カナダ、2035年までに内燃自動車の販売を禁止

6月29日のロイター(Reuters)の報告によれば、カナダ政府は、内燃エンジン式の乗用車及びライト・トラックの新車の販売を2035年までに禁止する意向を発表した。同国は2050年までにネットゼロ排出を達成することを目指す。これは、トルドー政権(Trudeau)による提案で、カリフォルニア州や英国など、電気自動車への移行を目指す地域・国の仲間入りをする。カナダのケベック州やブリティッシュ・コロンビア州など、一部の州は化石燃料から移行する計画を既に発表している。 Cnet “Canada to ban the sale of internal combustion vehicles by 2035, report says” (6/30/21)

NSF、「違法なサプライ・ネットワーク運営の阻止」プログラム

米国科学財団(National Science Foundation: NSF)は、「違法なサプライ・ネットワーク運営の阻止(Disrupting Operations of Illicit Supply Networks: D-ISN)」プログラムの下、公募を行っている(プロポーザルの締め切りは7月28日)。公募は、人やモノ(目に見えるモノや仮想上のモノ)を不正に売買する違法なサプライ・ネットワークを検知、阻害、不能にする能力に変革をもたらす基礎研究を支援する。この変革には、十分に調整された学際的手法が求められる。D-ISNの主要な目標として、①違法なサプライ・ネットワークの運営に関する理解を深め、それらを検知、阻害、解体する能力の強化、②全国的なオピオイド(合成鎮痛薬)流行を悪化させる違法なサプライ・ネットワークに関する研究の支援、③この複雑かつ捉えにくい世界的な安全保障課題の対抗策となる手法及び戦略を提供するため、運営、コンピュテーショナル、社会、文化、経済の各専門性を効果的に統合する研究コミュニティの強化、などが挙げられている。 CCC Blog “NSF Disrupting Operations of Illicit Supply Networks (D-ISN) Program” (7/7/21)

DARPA、FETTバグ・バウンティのハードウェア評価プラットフォーム、ツールをオープン・ソース化

国防高等研究計画局(Defense Advanced Research Project Agency: DARPA)は昨年、「ハードウェア及びファームフェアを通じた総合システム・セキュリティ(System Security Integrated Through Hardware and Firmware: SSITH)」プログラムで開発中のハードウェア保護(セキュリティ・アーキテクチャ及びツール)を評価するため、バグ・バウンティ・プログラム(脆弱性報奨金制度)「改ざんを阻止するためのエクスプロイトの発見(Finding Exploits to Thwart Tampering: FETT)」を初めて実施した。その際、FETTを通じて、プロセッサーのプロトタイプを遠隔試験及び評価するためのスケーラブルでバーチャル化されたプラットフォームが開発された。DARPAは、新規のプロセッサーのプロトタイプ開発に取り組む研究者を支援するため、FETTの評価プラットフォームやツール、デモなどをオープン・ソース化しており、これらはGitHubを通じて利用可能になっている。 Defense Advanced Research Project Agency “DARPA Open Sources FETT Bug Bounty Hardware Evaluation Platform, Tools” (6/30/21)

DARPA、事象ベースの知的カメラの開発に取り組む研究チームを発表

国防高等研究計画局(Defense Advanced Research Project Agency: DARPA)は7月2日、「イベント・ベースの急速ニューロモルフィック・カメラ及びエレクトロニクス(Fast Event-based Neuromorphic Camera and Electronics: FENCE)」プログラムの下、事象ベースの赤外線カメラ技術の開発に取り組む研究チームとして、レイセオン社(Raytheon)、BAEシステムズ社(BAE Systems)、ノースロップ・グラマン社(Northrop Grumman)の3社を選出したと発表した。事象ベースもしくはニューロモルフィック・カメラは、新種のセンサーで、従来型のカメラに比べて優位性が実証されている。これらの先端モデルは、非同期的に動作し、変化したピクセルに関する情報だけを伝送する。このことは、作成されるデータが大幅に少なく、遥かに少ない待機時間及び電力で動作することを意味する。選出された3社のチームは、待機時間が少ない非同期の読み出し集積回路(read-out integrated circuit: ROIC)、ならびにROICと統合して関連する空間的及び一時的な信号を特定する処理層の開発に取り組む。 Defense Advanced Research Project Agency “DARPA Announces Research Teams to Develop Intelligent Event-Based Imagers” (7/2/21)

エネルギー省、クリーン水素の進展加速を目的として5,250万ドルを提供

エネルギー省(Department of Energy)は7月7日、次世代のクリーン水素技術の進展と、エネルギー省が最近発表した「水素エネルギー地球ショット(Hydrogen Energy Earthshot)」イニシアチブ(クリーン水素部門の費用削減とブレイクスルーの加速)の支援を目的として、31件のプロジェクトに合計5,250万ドルを提供すると発表した。クリーン水素は、再生可能エネルギーの一つで、より安価かつ容易に生産することができれば、気候危機対策に取り組むバイデン大統領のコミットメントを支援する上で主要な役割を果たせる可能性がある。受益する31件のプロジェクトは、水素の生産、貯留、流通、活用に関する技術の技術的溝をつなぐことに焦点を当てている(燃料電池を含む)。エネルギー省のエネルギー効率・再生可能エネルギー局(Office of Energy Efficiency and Renewable: EERE)が19件のプロジェクトに3,600万ドルを、化石エネルギー及び炭素管理局(Office of Fossil Energy and Carbon Management: FECM)が12件のプロジェクトに1,650万ドルを提供する。 Department of Energy “DOE Announces $52.5 Million to Accelerate Progress in Clean Hydrogen” (7/7/21)

エネルギー情報局(EIA)、2022年までの再生可能電力の売上と発電の増加を予測

エネルギー情報局(Energy Information Administration: EIA)が発表した「短期的エネルギー概要(Short-Term Energy Outlook: STEO)」によれば、米国の電力小売売上は2021年に2.8%増加すると予測されている。その主因は、産業部門の売上が5.1%増加することである。また、商業部門の電力売上も増加する見込みであるが、多くの者が在宅勤務を続けることから、その増加率は2.1%と低い。EIAのスティーブ・ナレー局長(Steve Nalley)は、「産業部門の電力売上増は、米国内で新型コロナウィルス感染症(COVID-19)のパンデミックが弱まりつつあり、経済活動水準が上昇していることを示す強力な兆候である」と述べている。2022年までを通じて、再生可能エネルギーの寄与は増加し、米国発電に占めるに再生可能エネルギーの割合は、2020年の20%から2022年は23%に達すると予測されている。 Energy Information Administration ” EIA expects growth in electricity sales and generation from renewables through 2022″ (7/7/21)

エネルギー省、海洋波エネルギー技術の市場化加速を目的として2,700万ドルを提供へ

エネルギー省(Department of Energy)は7月6日、海洋波を炭素フリーの電力へより効率的に変換するための研究開発プロジェクトに最高2,700万ドルの連邦資金を提供すると発表した。波エネルギーを炭素フリーの電力へと変換するには、波エネルギー変換器(wave energy converter: WEC)が必要であるが、海洋エネルギー技術を実際の海洋で試験することは容易ではなく、利用可能な試験拠点は極めて限定的である。エネルギー省は2016年にオレゴン州立大学(Oregon State University)と提携し、オレゴン州ニューポート海岸沖にPacWaveサウス(PacWave South)試験施設を建設した。今回の資金提供公募(FOA)で選出されたプロジェクトは、PacWaveサウス試験場の支援を受けて行われる最初の活動となる。今回のFOAでは、①WEC技術の試験、②WEC設計の進展、③オープン・トピック:波エネルギーのR&D、という3つの焦点分野でプロジェクトを募集している。 Department of Energy “DOE Announces $27 Million To Accelerate Ocean Wave Energy Technology To Market” (7/6/21)

国防総省、アマゾン社が提訴していた100億ドルのJEDI契約のやり直しを決定

国防総省(Department of Defense: DOD)は7月6日、マイクロソフト社(Microsoft)が二度にわたって獲得していた大規模なクラウド・コンピューティング契約を断念することを決定した。アマゾン社(Amazon)社との長年に及ぶ訴訟の結末が見えない中での判断となった。国防総省は10年間で100億ドルとなる「合同エンタープライズ国防インフラ(Joint Enterprise Defense Infrastructure: JEDI)」契約を中止およびやり直しするにあたり、従来の方針であった一社に全てを委託することを止めた。これは、2018年頃から、オラクル社(Oracle)やIBM社などの企業から抗議を受けていた点である。新たな契約発注は一からやり直しとなり、マイクロソフト社及びアマゾン社ともに入札できる。今回の決定により、2019年の契約発注を巡る長期の法的闘争が終わる。アマゾン社は、トランプ前大統領は、アマゾン社の創立者であるジェフ・ベゾス氏(Jeff Bezos)に対する報復として、契約発注に不適切な影響を及ぼしたと主張していた。 Washington Post “Pentagon cancels $10 billion JEDI contract challenged by Amazon, ending long-contested cloud-computing deal” (7/6/21)

オーク・リッジ国立研究所、EV用充電器設置計画を助けるツールを開発

オーク・リッジ国立研究所(Oak Ridge National Laboratory)の研究者は、インフラ計画者が、高速道路沿いに、いつ、どの地点で電気自動車(EV)用充電器を設置するかを判断する助けとなる全国的なモデリング・ツールを開発した。国内の移動にEVの利用を奨励することが狙いである。オープン・ソースによる無料ソフトウェアのツールは、「REVISE-II」と呼ばれ、EVの成長予測や充電技術能力、都市間渡航のトレンド、ドライバーの人口統計的情報を考慮し、計画者がインフラにおける充電施設の溝を埋めることに資する。 Oak Ridge National Laboratory “Electric vehicles – Charged-up planning” (7/6/21)

バイデン大統領、連邦労働力における多様性/公平性/包含性/アクセス性に関する大統領令に署名

バイデン大統領は6月25日、多様性/公平性/包含性/アクセス性を推進することで連邦労働力を強化することを目的とした大統領令に署名した。大統領は就任初日に、「連邦政府を通じた人種的公平性の進展と社会的に恵まれないコミュニティへの支援」を目的とした大統領令に署名し、公平性/市民の権利/人種的正義/平等機会の積極的な進展は、政府全体の責任であることを示した。今回の大統領令は、連邦政府内における公平性を更に進展させるため、米国の真の多様性を活用した労働力を育成することはバイデン政権の政策であることを明確に示す内容となっている。 White House “Executive Order on Diversity, Equity, Inclusion, and Accessibility in the Federal Workforce” (6/25/21)