パンデミックが遠隔医療業界の成長を加速

新型コロナウィルス感染症(COVID-19)の世界的まん延により、患者は医療アドバイスを受けるためのより安全かつ便利な方法として、オンライン・ドクターが利用されるようになり、遠隔医療業界が急成長している。業界は、多くの州が外出禁止令を発令した3月16日以来、力強い成長が続いている。5月11日の週にはここ5年間で最高の成長率(売上が前年比で287%)を記録し、その後の週も平均して前年比150%の売上増を記録している。分析結果によると、驚いたことに、遠隔医療サービスに対する消費者の需要増は、外出規制がより緩い州(フロリダ州、ジョージア州、サウスカロライナ州など)で高く、厳しい規制が実施されている海岸州ではより低い成長となっている。業界内で存在感が高いのはヘイ・ドクター(HeyDoctor)で、7月には前年比354%の売上を記録した。 Second Measure “Pandemic fuels telehealth industry growth” (8/20/20)

米国、世界の1兆本植樹イニシアチブに正式に参加

米国は、世界中で1兆本の植樹を狙いとした世界的なプログラムに正式に参加する。\「1兆本植樹(One Trillion Trees)」プログラムの米国支部は8月27日に立ち上げられ、2030年までに少なくとも8億5,500万本を植樹することを狙いとする。このイニシアチブの目標は、森林再生を通じて大気中の炭素を取り除こうとするものであるが、科学者らからは、「植樹は万能策ではなく、米国は、気候変動の影響を緩和するためには排出を大幅に削減する必要がある」との声があがっている。米国のイニシアチブ立ち上げに際し、非営利組織や都市、企業など26件が参加にコミットしている。 The Hill “US officially joins global trillion tree planting initiative” (8/27/20)

NSFとシモンズ財団、深層学習の土台の解明に取り組む

米国科学財団(National Science Foundation: NSF)とシモンズ財団(Simons Foundation)の数学物理科学部門(Division of Mathematics and Physical Sciences)がパートナーを組み、「深層学習の数学及び科学的土台(Mathematical and Scientific Foundations of Deep Learning: MoDL)」プログラムを通じた研究に資金を提供する。学際的プロジェクトにより、深層学習ネットワークの理論的土台の理解及び開発を模索することになる。MoDLプログラムの下、カリフォルニア大学バークレー校(University of California, Berkeley)主導によるプロジェクトと、ジョンズホプキンス大学(Johns Hopkins University)主導によるプロジェクトが、5年間で合計1,000万ドルを受益する。 National Science Foundation “NSF and the Simons Foundation partner to uncover foundations of deep learning” (8/25/20)

米政府、アボット・ラボラトリーズ社と1億5,000万件のラピッドCOVID-19検査の調達で合意

トランプ政権は8月27日、アボット・ラボラトリーズ社(Abbot Laboratories)から早急に検査結果が得られる新型コロナウィルス(COVID-19)検査キット1億5,000万件を7億5,000万ドルで購入する契約を明らかにした。食品医薬品局(Food and Drug Administration: FDA)は8月26日に、アボット社のCOVID-19抗原検査に対して、緊急使用承認(emergency-use authorization)を付与している。検査キットはクレジットカードぐらいの大きさで1回につき5ドル。検査は、病院もしくは学校の保健室で実施でき、検査結果は15分で得られる。アボット社によれば、この新たな抗原検査は約97%の感度を実証している。 Wall Street Journal “U.S. Announces Deal With Abbott Laboratories for 150 Million Rapid Covid-19 Tests” (8/28/20)

NIH、新興感染症の研究センターを設立

国立衛生研究所(National Institutes of Health: NIH)傘下の国立アレルギー・感染症研究所(National Institute of Allergy and Infectious Diseases: NIAID)は8月27日、新興感染症研究センター(Centers for Research in Emerging Infectious Diseases: CREID)を設立するため、11のグラントに初年度の資金として合計約1,700万ドルを提供したと発表した。グローバルなネットワークを通じて、野生動物からウィルスやその他の病原菌がどこからどのように発生し、人間の疾病の原因となるのかに関する学際的な調査が行われる。NIAIDでは、ネットワークを支援するため、5年間で約8,200万ドルを提供する意向である。ネットワーク内の各センターは、米国及び28カ国にある機関との共同作業に従事する。 National Institutes of Health “NIH establishes Centers for Research in Emerging Infectious Diseases” (8/27/20)

エネルギー省、バッテリー製造イノベーションのための業界パートナーシップを確立する国立研究所を選出

エネルギー省(Department of Energy)は、バッテリー製造ラボ要請(Battery Manufacturing Lab Call)を通じて13件のプロジェクトを選出したと発表した。3年間で合計約1,500万ドルが提供される。この要請は、リスク回避、拡張、新技術の導入加速に焦点を置きながら、先端バッテリーマテリアル及び機器に関する工学的課題に対処する官民パートナーシップを確立することを目的として、国立研究所からのプロポーザルを募集したものである。エネルギー効率・再生可能エネルギー局(Office of Energy Efficiency and Renewable: EERE)の先端製造局(Advanced Manufacturing Office)と自動車技術局(Vehicle Technologies Office)が合同で資金を拠出し、民間部門及び投資コミュニティからのマッチング・ファンドが行われる。今回の資金提供はエネルギー省全体で行われる「エネルギー貯蔵グランド・チャレンジ(Energy Storage Grand Challenge)」の一環。 Department of Energy “Energy Department Selects National Laboratories to Establish Industry Partnerships for Battery Manufacturing Innovation” (8/24/20)

エネルギー省、炭素ニュートラルのハイブリッド電気航空に3,300万ドルを拠出

エネルギー省(Department of Energy)は8月26日、エネルギー高等研究局(Advanced Research Projects Agency-Energy: ARPA-E)の「総合ドライブによる航空クラスの相乗的冷却電力モーター(Aviation-class Synergistically Cooled Electric-motors with iNtegrated Drives: ASCEND)」プログラムと、「低炭素かつ高効率の電気航空用レンジ・エクステンダー(Range Extenders for Electric Aviation with Low Carbon and High Efficiency: REEACH)」プログラムの一環として、17件のプロジェクトに3,300万ドルの資金を提供すると発表した。ASCENDプロジェクトは、先端熱管理システムを備え、革新的で軽量かつ超効率的な全電気パワートレインの開発に取り組むもので、効率的な炭素排出ネットゼロの旅客機を実現する一助となる。また、REEACHプロジェクトは、燃料から電力への転換技術に焦点を当てながら、革新的でコスト効果が高く高性能なエネルギー貯蔵と、電気航空機のための発電サブシステムの創出を目指す。今回、REEACHプログラムの下で8件のプロジェクトが選出され合計1,850万ドルを、ASCENDプログラムの下で9件のプロジェクトが選出され1,450万ドルをそれぞれ受益する(いずれもフェーズ1としての受益)。 Department of Energy ” Department of Energy Announces $33 Million in Funding for Carbon Neutral Hybrid Electric Aviation” (8/26/20)

国立癌研究所と英国癌研究、癌研究の新規かつ大胆なアイデアを支援するグランド・チャレンジのパートナーシップを発表

国立衛生研究所(National Institutes of Health: NIH)傘下の国立癌研究所(National Cancer Institute: NCI)は、英国慈善団体の英国癌研究(Cancer Research UK)と提携し、癌研究において未解決の疑問に対処する国際的なイニシアチブ、「癌のグランド・チャレンジ(Cancer Grand Challenges)」に資金を拠出することを発表した。NCIと英国癌研究は同チャレンジを通じて、癌研究を大幅に進歩させ、癌患者のアウトカムを向上させる可能性がある研究案を世界中の学際研究チームから募集する。この新たなパートナーシップは、英国癌研究のグランド・チャレンジ・イニシアチブ(現在9カ国で7件の国際研究者チームに資金を提供中)に基づくもので、新しいコンペは2020年10月に発表される予定である。 National Institutes of Health “NCI, Cancer Research UK launch Cancer Grand Challenges partnership to support bold new ideas for cancer research” (8/27/20)

米企業、2018年に4,410億ドルをR&D活動に支出、前年比10.2%増

米国科学財団(National Science Foundation: NSF)が発表したインフォブリーフ(InfoBrief)によれば、米国内の企業は2018年に、研究開発(R&D)活動に4,410億ドルを支出した。これは前年比10.2%増であった。企業の自社資源からの支出は630億ドルで、前年比11.4%増。その他の資源からの支出は630億ドルであった(2017年は61億ドル)。企業が2018年にR&D活動に費やした4,410億ドルのうち、290億ドル(7%)は基礎研究、650億ドル(15%)は応用研究、3,470億ドル(79%)は開発分野であった。業種別では、製造業が2,740億ドル(全体の62%)を占め、その資金のほとんど(86%)は自社資金から拠出された。 National Science Foundation “U.S. Businesses Reported $441 Billion for R&D Performance in the United States During 2018, a 10.2% Increase from 2017” (8/26/20)

エネルギー省、レアアース元素の研究に2,000万ドルを助成

エネルギー省(Department of Energy)は8月25日、レアアース元素の安定した米国供給を確実にすることを狙いとした基礎研究に3年間で2,000万ドルを提供する計画を発表した。研究は、元素使用の効率性と、地質及び回収資源からのそれらを抽出することの効率性を向上させることに焦点が当てられる他、レアアース元素への依存を低減する可能性も模索する。研究は、エネルギー省傘下の5つの国立研究所チームが主導し、国立研究所と大学の研究者が参加する。 Department of Energy “DOE Awards $20 Million for Research on Rare Earth Elements” (8/25/20)