Category:その他
欧州と米国の研究開発費は来年減少する見込み
世界各国の政府や企業、大学における研究開発計画のデータを毎年収集するバテル・メモリアル研究所(Battelle Memorial Institute)の発表によれば、欧州と米国における政府や企業の研究開発支出は来年(2013年)減少する見込みであるという。米国の研究開発支出(インフレ調整済み)は来年0.7%減少すると予測されている。これは現在争点となっている「財政の崖」問題が解決することを前提としており、本問題が解決されなかった場合、同支出は更に急落すると予測されている。米国の研究開発支出は依然として世界1位であるが、中国が著しく台頭している。バテル社は従来、中国の研究開発支出が米国と同等となるのは2027年と予測していたが、昨年その予測は2023年に修正され、現在は2022年となっている。この報告は12月18日付のR&D誌(R&D Magazine)に掲載されている。 Wall Street Journal “Research Outlays to Decline Next Year” (12/17/12)
農務省、持続可能なバイオ燃料生産を支援する助成を発表
農務省(U.S. Department of Agriculture: USDA)のトム・ビルサック長官(Tom Vilsack)は12月14日、持続可能な地域システムの開発と雇用創出につながるバイオエネルギー及びバイオベースの製品の生産促進を目的とした研究グラント(1,000万ドル)を発表した。農務省の国立食料・農業研究所(National Institute of Food and Agriculture: NIFA)が実施する農業・食料研究イニシアチブ(Agriculture and Food Research Initiative: AFRI)を通じて、助成が行われることになる。今回の研究助成は、①地域のバイオ燃料生産システムのための選択肢及び影響、②地域のバイオ・エネルギー原料生産システムが野生動物や送粉者に及ぼす影響、など4分野で行われ、ミシガン州立大学(Michigan State University)など29機関が受益する。 U.S. Department of Agriculture “USDA Grants Support Sustainable Bioenergy Production” (12/14/12)
「財政の崖」の影響で2014年度予算に遅れ
大統領府は12月16日、現在「財政の崖」を巡って議会共和党と行っている協議において、より良い対策案が見つかるまで、2014年度大統領予算案の準備を意図的に遅らせていることを認めた。予算編成プロセスの中で、行政管理予算局(Office of Management and Budget: OMB)が各省庁に対して、大統領予算案の中でどれほどの予算を請求できるかについてのフィードバックを与える「パスバック(pass-backs)」は慣例的に11月下旬に行われるが、これが保留となっているという。政権高官は、「現行協議に基づき、修正が必要か否かを判断するために、OMBは省庁へのパスバックを保留にしている」と認めた。OMBによる保留は、予算に関する全体像が不明瞭となっている現在、ある意味で合理的ではあるものの、一方で現在の行き詰まり状態が政府運営に大きなダメージを与える可動性があることをを示している。 POLITICO “Fiscal cliff: 2014 budget already delayed” (12/16/12)
連邦政府職員の仕事に対する満足度が低下
連邦政府職員の仕事に対する満足度を元に省庁ランキングを行う年間報告書「連邦政府内で働くのに最も良い場所(Best Places to Work in the Federal Government)」が12月13日に発表された。今年の調査結果によれば、一部の機関では前向きなフィードバックが示されたものの、連邦政府全体における仕事の満足度は、最低水準となっている。例えば、国土安全保障省(Department of Homeland Security: DHS)全体の職員の満足度は52.9%で、大規模機関の中では最も低い。政府全体では60.8%の職員が仕事に満足していると回答している。これは順位付けが開始された2003年以来の最低値で、前年から3.2ポイント下落した。一方、「働くのに最も良い場所」の1位は、航空宇宙局(National Aeronautics and Space Administration: NASA)であった。 Washington Post “At federal government agencies, survey finds sagging job satisfaction” (12/13/12)
NSF、危険や災害における学際的研究(HazardSEES)のプロジェクト提案を募集
米国科学財団(National Science Foundation: NSF)は、NSF全体の複数年プロジェクトとして行われている「持続可能性のための科学、工学、教育(Science, Engineering, and Education for Sustainability: SEES)イニシアチブ」の一環として、自然現象に関連した自然及び技術的な危険に関する理解強化に必要な科学や工学の育成を狙いとした、「危険及び災害における学際的研究(Interdisciplinary Research in Hazards and Disasters: HazardSEES)」のプロジェクト提案を募集している。募集案件は、①既存・新規のデータ活用や新たな統合的手法の試験などを可能とする探索的研究、②科学者や工学者間の通信や調整を育成し、新たな協力を推進するネットワーキング活動、の2種類となっている。提出締め切り期限は2013年2月4日である。 The Computing Community Consortium Blog “NSF Seeking Proposals for Interdisciplinary Research in Hazards and Disasters (HazardSEES)” (12/13/12)
環境保護庁(EPA)と消費者製品安全委員会(CPSC)、ナノマテリアルが人体や環境に及ぼす影響について共同研究へ
環境保護庁(Environmental Protection Agency: EPA)と消費者製品安全委員会(Consumer Product Safety Commission: CPSC)は、ナノマテリアルが人体や環境に及ぼす潜在的な影響を評価する研究活動に共同で取り組むことになった。ナノテクノロジーは、エネルギーや医薬品、電化製品、クリーン技術の分野で大幅な進展に貢献しているが、髪の毛の約10万分の1という特性のため、これらのマテリアルが含まれている製品が人体や環境に悪影響を及ぼさないことを確実にする手法を特定する研究活動が重要となっている。EPAとCPSCによる共同研究は、①ナノマテリアルの元(origins)の識別や特性付け、定量化、②リスクの可能性があるナノマテリアルから影響を受ける生物学的プロセスに関する研究、などに重点を置いて活動するより広範な国際的取り組みの一部である。 Environmental Protection Agency “EPA and Consumer Product Safety Commission Collaborate to Research Health Impacts of Nanomaterials” (12/11/12)
ジェーン・ルブチェンコNOAA長官が退任へ
国立海洋大気庁(National Oceanic and Atmospheric Administration:NOAA)のジェーン・ルブチェンコ長官(Jane Lubchenco)は12月12日、NOAAのスタッフに向けて送ったメッセージの中で、来年2月末時点で退任することを明らかにした。退任後はオレゴン州にいる家族と合流し、学界に戻る予定であるという。ルブチェンコ長官は10月の時点では、オバマ大統領が再選した場合は長官に留まる意向を示唆していたが、今回のメッセージでは、東海岸と西海岸という遠距離で家族の絆を維持することの難しさが退任を決定した一因となったことが示唆されている。 Science Insider “Jane Lubchenco to Leave NOAA Helm” (12/12/12)
国立核安全保障局、「国立点火施設は機能していない」と認める
エネルギー省傘下のローレンス・リバモア国立研究所(Lawrence Livermore National Laboratory: LLNL)にある国立点火施設(National Ignition Facility: NIF)の関係者は、35億ドルを投じて作った大型核融合施設が予定通りに機能しておらず、その理由が分からないことを認めた。NIFは2009年から稼動し、当時、2012年9月30日までに核融合燃焼が実現すると予測されていたが、その期限は過ぎている。このため議会は国立核安全保障局(National Nuclear Security Administration: NNSA)に対して、期限を過ぎた場合は2ヶ月以内に報告書を提出し、問題点やいかにしてその問題点を克服するか、失敗が及ぼす影響などについて説明するよう求めていた。NNSAのトーマス・デアゴスティーノ局長(Thomas P. D’Agostino)は、先週議会へ提出した報告の中で、「現時点では、NIFにおける点火が実現できるか否かを判断するのは時期尚早である」としている。 Science Insider “Agency Tells Congress That NIF Is Not Working” (12/12/12)
エネルギー省、先駆的なオフショア風力エネルギー・プロジェクトに投資
エネルギー省(Department of Energy)のスティーブン・チュウ長官(Steven Chu)は12月12日、全国で7件のオフショア風力エネルギー・プロジェクトに助成を行うと発表した。受益するのは、メイン、ニュージャージー、オハイオ、オレゴン、テキサス、バージニアの6州におけるプロジェクトである。エネルギー省はオフショア風力産業を立ち上げるべく、広範な取り組みを行っており、2017年までに州及び連邦の水域で商業的な操業の実現を目指している。今回の助成はその初期段階で、各プロジェクトは最高400万ドルを受益し、工学や設計、許認可の分野に取り組む。その後最高3プロジェクトが選出されて次段階へと進む。 Department of Energy “Energy Department Announces New Investments in Pioneering U.S. Offshore Wind Projects” (12/12/12)
カリフォルニア州エネルギー委員会、クリーン輸送プロジェクトに250万ドル以上を助成
カリフォルニア州エネルギー委員会(California Energy Commission)は、代替・再生可能燃料及び自動車技術プログラム(Alternative and Renewable Fuel and Vehicle Technology Program)を通じて、クリーン輸送プロジェクトに合計260万5,370ドルを助成することを承認した。同プログラムでは、今会計年度中に約9,000万ドルを投資する計画である。受益機関には、エンバイロン・ストラテジー・コンサルタント社(Environ Strategy Consultants, Inc.:固形廃棄物処理場の嫌気性消化装置に設置する食料廃棄物の下処理用システムの設計及び設置に121万1,370ドル)や、モンテレー・パーク市(City of Monterey Park:旧式の圧力天然ガス給油所の改良に30万ドル)などがある。 Green Car Congress “California Energy Commission awards more than $2.5M for clean transportation projects” (12/13/12)