情報技術イノベーション財団(Information Technology & Innovation Foundation:ITIF)は9月15日、連邦の研究開発(R&D)費削減は、短期的には数十億ドルの予算節約に見えるかもしれないが、長期的には米経済に数兆ドルの代償をもたらす可能性があるとする報告書を発表した。ITIFの試算によれば、連邦R&D費を20%削減すると、中国の成長ペース(予測)と比べて、米経済に最大約1兆5,000億ドル分の遅れをもたらす可能性があるという。報告書はその他の考察点として、①中国はR&D投資を急速に拡大しており、研究投資合計で既に米国を上回っている可能性がある中、米国が研究への公的投資を削減することは、中国の先端技術競争力を増幅させる、②R&D投資によって、特許出願や起業、輸出市場に参入する企業を増加させることは米国競争力にとり重要である、③連邦R&D資金の70%は大学や研究所へ流入し、博士課程の学生を育成し、優秀な人材を引き付けるため、R&D資金の削減は、米国の研究労働力の弱体化につながる、等を挙げている。
ITIF “How Reducing Federal R&D Reduces GDP Growth” (09/15/25)
https://itif.org/publications/2025/09/15/how-reducing-federal-rd-reduces-gdp-growth/