日米競争力・強靭性パートナーシップに関するファクトシート

菅義偉首相の米国訪問に伴い、大統領府は、ファクトシートを発表し、この中で、米国と日本は、同盟を再活性化させ、その可能性を全うするため、実務的なコミットメントを行うとした。また、イノベーションを進展させ、現在のパンデミックを終わらせると共に未来のパンデミックから世界を守り、気候変動対策に取り組み、人間同士の結びつきを強化することに取組み、こうした確固たるイニシアイブを通じて、米国と日本は、人々、インド太平洋、世界にその結果をもたらすとしている。さらに、①競争力とイノベーション、②新型コロナウィルス感染症(COVID-19)への対応と世界の公衆衛生及び健康の安全保障、③気候変動とクリーン・エネルギーと環境の成長及び回復、④両国パートナーシップの拡大と更新、という項目の下、両国が取り組む活動について記述している。 White House “Fact Sheet: U.S.-Japan Competitiveness and Resilience (CoRe) Partnership” (4/16/21)

EPA監査官、「トランプ政権は自動車排出規制策定にあたり、専門家の意見を軽視」と報告

環境保護庁(Environmental Protection Agency: EPA)の監査官室(Office of Inspector General)が4月20日に発表した報告書によれば、トランプ前政権は、EPA内のスタッフの意見を二の次にして、自動車の排出汚染規則の軽減を実施した。報告書は、政権から任命された当時のEPA幹部は、オバマ元大統領が設定した自動車排出基準を緩和するにあたり、スタッフ専門家の懸念を適切に文書化及び検討することを怠ったとしている。この報告書は、内燃エンジンの段階的廃止と国内の温暖化ガス排出を劇的に削減するという広範な取り組みの一環として、新車の温室効果ガス排出基準の厳格化に取り組むバイデン政権にとり、新たな理由付けを提示するものとなる可能性がある。現政権は現在、新たな汚染排出基準の設定をめぐり、自動車メーカー、自動車工、環境保護派との交渉を行っている段階である。 Washington Post “Trump administration sidelined experts in writing car pollution rules, EPA watchdog finds” (4/21/21)

グランホルム・エネルギー長官、2030年までに30GWのオフショア風力開発の野心的目標を発表

エネルギー省(Department of Energy)のジェニファー・グランホルム長官(Jennifer M. Granholm)は3月29日、ホワイトハウスで行われた円卓会議で、内務省(Interior)及び商務省(Commerce)の長官と共に、2030年までに30ギガワットのオフショア風力発電を導入するという国家的目標を発表した。この取り組みにより、約7万7,000人の雇用を支え、1,000万世帯以上分に相当する発電を行い、7,800万メトリック・トンの二酸化炭素排出を削減する。こうした目標に到達するための努力として、エネルギー省の融資プログラム局(Loan Program Office: LPO)は、エネルギー融資保証プログラム(Energy Loan Guarantee Program)を通じた最高30億ドルの資金へのアクセスを促進するファクト・シートを公表した他、米国オフショア風力R&Dコンソーシアム(National Offshore Wind R&D Consortium)を通じて15件の新たなオフショア風力R&Dに800万ドルを提供することを発表した。更に、エネルギー省は商務省と共に、海洋ベースの再生可能エネルギーが沿岸沿いの地域社会にもたらす影響の調査に資金提供を行う「北東海岸グラント・プログラム(Northeast Sea Grant program)」を通じた新たなパートナーシップを発表した。 Department of Energy “Energy Secretary Granholm Announces Ambitious New 30GW Offshore Wind Deployment Target by 2030” (3/29/21)

エネルギー省、輸送排出削減につながるバイオ燃料研究に6,140万ドルを発表

エネルギー省(Department of Energy)は4月8日、低コストかつ低炭素のバイオ燃料を生産する技術に6,140万ドルを提供すると発表した。再生可能資源に由来するバイオ燃料は、現行技術では電気化が難しい大型車両(航空機や船舶を含む)のエネルギー源とすることができ、2050年までにネットゼロ排出を目指す米国の取り組みを加速させる一助となる。「バイオ技術局:拡大と転換(Bioenergy Technologies Office Scale-Up and Conversion)」と題する資金提供公募(FOA)の関心分野には、低コストかつ低炭素のバイオ燃料を生産するために必要な科学・工学知識を強化する高インパクトのバイオ技術研究・開発・実証が含まれる。 Department of Energy “DOE Announces $61.4 Million for Biofuels Research to Reduce Transportation Emissions” (4/8/21)

技術企業の社員の65%が職場復帰に不安

新型コロナウィルス感染症(COVID-19)のパンデミックを受けて1年以上遠隔業務となっている今、プロフェッショナル・ネットワークのブラインド(Blind)が行ったアンケート調査(大手技術企業の社員4,200名以上)の結果によれば、回答者の65%が、職場へ戻ることに不安を感じている。最も懸念していると回答した項目のうち、「健康リスク」と回答した者の割合は47%で、最も多かったのは、「家庭でのケア(子供やペットを含む)のロジスティック」で、51%であった。また、対象となった大手技術企業のうち、アマゾン(73%)、シスコ(Cisco)(73%)、アップル(Apple)(71%)の各社で、職場へ戻ることに最も不安が示されたのに対し、インディード(Indeed)(38%)、ワークデイ(Workday)(45%)、IBM(50%)では不安を感じる社員が少なかった。 Nextgov ” Survey: 65% of Tech Company Employees Anxious About Return to Office Work” (4/19/21)

アマゾン社、再生可能エネルギー能力を拡大

アマゾン社(Amazon)は4月19日、米国、カナダ、スペイン、スウェーデン、英国で、新たに9件のユーティリティ規模の風力及びソーラー・エネルギー・プロジェクトを追加すると発表した。これにより、同社は、欧州で最大の再生可能エネルギー購入者となった。昨年12月には、20件以上のプロジェクト(合計6.5ギガワット)を追加し、世界最大の再生可能資源購入企業となっている。アマゾン社は現在、世界で合計206件の再生可能エネルギー・プロジェクト(8.5ギガワットの発電能力)を有している。再生可能エネルギーは、アマゾン社のビル、配送センター、ホールフーズ・マーケット(Whole Foods Market)の店舗、アマゾン・ウェブ・サービス(Amazon Web Services)のデータ・センターの電力として使用されている。 The Hill “Amazon is scaling up its renewable energy capacity” (4/19/21)

バイデン政権、電力事業を増大するサイバー脅威から保護

米国の重要インフラを、継続的かつ高度化された脅威から保護するためのバイデン政権の努力の一環として、エネルギー省(Department of Energy)は、電力ユーティリティの産業制御システム(industrial control system: ICS)の安全保障を強化し、エネルギー部門のサプライチェーンを確実にするためのイニシアチブを開始した。エネルギー省、電力業界、サイバーセキュリティ・インフラ安全保障局(Cybersecurity and Infrastructure Security Agency: CISA)による協調的取り組みは、「100日計画(100 Day Plan)」と呼ばれ、米国の国家及び経済安全保障に重要なシステムに侵入しようとする敵対者からのサイバー脅威に立ち向かう、迅速かつ積極的な行為を示す。エネルギー省のサイバーセキュリティ/エネルギーセキュリティ/緊急応答局(Office of Cybersecurity, Energy Security, and Emergency Response: CESER)は今後100日間に、電力ユーティリティ機関のICSにサイバーの可視性/検知/返答能力を提供する技術とシステムの進展に取り組む。同省は更に、米国エネルギー・システムにおけるサプライチェーンの安全保障に関する将来的な勧告について、関係機関から情報を求める情報の要請も行った。 Department of Energy “Biden Administration Takes Bold Action to Protect Electricity Operations from Increasing Cyber Threats” (4/20/21)

エネルギー省、自動車の脱炭素化を目的として1億6,200万ドルを発表

エネルギー省(Department of Energy)は4月15日、自動車、トラック、オフロード自動車のエネルギー効率を向上させ、炭素排出を削減することを目的として、2つの資金提供公募(FOA)を発表した。提供金額は合計1億6,200万ドル。1つは、「スーパートラック3(SuperTruck 3)」FOAで、エネルギー効率・再生可能エネルギー局(Office of Energy Efficiency and Renewable Energy: EERE)の自動車技術局(Vehicle Technologies Office: VTO)と水素・燃料電池技術局(Hydrogen and Fuel Cell Technologies Office: HFTO)が協力し、中型及び大型の電気自動車と、電気化された輸送システム概念の開拓を目的として、4年間で最高1億ドルを提供する(予算の状況次第)。もう1つは、「温室効果ガス低排出自動車技術(Low Greenhouse Gas Vehicle Technologies)」FOAで、VTOが、自動車(オフロード車を含む)の排出削減と効率性向上への革新的ソリューションとなる温室効果ガス低排出自動車技術の研究・開発・実証・導入に、最高6,275万ドルを提供する。 Department of Energy “DOE Announces $162 Million to Decarbonize Cars and Trucks” (4/15/21)

ズーム社、ズーム・ベースのスタートアップに1億ドルを投資

プラットフォームへと成長したズーム社(Zoom)は、1億ドルのズーム・アプリ基金(Zoom Apps Fund)を設立し、ビデオ関連の企業に25万~250万ドル規模の投資を行う計画を発表した。その詳細は明らかになっていないが、弾みがつき始めた企業への初期ステージの投資に焦点を当てるという。同社が、ズーム・アプリをできるだけ大きくかつ強力なプラットフォームにするための開発を促進しようとしていることは明白である。こうした動きは極めて一般的で、アマゾン社(Amazon)はアレクサ基金(Alexa Fund)に2億ドルを、グーグル社(Google)はグーグル・アシスタント(Google Assistant)関連のスタートアップに多くの投資を行っている。 Protocol “Zoom is investing $100 million in Zoom-based startups” (4/19/21)

世界経済回復において石炭利用が増加する可能性

今年、世界経済が大規模な回復をしていく中、世界の二酸化炭素排出は危険なほど急増する可能性がある。国際エネルギー機関(International Energy Agency: IEA)の新たな報告によれば、中国を中心としたアジアで大規模な石炭消費が進むことから、エネルギー使用に基づく炭素排出は、2021年に15億トン急増し、再生可能資源の急速な増加を上回る見通しである。これは、エネルギー関連の排出の年間増加量としては、歴史上、2番目の大きさである。IEAのファティ・ビロル事務局長(Fatih Birol, Executive Director)は、「これは、新型コロナウィルス感染症(COVID-19)危機からの経済回復が、現在の所、気候にとって持続可能的ではないという恐ろしい警告である」とコメントしている。IEAは、世界のエネルギー需要は、開発途上経済圏や新興市場におけるエネルギー消費増に加速され、2021年に4.6%増加して2019年の水準を上回ると試算している。 CNN “‘Dire warning’ for the planet: Coal is powering the economic recovery” (4/20/21)