みの一環として、エンジニアとテレビ業界関係者を招いて双方の理解を深める機会を設けたり、犯罪捜査テレビ番組で活躍する女優をスピーカーとして、科学技術分野のキャリアを目指すことを奨励する内容の講演を学生対象に開催するなどしている。 Bloomberg Businessweek, “Boeing Enlists Hollywood to Make Engineering Cool” (08/02/10)