運輸省、州が独自に自動車排出ガス規制を設定できるようにすることを提案

運輸省(Department of Transportation: DOT)は4月22日、州政府が独自に自動車排出ガス基準を設定することを阻止したトランプ前政権の措置から撤退する計画を発表した。本件に関する提案規則が連邦広報(Federal Register)で発表された後、30日間のパブコメ期間を経て実施される。その後、カリフォルニア州など個々の州政府が独自の温室効果ガス排出基準やゼロ排出自動車を義務付けることを禁止する措置が解除される。この解除により、米国内の自動車メーカーと間でより広範な気候合意に達する道が開ける可能性がある。 Washington Post “Transportation Department proposes letting states set their own tailpipe emission rules” (4/22/21)

DARPA、米国内外の化学・生物脅威から防御するためのチームを選出

化学及び生物(chemical and biological: CB)の脅威はますます偏在的かつ多様になりつつあり、戦闘兵士や、パンデミック中の国外活動に大幅なリスクを呈している。最新の個人防護具(personal protective equipment: PPE)は、重量、大きさ共に大きな負担になる可能性があり、時には可動性やパフォーマンスが厳しく制限される。こうした中、国防高等研究計画局(Defense Advanced Research Project Agency: DARPA)の「個人化された防護バイオシステム(Personalized Protective Biosystem: PPB)」プログラムは、負担となり得る防護具の必要性を削減すると共に、CBの脅威に対する個々の防護を高める技術の開発を狙いとしている。DARPAは先般、軽量マテリアルで適合性があり、オンデマンドで広範囲かつ早急な長期的保護を提供する生体組織保護の開発に取り組む3機関を選出した。これらの受益者は、分子技術と共生生物を活用して、利用者の防護具のニーズを軽減することを模索する。 Defense Advanced Research Project Agency “DARPA Selects Teams to Defend Against Chemical, Biological Threats from Inside and Out” (4/19/21)

ロスアラモス国立研究所とNVIDIA社、パートナーシップにおける次のステップを発表

ロスアラモス国立研究所(Los Alamos National Laboratory: LANL)は4月12日、LANLの多様なミッションのニーズに対応できる特製の高性能コンピューティング(High Performance Computing)システム・アーキテクチャーの開発を目的として、NVIDIA社と進めている共同作業における主要なマイルストーンを発表した。具体的に、LANLは、NVIDIA社のグレース中央処理装置(Grace Central Processing Unit: CPU)を利用する米国で最初の機関となり、ヒューレット・パッカード・エンタープライズ社(Hewlett Packard Enterprise: HPE)がシステム・プロバイダーとなって、2023年初頭の導入を目標としている。LANL、NVIDIA、HPEは、昨年10月にパートナーシップを発表しており、グレースCPUが搭載される次世代システムは、LANLのコンピューティング戦略の未来を形成するものとなることが期待されている。 Los Alamos National Laboratory “Los Alamos National Laboratory and NVIDIA announce next step in future-looking partnership” (4/12/21)

エネルギー省科学局、「公共の再利用可能な研究(PuRe)」データ資源を発表

エネルギー省(Department of Energy)の科学局(Office of Science: SC)は、①研究資金の配分、②最先端の科学ユーザー施設へのアクセス提供、③コミュニティ・データの管理を通じて、科学コミュニティを支援しているが、現在、価値の高いデータ資源を「公共の再利用可能な研究(Public Reusable Research: PuRe)」データ資源と指定することで、これらのデータ資源の知名度と管理を向上する取り組みを行っている。PuReデータ資源は、データ・レポジトリ、知識基盤、そして、分析プラットフォームとして位置づけられ、科学的発見と技術知識の進展を目的として公共的に利用できる。 Department of Energy “Introducing SC Public Reusable Research (PuRe) Data Resources” (4/13/21)

大統領府、国際気候金融を支援

ホワイトハウスは4月22日、他国による気候変動対策を支援することを狙いとした国際的な財務戦略「米国の国際気候金融計画(U.S. International Climate Finance Plan)」を発表した。広範な本計画の主要部分は、議会が、他国による排出削減の取り組みと温暖化への対応を支援するため、米国による資金拠出の大幅増加を承認することが求められる。米国は、気候関連の投資を、米国国際開発金融公社(U.S. International Development Finance Corporation)、ミレニアム・チャレンジ公社(Millennium Challenge Corporation)、米国輸出入銀行(Export-Import Bank of the United States)の優先事項とする他、米国の連邦機関が炭素集約型の化石燃料をベースとするエネルギー・プロジェクトへの国際投資及び支援を終結させることを模索する。 Axios “White House unveils plan to boost international climate financing” (4/22/21)

バイデン大統領、2030年の温室効果ガス汚染の削減目標を設定

バイデン大統領は4月22日、「米国は2030年までに、経済全体の正味の温室効果ガス汚染を2005年の水準と比べて50~52%削減を達成する」という新たな目標を設定した。これは、バイデン大統領が開催した「気候に関するリーダー・サミット(Leaders Summit on Climate)」の間に発表された。この目標は、市長や郡の上層部、知事、部族の指導者、財界、信仰に基づくグループ、医療ケア組織など、米国内の汚染排出における継続的な進展を確実にすることに取り組む様々な組織のリーダーシップに基づいている。2030年の目標は、2035年までに炭素汚染フリーの電力部門を、2050年までにネットゼロ排出の経済を創出するというバイデン大統領の既存の目標を支えるものとなる。これらの目標に到達するために複数の方策が用意されており、連邦、州、地方自治体などは、強力な経済を支えつつ、市民社会及び民間セクターと協力して取り組むための様々なツールを有している。 White House “FACT SHEET: President Biden Sets 2030 Greenhouse Gas Pollution Reduction Target Aimed at Creating Good-Paying Union Jobs and Securing U.S. Leadership on Clean Energy Technologies” (4/22/21)

エネルギー省、アイソトープの研究開発及び生産に関する訓練に200万ドルを提供へ

エネルギー省(Department of Energy)は4月16日、アイソトープの生産/プロセス/関連研究といった分野における労働力開発の進展を目的とし、少数派向けの機関を優先的に、訓練プログラムの確立に最高200万ドルを提供すると発表した。同省の科学局(Office of Science)が管理するアイソトープ・プログラム(Isotope Program: IP)は、新規もしくは供給不足となっているアイソトープの開発と提供を通じて、医薬や安全保障、国内及び国際産業、基礎科学研究分野の進展において重要な役割を担う。このミッションを実行するには、きわめて特殊な一連の技能を持ち、高度な訓練を受けた実践者が必要である。このため、この訓練プログラムは、大学生及び大学院生の訓練や研究、生産に関する経験を支援し、アイソトープの生産とプロセスにおける次世代労働力を開発することを目標とする。国立研究所、大学、非営利組織が、アイソトープ訓練調整(Isotope Traineeship Coordination: ITC)拠点として、2年間のアワードに応募することができる。 Department of Energy “Department of Energy to Provide $2 Million for Traineeship in Isotope R&D and Production” (4/16/21)

エネルギー省、量子インターネットの開発へ向け、2,500万ドルを提供へ

エネルギー省(Department of Energy)は4月13日、量子インターネットの開発へ向けた基礎研究に2,500万ドルを提供する計画を発表した。量子力学世界の独特な特性を生かした量子インターネットには、新規かつ優れた能力(量子によって実現するセンサーや分散型量子コンピュータのネットワーキングを通じた高度な演算能力など)によって研究者を結びつけ、科学的発見を加速させるという有望性がある。今回の発表の目的は、地域規模の量子インターネット・テストベッドの設計/開発/実証を通じて、戦略的研究の優先事項を進展させることである。応募資格があるのは、エネルギー省傘下の17の国立研究所で、ピアレビューに基づいて競争的に選出される。5年間で最高2,500万ドルが提供される計画となっている(来年度以降の2,000万ドルは議会の予算次第)。 Department of Energy “Department of Energy to Provide $25 Million toward Development of a Quantum Internet” (4/13/21)

国際的な科学リーダーが、「科学への信頼の誓い」を世界的に開始

5月16日の「国際光デー(International Day of Light)」に先駆け、国際光デーの運営委員会(Steering Committee)は、「科学への信頼の誓い(Trust Science pledge)」を開始すると発表した。これは、科学的プロセスへの支援を推進し、科学が社会にもたらす数多くの恩恵を理解するに向けた世界的な運動である。新型コロナウィルス感染症(COVID-19)の世界的まん延などの危機は、科学的研究の重要性を実証し、世界的な課題に対して証拠ベースのソリューションを見つける科学者に依存している状況を示しているが、「科学への信頼の誓い」は、社会で科学が果たす中心的役割への認識を高めるため、一般市民への啓もうを実施することになる。 Trust Science “International Science Leaders Launch a Global Pledge to Trust Science” (April 2021)

チップ不足の中、大統領府は主要企業とサプライチェーンについて協議

世界的な半導体チップ不足が問題となる中、大統領府は4月12日、企業幹部との会合を招集し、半導体サプライチェーンについて協議した。バイデン大統領はこの機会を使い、自身が提案するインフラ計画(2兆3,000億ドル)を売り込んだ。同計画には、ハイテク製品の国内製造を強化する狙いも含まれている。会合には、AT&T、フォード・モーター(Fort Motor)、ゼネラル・モーターズ(General Motors)、グーグル(Google)、インテル(Intel)、サムソン(Samsung)、台湾積体電路製造(Taiwan Semiconductor Manufacturing Co.: TSMC)を含む企業の幹部が参加した。大統領府はこの会合について、「半導体及びサプライチェーンの対応力に関するバーチャルCEOサミット」と説明した。 New York Times “Amid a chip shortage, the White House gathers business leaders to discuss supplies.” (4/12/21)