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その他

Natcast、国立半導体技術センターの戦略計画を発表

CHIPS・科学法(CHIPS and Science Act)によって設立された国立半導体技術センター(National Semiconductor Technology Center: NSTC)を運営する組織として商務省(Department of Commerce)に指定された非営利事業体、Natcastは10月24日、初となるNSTC戦略計画(NSTC Strategic Plan)を発表した。戦略計画は、半導体技術で米国リーダーシップを強化及び拡大する持続的な組織としてNSTCを構築していくための包括的戦略を概説している。NSTC戦略計画は、CHIPS研究開発局(CHIPS Research and Development Office)が以前に発表した勧告を拡大する形で、NSTCの3つの主要なゴールを達成し、米国内で活気があり持続可能な半導体R&Dの基盤を構築するために、Natcastが講じる策の定義と優先付けを行っている。NSTCの3つの主要なゴールとは、①米国の技術リーダーシップの拡大、②プロトタイプの時間と費用の削減、③半導体労働力開発エコシステムの構築、維持。 NATCAST “Natcast Releases National Semiconductor Technology Center (NSTC) Strategic Plan” (10/24/24)

核融合エネルギー、世界的な気候変動対策として注目

壊滅的な気候変動の影響を予防するため、炭素排出を削減する必要に世界が直面する現在、商業的な核融合発電を実現することは新たな重要性を持ちつつある。このような中、炭素排出フリーであるだけでなく、今後数十年に予想される世界的な電力需要の急増に対応できる未来の電力システムにおいて、核融合発電所(fusion power plants: FPPs)の潜在的な役割と価値は何かについて、マサチューセッツ工科大学(Massachusetts Institute of Technology: MIT)のエネルギー・イニシアチブ(MIT Energy Initiative: MITEI)とMITプラズマ科学及び核融合センター(MIT Plasma Science and Fusion Center: PSFC)の研究者は1年半にわたる共同研究を通じて追求した。彼らによれば、未来の費用とパフォーマンス次第ではあるが、核融合は脱炭素化にとって極めて重要な存在となる可能性があり、さらに一定の状況下では、FPPによって世界の脱炭素化費用を数兆ドル削減できる可能性があるという。25名以上の専門家が結集し、費用や気候政策、運用の特性、その他の要素を含め、FPPの導入に影響を及ぼす要素について分析を試みた。その結果は「脱炭素化電力システムにおける核融合エネルギーの役割(The role of fusion energy in a decarbonized electricity system)」と題する論文として発表されている。 Massachusetts Institute of Technology “Study: Fusion energy could play a major role in the global response to climate change” (10/24/24)

エネルギー省、グリッド対応力強化に約4億7,400万ドルを提供

「米国への投資(Investing in America)」議題を支える一環として、エネルギー省(Department of Energy)は10月25日、電力グリッドを現代化して異常気象の影響を削減しつつ、電力部門の信頼性を確実にすることを目的として、49州、5準州、254の部族国家、ワシントンDCに、2024年度の「グリッドの対応力に関する州政府と部族向け公式グラント(Grid Resilience State and Tribal Formula Grants)」から合計4億7,360万ドルを提供すると発表した。同公式グラント・プログラムは、山火事や異常気象の出来事、気候危機によって悪化するその他の自然災害に対する米国の電力グリッドの信頼性を強化することを意図したもので、エネルギー省は、2022年度以来、ほぼ13億ドルのグラントを提供している。 Department of Energy “Biden-Harris Administration Delivers Nearly $474 Million in New Grid Resilience Funding to States and Tribes as Part of Investing in America Agenda” (10/25/24)

エネルギー省と国立核安全保障局、AIの国家安全保障ミッションを推進

大統領府は最近、初となる「人工知能に関する国家安全保障通達(National Security Memorandum (NSM) on Artificial Intelligence (AI))」を発表した。AIの最前線における進展は、国家安全保障及び外交政策に大きな意味合いがあるとの認識の下、エネルギー省(Department of Energy)と国家核安全保障局(National Nuclear Security Administration: NNSA)は、AIシステム関連のリスクの理解と軽減、AIシステムのパフォーマンスと効率性の強化、米国AIエコシステムの強化の一助となる取り組みを主導していく。具体的に、NSMはエネルギー省に次のような取り組みを指示している(一例)。①NNSAを通じて、米政府の代わりにAIモデルの最前線の安全性検査とシステム評価を主導し、原子力及び放射線のリスクを評価し、化学/生物/その他の脅威の評価に関する米政府全体の取り組みを調整、②AIモデル及びシステムの体系的検査及び評価を支援するため、専門性、インフラ、施設を提供、③最前線のAIを科学的研究及び諜報的分析に活用できる大規模施設の設計と建設。 Department of Energy “DOE and NNSA Advance Historic Effort to Harness AI National Security Mission” (10/25/24)

脱炭素化は米国全体では増加ながら、州によって異なる

ローレンス・リバモア国立研究所(Larence Livermore National Laboratory: LLNL)が発表した最新の「エネルギー・フロー・チャート:エネルギーと水と炭素の間の複雑な関係の図式化(Energy Flow Charts: Charting the Complex Relationships among Energy, Water, and Carbon)」によれば、2023年における米国民の電力と化石燃料の消費は減少した一方、炭素フリーのエネルギーの消費は増加した。LLNLは毎年、このフローチャートを発表し、エネルギーの消費と使用、関連の二酸化炭素排出を報告ている。全体として、米国民のエネルギー消費量は2022年に微減(約1%)減少した。前回、同じように減少したのはCOVIDのパンデミックの間であったが、今回の減少は経済的不振によるものではない。国民総生産(GDP)は実際には2023年に2.9%増加していることから、全体的なエネルギー効率が向上したと示唆される。電力需要の減少は、住宅部門でより顕著で、同部門は5%減少し、次いで、商業部門と産業部門でそれぞれ3%減少した。一方、米国全体では脱炭素化のゴールへ向けて進んでいるが、50州においてはより微妙な動向となっている。例えば、11州は化石エネルギーの消費が減少し、非化石エネルギーの消費は増加しており、脱炭素化へ向けたトレンドを示唆している一方、11州はより多くの化石エネルギーを消費し、化石フリーのエネルギーの消費は減少している。 Larence Livermore National Laboratory “Americans increase overall pace of decarbonization, but state trends vary” (10/28/24)

ファイブ・アイズ、技術スタートアップ向けガイダンス発表

ファイブ・アイズ(Five Eyes)のメンバー国(豪、加、ニュージーランド、英、米)の諜報パートナーシップは10月28日、セキュア・イノベーション(Secure Innovation)を開始した。これは、新興の技術企業を様々な脅威(特に国家当事者による脅威)から保護する一助となる共通のセキュリティ・ガイダンスである。昨年10月には、ファイブ・アイズ5カ国の安全保障及び諜報当局のトップが結集して初のサミットが行われ、技術企業を守るための「5つの共通原則(Five Shared Principles)」が発表された。今回の合同の保護的セキュリティ・ガイダンスの立ち上げはそれに続くもの。セキュリティ・イノベーションは、技術部門の企業に、企業が自社のアイデアや評判、将来の成功をより良く保護するために即時実行できるコスト効果に優れた一連の措置を提示している。今回の発表は、ファイブ・アイズ5カ国が共通の脅威に対して協調的に取り組むというコミットメントの強化を示すものである。 Office of the Director of National Intelligence “Five Eyes Launch Shared Security Advice Campaign for Tech Startups” (10/28/24)

癌ムーンショット、小児癌医薬品不足を軽減

数十年にわたり、癌治療薬及び医薬のサプライチェーン不足は、患者のケアに深刻な影響を及ぼしてきた。これは特に、成人よりも治療の選択肢が少ない小児癌患者にとって重大である。バイデン政権は、米国は癌に直面している全ての小児が、医療チームが最良と判断した治療へのアクセスを確実に得られるよう取り組む必要があり、またそれが可能であると強く信じている。このような中、バイデン癌ムーンショット(Biden Cancer Moonshot)は10月28日、事前に選出された7件の小児癌治療薬への途切れる事のないアクセスを維持することを目的として、民間部門が新たなパイロット・プログラムを実施することを発表した。パイロット・プログラムの参加機関は、不足リスクの特定や、透明性のある在庫認識の推進、患者ケアの混乱を防ぎ、癌に直面している小児と家族への一貫した医薬品の提供を維持するための効果的手法の育成に焦点を当てた管理基準を策定する。パイロット・プログラムは年末までに開始され、2025年まで実施される。終了時点で報告書が発表され、そこには主要な学習や拡大の機会なども盛り込まれる。 White House “Biden Cancer Moonshot Announces New Pilot to Mitigate Pediatric Cancer Drug Shortages” (10/28/24)

QED-C、GPS等のPNT機器の欠点を軽減する量子センサー使用を報告

量子経済開発コンソーシアム(Quantum Economic Development Consortium: QED-C)が発表した報告書「位置とナビゲーションとタイミングの使用事例のための量子センシング(Quantum Sensing for Position, Navigation and Timing Use Cases)」によれば、量子センサーによって位置/ナビゲーション/タイミング(position, navigation, and timing: PNT)機器の正確性と信頼性を向上させることが可能である。PNTツールは特に、防衛、輸送、通信、エネルギー、財務、医療ケアで普及している。報告書は、「時計、磁力計、重力計、慣性センサーなどの量子センサーは、従来の手法では不可能なレベルの正確さを提供し、PNTの能力を向上させる」としている。こうした能力は、信号が弱い場合や衛星に不具合が生じるなどしてGPSが使用できない(または信頼できない)場合に、ナビゲーションを可能にする。報告書は、量子センサーの開発を加速させ、PNT用途の導入を強化するための4つの勧告を提示している。 HPC Wire “QED-C Report on Use of Quantum Sensors to Mitigate Shortcomings of GPS and other PNT Devices” (10/28/24)

PCAST、連邦労働力におけるSTEM人材拡大に関する書簡を発表

大統領科学技術諮問委員会(President’s Council of Advisors on Science and Technology: PCAST)は10月23日、連邦政府内のSTEM労働力を強化するために重要な措置を勧告する大統領宛ての書簡を発表した。勧告は、連邦政府がイノベーションを促進し、サービスの提供を進展させ、より明るくよりセキュアな米国へ向けて準備するために必要なSTEMの専門性を有していることを確実にすることを狙いとしている。書簡は、①人事管理局(Office of Personnel Management: OPM)によるAI人材急増(AI talent surge)プロセスなど試験的なイニシアチブを採用、拡大し、連邦政府内での既存の採用の柔軟性を最大限に活用、②リクルート活動を現代化し、採用プロセスを加速、③複数機関で行われているパスウェイ・プログラム(Pathways Program)(事前に適格と認められた人材プール及び学生を対象とした採用経路を迅速化する)など、既存のプログラムの使用を拡大・最大限化、など6つの短期的及び長期的な措置を勧告している。 White House “PCAST Releases Letter on Expanding STEM Talent in the Federal Workforce” (10/23/24)

AIやデータ・センターにより、米国の電気代が急上昇か

コンサルティング会社のバイン社(Bain & Company)が10月10日に発表した新たな分析によれば、米国内の一部のユーティリティ機関は、データ・センターや人工知能(AI)が中心となって引き起こされる電力需要の増加に対応するため、今後3年間に年間発電量を25%以上増加させる必要があるかもしれない。ほぼ20年にわたって成長が停滞した後、2022年後半の生成AIのブレイクスルーとその結果として生じたデータ・センター・ブームは、製造業の国内回帰や産業政策、自動車の電気化による電力需要の増大とあいまって、ユーティリティ機関に驚愕をもたらした。バイン社は、「2028年までに、米国のユーティリティ機関は、予想される需要に対応するため、年間発電量を2023年水準から7~26%増加させる必要があるかもしれない」と述べる。AI及びその電力需要に関する懸念は増大しつつある。データ・センターは、2030年までに米国の発電量の9%を消費する可能性があり、これは現在の消費量の2倍である。 Utility Dive “AI, data center load could drive ‘extraordinary’ rise in US electricity bills: Bain analyst” (10/23/24)