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その他

ANLと理研がAIを用いた科学研究で連携

アルゴンヌ国立研究所(Argonne National Laboratory: ANL)は理化学研究所と提携し、科学データの大規模言語モデルの訓練や大規模AIシステム構築に向けた課題への対応などで協力する覚書を交わしたと発表した。研究者やスタッフ、学生などの交流を深め、講義やセミナー、シンポジウムなどを合同開催し、データセットや科学技術研究資料を共有することなどが計画されている。ANLと理研は科学データの大規模言語モデルを訓練する取り組みであるオーロラGPT(AuroraGPT)プロジェクトを共同で進め、トリリオンパラメーターコンソーシアム(Trillion Parameter Consortium)を通じて科学的発見を助ける信頼性の高い大規模AIシステムの構築においても協力する。この提携の発表にあたり、ANLのポール・カーンズ所長(Paul Kearns)は「我々は極めて重要な発見と革新的な進歩をもたらすパートナーシップを結んだ」と述べた。覚書の締結はオンライン形式で行われ、ANLのカーンズ所長と理研の五神真理事長が署名した。 Argonne National Laboratory “Argonne and RIKEN sign a memorandum of understanding in support of AI for science” (4/12/24)

エネルギー省、卸電力市場の分析に総額1,000万ドル以上を支給

エネルギー省(Department of Energy)は4月11日、グリッドデプロイメント局(Grid Deployment Office: GDO)が統括する卸電力市場調査プログラムを通じて卸電力市場を分析する6つのプロジェクトに総額最大1,060万ドルを提供すると発表した。クリーンエネルギーや再生可能エネルギーなどの供給が増えていく中で、州や地域による、効率的で公正かつ柔軟な卸電力市場づくりを支援し、グリッドの回復力や信頼性の確保に役立てつつ料金を低く抑えることをねらいとしている。今回は、コーネル大学(Cornell University、風力、太陽光、貯蔵などの電力源が高い割合で混合するようになっていくのに対応できる卸電力市場とその価格形成、資源調達政策の分析に200万ドル)、電力研究所(Electric Power Research Institute: EPRI、サウスウエストパワープール(Southwest Power Pool: SPP’s)の現在および予測される市場構成の研究に140万ドル)のほか、全米州エネルギー担当官協会(National Association of State Energy Officials: NASEO、300万ドル)、ペンシルバニア州立大学(Pennsylvania State University、81.6万ドル)、テキサス大学アーリントン校(University of Texas at Arlington、160万ドル)、ウエスタンパワープール(Western Power Pool、180万ドル)の6つのプロジェクトが選ばれた。 Department of Energy “Biden-Harris Administration Announces more than $10 Million to Support State Engagement and Analysis in Wholesale Electricity Markets, Reducing Costs for Consumers” (4/11/24)

エネルギー省、長期エネルギー貯蔵アースショットの開発プロジェクトに総額1,500万ドルを支給

エネルギー省(Department of Energy)の電力局(Office of Electricity: OE)は4月8日、国内のエネルギー貯蔵業界が直面している問題の解決を目指す3つの研究開発プロジェクトにそれぞれ最大500万ドルのアワードを支給すると発表した。今回選ばれたのは、New Lab, LLC、Battery Council International、Clean Tech Strategies LLCの3団体のプロジェクトで、それぞれ技術関連のステークホルダーや研究機関とコンソーシアムを形成して協力し、課題の克服に挑む。現在、エネルギー貯蔵にはリチウム化学に基づく技術が用いられているが、これら3プロジェクトはクリティカルマテリアルへの依存を軽減し、亜鉛、鉛、フロー電池技術を用いたエネルギー貯蔵イノベーションを実現させて、多様で安全なエネルギー貯蔵サプライチェーンの構築に役立てることを目指す。 Department of Energy “DOE Awards $15M to Launch Innovations for Long Duration Energy Storage Earthshot” (4/8/24)

NREL、気候変動の影響を反映した再生可能エネルギー資源データのモデルを開発

エネルギー省(Department of Energy)の国立再生可能エネルギー研究所(National Renewable Energy Laboratory: NREL)は、将来的な気候変動の影響を反映した再生可能資源のデータモデル(Super-Resolution for Renewable Energy Resource Data with the Climate Change Impacts: Sup3rCC)を披露した。エネルギーシステムの設計者やオペレータは気候変動が風力、太陽光などによる発電や電力の需要に今後及ぼしていく影響を知るのに役立つ詳しいデータを必要としているが、これまで入手できたデータには気候変動によってエネルギー需要がどの程度高まるかを詳しく定量化したものはほとんど無かった。同研究所のデータサイエンス専門家のチームが開発したSup3rCC(スーパーCC)は生成機械学習を用い最先端のダウンスケール手法によって将来の気候データセットを生成するオープンソースモデルで、無料で一般公開される。NRELの戦略的エネルギー分析センター(Strategic Energy Analysis Center)のディレクターであるダン・ビレロ氏(Dan Bilello)は、エネルギーシステムを調べて計画を立てる方法にSup3rCCが変化をもたらす」と述べている。 NREL “NREL Unveils Groundbreaking Generative Machine Learning Model To Simulate Future Energy-Climate Impacts” (4/10/24)

NREL、エネルギー転換イニシアティブに参加する遠隔地コミュニティを募集

エネルギー省(Department of Energy)のエネルギー転換イニシアティブパートナーシッププロジェクト(Energy Transitions Initiative Partnership Project: ETIPP)が、今年度の参加コミュニティの募集を開始した。遠隔地、沿岸地域、島しょ地域では、高いエネルギーコストやインフラの老朽化、異常気象や気候変動の影響による停電など、エネルギー回復力に関して同じような課題に直面しているが、各コミュニティがエネルギー回復力の獲得に向けて取る道筋はそれぞれの価値観と優先事項によって決まる。ETIPPはそうしたコミュニティが持続可能で回復力あるエネルギーシステムを得るために必要な様々な選択や判断を助けるプロジェクトで、参加コミュニティは最長2年間にわたってNRELや他の国立研究所、およびその地域に特有のエネルギー問題を理解している地元パートナー組織などから技術的な援助を受けることができる。ETIPPはこれまでに32のコミュニティと提携して戦略的エネルギー計画づくりなどを行ってきた。4年目となる今年は、参加コミュニティへの直接的な資金提供を初めて行う予定である。 NREL “Local Priorities Drive Energy Transitions in Remote, Coastal, and Island Communities” (4/11/24)

バイデン政権、公有地でのクリーンエネルギー開発で目標値を達成

内務省(Department of the Interior)のデブ・ハーランド長官(Deb Haaland)は4月11日、同省がこれまでに許可した公有地でのクリーンエネルギープロジェクトの規模が、2025年までの達成目標値であった25ギガワットを超えたと発表した。これは1,200万世帯以上に電力を供給できる量のクリーン・エネルギーであり、太陽光発電、風力発電、地熱発電のプロジェクトに加え、連邦政府が所有する公有地と非公有地の双方におけるクリーンな電力プロジェクトを送電網に接続するために不可欠な公有地の送電施設が含まれる。 Department of the Interior “Biden-Harris Administration Delivers Historic Milestones, New Actions for Clean Energy on Public Lands…” (4/11/24)

NSFがアラスカ州に気候変動対策用の助成金を支給

米国科学財団(National Science Foundation: NSF)は競争的研究促進プログラム(Established Program to Stimulate Competitive Research (EPSCoR)トラック1を通じて2,000万ドルの助成金をアラスカ州に支給したと発表した。5年間にわたって支給され、気候変動から地元コミュニティが受ける影響を調べ、対応策を練り、次世代の研究者を育成するプログラムを創設するのに役立てられる。発表にあたり、NSFのセスラマン・パンチャナサン長官(Sethuraman Panchanathan)はこの助成金が「アラスカ特有の気候変動リスクに対する回復力の構築、住民の教育、インフラの保護などに役立ち、同州の経済を守っていくであろう」と述べた。同州では氷河の後退や永久凍土の融解、海岸流域の変化などに、気候変動の大きな影響が出ている。助成金を受け、インターフェイス・オブ・チェンジ(Interface of Change)というプロジェクトが重要な海洋資源を調べ、気候変動が経済、食料安全保障、アラスカ先住民の自給自足生活に与える影響を探る。また、アラスカ大学(University of Alaska)のフェアバンクス校、アンカレッジ校、サウスイースト校などが地元民参加型の研究と教育を実施する。 National Science Foundation “NSF announces a new EPSCoR Track-1 award to combat climate change in Alaska” (4/10/24)

USPTOがAIを用いた特許申請書類にも既存規則を適用

米国特許商標庁(United States Patent and Trademark Office: USPTO)は特許申請関連書類の作成にAIツールを使用することに関するガイダンスを4月11日付の官報に掲載し、作成や提出などにAIツールを用いた提出物に既存の規則が適用されることを明らかにした。特許の実務に関わる人々に、AIツールの使用に関連する可能性がある既存の規則について念を押し、サイバーセキュリティやデータのプライバシーなど、AIシステムの使用に伴うリスクについて知識を広めることをねらいとしている。AIシステムの不適切な使用によってUSPTOの既存規則に違反した場合、USPTO.gov上のそのユーザのアカウントが無効となる可能性があるほか、刑事、民事上の責任を問われたり、行政処分の対象となる場合もある。ガイダンスの発表にあたり、キャシー・ビダル商務次官(知的財産担当)(Kathi Vidal)はこのガイダンスが「安全で責任あるAIの使用を促すことによってIPとイノベーションエコシステムに資する」ものであると述べた。 Nextgov “USPTO says existing rules apply to AI-crafted submissions” (4/10/24)

LANLがAI対応の新スーパーコンピュータを披露

ロスアラモス国立研究所(Los Alamos National Laboratory: LANL)がAIとMLシステムを統合して国家安全保障と基礎科学研究に役立つ応用の進展につなげることを目的とした新しいスーパーコンピュータ、「ベナード(Venado)」を披露した。ベナードには大規模なコンピューティング操作を行えるようにエヌビディア(NVIDIA)のグレースホッパースーパーチップが2,560搭載されている。また、ヒューレットパッカードエンタープライズ(Hewlett Packard Enterprise)がAIコンピュテ―ションのニーズに対応するスリングショット11(Slingshot 11)ネットワークを提供した。LANLによると、べナードは初期のテストでワークフローの効率を優先しながら、材料科学関連の原子論的シミュレーションや天体物理学の高解像度シミュレーションで「重要な結果」を出す能力があることを示した。発表にあたってエネルギー省(Department of Energy)のデイビッド・ターク副長官(David Turk)は「AIのアプローチを組み込む機能により、LANLのベナードシステムが関心分野にどのような新しく有意義な結果をもたらしてくれるのか、楽しみにしている」と述べた。 Nextgov “Los Alamos National Lab unveils new supercomputer primed for AI” (4/15/24)

商務長官がAISIリーダーシップチームを増員

ジーナ・レモンド商務長官(Gina Raimondo)が 国立標準技術研究所(National Institute of Standards and Technology: NIST)に設置されているAI安全研究所(AI Safety Institute: AISI)のリーダーシップチームを増員したことを発表した。AISIについては、2月にディレクターのエリザベス・ケリー氏(Elizabeth Kelly)と最高技術責任者(Chief Technology Officer: CTO)のエルハム・タバシ氏(Elham Tabassi)の就任が発表されていたが、これに加え、今回、AI安全性責任者(AI Safety)のポール・クリスチアノ氏(Paul Christiano)、最高ビジョン責任者(Chief Vision Officer)のアダム・ラッセル氏(Adam Russell)、最高執行責任者代理(Acting Chief Operating Officer)兼チーフ・オブ・スタッフ(Chief of Staff)のマラ・キャンベル氏(Mara Campbell)、上級顧問(Senior Advisor)のロブ・ライシュ氏(Rob Reich)、国際協力責任者(International Engagement)のマーク・ラトネロ氏(Mark Latonero)が任命された。発表にあたりレモンド長官は「責任あるAIに関する米国の世界的リーダーシップを守り、AIのリスクを軽減しつつその利点を活用するという使命を果たしていくには米国最高の人材が必要であるため、各分野のトップ人材である彼らを選んだ」と述べた。 NIST “U.S. Commerce Secretary Gina Raimondo Announces Expansion of U.S. AI Safety Institute Leadership Team” (4/16/24)