GM社、カリフォルニア州の排出基準に関しトランプ政権支持を撤回

トランプ政権が、カリフォルニア州が独自に排出基準を設定することを認めた連邦措置を撤回した件を巡り、環境保護団体が提訴していた件で、2019年10月、ゼネラル・モーターズ社(General Motors)は、トヨタ自動車、フィアット・クライスラー・オートモービル社(Fiat Chrysler Automobiles)、その他の企業と共に訴訟に介入し、政権側の見解への支持を表明していた。しかしGM社は11月23日、トランプ政権への支持を撤回し、「GM社の環境に優しい車に関する目標は、カリフォルニア州及びバイデン次期政権と一致している」と発表した。また、トヨタ自動車は、状況の変化を鑑み、対応策を再検討しているという。 Wall Street Journal “GM Stops Backing Trump Administration in Emissions Fight With California” (11/23/20)

エネルギー省、安全でセキュアで検証可能な炭素貯留の最適化プロジェクトへの資金提供意向を発表

エネルギー省(Department of Energy)の化石エネルギー局(Office of Fossil Energy)は、安全でセキュアで検証可能な二酸化炭素の貯留を最適化することを意図したツール及び手法の開発を目的とした資金提供公募(FOA)を行う意向通知(notice of intent: NOI)を発表した。これは、エネルギー省の炭素貯留プログラム(Carbon Storage Program)における先端貯蔵R&D技術分野の目標を支援するものである。FOAの関心分野(area of interest: AOI)として、①欠陥の検知、特性化、有害性評価、②主要なキャップロック(帽岩)の層内及び層上部における二酸化炭素及び自然な液体移動のモニタリング、の2点が提示される予定である。 Department of Energy “DOE Announces Intent to Fund Projects to Optimize Safe, Secure, and Verifiable Carbon Storage” (11/20/20)

連邦助成R&Dセンター、2010年以来最大幅のR&D拠出増加を記録

米国科学財団(National Science Foundation: NSF)の国立科学工学統計センター(National Center for Science and Engineering Statistics:NCSES)の発表によれば、連邦助成研究開発センター(federally funded research and development center: FFRDC)は全国に42カ所あり、これらのFFRDCにおける研究開発(R&D)支出は、2019年度に約230億ドルに達した。このうち、連邦政府による支援は223億ドルに達し、連邦政府によるFFRDC支援は前年比7.6%増加した。不変ドル(constant dollar)で見ると、FFRDCのR&D支出は2014~2019年度の間に平均3.4%増加し、このうち2018-19年度は5.5%増加した。これは、2009-210年度以来の最大増加幅となる。FFRDCは民間によって運営されているR&D組織で、その資金はほぼ全面的に(もしくは大幅に)連邦政府によって拠出されている(2019年度の場合、98%以上が連邦資金)。また、FFRDCで行われている連邦資金を受けたR&D支出元の91%以上は、エネルギー省(Department of Energy)など4つの連邦機関が占めた。 National Center for Science and Engineering Statistics “R&D Spending at Federally Funded R&D Centers Increased by Largest Amount Since 2010” (November 2020)

エネルギー省、高性能コンピューティング製造及びマテリアル・プロジェクトに最高375万ドルを発表

エネルギー省(Department of Energy)は11月18日、製造及び先端マテリアル開発に関連する主要な課題を解決することを目的として、高性能コンピューティング(HPC)を利用する新規プロジェクトに、最高375万ドルを提供すると発表した。「エネルギー・イノベーションのための高性能コンピューティング(High Performance Computing for Energy Innovation: HPC4EI)」イニシアチブは、業界に、国立研究所のスパコン能力及び専門性を提供することで、HPC導入のリスクを低減し、その利用を拡大するものである。HPC4EIイニシアチブでは今般、「製造業向け高性能コンピューティング(High Performance Computing for Manufacturing: HPC4Mfg)」と、「マテリアルのための高性能コンピューティング(HPC4Mtls)」で、適格の業界パートナーを模索している。 Department of Energy “Energy Department Announces up to $3.75 Million for New High Performance Computing Manufacturing and Materials Projects” (11/18/20)

エネルギー省、高エネルギー物理学研究に1億ドルを提供

エネルギー省(Department of Energy)は11月17日、高エネルギー物理学の新たな研究に、向こう4年間で1億ドルを提供する計画を発表した。宇宙の最も根本的なレベルでの理解を進展させる取り組みとして、ヒグス粒子、ニュートリノ、暗黒物質、暗黒エネルギーなどのトピックに焦点を当てた研究が期待されている。本イニシアチブの下で支援される研究には、エネルギー省のフェルミ国立加速研究所(Fermi National Accelerator Laboratory)でのニュートリノに関する実験的活動や、暗黒エネルギーや宇宙の膨張に関連する暗黒エネルギー分光計器(Dark Energy Spectroscopic Instrument: DESI)のデータ分析などが見込まれている。 Department of Energy “DOE to Provide $100 Million for High Energy Physics Research” (11/17/20)

カリフォルニア大学サンディエゴ校、科学技術分野で中国とスマートに競争するための米国戦略報告書発表

カリフォルニア大学サンディエゴ校(University of California San Diego)は今般、「中国の挑戦に臨む:技術競争のための新たな米国戦略(Meeting the China Challenge: A New American Strategy for Technology Competition)」と題する報告書を発表した。報告書は、「科学技術分野における米国の世界的なリーダーシップは、中国との手強い競争に直面しているが、競争的優位性を維持しつつ、イノベーションを強化し、国家安全保障を保護するための行動を取ることは可能である」と述べている。本報告書は、2020年の政権移行チームへのガイドとして作成されたもので、超党派の「米中関係における科学技術作業部会(Working Group on Science and Technology in U.S.-China Relations)」が執筆した。作業部会は、「スマートな競争に臨む米国の手法は、①米国は自国のイノベーション能力への投資を強化する、②グローバルな人材が米国に確実に流入するようオープンでい続ける、③リスク管理のための的を絞った措置を強化する、という、補完的な3つの目的に基づくべきである」と勧告している。 University of California San Diego “New U.S. Strategy Unveiled for a Smart Competition with China in Science and Tech” (11/16/20)

GAO、NIHの知的財産ライセンス供与について更なる情報公開が必要

政府説明責任局(Government Accountability Office: GAO)は今般、「バイオメディカル研究:NIHは知的財産のライセンス供与について更なる情報公開をすべき(Biomedical Research: NIH Should Publicly Report More Information about the Licensing of Its Intellectual Property)」と題する報告書を発表した。連邦研究及びイノベーションを、命を救う医薬品やワクチン、医療機器の開発に寄与させる方法の一つとして、国立衛生研究所(National Institutes of Health: NIH)は、所有する知的財産を、製品を市場化するに必要なリソースを有する民間企業へライセンス供与している。NIHは、1991~2019年の間に販売された34の医薬品への寄与によって、ロイヤルティとして最高20億ドルを得た。しかし、「ライセンス供与がどのようにNIHの公衆衛生のミッションを支援しているのか」「納税者が見返りに得るその他の恩恵は何か(例として手頃な価格の医薬品やイノベーションの強化につながっているなど)」といった点は明確でない。このためGAOは、NIHの知的財産のライセンス供与に関する情報を拡大するよう勧告している。 Government Accountability Office “BIOMEDICAL RESEARCH: NIH Should Publicly Report More Information about the Licensing of Its Intellectual Property” (11/20/20)

NSF、安全性の懸念からアレシボ天文台の305メートルに及ぶ望遠鏡の廃止計画に着手

米国科学財団(National Science Foundation: NSF)は、プエルトリコにあるアレシボ天文台(Arecibo Observatory)の破損状況は、建設作業員及び施設スタッフのリスクを伴うことなく修復することは不可能であるとの工学評価を受け、同天文台にある305メートルの望遠鏡を廃止する計画に着手する。この望遠鏡は、57年間にわたり、電波天文学、惑星、ソーラー・システム、地球空間研究の世界的資源として利用されてきた。今回のNSFの決定は、望遠鏡の構造は壊滅的な危機状態にあり、ケーブルは本来の目的通りの荷重に耐えられる状況ではないという複数の評価を受けた上での判断となった。 National Science Foundation “NSF begins planning for decommissioning of Arecibo Observatory’s 305-meter telescope due to safety concerns” (11/24/20)

国家科学技術会議(NSTC)小委員会、「未来の先端コンピューティング・エコシステムの開拓」と題する報告書を発表

国家科学技術会議(National Science and Technology Council: NSTC)の未来の先端コンピューティング・エコシステムに関する小委員会(Subcommittee on Future Advanced Computing Ecosystems)が、「未来の先端コンピューティング・エコシステムの開拓(Pioneering The Future Advanced Computing Ecosystem)」と題する報告書を発表した。報告書は、「先端コンピューティング・エコシステムが科学工学、経済競争力、国家安全保障において米国の継続的なリーダーシップの土台を提供し続ける」という未来を想定した戦略的計画を概説したもの。戦略的目的として、①未来の先端コンピューティング・システムを政府、学術機関、非営利、業界全般にわたる戦略的リソースとして活用、②革新的で信頼性が高く、検証済みかつ使用可能で持続可能なソフトウェア及びデータ・エコシステムを確立、など4点が挙げられている。 The CCC blog “NSTC Subcommittee Report: Pioneering The Future Advanced Computing Ecosystem” (11/18/20)

FDA、自宅でできる初のコロナウィルス検査キットを承認

食品医薬品局(Food and Drug Administration: FDA)は11月17日、処方箋として自宅でできるコロナウィルス検査キットを初めて承認したと発表した。待望のマイルストーンである。検査薬を開発したのは、ルシラ・ヘルス社(Lucira Health)で、14歳以上が対象となっている(14歳未満の場合は医療提供者が試料を採取しなくてはならない)。患者に新型コロナウィルス感染症(COVID-19)疑いがある場合に、医療提供者が処方する。検査キットは綿棒を鼻の中に入れて分泌物を採取して検査する形で、30分以内に結果が判明する。 Politico “FDA authorizes first at-home coronavirus test” (11/17/20)