サイエンス誌(Science)は2月12日、国立衛生研究所(National Institutes of Health: NIH)を長年務めた同研究所の首席副所長、ローレンス・タバック氏(Lawrence Tabak)が2月11日付で辞任したと報じた。2010年からNIHで所長に次ぐリーダーとして15年以上に亘り重要な役割を果たしてきた同氏の突然の離任は、生物医学研究コミュニティに衝撃を与え、NIH内外で失望の声が上がっている。歯科・糖鎖生物学者のタバック氏は、NIHの政策改革や課題に取り組んできており、特にNIHが国内の非営利団体を通じて中国の武漢ウイルス研究所に助成金を提供していた件では、保守派や共和党議員の非難に対し、研究対象のウイルスとは遠縁であると強く否定したりするなど、複雑な問題にも対応した。退任の背景には、トランプ政権下での新任管理者選任や組織内の混乱が影響していると見られている。
Science “In further signs of NIH turmoil, top official suddenly retires” (02/12/25)