イリノイ州の町、クリーンコールプロジェクトから手を引く

エネルギー省は先週、イリノイ州マットンにクリーンコール発電所を建設するという長期的計画(フューチャージェン計画)を放棄し、同州メレドシアにあるアメレン社(Ameren Corp)の発電施設を改良して同地域で発生する二酸化炭素を貯蔵先であるマットンへと輸送するパイプラインの建設に10億ドルの資金援助を行うと発表した(いわゆるフューチャージェン2.0計画)。しかしマットンの用地を購入したコールズ郡の開発団体およびフューチャージェン同盟(FutureGen Alliance)は、新計画への用地提供を拒否することを決定し、「我々は、本来のフューチャージェン計画に誇りを持っていたが、フューチャージェン2.0計画は用地を最適かつ最善に使用するものではない」とコメントしている。 The Wall Street Journal “Illinois Town Backs Out of ‘Clean Coal’ Project” (08/11/10)

景気低迷が企業のR&D支出のシフトに拍車をかける

景気低迷時には、現金の抱え込みや雇用の先延ばし、経費削減努力が行われ、R&D予算も削減されることが多い。しかし大恐慌以来といわれる今回の不況の中でも、S&P500指数にリストされている企業のうち232社はR&D支出を不況前よりも増加させている。しかし、あらゆる製品において技術の重要性が増していることを考えれば、R&D支出増も驚くことではないといえる。現在の不況下におけるR&Dの特徴としては、真のイノベーションよりも製品サポートに重点が置かれつつあること、他社と共同でR&Dに取り組む企業が増えていることなどが挙げられる。 Bloomberg Businessweek “Tough Times Spur Shifts in Corporate R&D Spending” (08/09/10)

エネルギー省、二酸化炭素の地下貯蔵を目的とした15のプロジェクトを発表

エネルギー省(Department of Energy)のスティーブン・チュウ長官(Steven Chu)は8月11日、二酸化炭素を地層中に安全かつ経済的に貯蔵する技術の開発を目指す15のプロジェクトを採択したと発表した。これらのプロジェクトに対しては今後3年間で2,130万ドルの資金提供が行われ、炭素の安全かつ恒久的な地質学的隔離を実証するエネルギー省の取り組みを補完することが期待されている。地下貯蔵対象として現在、①石油・ガスの枯渇貯蔵地、②深部含塩層、③採掘不可能な炭層、④石油およびガスの豊富な頁岩、⑤玄武岩の5種類に焦点が置かれている。 U.S. Department of Energy “Department of Energy Announces 15 projects Aimed at Secure CO2 Underground Storage” (08/11/10)

クリーンテック業界、カリフォルニア州の住民投票提案23号に反対を示す

11月2日に投票が行われるカリフォルニア州の住民投票提案23号(Proposition 23)は、州内の炭素排出削減に向けた野心的な計画を示した「カリフォルニア州地球温暖化対策法(AB32)」を事実上廃止する内容となっている(テキサス州の大手石油会社2社が同提案の主要な資金提供者となっている)。これに対して8月10日、カリフォルニア州内のクリーンテック企業リーダーが集結し、提案23号に対する反対を表明した。提案23号の支持派は「AB32はエネルギーコスト高につながることから小規模企業にとっては大きな金銭的負担となる」と警告している一方、クリーンテック業界など提案23号の反対派は「提案23号は、AB32によって形成された市場と州内で急成長している雇用を破壊するものである」としている。 The Mercury News “Cleantech industry coming out against Prop.23” (08/10/10)

エネルギー省、エネルギー長官諮問委員会のメンバーを発表

エネルギー省(Department of Energy)は8月10日、エネルギー長官諮問委員会(Secretary of Energy Advisory Board:SEAB)のメンバー12名を発表した。SEABは1990年に創設されたが、前政権時に廃止され、今回連邦諮問委員会法(Federal Advisory Committee Act)に基づいて再創設されたものである。SEABは、エネルギー省における基礎および応用研究、経済・国家安全保障政策、教育問題、運営上の問題などについて、エネルギー長官に直接助言や勧告を行う。メンバーは科学者、企業幹部、元政府高官など幅広い分野で構成されている。 U.S. Department of Energy “DOE Announces Secretary of Energy Advisory Board” (08/10/10)

NREL、FITガイドを発表

世界各地で再生可能エネルギーの固定価格買い取り制度(FIT: feed-in tariff)の導入が進む中、国立再生可能エネルギー研究所(NREL: National Renewable Energy Laboratory)が新報告書「FIT政策形成に関する政策決定者ガイド(A Policymaker’s Guide to Feed-in Tariff Policy Design)」を発表した。同報告書は、各地におけるFITの進展や有効性を評価し、これらの政策をいかに米国内で活用できるかという点に焦点を当てている。報告書はリソースの差別化の重要性や優れたTIFがもたらす投資環境についてまとめている他、FITに関する誤解の解明も行っている。 RenewableEnergyWorld.com “”NREL Releases Feed-in Tariff Guide” (08/10/10)

DARPA、「エクサスケール」のスーパーコンピュータを開発へ

米国防高等研究計画局(Defense Advanced Research Project Agency:DARPA)は8月6日、「エクサスケール」のスーパーコンピュータを開発すると発表した。DARPAのユビキタス・ハイパフォーマンス・コンピューティング(Ubiquitous High Performance Computing:UHPC)プログラムは、オバマ大統領が「米国イノベーション戦略(Strategy for American Innovation)」で掲げた優先事項に対応するもので、エクサスケールでエネルギー効率の高いコンピューティングを目指すという。エクサフロップはペタフロップ(現時点で最速のスーパーコンピュータによる処理速度)の1,000倍に相当する。同プログラムにはインテルやNvidiaが参加している。 Cnet “DARPA ‘exascale’ supercomputer in the works” (08/09/10)

信用性の高いデータや情報の不足が原因で企業における持続可能性の努力が頓挫

イプソス・パブリック・アフェアーズ社(Ipsos Public Affairs)がプロクター&ギャンブル・プロフェッショナル(Proctor & Gamble Professional)から委託を受けて行った調査報告書「企業によるクリーニング・サステイナビリティ調査(Business Cleaning Sustainability Study)」によれば、多くの企業が環境的に責任のある行為に関心を持っているものの、情報や信頼性の高いデータが不足しているため、それを実行できずにいることが分かった。回答企業の90%が持続可能性や環境的責任は企業にとって重要であると回答している一方、本件について十分な情報を得ていると回答した企業は42%に過ぎない。本調査は、宿泊施設、飲食関係、医療、商業清掃関連企業の清掃製品担当者を対象に行われた。 Environmental Leader “Sustainability Efforts Derailed by Lack of Credible Data” (08/10/10)

商務長官、製造業評議会の新メンバーを発表

商務省のゲーリー・ロック長官(Gary Locke)は8月5日、2010年製造業評議会(Manufacturing Council)のメンバー24名を発表した。2004年に設立された製造業評議会は最近再編成され、メンバーが15名から25名に増えた他、省庁間の協力を促進するため、労働省、エネルギー省、運輸省の各長官が職権上のメンバー(ex officio member)として加えられた。評議会は、製造業部門の競争力に関する問題や米国製造業に影響する政策や事業について商務長官に助言する。 Commerce.gov “Commerce Secretary Gary Locke Names New Members of Manufacturing Council” (08/05/10)