オーステッド社とエクイノール社、洋上風力開発停止命令に関し提訴

ユーティリティ・ダイブ(Utility Dive)は1月5日、オーステッド社(Ørsted)とエクイノール社(Equinor)がオフショア風力プロジェクトに対する開発停止命令に異議を申し立てたと報じた。オーステッド社は、スカイボーン・リニューアブル社(Skyborn Renewables)と折半出資するロードアイランド沖700MWのレボリューション・ウィンド(Revolution Wind)プロジェクトに対し、既に50億ドル超を投資しているとし、昨年12月の命令で1日144万ドルの損失が生じていると主張した。内務省(Department of the Interior)が安全保障リスクにより国内の風力開発を全面的に停止したことが背景にある。ニューヨーク沖810MWのエンパイア・ウィンド1(Empire Wind 1)プロジェクトの開発停止命令についても違法であると訴えており、昨年4月の類似命令で2億ドルの遅延費を被っていると主張している。 Utility Dive “Ørsted, Equinor challenge Trump administration stop work order” (01/05/26) https://www.utilitydive.com/news/orsted-equinor-offshore-wind-projects-stop-order-trump-burgum/808728/

ULソリューションズ社、FCCプログラム管理から撤退

NEXTGOV/FCWは1月5日、ULソリューションズ社(UL Solutions)が、連邦通信委員会(Federal Communications Commission: FCC)のサイバーセキュリティ認証ラベルプログラムから撤退すると報じた。FCCによる同社への中国との関係疑惑に関する調査が背景にあり、UL社は昨年12月19日付の声明で、様々な事情を考慮した結果、同プログラム主要管理者としての役割を辞退すると発表した。中国国内での技術試験拠点の存在など中国との関係が問題視されており、FCCが同社に関し、昨年6月に調査を開始していた。サイバー・トラスト・マーク(Cyber Trust Mark)と呼ばれるこのプログラムは、スマートデバイスにサイバーセキュリティ認証を与える任意制度で、バイデン前政権下で開始した。プログラムの今後の運営者や継続性については不明であるという。 NEXTGOV/FCW “UL Solutions withdraws as lead admin for FCC cyber label program amid probe into China ties” (01/05/26) https://www.nextgov.com/cybersecurity/2026/01/ul-solutions-withdraws-lead-admin-fcc-cyber-label-program-amid-probe-china-ties/410448/

トランプ政権、深海港認可を海事局に移管 審査迅速化へ

運輸省(Department of Transportation)は1月5日、深海港の認可監督権限を沿岸警備隊(United States Coast Guard: USCG)から海事局(Maritime Administration: MARAD)に移管すると発表した。環境審査合理化に向け、認可承認を迅速化し、国内エネルギー価格の低減につなげることが目的で、同局は今後、国家環境政策法(National Environmental Policy Act: NEPA)に基づく環境適合性審査を行う。一方、沿岸警備隊は協力機関として、深海港施設の安全性、設計、建設、運営の監督を継続する。深海港プログラム(Deepwater Port Program)はトランプ政権のエネルギー優位性戦略の重要な柱で、ショーン・ダフィー運輸長官(Sean P. Duffy)は「この措置により豊富な天然資源の活用が可能になり、高賃金雇用の創出やコスト削減を実現させる」と強調しており、政権はメキシコ湾(Gulf of America)で複数の認可を承認する過程にあるという。 Department of Transport “Trump’s Transportation Secretary Sean P. Duffy Announces Maritime Administration Will Take Over and Streamline Deepwater Port Licensing” (01/05/26) https://www.transportation.gov/briefing-room/trumps-transportation-secretary-sean-p-duffy-announces-maritime-administration-will

SLAC/UCLAチーム、電子のエネルギーと輝度を同時に強化するプラズマ加速器を開発

エネルギー省(Department of Energy)傘下のSLAC国立加速器研究所(SLAC National Accelerator Laboratory)とカリフォルニア大学ロサンジェルス校(University of California, Los Angeles: UCLA)の研究チームは、現在の粒子加速器のごく一部の大きさで高エネルギーかつ高輝度の電子ビームを生成できる革新的技術を設計した。研究チームは、新規のプラズマウェイクフィールド加速器と、SLACの先端加速器研究施設「FACET-II」の高出力ビームを用いることで、電子のエネルギーを従来型の手法に比べて2倍以上に増加させた。この画期的設計は、将来の粒子衝突器やX線自由レーザーを小型化できる可能性があり、研究者はこれらを利用して自然界の基本的な構成要素やプロセスに関する洞察を得られるようになる。 SLAC National Accelerator Laboratory “SLAC and UCLA researchers build plasma accelerator that boosts electron energy and brightness at the same time” (1/5/26) https://www6.slac.stanford.edu/news/2026-01-05-slac-and-ucla-researchers-build-plasma-accelerator-boosts-electron-energy-and

エネルギー省、米国のウラン濃縮再開へ向け、27億ドルを発表

エネルギー省(Department of Energy)は1月5日、米国内のウラン濃縮事業を強化するため、今後10年間で27億ドルを提供すると発表した。エネルギー安全保障の強化と海外の供給業者への依存度を低減するというトランプ大統領のコミットメントを支援する歴史的な投資を通じて、米国内の低濃縮ウラン(low-enriched uranium: LEU)の能力拡大、高純度低濃縮ウラン(high-assay low-enriched uranium: HALEU)の新規供給網及びイノベーションの創出、米国雇用の創出と米国原子力の復興を目指す。エネルギー省は昨年、LEU及びHALEUの濃縮について6社と契約を締結し、これらの企業が将来の業務について入札できるようにした。そして本日、アメリカン・セントリフュージ・オペレーティング(American Centrifuge Operating)、ゼネラル・マター社(General Matter)、オラノ連邦サービス社(Orano Federal Services)の3社(各9億ドル)と契約したことを明らかにした。 Department of Energy “U.S. Department of Energy Awards $2.7 Billion to Restore American Uranium Enrichment” (1/5/26) https://www.energy.gov/articles/us-department-energy-awards-27-billion-restore-american-uranium-enrichment

米国、ハイフォ社によるエムコア社の資産買収を禁止

トランプ大統領は1月2日、米国フォトニクス企業のハイフォア社(HeiFo Corporation)が航空防衛専門企業であるエムコア社(EMCORE Corporation)の資産を300万ドルで買収した件(2024年4月30日に取引完了)について、これを阻止する大統領令を発出した。大統領令は、「ハイフォア社はデラウェア州を拠点とし、中国籍者が支配している企業で、同社がエムコア社(ニュージャージー州)のデジタルチップ及び関連ウェハーの設計、製造、及びビジネスプロセスで構成される資産を買収したことは、米国の国家安全保障を脅かす行動につながる可能性があるとの考えに至った。これにより、この買収取引は禁止される」としている。そしてハイフォ社に対し、エムコア社の資産に関する持ち分や権利を、その所在場所にかかわらず、180日以内に処分することを命じた。これと同時に、財務省(Department of Treasury)は、対米外国投資委員会(Committee on Foreign Investments in the United States: CFIUS)が本取引に関する調査を実施し、国家安全保障上のリスクが特定されたと発表した。 White House “REGARDING THE ACQUISITION OF CERTAIN ASSETS OF EMCORE CORPORATION BY HIEFO CORPORATION” (1/2/26) https://www.whitehouse.gov/presidential-actions/2026/01/regarding-the-acquisition-of-certain-assets-of-emcore-corporation-by-hiefo-corporation/ 参考:Reuters “Trump blocks chips deal, cites security, China-related concerns” (1/2/25) https://www.reuters.com/world/china/trump-blocks-chips-deal-cites-security-china-related-concerns-2026-01-03/

ノースロップ・グラマン社製ドローン、米空軍の協調型戦闘機プログラムの候補に

米空軍(Air Force)は2025年12月22日、ノースロップ・グラマン社(Northrop Grumman)が進める新型自律ドローンの「タロン(Talon)」プロジェクトに、ミッション設計シリーズ(Mission Design Series)としてYFQ-48Aの指定を付与したと発表した。これは、空軍の協調型戦闘機(collaborative combat aircraft: CCA)プログラムにおける大きな前進となる。空軍は2025年初頭に、最初のCCA機として、アンドゥリル社(Anduril)製ドローンにUFQ-44Aを、ゼネラル・アトミクス社(General Atomics)製ドローンにYFQ-42Aの指定名称を付与しており、タロンはその3機目となる。CCAは、半自律的なドローンとして、近接飛行するパイロットからの最小限の指示を受けて独自に飛行・攻撃することを想定している。 Air Force “Air Force designates Northrop Grumman’s Talon prototype as YFQ-48A” (12/22/25) https://www.af.mil/News/Article-Display/Article/4366136/air-force-designates-northrop-grummans-talon-prototype-as-yfq-48a/ Defense News “US Air Force eyes autonomous Northrop Grumman drone for CCA program” (1/2/26) https://www.defensenews.com/air/2026/01/02/us-air-force-eyes-autonomous-northrop-grumman-drone-for-cca-program/

NIH、大統領指示によって凍結・撤回されたグラント申請の審査を約束

トランプ政権発足後に行われた国立衛生研究所(National Institutes of Health: NIH)によるグラントの凍結や撤回を巡り、研究者及び州司法長官がNIHを提訴していた件で、12月29日、原告・被告の合同合意文書が発表された。それによればNIHは、トランスジェンダー医療や多様性・公平性・包摂性(diversity, equity and inclusion : DEI)等に関連する研究を標的としたトランプ政権の指示に基づいて凍結・拒否・撤回された数百件のグラント申請について、標準の手続きを用いて「誠実に」審査することを約束した。引き換えに原告は、残りの主張を全て取り下げる。それぞれの立場の関係者が提出した提案命令には、NIHが申請書を審査し、最終決定を研究者へ通知する具体的な期限も含まれている。ただし、一部の観測筋の間では、これらの申請書が通常通りに扱われないのではとの懸念もある。 Science “After legal deal, NIH to review grant proposals frozen, denied, or withdrawn because of Trump directives” (12/30/25) https://www.science.org/content/article/after-legal-deal-nih-review-grant-proposals-frozen-denied-or-withdrawn-because-trump

トランプ政権、NIH神経疾患研究所長を解任

サイエンス誌(Science)は12月29日、国立神経疾患・脳卒中研究所(National Institute of Neurological Disorders and Stroke : NINDS)のウォルター・コロシェッツ所長(Walter Koroshetz)の再任をトランプ政権が拒否したと報じた。BRAINイニシアチブ(BRAIN Initiative)などの大型プログラムを主導し、10年に亘り同研究所を率いた同氏の再任は、NIHのジェイ・バタチャリア所長(Jay Bhattacharya)が強く支持していたが政権上層部によって却下された。今回の決定は国立環境衛生科学研究所(National Institute of Environmental Health Sciences: NIEHS)のリチャード・ウォイチク所長(Richard Woychik)の解任に続く一連の動きで、国立衛生研究所(National Institutes of Health: NIH)傘下の27機関のうち14機関で常任トップが不在となる事態が生じている。記事は、世界最大の生物医学研究助成機関における指導体制の空白化に加え、政府による通常の外部選考委員会を経ない不透明な人事手法についても指摘し、同機関の政治利用に対する懸念が高まっていると伝えている。 Science “Firing of neuroscience institute chief adds to NIH’s leadership vacuum” (12/29/25) https://www.science.org/content/article/firing-neuroscience-institute-chief-adds-nih-s-leadership-vacuum

中国政府、台湾への武器売却を巡り、米企業20社に制裁

米政府が台湾への大型武器売却計画を発表してから1週間後となる12月26日、中国政府は武器売却に関連する米国企業20社及び10名の企業幹部に対する制裁を発表した。中国外務省によれば、対象となる組織の中国国内における資産は凍結され、個人及び組織が制裁対象者と取引することは禁止される。制裁対象には、ノースロップグルマン・システム社(Northrop Grumman Systems Corporation)、L3ハリス海事サービス社(L3Harris Maritime Services)、ボーイング社(Boeing)等の企業と、アンドゥリル・インダストリーズ社(Anduril Industries)の創立者パルマ―・ラッキー氏(Palmer Luckey)等の防衛企業幹部が含まれる。米政府による台湾への大型武器売却計画は100億ドル以上の規模で、連邦議会が承認した場合、自治地域への米兵器売却としては過去最大となる。 Defense News “China sanctions 20 US defense companies over arms sales to Taiwan” (12/26/25) https://www.defensenews.com/global/asia-pacific/2025/12/26/china-sanctions-20-us-defense-companies-over-arms-sales-to-taiwan/