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その他

再生可能エネルギーの電力調達協定(PPA)価格は上昇が続く

電力調達協定(power purchase agreement: PPA)市場のデータを収集するレベルテン・エネルギー社(LevelTen Energy)によれば、北米におけるソーラー発電のPPAの価格は、2024年第3四半期に5.4%上昇し、前年同期比で10.4%上昇した。風力発電のPPAの価格は第3四半期は横ばいだったが、前年同期比では14.1%上昇した。エネルギー・ソフトウェア及びコンサルティング会社のアセンド・アナリティクス社(Ascend Analytics)の予測によれば、こうした上昇トレンドは今後も続く見通しで、PPAの価格は2030年代に入ってから緩和する可能性がある。クリーンエネルギーの需要増大と、サプライチェーンの課題、プロジェクトの遅延が組み合わさり、実行可能なPPAの不足を招いていると、アセンド・アナリティクス社は見ている。 Utility Dive “Renewable PPA prices continue to rise — and may do so through 2030, say LevelTen, Ascend analysts” (10/22/24)

地球工学研究リスクに関する倫理的枠組み発表

地球温暖化対策の戦略として地球工学への関心が高まる中、地球科学者、宇宙科学者による世界最大の組織が10月22日、責任ある意思決定及び包含的な対話のガイドとなる倫理的枠組みを発表した。米国地球物理学連合(American Geophysical Union: AGU)が進行役を務め、世界の専門家委員会の助言を受けて作成された報告書「気候介入研究の倫理的枠組み原則(Ethical Framework Principles for Climate Intervention Research)」は、研究や資金及び政策提案のガイドとなり、世界的に認識される一連の倫理的原則の確立を目指すもの。気候介入措置は、「地球工学」または「気候工学」としても知られる。枠組みは、様々な学問分野から40名以上の国際的な専門家で構成される諮問委員会のガイダンスの下、2年をかけて策定された。報告書は、「全ての新しい研究計画や資金提供の判断、政策提案は、5つの主要原則を満たすものでなくてはならない」とする。5つの主要原則とは、①責任ある研究、②ホリスティックな気候正義、③包含的な公共の参加、④透明性、⑤情報に基づくガバナンス。 American Geophysical Union “Ethical framework aims to counter risks of geoengineering research” (10/22/24)

エネルギー省、メタンガス排出監視ネットワーク導入に融資保証

エネルギー省(Department of Energy)は10月23日、融資プログラム局(Loan Program Office: LPO)を通じて、ロングパス・テクノロジーズ社(LongPath Technologies, Inc.)に1億6,240万ドルの融資保証を提供することを発表した。融資保証はバイデン大統領のインフレ低減法(Inflation Reduction Act)の支援を受けて行われ、リアルタイムのメタンガス排出監視ネットワークの一環として、1,000件以上の遠隔監視タワーを建設及び設置する資金の一助となる。ネットワークは、米国の主要な石油・天然ガス生産地域の拠点を網羅し、これにはカリフォルニア、コロラド、ニューメキシコ、ノースダコタ、オクラホマ、ペンシルバニア、テキサス、ワイオミングの各州が含まれる。ロングパス社の「アクティブ排出オーバーウォッチ・システム(Active Emissions Overwatch System)」プロジェクトは、メタンガスの大規模な遠隔監視を配備して、数万か所の石油・天然ガス拠点に排出の検知、位置、定量化サービスを提供することを目指す。 Department of Energy “Biden-Harris Administration Announces $162 Million Loan Guarantee to LongPath Technologies to Support Deployment of Methane Emissions Monitoring Network” (10/23/24)

アルゴンヌ国立研究所、クリーンエネルギーへの平等なアクセスに向けたツール創出

クリーンエネルギー移行で取り残される人がいないようにする上で、社会的平等の観点に基づく計画イニシアチブは重要である。エネルギー省(Department of Energy)傘下のアルゴンヌ国立研究所(Argonne National Laboratory)は先般、炭素フリー・エネルギーの国内最大生産者であるコンステレーション社(Constellation)と提携し、同社のコミュニティ・レベルのクリーンエネルギー・プロジェクトに平等性を取り入れるための計画を策定する。アルゴンヌ国立研究所は、エネルギー負担や雇用創出、大気質及び水や健康への影響といった要素に関するデータを収集し、コンステレーション社のクリーンエネルギー・プロジェクトがコミュニティに及ぼす影響を判断する一助となる枠組みを構築する。アルゴンヌ国立研究所の最終的なゴールは、枠組みをオンライン・ダッシュボードに転換してコンステレーション社がプロジェクトの平等性の評価や投資に関する意思決定のガイドとして利用できるようにすることである。 Argonne National Laboratory “Argonne partners with Constellation to create tool ensuring equal access to all clean energy initiatives” (10/23/24)

商務省、半導体向けポリシリコンの生産能力拡大に向け予備的規約覚書を発表

バイデン政権は10月21日、商務省(Department of Commerce: DOC)とヘムロック・セミコンダクター社(Hemlock Semiconductor: HSC)が、CHIPS・科学法(CHIPS and Science Act)の下、提案されている最大3億2,500万ドルの直接資金を提供することを目的として、拘束力のない予備的規約覚書(preliminary memorandum of terms: PMT)に署名したと発表した。半導体級のポリシリコン生産における米国リーダーシップを確固たるものにすることを目指す。提案されている資金は、ミシガン州ヘムロックにあるHSCの既存のキャンパスで、超高純度の半導体級ポリシリコンの生産と精製に特化した新たな製造施設の建設を支援する。プロジェクト期間を通じて、約180件の製造雇用と1,000件以上の建設雇用が創出される見込みである。HSCは、1961年に設立され、米国を拠点とする唯一の超高純度ポリシリコン製造事業者で、先端の半導体市場に必要な純度レベルでポリシリコンを生産している世界でわずか5社のうちの1社である。 Department of Commerce “Biden-Harris Administration Announces Preliminary Terms with Hemlock Semiconductor to Significantly Expand U.S. Production Capacity of Semiconductor-Grade Polysilicon” (10/21/24)

GM社、リチウム生産能力に6億2,500万ドルを投資

ゼネラル・モーターズ社(General Motors)が10月16日に発表したところによれば、同社はネバダ州にあるサッカー・パス(Thacker Pass)鉱山に6億2,500万ドルを投資する。GM社は、電気自動車及び電池のサプライチェーン全般の管理を強化しようとしている。投資取引の一環として、GM社は重要鉱物企業のリチウム・アメリカス社(Lithium Americas)との間で合弁事業会社を設立し、鉱山の資金提供、開発、建設、運用に取り組む。今回の取引は、両社が2023年1月に交わした同意に代わるもので、GM社は既に、当初の総額6億5,000万ドルの2回にわたる投資取引のうち、1回目として3億2,000万ドルを鉱山に投資している。多くの自動車メーカーが、インフレ低減法(Inflation Reduction Act)の順守及び電気自動車の税クレジットの対象として適格になるためにリチウムの国内調達を目指しており、GM社もその一つ。リチウム・アメリカス社との契約で、最大20年間にわたり、鉱山での生産量の最大100%を購入することにコミットしている。 Utility Dive “‘GM invests $625M in lithium production capacity” (10/21/24)

CSET、中国科学院に関する報告書を発表

セキュリティ・新興技術センター(Center for Security and Emerging Technology: CSET)は今般、「中国のイノベーションの加速:中国科学院と同学院が中国の科学技術エコシステムで担う役割(Fueling China’s Innovation: The Chinese Academy of Sciences and Its Role in the PRC’s S&T Ecosystem)」と題する分析報告書を発表した。中国科学院(CAS)は、研究機関や大学、企業、シンクタンクによるネットワークを通じて、中国の科学技術(S&T)イノベーション・エコシステムの中核的存在となっており、中国だけでなく、世界的にも最も重要な科学研究組織の一つである。報告書は、中国のS&Tの発展におけるCASの歴史的重要性を追跡し、現在のCASを形成し続ける主要な改革を概説した上で、S&T研究の進展や重要新興技術の商業化育成などにおけるCASの中核的な機能について詳述している。そして、「CASは、STEM分野で世界的なリーダーであり、中国のS&T開発エコシステムの柱である。世界的に競争力のある技術企業の台頭を促進し、中国のS&T政策に影響を及ぼし続けている。それと同時に、研究組織、商業事業体、政府的役割という一連の広範な責務は、そのミッションを複雑にしている」と分析している。 Center for Security and Emerging Technology “Fueling China’s Innovation: The Chinese Academy of Sciences and Its Role in the PRC’s S&T Ecosystem” (October 2024)

エネルギー省、炭素汚染貯蔵インフラ強化に5億1,800万ドルを投資

エネルギー省(Department of Energy)の化石エネルギー及び炭素管理局(Office of Fossil Energy and Carbon Management: FECM)は10月21日、全国的な脱炭素化に必要なインフラを開発し、気候変動対策に取り組む23件のプロジェクト(19州)を支援するため、5億1,800万ドル以上を発表した。プロジェクトは、超党派インフラ法(Bipartisan Infrastructure Law)から資金拠出を受け、商業規模の炭素貯蔵インフラの開発と検証を行い、産業活動及び発電所、大気中のレガシー排出から二酸化炭素を大幅かつ責任のある形で削減すると同時に、地元のコミュニティにおける良好雇用と環境的優先事項を支援する。受益する23件のプロジェクトは、「炭素貯留確証施設事業(Carbon Storage Assurance Facility Enterprise: CarbonSAFE)」イニシアチブを支援するもので、そのうち12件が、CarbonSAFEのフェーズII、9件が同フェーズIII、1件が同フェーズIII.5、1件が同フェーズIVでの選出となっている。エネルギー省はまた、本資金提供機会の次回の発表に向けてCarbonSAFEイニシアチブを見直すにあたり、関係機関からの情報の提供を求めた。 Department of Energy “DOE Invests $518 Million to Strengthen Nation’s Infrastructure for Permanent, Safe Storage of Carbon Pollution” (10/21/24)

エネルギー省、旧石炭コミュニティにおける国内クリーンエネルギー製造を加速

エネルギー省(Department of Energy)は10月22日、米国内の15の石炭コミュニティにおいてクリーンエネルギー製造を加速させることを目的とした14件のプロジェクトに4億2,800万ドルを発表した。エネルギー省の製造及びエネルギー・サプライチェーン局(Office of Manufacturing and Energy Supply Chains: MESC)が採択したこれらのプロジェクトは、石炭施設が閉鎖したコミュニティの中小企業が主導し、エネルギー・サプライチェーンの重要な脆弱性に対処する。5件のプロジェクトは社会的に不利なコミュニティ内に存在または隣接し、全てのプロジェクトが、石炭コミュニティにおける経済、健康、環境の恩恵を最大限にする計画を有している。選出されたプロジェクトは5つの主要なサプライチェーン(グリッド部品、電池、低炭素マテリアル、クリーン電力発電、エネルギー効率製品)に対応している。 Department of Energy “Biden-Harris Administration Announces Nearly $430 Million to Accelerate Domestic Clean Energy Manufacturing in Former Coal Communities” (10/22/24)

ローレンス・リバモア国立研究所、フィンランドのVTT技術研究センターと覚書に署名

ローレンス・リバモア国立研究所(Lawrence Livermore National Laboratory: LLNL)とフィンランドのVTT技術研究センター(VTT Technical Research Centre)は10月1日、両事業体の科学技術(S&T)能力を強化することを定めた覚書(memorandum of understanding: MOU)に署名した。具体的には、バイオテクノロジー、重要な原材料、エネルギー貯蔵と転換のためのマテリアル、構造及び核融合エネルギー・マテリアル、量子情報システムの分野での活動が提案されている。MOUによれば、LLNLとVTTの間で実施される活動は、国立核安全保障局(National Nuclear Security Administration: NNSA)の重要なS&T能力を進展させてLLNLの広範なミッションを支えると共に、北大西洋条約機構(North Atlantic Treaty Organization: NATO)同盟国との整合という米政府の広範な利益を支援する上で世界の戦略的パートナーとの関係を強化する。VTTは欧州の大手研究機関の一つで、フィンランド政府が所有している。 Lawrence Livermore National Laboratory “LLNL signs MOU with Finland’s VTT Technical Research Centre” (10/22/24)