Day: May 8, 2026
国防総省、AI連携射撃で小型ドローン迎撃強化へ
ディフェンス・ニュース(Defense News)は5月8日、国防総省(Department of Defense)が人工知能(AI)を活用した「対無人機近接機動迎撃能力強化プロジェクト(C-UAS Close-In Kinetic Defeat Enhancement)」計画を開始したと報じた。AIによる支援型標的識別(Aided target recognition: AiTR)技術を用い、鳥などの非脅威対象物を瞬時に判別する能力の向上が目的で、第1段階では秒速30メートルで飛行する55ポンド以下のドローンを600メートル超で探知し、100メートル以上で撃破する性能を持つ遠隔操作兵器システム(Common Remotely Operated Weapon Station: CROWS)へ搭載する。また、AI倫理原則に則り「人間の関与」を必須条件とし、提案の提出期限を5月15日とした。続く第2段階では、移動中の車両や船舶での運用、第3段階では歩兵が携行する小火器へのAI機能統合を想定しており、標準的な弾丸の軌道を補正して命中率を高める技術の試作機を開発し、最終的にはセンサーと火器管制システムをつなぐ無線ネットワークを構築していくという。 DefenseNews “Pentagon turns to AI targeting to help troops shoot drones” (05/08/26) https://www.defensenews.com/industry/2026/05/07/pentagon-turns-to-ai-targeting-to-help-troops-shoot-drones/
EDPリニューアブルズとメタ、250メガワットの太陽光発電契約を締結
ユーティリティ・ダイブ(Utility Dive)は5月7日、ポルトガルの再エネ大手、EDPリニューアブルズ・ノースアメリカ社(EDP Renewables North America: EDPR NA)とメタ社(Meta)が、アーカンソー州南東部で計画中の250メガワット(MW)級太陽光発電プロジェクト「サイプレス・ニー・ソーラー(Cypress Knee Solar)」に関する長期電力購入契約(PPA)を締結したと発表した。来年稼働開始予定で、2028年までの完工を予定している。これに伴い、建設地の同州チコット郡には産業新興債券を通じ、30年間で2,500万ドル以上の追加資金が投入される予定である。両社の提携はこれで3度目となり、累計調達エネルギー量は545MWに拡大する見通しで、年間電力使用量の100%を新たな再生可能エネルギーで賄う目標を掲げるメタは、今回合意をその取り組みを一段と加速させるものと位置付けている。同社は同郡に隣接するルイジアナ州でも大規模データセンターへの投資を進めており、周辺地域でのクリーンエネルギー確保を急いでいる。 Utility Dive “EDP Renewables and Meta ink PPA for 250-MW solar project” (05/07/26) https://www.utilitydive.com/news/edp-renewables-and-meta-ink-ppa-for-250-mw-solar-project/819619/
国防総省、AIプロバイダーの多様化を強調 特定企業への依存を排除
NEXTGOV/FCWは5月7日、国防総省(Department of Defense)が人工知能(AI)サービスの提供元を多様化させ、特定のベンダーに依存しない体制を構築する方針を固めたと報じた。柔軟な技術スタック確保を目的とするもので、同省は新たにアマゾン・ウェブ・サービス(Amazon Web Services: AWS)やグーグル(Google)、マイクロソフト(Microsoft)、エヌビディア(NVIDIA)、オープンAI(OpenAI)など大手8社と新たな合意を締結した。今後、コード生成やデータ分析、供給網管理、戦闘作戦における標的設定など、用途ごとに最適化した複数モデルを併用していくことで、特定のモデルのみに依存する体制を脱却するという。こうした方針の背景にはアンソロピック社(Anthropic)が自社技術の軍事利用を制限したことによる同省との対立がある。同省では同社製品を供給網リスクと見なす向きがある一方で、同社の最新サイバーセキュリティ・モデル「ミュトス・プレビュー(Mythos Preview)」の高度な検知能力が魅力となり、見解が分かれているという。 NEXTGOV/FCW “Pentagon will ‘never again’ rely on a single AI provider, official says” (05/07/26) https://www.nextgov.com/artificial-intelligence/2026/05/pentagon-will-never-again-rely-single-ai-provider-official-says/413399/?oref=ng-homepage-river
中西部3州、2035年までに量子関連雇用で最大19万人創出へ
研究開発推進機構のシカゴ量子取引所(Chicago Quantum Exchange: CQE)は5月、イリノイ州、ウィスコンシン州、インディアナ州において、2035年までに最大19万1,000人の量子関連雇用が創出される見込みとの調査報告書を発表した。米国科学財団(National Science Foundation: NSF)とボストン・コンサルティング・グループ(Boston Consulting Group)の分析によると、新規雇用の70%以上は大学院の学位を必要としていないものの、量子関連キャリアに対する学生や教育者の認識は依然として低いことがわかった。特に量子関連講座へのアクセスは教育機関によって大きく異なり、就業への道筋も断片化されている現状がある。この課題解決に向け、CQEは認知度向上、教育環境の整備、人材の流動性、雇用主の主導、地域連携と5つの戦略的優先事項を提唱している。具体的には、教員育成拠点の設立や実験機器の共同利用、研究機関への編入経路の明確化、企業と連携した実務訓練などを掲げ、地域全体での高度な人材育成エコシステム構築を促している。 CQE “ADVANCING TOGETHER A Unified Strategy for Scaling Midwest Quantum Talent” (05/XX/26) https://chicagoquantum.org/sites/default/files/2026-04/Advancing%20Together%20FINAL.pdf 参照記事: SSTI “The Illinois-Wisconsin-Indiana region could see as many as 191,000 quantum jobs by 2035” (05/06/26) https://ssti.org/blog/illinois-wisconsin-indiana-region-could-see-many-191000-quantum-jobs-2035
VC投資、少数企業への資金集中が鮮明に SSTI分析
州科学技術研究所(State Science & Technology Institute: SSTI)は5月6日、2026年第1四半期のベンチャーキャピタル(VC)投資動向を発表した。ピッチブック(PitchBook)のデータによると、投資総額2,670億ドルのうち上位5件が全体の73%超を占めたという。また、エンジェル投資家やベンチャーキャピタル投資家が特定されている1億ドル未満の案件に限定した場合、総資金調達額は、昨年第3四半期の243億ドルを頂点に減少へと転じ、今期は215億ドル弱にまで低下した。取引件数も今期は1,486件で、2023年同期の半数以下へと落ち込んでいる。過去3年間は第1四半期の活動が最も活発であったが、今年は従来の増加傾向が見られず異例の推移となった。投資段階別ではシード期案件が前期比33%減と縮小する一方で、アーリーステージへの投資額は増加した。SSTIは、投資家はソフトウェアや人工知能(AI)関連企業へ強い関心を示しているとし、少数の初期案件に資金が集中していることから、全体的にみると、資金調達が難航する可能性があると分析している。 SSTI “Slowing Q1 VC investment could mean more selective investors and difficult fundraising” (05/06/26) https://ssti.org/blog/slowing-q1-vc-investment-could-mean-more-selective-investors-and-difficult-fundraising
SBA、国内供給網強化と起業家支援策で意見公募開始
州科学技術研究所(State Science & Technology Institute: SSTI)は5月6日、中小企業庁(Small Business Administration: SBA)が国内供給網(サプライチェーン)の強化及び起業家支援プログラムの最適化に向けた2件の情報提供要請(RFI)について意見公募を開始したと発表した。「供給網格差と起業家支援(Supply Chain Gaps and Entrepreneur Assistance)」では、連邦政府が実施するイノベーション・ネットワーク支援プログラムの将来像に焦点を当て、重要産業分野において大学や研究機関、投資家などの支援組織が起業にどう寄与できるかについて意見を求めており、主に地域経済を牽引する産業強化策や、技術開発促進に向けた連携の在り方を探る。一方、「国内供給網における重要サプライヤーの拡大(Scaling Critical Suppliers in Domestic Supply Chains)」は中小製造業の生産能力を向上させ、供給網のボトルネックを解消する施策に関し、業界関係者からの意見を求めている。なお、意見募集の締め切りは5月18日となっている。 SSTI “SBA seeks public comment in two areas related to supply chains” (05/06/26) https://ssti.org/blog/sba-seeks-public-comment-two-areas-related-supply-chains
海軍原子炉局による連携除染作業は順調で数十億ドルの節約に GAO報告
エネルギー省(Department of Energy)の海軍原子炉局(Office of Naval Reactors)は、米海軍の原子力艦隊に関する研究・訓練を実施する4施設を管理し、それらの施設において汚染された設備や土壌の除染も責務としている。海軍原子炉局は2019年にエネルギー省の環境管理局(Office of Environmental Management: EM)と提携し、EMが大規模な除染及び施設の解体措置等を代行することとなった。政府説明責任局(Government Accountability Office)が5月7日に発表した報告書によれば、この提携に基づく除染作業は順調に進んでおり、海軍原子炉局は数十億ドルを節約し、同局が独自に作業するよりも数十年早く除染作業を完了できる可能性があるという。 Government Accountability Office “Environmental Liabilities: Naval Reactors’ Disposition Partnership on Track to Save Billions” (05/07/26) https://www.gao.gov/products/gao-26-108056
運輸省、小型モジュール炉イニシアチブを開始 商用船舶とエネルギー支配を支援
運輸省(Department of Transportation)と海事局(Maritime Administration: MARAD)は5月7日、商用船舶向け小型モジュール炉(Small Modular Nuclear Reactors: SMR)の開発イニシアチブを開始した。その第一歩として、MARADは、イノベーター及び産業関係者に、米国の造船業を活性化し、費用を低減し、エネルギー支配を確実にするSMRモデルの開発に支援を要請した。具体的には、①効率性(商用船舶がより速くより遠くへ航行でき、信頼性が高い高出力エネルギーの導入)、②手頃な費用(燃料費用の大幅削減と、維持管理要件の低減)、③国家安全保障(米国の供給網の再建とエネルギー自立の確保による国家防衛の強化)など、6分野で関係者からの情報を求めている。 Department of Transportation “Trump’s Transportation Secretary Sean P. Duffy Launches Small Modular Nuclear Reactors Initiative to Drive Down Costs for U.S. Shipping, Enhance Energy Dominance” (05/07/26) https://www.transportation.gov/briefing-room/trumps-transportation-secretary-sean-p-duffy-launches-small-modular-nuclear-reactors
国防総省、指向性エネルギー型対ドローン・プログラムの配備先を発表
国防総省(Department of Defense)は5月6日、省庁間合同タスクフォース401(Joint Interagency Task Force 401: JIATF 401)が、指向性エネルギー型対ドローン・パイロット・プログラムに参加する5つの施設を選定したと発表した。選定されたのは、アリゾナ州のフォート・ファチュカやテキサス州のフォート・ブリスなど5か所。本イニシアチブを通じて、重要インフラや軍事施設、国土防衛任務を保護する先端の指向性エネルギー能力の配備と評価を加速させる。JIATF401は、「違法かつ敵対的なドローン活動対策は、国土防衛上の急務である。この課題に対処する決定的な解決策はなく、本プログラムを通じて最先端技術を国防総省のより広範なドローン対策ツールキットに統合する」と説明する。 Department of Defense “Site Selections Announced for Directed-Energy Counter-Drone Program” (05/06/26) https://www.war.gov/News/News-Stories/Article/Article/4479463/site-selections-announced-for-directed-energy-counter-drone-program/
ARPA-H、脳による聴覚システムを通じて聴力を復活させるプログラムを開始
厚生省(Department of Health and Human Services: HHS)傘下の医療高等研究計画局(Advanced Research Projects Agency for Health:ARPA-H)は5月7日、「人工知能神経技術による聴力強化(Hearing Enhancement through Artificially Intelligent Neurotechnology: HEARING)」プログラムを発表した。これは、加齢やその他の原因による難聴の人々を対象に、脳の聴覚中枢に直接作用して、より明瞭で無理なく自然に聞こえる聴覚を回復させる低侵襲型聴覚システムを開発するための研究資金提供機会である。HEARINGは、複数のフェーズを通じて3つの技術分野(皮質内デバイス、動的音響変調、聴覚情報の読み書きを行うアルゴリズム)に焦点を当てる。 ARPA-H “ARPA-H launches program to restore hearing through brain-driven hearing system”(05/07/26) https://arpa-h.gov/news-and-events/arpa-h-launches-program-restore-natural-hearing-through-first-brain-driven-hearing