国防総省、1,500万ドルの予算と共に国家安全保障イノベーション資本を開始

国防総省(Department of Defense)は民間部門における技術イノベーションを促進し、こうした技術へアクセスすることを意図した取り組みとして、新たなプログラムを開始した。「国家安全保障イノベーション資本(National Security Innovation Capital: NSIC)」と呼ばれるプログラムで、2021年2月に開始された。NSICは、商業と国家安全保障の双方で利用可能(デュアルユース)な新たなハードウェア技術の開発に関して、信頼性の高い民間ベンチャー資本資源が不足している点に対処することを目的とする。NSICのチームは国内でこうしたデュアルユース技術を開発しているスタートアップ企業を特定し、これらの企業は、製品の開発及び市場化に政府の資金を得ることで恩恵を受ける。NSICは設立以来、既に複数の技術分野でプロトタイプ開発契約を発注している。 Defense Innovation Unit “U.S. Department of Defense Launches National Security Innovation Capital With $15M Congressional Appropriation” (9/13/21)

業界のリーダーと州が、米国の半導体リーダーシップの維持・成長を目的とした全国ロードマップを開始

半導体の世界的需要が増大し、世界の最先端マイクロチップ工場のシェアが低下する中、半導体業界のリーダー及び関係機関が共同で9月28日、「全国半導体経済ロードマップ(National Semiconductor Economic Roadmap: NSER)」を開始した。これは、半導体の研究開発/設計/製造/エンド・アプリケーションを支援するため、①労働力、②サプライチェーン、③インフラの3点に焦点を合わせながら、米国半導体の競争力を押し上げようとする業界主導の取り組みである。アリゾナ州が促進役を担う。NSERは、年間で行われるイニシアチブで、サプライチェーン全般における半導体投資で米国の競争的立場を進展させるための設計図を業界主導で開発するものである。参加機関には、民間企業、高等教育機関、業界団体、州政府が含まれ、今後数か月間に開催される会議を通じて、競争前技術の課題と機会、インフラとサプライチェーン問題、労働力の技能要件、その他について特定が行われる。 Arizona Commerce Authority “INDUSTRY LEADERS, STATES LAUNCH NATIONAL ROADMAP TO MAINTAIN AND GROW U.S. SEMICONDUCTOR LEADERSHIP” (9/28/21)

FAA、未来の航空管制塔の設計について公募

連邦航空局(Federal Aviation Administration: FAA)は、地方及び自治体の空港で、持続可能性のある建設と運用が可能な管制塔の新たな設計について、全国的な公募を開始する。FAAは米国内の地方及び自治体で長期運用されている100件以上の航空管制塔を抱えており、これらはいずれ置換される必要がある。今回の全国的な募集の目標は、①運用と費用の要件に見合い、②エネルギー効率を最大限化し、③塔の高さの必要性に応じて修正が容易にでき、④早急に建設可能な、標準設計を開発することである。設計の選出プロセスは、3段階(情報の要請→資質の要請→提案の要請)で行われる。 Federal Aviation Administration “FAA Launches Nationwide Solicitation to Design Air Traffic Control Towers of the Future” (10/28/21)

バイデン大統領、国連気候会議(COP26)の世界舞台で米国のリーダーシップを確約

バイデン大統領は、第26回国連気候変動枠組み条約締約国会議(COP26)の初日に、米政府全体による気候変動対策として政権が講じる大胆な策について概説し、大胆な行動がどのように経済繁栄と平和と安全保障をもたらすのかを強調し、世界中の国々がそれぞれの野望を強化し、重要なこの十年間に現在の脅威と対峙するよう結集を呼び掛けた。バイデン大統領は、温室効果ガスの排出を削減し、2030年までに2005年水準を50~52%下回るようにすること、2035年までに電力部門の100%炭素汚染フリーを達成すること、2050年までに炭素ゼロ経済を達成すること、世界中でコミュニティと経済の対応力を強化させるためにニーズが最も高い国々と提携することなどにコミットしている。そして、こうした目標を実現するため、大統領は、①適用と対応力のための大統領緊急計画(President’s Emergency Plan for Adaptation and Resilience: PREPARE)(政府全体のイニシアチブ)の開始、②パリ気候協定の下、米国として初となる米国適用文書(U.S. Adaptation Communication)の提出、③2050年の目標に到達することを目的とした米国の長期戦略の発表、などを行った。 White House ” FACT SHEET: President Biden Renews U.S. Leadership on World Stage at U.N. Climate Conference (COP26)” (11/1/21)

エネルギー省、高エネルギー物理学における日米共同研究に600万ドルを提供

エネルギー省(Department of Energy)は10月29日、日米研究者間の大幅な共同作業を伴う高エネルギー物理学の共同研究に600万ドルを提供すると発表した。この研究活動が、粒子物理学における日米共同研究で相互の関心がある実験もしくは技術開発の支援につながることが期待されている。研究によって、加速器及び検出器の技術開発が進展し、ヒッグス粒子(Higgs boson)やニュートリノ、暗黒物質、高エネルギー物理学におけるその他のトピックに関する将来の研究に恩恵がもたらされると考えられている。本イニシアチブの支援を受けて行われる研究には、フェルミ国立加速研究所(Fermi National Accelerator Laboratory)と日本の大強度陽子加速器施設(J-PARC)での実験作業、高エネルギー加速器研究機構(KEK)でのスーパーKEKB加速器(SuperKEKB)で生成された希少粒子の研究が含まれる予定である。 Department of Energy “DOE to Provide $6 Million for U.S.-Japan Cooperative Research in High Energy Physics” (10/29/21)

OMB、2021年のデータ戦略として11件の行動項目を通達

行政管理予算局(Office of Management and Budget: OMB)は、2021年も残り2か月となる中、「連邦データ戦略2021年行動計画(Federal Data Strategy 2021 Action Plan)」を発表した。行動項目は、2020年に発表された最初の行動計画の進捗を強化すること(もしくはそれに追いつくこと)に焦点を当てている。2021年の計画には、連邦機関向けに11の行動項目が含まれており、これは2020年の行動計画の項目(20件)より少なく、昨年からの行動項目の残りのクリーンアップ及び改良が中心となっている。計画は、全ての連邦機関を対象とした6つの行動計画と、特定の機関もしくは省庁間を対象とした5件の行動計画に分類される。 Nextgov “OMB Issues 11 Action Items for 2021 Data Strategy With 2 Months Left in the Year” (10/27/21)

エネルギー省、電気自動車の電池研究に2億900万ドルを投入

エネルギー省(Department of Energy)は10月27日、電気自動車や先端電池、コネクテッド自動車に焦点を当てた26件の新たな研究所プロジェクトに2億900万ドルを提供すると発表した。リチウム・ベースの先端電池は、電気自動車や固定型グリッド貯蔵、国防応用などの21世紀型技術で重要な役割を担う。また、エネルギー省傘下のアルゴンヌ国立研究所(Argonne National Laboratory)は、国内のリチウム電池サプライチェーンにおける溝の橋渡しとなる新たな官民パートナーシップ「Li-ブリッジ(Li-Bridge)」を発表した。米国は現在、先端電池部品の輸入に大きく依存しており、サプライチェーンの脆弱性にさらされている。今回発表された国立研究所による26件のプロジェクトは、4つの重要な目標(①新世代の電池技術の費用と規模を大幅に縮小すること、②15分以内に完全充電できるよう超高速充電を進展させる、③米国内での数千万台の自動車による充電がグリッドにもたらす潜在的な影響を軽減する、④自動車間の協調的な通信と制御を合理化し、消費エネルギーと排出を削減する)に対処する。 Department of Energy “DOE Announces $209 Million for Electric Vehicles Battery Research” (10/27/21)

アル・ゴア氏の新たなネット・ゼロ排出投資に大手企業が支援

アル・ゴア氏(Al Gore)及びその他の金融業界のベテランは、マイクロソフト社(Microsoft)、ゴールドマン・サックス社(Goldman Sachs)、ハーバード・マネージメント社(Harvard Management Company)を含む支援者を得て、新たな投資手段「ジャスト・クライメット(Just Climate)」を開始する。彼らは、今回の動きが、世界的な投資パターンがより広範に変化するきっかけとなることを期待している。新たに発表されたジャスト・クライメットは、従来の投資要件では十分な機能を果たしていない経済の大きな脱炭素化につながる企業やプロジェクトへの資本の移行を触発、誘致することを模索している。狙いとしているのは、地球温暖化を1.5℃に抑制することで、これはパリ気候協定(Paris Agreement)の目標よりも野心的数値である。このイニシアチブは、ゴア氏が2004年に共同設立したゼネレーション投資マネージメント社(Generation Investment Management)が立ち上げ、創立戦略的パートナーとして、マイクロソフト社(Microsoft)の気候技術基金、アイルランド戦略的投資基金(Ireland Strategic Investment Fund)などが含まれる。 Axios “Al Gore’s new net-zero emissions investment push has big-name backers” (10/27/21)

カリフォルニア州の3市、住民主導型の気候行動で表彰

クール・シティ・チャレンジ(Cool City Challenge)は今週、カリフォルニア州内の最初のクール・シティとして3市(ロサンジェルス、アーバイン、ペタルーマ)を選出し、100万ドルのアワードを発表した。これらの3市はアワードの対象となる厳しい要件に合致した市である。クール・シティは、今後10年間で世界中で数百の市が2030年までにカーボン・ニュートラリティを達成することを支援するという目標を掲げ、世界中の市の脱炭素化を加速させることを狙いとしており、地元レベルでボトムアップとトップダウン式の気候ソリューションを用いた「ムーンショット(Moonshot)」戦略を採用している。カリフォルニア州内の40市の中から勝者を選出するための採択プロセスは、数カ月に亘って厳格に行われた。応募者には、分野横断型のリーダーシップ・チーム、25のコミュニティ・パートナー組織、200のブロック・リーダーをリクルートし、ムーンショット気候戦略を策定することが求められた。 Shareable “A cool million: Three cities win big for people-powered climate action” (10/27/21)

NIH、FDA、15の民間組織が、希少疾患に対する効果的な遺伝子治療の開発で協力

国立衛生研究所(National Institutes of Health: NIH)、食品医薬品局(Food and Drug Administration: FDA)、製薬会社10社、非営利組織5機関がパートナーを組み、希少疾患に苦しむ3,000万人の米国民の遺伝治療の開発加速に取り組む。現在約7,000種の希少疾患があるが、FDAの承認を受けた遺伝子治療が適用できるのは2種類の遺伝性疾患のみである。今回新たに発足したパートナーシップ「特注の遺伝子治療コンソーシアム(Bespoke Gene Therapy Consortium: BGTC)」は、NIHの「加速的医薬パートナーシップ(Accelerating Medicines Partnership: AMP)」プログラムの一部。「多くの希少疾患は、一つの遺伝子の欠陥が理由によるもので、それは欠陥遺伝子を修正もしくは置換する特注(カスタマイズされた)の治療で狙い撃ちすることができる可能性がある」と、NIHのフランシス・コリンズ長官(Francis S. Collins)は述べる。 National Institutes of Health “NIH, FDA and 15 private organizations join forces to increase effective gene therapies for rare diseases” (10/27/21)