NASA新CAIOにケビン・マーフィー氏

FedScoopは1月27日、ケビン・マーフィー氏(Kevin Murphy)が航空宇宙局(National Aeronautics and Space Administration: NASA)の最高AI責任者(Chief AI Officer: CAIO)兼チーフ・データ・オフィサー(Chief Data Officer: CDO)に就任したと報じた。マーフィー氏は2025年11月30日から職務を代行しており、初代CAIOのデービッド・サルバニーニ(David Salvagnini)氏の後任となる。NASAに勤務して17年以上となる同氏は、ゴダード宇宙飛行センター(Goddard Space Flight Center)でシステムアーキテクトとして業務に携わり、データ科学主導者としてもクラウドコンピューティングや機械学習などの技術開発を推進してきた。また、高性能計算環境(High-end computing capability: HECC)ポートフォリオも監督してきた経緯があることから、まず2025年度のAI使用事例インベントリの取りまとめを主導するとし、これはトランプ政権下で初の公開となる見通しであるという。 FedScoop “NASA has a new acting AI and data chief” (01/27/26) NASA has a new acting AI and data chief

FAA、ドローン規制案に関する情報提供募集を再開

FedScoopは1月27日、連邦航空局(Federal Aviation Administration: FAA)がドローンに関する情報提供要求(RFI)を再開したと報じた。関係者との聴聞会も2回開催し、既に3,100件以上のコメントが寄せられているが、規則策定に際し更なる意見を考慮するという。これはドローン関連規則策定を2月1日までに完了させるという大統領指示に沿う取組で、FAAは当初、60日間のコメント期間は十分として延長要請を退けていたが、位置情報の共有や検知技術をめぐる論点を十分に把握する必要があるとして、2週間の追加募集に踏み切った。この発表はFAAが組織再編計画を公表したわずか数日後に行われたもので、FAAはドローンや先進航空技術を専門に扱う新オフィス設置を含む組織構造の抜本的見直しを進めている。FIFAワールドカップ2026など大型イベントを控え、連邦緊急事態管理庁(Federal Emergency Management Agency: FEMA)は2億5,000万ドルを投じるなど政府全体で対ドローン能力強化を推進している。 FedScoop “DOT reopens drone-related RFI amid plans for new FAA office” (01/27/26) DOT reopens drone-related RFI amid plans for new FAA office

セールスフォース社、陸軍向け55億ドル契約を締結

NEXTGOV/FCWは1月26日、セールスフォース社(Salesforce)が人工知能(AI)、データ、クラウド技術を国防総省(Department of Defense)に提供する10年間の契約を締結したと報じた。同社傘下のコンピュータブル・インサイツ社(Computable Insights LLC)が契約主体で、契約額の上限は56億ドルに設定された。この無期限・無制限数量(Indefinite- Delivery Indefinite-Quantity: IDIQ)契約により、陸軍及び国防総省は、同社のクラウドベース基盤「ミッションフォース・ナショナル・セキュリティ(Missionforce National Security)」へのアクセスが可能になり、意思決定支援、作戦最適化、兵士及び一般職員への支援機能が強化することが可能になるという。同基盤は採用・訓練、分析、ワークフロー合理化に加え自律型AI機能を備えており、調達期間を数カ月から数日に短縮することができるという。市場調査専門のIDC社は、このIDIQ契約への転換により分野横断的な活用が可能になり、同省全体における生産性向上につながるとしている。 NEXTGOV/FCW “Salesforce signs $5.5B contract with the Army” (01/26/26) https://www.nextgov.com/acquisition/2026/01/salesforce-signs-55b-contract-army/410955/?oref=ng-skybox-hp

2025年は1万人超のSTEM分野人材が流出 サイエンス誌調べ 

サイエンス誌(Science)は1月26日、2025年に政府機関を離職したSTEM分野博士号保持者が1万人を超えたと報じた。これは前年比の約2.2倍で、昨年度末時点の14%に相当する数で、14機関では計4,224人が離職し、採用1人に対して離職が11人という比率となったという。特に米国科学財団(National Science Foundation: NSF)の減少が顕著で、博士号を持つ職員40%にあたる205人が離職した。国立衛生研究所(National Institutes of Health: NIH)でも1,100人以上が離職しており、環境保護庁(Environmental Protection Agency: EPA)や農務省森林局(U.S. Forest Service: USFS)などでも職員数が減少した。主に政策の不一致や解雇への不安による自発的な退職に加え、NSFが専門出向者向けポストを4分の3削減した影響も大きいとしている。またエネルギー省(Department of Energy)や疾病管理予防センター(Centers for Disease Control and Prevention: CDC)を含む各機関でも高度専門人材の流出が進んだ。 Science “U.S. government has lost more than 10,000 STEM Ph.D.s since Trump took office” (01/26/26) https://www.science.org/content/article/u-s-government-has-lost-more-10-000-stem-ph-d-s-trump-took-office

運輸省、FAA再編を発表 安全性強化へ

運輸省(Department of Transportation)は1月26日、連邦航空局(Federal Aviation Administration: FAA)の組織再編計画を発表した。安全監督体制強化とイノベーション促進を目指すもので、過去最大規模となる。これに伴い、2024年FAA再授権法で支援された安全監督部門を新設し、組織全体で一元化した安全管理システムとリスク管理戦略を導入する。これにより、従来各部門に分散していた安全データの共有が可能になるという。また、新型航空管制システムの導入を加速する空域近代化局(Airspace Modernization Office)やドローンや電動垂直離着陸機(eVTOL)などの統合を監督する先進航空技術室(Office of Advanced Aviation Technologies)も新設する。ショーン・ダフィー運輸長官(Sean P. Duffy)は「空域整備に125億ドルの予算を獲得したが、資金だけでは不十分」とし、組織改革により官僚主義を排除し、業務を合理化しつつ、イノベーションを奨励しながら安全性を高めると強調した。なお、今回の再編では人員削減は行わない方針であるという。 Department of Transportation “Trump’s Transportation Secretary Sean P. Duffy & FAA Administrator Bryan Bedford Unveil New Agency Structure to Enhance Safety, Embrace Innovation, & Increase Transparency” (01/26/26) https://www.transportation.gov/briefing-room/trumps-transportation-secretary-sean-p-duffy-faa-administrator-bryan-bedford-unveil

NIH、胚性幹細胞新技術に関するRFI発表

国立衛生研究所(National Institutes of Health: NIH)は1月23日、人工多能性幹細胞(induced pluripotent stem cells: iPS細胞)や成体幹細胞などに関する新技術に関し、一般から意見を求める情報提供依頼(Request for Information: RFI)を発表した。現在、503のヒトES細胞株が研究での使用を承認されているが、最後の承認は2023年12月で、登録機関が設立された2009年以降、審査に提出される細胞株の数は減少傾向にあることから、ヒトES細胞に代替する研究分野を特定する。ロバート・ケネディ・ジュニア厚生長官(Robert F. Kennedy, Jr.)は「新技術が証明されれば、その代替手段に投資する」と述べ、意見公募に伴いNIHは、調査期間中のヒトES細胞登録機関(NIH Human Embryonic Stem Cell Registry)への新規細胞株の審査・承認業務を一時停止する。RFIへの回答は4月24日まで受け付け、既に承認された細胞株はNIH助成研究で引き続き使用可能とし、ヒト胚からヒトES細胞株の作成は、NIH支援研究において引き続き禁止している。 NIH “NIH Proposes Embryonic Stem Cell Research Shift to Put Patients First” (01/23/26) https://www.nih.gov/news-events/news-releases/nih-proposes-embryonic-stem-cell-research-shift-put-patients-first

海軍、動力推進施設を新設 コロンビア級原潜建設支援向け 

ディフェンスニュース(DefenseNews)は1月27日、レオナルドDRS社(Leonardo DRS)がサウスカロライナ州チャールストンに新たな海軍動力推進施設を開設したと報じた。17カ月建造が遅延しているコロンビア級原子力潜水艦プログラムの支援態勢強化が目的で、同施設で潜水艦などの艦船向け電気推進システムの製造、試験、組立のほか、海軍蒸気タービンシステムの設計・試験を行う。海軍の最優先プログラムとされるコロンビア級潜水艦の納期遅延は、バージニア級潜水艦の開発にも影響を及ぼす可能性が指摘されており、来年までに運用寿命を迎えるオハイオ級原潜の整備にも影響が出る可能性があるという。政府は国防産業基盤の拡充を急務としており、今回の投資はその内容に沿うものと同社は声明で述べ、「製造インフラ整備により、米軍へ貢献していく」と意欲を見せている。 DefenseNews “New naval power and propulsion facility opens in South Carolina” (01/27/26) https://www.defensenews.com/news/your-navy/2026/01/26/new-naval-power-and-propulsion-facility-opens-in-south-carolina/

データセンター投資、2030年までに3兆ドルへ ムーディーズ予測

ユーティリティ・ダイブ(Utility Dive)は1月26日、世界のデータセンター投資が今後5年間で少なくとも3兆ドルに達すると報じた。格付け大手のムーディーズ社(Moody’s Ratings)によると、建設コストの高騰や電力制約があるにもかかわらず、ハイパースケーラーが需要を牽引し、データセンターの容量は2026年まで二桁成長を続けると見通しであるという。電力供給の制限や銅やレアアースなど材料供給が逼迫し価格上昇するなど建設コストの上昇が完成を遅らせる可能性があるものの、テナント側が建設遅延リスクを一部負担するなどして開発を加速させているとし、具体的には初期リース期間内に建設負債を完済できるような資金調達構造でこの普及が加速する見通しである。信用リスクを低減させていることが大規模な建設を後押ししているとし、バージニア州北部などの主要市場ではリース料金が大幅に上昇しているが、需要が衰える兆しはなく、ムーディーズ社は、このデータセンター建設ブームはまだ初期段階にあると結論付けている。 Utility Dive “Moody’s sees $3T in data center spending by 2030” (01/26/26) https://www.utilitydive.com/news/moodys-sees-3t-in-data-center-spending-by-2030/810499/

米国大学の間接費は適正水準 AAU報告

米国大学協会(Association of American Universities: AAU)は1月23日、大学の間接経費(施設管理費)が連邦政府の民間企業契約者や連邦研究所よりも低い回収率であることを示す調査結果を発表した。コンサルティング会社のアテイン・パートナーズ社(Attain Partners)が実施した分析によると、大学は研究インフラ維持や安全管理などの必要経費に先行投資し、機関独自の資金で研究を補助していることが判明したという。2024年度の大学未回収間接費は70億6,000万ドル(全体の6%)に達し、この50年間で大学負担の割合が大幅に増加する一方で、連邦政府からの補填は一部のみであると指摘した。この間接費への誤解を解くために、透明性確保に向けた新たな資金調達モデル「研究における財政責任モデル(Financial Accountability in Research: FAIR)」を大学の研究コミュニティが策定している。連邦政府機関が提案する間接費率上限15%に代わる選択肢を提供するもので、9月に全米164の機関が支持しているという。 AAU “New Study Shows University Indirect Cost Rates Are Reasonable” (01/23/26) https://www.aau.edu/newsroom/leading-research-universities-report/new-study-shows-university-indirect-cost-rates-are

高等教育の科学工学R&D減少 ITIF、国の競争力に警鐘

情報技術イノベーション財団(Information Technology & Innovation Foundation:ITIF)は1月22日、高等教育R&Dへの投資減少が、国の競争力に深刻な影響を与えていると発表した。2013年から2023年にかけて、高等教育機関R&D支出は対GDP比で約2%減少しており、特に物理科学、化学工学、機械工学といった経済成長や産業競争力の基盤となる分野、さらに半導体設計に不可欠なエレクトロニクス工学で3%超、材料工学では20%超、投資が減少したという。R&D投資全体の減少と、重要分野から非科学・工学分野(約15%増加)への資金配分の偏りが原因であるとし、中国が戦略技術への公共投資を急速に拡大する現状を踏まえ、政策立案者と連邦機関は全体的な支援を増やしつつ既存の資金を再配分するよう促した。具体的には工学(土木工学を除く)、物理、コンピューター、生命科学など技術的リーダーシップに直結する分野へのR&D投資を2036年までに少なくとも5%向上させる目標を掲げるべきとし、特に米国科学財団(National Science Foundation: NSF)への投資強化を提言している。 ITIF “Declining Science and Engineering R&D in Higher Education Threatens US Competitiveness” (01/22/26) https://itif.org/publications/2026/01/22/declining-science-engineering-rd-higher-education-threatens-us-competitiveness/