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その他

大統領府、財界トップの支持集めに取り組む

大統領府は、「財政の崖」回避を目的としたオバマ大統領の策に財界指導者達からの支持を取り付けるべく、企業幹部との会合やその他のアウトリーチ活動を行っている。例えば最近では、米商工会議所(U.S. Chamber of Commerce)やビジネス・ラウンドテーブル(Business Roundtable)、全米製造業者協会(National Association of Manufacturers: NAM)のトップは12月19日、ティモシー・ガイトナー財務長官(Timothy Geithner, Treasury Secretary)、ジャック・ルー大統領首席補佐官(Jack Lew, White House Chief of Staff)らと会談した。情報筋によると、政権上級高官は会合で、財界指導者らに向けて、「ジョン・ベイナー下院議長(John Boehner、オハイオ州選出共和党)による第二案(Plan B:同議長が18日に示したもので、増税の対象となるのは年収が100万ドル以上の世帯のみ)は、国を崖に導く策である」と述べたという。また、バレリー・ジャレット大統領府上級顧問(Valerie Jarrett, senior White House Adviser)は今週、財界指導者達に「大統領の妥協案はなぜ財界にとって良案なのか(Why the President’s Proposed Compromise Is Good For Business)」と題する電子メールを送信し、支持を呼びかけた。一般的に共和党を支持する財界は、今年は中立的立場を維持し、共和党と大統領府の双方に対して合意に達するよう要請している。 Wall Street Journal “White House Again Tries to Rally Business Leaders” (12/19/12)

国防承認法案で衛星の輸出規制緩和へ

今週、両院協議会を通過した2012年度国家防衛承認法案(National Defense Authorization Act of 2012)に、衛星の製造業者や供給業者に対する輸出管理規制を緩和する条項が盛り込まれ、関連企業の期待が高まっている。1999年以来、衛星及び部品は、銃弾や戦闘機、その他の国防技術と同じ項目に分類され、最も厳しい輸出管理規制の対象となっていた。今回の承認法では、(規制強化のきっかけとなった)中国への衛星販売は引き続き政府認可の対象とすることを条件に、衛星の輸出管理規制が緩和されることとなった。同法案は今後、上下両院で最終投票が行われた後、大統領へ送付される。 Reuters “U.S. defense bill lifts barrier on satellite exports” (12/19/12)

H5N1型鳥インフルエンザの研究モラトリアムがじきに解除される見込み

米国政府高官は12月18日、2日間に亘りメリーランド州ベセスタで行われた会合で、H5N1型ウィルスに関する一部の研究について、新たな審査方針の採用に向けて急速に進んでいると述べた。これを受けて科学者らは、今年1月に実施した自発的なモラトリアムの解除につながることを期待している。H5N1型ウィルスを哺乳類の間で伝染性のものとする手法を示した2件の研究報告を受けて、本件に関する懸念が起こったため、現在自発的モラトリアムが実施されている。米国立衛生研究所(National Institutes of Health: NIH)は、一部の研究の審査に関する新方針を来年2月以降に採択すると見られており、米国以外の地域ではそれより早くにモラトリアムが解除される可能性も指摘されている。モラトリアムや新たな審査方針の対象となるのは、「機能の取得(gain-of-function)」と呼ばれるごくわずかな実験分野に適用されるもので、新方針ではNIHの研究助成を受けるために合致すべき7つの基準が示されている。 Science Insider “H5N1 Research Moratorium Could Be Over Soon” (12/18/12)

カリフォルニア州、水圧破砕に関する規則を草案

カリフォルニア州のジェリー・ブラウン州知事(Jerry Brown)は12月18日、州議員や環境保護者からの圧力を受け、石油やガスの掘削に利用される水圧破砕を行う企業に対して、更なる情報開示を求める規則案を発表した。該当する企業は、岩石を破壊し石油を収集するために地下深くに注入する科学物質と、利用する井戸の所在地について情報を開示するよう義務付けられることになる。少なくとも他に9つの州政府が、こうした情報開示を義務付けており、環境保護団体や業界は本草案について、これから始まる長期的な規則策定プロセスにおける正しい方向への最初の一歩であると見ている。 Los Angeles Times “California issues proposed rules for ‘fracking’” (12/18/12)

欧州原子核研究機構(CERN)、大型ハドロン衝突型加速器の稼動を2015年まで休止

欧州原子核研究機構(European Organization for Nuclear Research: CERN)は12月18日、大型ハドロン衝突型加速器(Large Hadron Collider: LHC)の稼動を2015年まで休止すると発表した。LHCは開始以来、最初の3年間の陽子-陽子ビーム衝突実験を完了し、ヒッグス粒子の潜在的発見も含めた重要な発見の成果を達成した。CERNの加速器・技術担当ディレクター(Director for Accelerators and Technology)のスティーブ・マイヤーズ氏(Steve Myers)は、「これらの成果は、2015年に再稼動するLHCにとり良い前兆である」と述べている。 Red Orbit “CERN Announces Large Hadron Collider Will Now Sleep Until 2015” (12/18/12)

欧州と米国の研究開発費は来年減少する見込み

世界各国の政府や企業、大学における研究開発計画のデータを毎年収集するバテル・メモリアル研究所(Battelle Memorial Institute)の発表によれば、欧州と米国における政府や企業の研究開発支出は来年(2013年)減少する見込みであるという。米国の研究開発支出(インフレ調整済み)は来年0.7%減少すると予測されている。これは現在争点となっている「財政の崖」問題が解決することを前提としており、本問題が解決されなかった場合、同支出は更に急落すると予測されている。米国の研究開発支出は依然として世界1位であるが、中国が著しく台頭している。バテル社は従来、中国の研究開発支出が米国と同等となるのは2027年と予測していたが、昨年その予測は2023年に修正され、現在は2022年となっている。この報告は12月18日付のR&D誌(R&D Magazine)に掲載されている。 Wall Street Journal “Research Outlays to Decline Next Year” (12/17/12)

農務省、持続可能なバイオ燃料生産を支援する助成を発表

農務省(U.S. Department of Agriculture: USDA)のトム・ビルサック長官(Tom Vilsack)は12月14日、持続可能な地域システムの開発と雇用創出につながるバイオエネルギー及びバイオベースの製品の生産促進を目的とした研究グラント(1,000万ドル)を発表した。農務省の国立食料・農業研究所(National Institute of Food and Agriculture: NIFA)が実施する農業・食料研究イニシアチブ(Agriculture and Food Research Initiative: AFRI)を通じて、助成が行われることになる。今回の研究助成は、①地域のバイオ燃料生産システムのための選択肢及び影響、②地域のバイオ・エネルギー原料生産システムが野生動物や送粉者に及ぼす影響、など4分野で行われ、ミシガン州立大学(Michigan State University)など29機関が受益する。 U.S. Department of Agriculture “USDA Grants Support Sustainable Bioenergy Production” (12/14/12)

「財政の崖」の影響で2014年度予算に遅れ

大統領府は12月16日、現在「財政の崖」を巡って議会共和党と行っている協議において、より良い対策案が見つかるまで、2014年度大統領予算案の準備を意図的に遅らせていることを認めた。予算編成プロセスの中で、行政管理予算局(Office of Management and Budget: OMB)が各省庁に対して、大統領予算案の中でどれほどの予算を請求できるかについてのフィードバックを与える「パスバック(pass-backs)」は慣例的に11月下旬に行われるが、これが保留となっているという。政権高官は、「現行協議に基づき、修正が必要か否かを判断するために、OMBは省庁へのパスバックを保留にしている」と認めた。OMBによる保留は、予算に関する全体像が不明瞭となっている現在、ある意味で合理的ではあるものの、一方で現在の行き詰まり状態が政府運営に大きなダメージを与える可動性があることをを示している。 POLITICO “Fiscal cliff: 2014 budget already delayed” (12/16/12)

連邦政府職員の仕事に対する満足度が低下

連邦政府職員の仕事に対する満足度を元に省庁ランキングを行う年間報告書「連邦政府内で働くのに最も良い場所(Best Places to Work in the Federal Government)」が12月13日に発表された。今年の調査結果によれば、一部の機関では前向きなフィードバックが示されたものの、連邦政府全体における仕事の満足度は、最低水準となっている。例えば、国土安全保障省(Department of Homeland Security: DHS)全体の職員の満足度は52.9%で、大規模機関の中では最も低い。政府全体では60.8%の職員が仕事に満足していると回答している。これは順位付けが開始された2003年以来の最低値で、前年から3.2ポイント下落した。一方、「働くのに最も良い場所」の1位は、航空宇宙局(National Aeronautics and Space Administration: NASA)であった。 Washington Post “At federal government agencies, survey finds sagging job satisfaction” (12/13/12)

NSF、危険や災害における学際的研究(HazardSEES)のプロジェクト提案を募集

米国科学財団(National Science Foundation: NSF)は、NSF全体の複数年プロジェクトとして行われている「持続可能性のための科学、工学、教育(Science, Engineering, and Education for Sustainability: SEES)イニシアチブ」の一環として、自然現象に関連した自然及び技術的な危険に関する理解強化に必要な科学や工学の育成を狙いとした、「危険及び災害における学際的研究(Interdisciplinary Research in Hazards and Disasters: HazardSEES)」のプロジェクト提案を募集している。募集案件は、①既存・新規のデータ活用や新たな統合的手法の試験などを可能とする探索的研究、②科学者や工学者間の通信や調整を育成し、新たな協力を推進するネットワーキング活動、の2種類となっている。提出締め切り期限は2013年2月4日である。 The Computing Community Consortium Blog “NSF Seeking Proposals for Interdisciplinary Research in Hazards and Disasters (HazardSEES)” (12/13/12)