サイエンス誌(Science)は5月9日、「プロジェクト・ネクストジェン(Project NextGen)」の資金を転用し、不活化ウイルス方式のユニバーサル(万能型)ワクチン開発に約5億ドルを投入する厚生省(Department of Health and Human Services)の方針は、透明性を欠くとして科学者らが意義を唱えていると報じた。大規模助成は通常、先端研究開発局(Biomedical Advanced Research and Development Authority:BARDA)とともに公募を行い、外部専門家の審査を経るが、今回はそうした手順が踏まれていないという。「ジェネレーション・ゴールド・スタンダード(Generation Gold Standard)」と名付けられた計画による今回の決定は、過去に実用化された不活化ウイルス手法で、安全性や量産性能に利点がある一方、その有効性に十分なデータや画期的技術とされる実績がない。同省は2029年の承認を目指すが、専門家らは正当な審査なしの資金配分は公平性に問題があるとし、より多角的なアプローチの必要性を訴えている。
Science “Gold standard or appalling? HHS’s $500 million vaccine bet on inactivated viruses puzzles field” (05/09/25)
https://www.science.org/content/article/gold-standard-or-appalling-hhs-s-500-million-vaccine-bet-inactivated-viruses-puzzles