大統領府科学技術政策局(Office of Science and Technology Policy: OSTP)のケルビン・ドログマイヤー長官(Kelvin Droegemeier)は9月16日、米国研究コミュニティへの書簡を通達した。書簡は、「米国の研究活動におけるオープンかつ国際的な協調姿勢は、米国の研究が成功する上で重要である」とした上で、近年、「外国政府が後援する人材リクルート・プログラムを通じて、米国の研究活動から搾取しようとする努力が行われている」と警告している。こうした人材プログラムやその他の一般的な取り組みの研究倫理違反には、外国資金など開示が義務付けられている情報の開示をしないこと、承認されていない平行型外国ラボ(通称「シャドー・ラボ(shadow lab)」)、経済的な利害衝突などが含まれる。こうした中、ドログマイヤーOSTP長官が議長を務める大統領府国家科学技術会議(National Science and Technology Council: NSTC)は5月9日、「研究環境に関する合同委員会(Joint Committee on the Research Environment: JCORE)」を正式に発足させた。同委員会は、研究セキュリティを含む4つの小委員会が含まれている。JCOREは、研究セキュリティに関して、①アウトリーチと関与の調整、②開示義務の確立と調整、③学術研究期間のためのベスト・プラクティスの開発、④リスクの特定/評価/管理手法の確立、という4つの方向性を基に取り組みをしている。そして、今後数か月以内に、OSTPは国内の学術機関で会合を開催し、研究セキュリティ及びその他のJCOREのトピックについて研究者及び学生との対話を実施する計画である。
White House “Letter to the United States Research Community” (9/16/19)