ジョセフ・デカロリス博士がEIAの新局長に就任

ジョセフ・デカロリス博士(Dr. Joseph DeCarolis)が4月11日、米エネルギー情報局(Energy Information Administration: EIA)の第10代局長(Administrator)として就任した。米政府の主要なエネルギー統計及び分析機関の指揮監督を責務とする。同氏は、エネルギー・システム工学の専門家で、研究分野には、エネルギーのモデリング、コンピューティング、ライフサイクル評価、効率的なビル設計、オープン・データ・イニシアチブが含まれる。デカロリス氏は、環境保護庁(Environmental Protection Agency: EPA)研究開発局(Office of Research and Development)の環境科学者として、将来のエネルギー・システム開発が大気汚染に及ぼす影響に重点を当てて取り組んだ。また、ノースカロライナ州立大学(North Carolina State University)の土木・建設・環境工学部(Civil, Construction, and environmental Engineering)の教授を務めた経験もある。 Energy Information Administration “Dr. Joseph DeCarolis joins EIA as new Administrator” (4/11/22)

IARPA所長、今後の研究事業について概説

情報高等研究開発活動(Intelligence Advanced Research Projects Activity: IARPA)のキャサリン・マーシュ所長(Catherine Marsh)は4月11日、諜報国家安全保障同盟(Intelligence National Security Alliance)のシンポジウムで基調講演を行い、これからの多忙な研究活動について概説した。最大20件以上のプロジェクトが検討されており、その多くは人工知能(AI)や特製の量子活動が含まれる。マーシュ所長によれば、今年は10~11件の新規プロジェクトを開始することを目標としており、その中には文書の執筆者を特定できる「デジタル指紋(digital fingerprint)」の試みも含まれる。また、数週間以内に、AIの推論に基づくエンジンを使って人の動きを予想できる能力を開発するプログラムについて、広範な官庁公示(broad agency announcement: BAA)を行う計画であるという。 FCW “IARPA previews busy research season” (4/11/22)

議会上院、ローリー・ロカシオ氏のNIST所長任命を承認

議会上院は4月8日、メリーランド大学(University of Maryland)の元バイオ工学教授で、現在は同大学の副学長(研究担当)を務めているローリー・ロカシオ氏(Laurie Locascio)が米国標準技術局(National Institute of Standards and Technology:NIST)の所長に就任することを承認した。ロカシオ氏は、商務省(Department of Commerce)の次官(標準・技術担当)(undersecretary for standards and technology)兼NIST所長として就任する。現在、次官兼NIST所長代理を担うジェームズ・オルソフ氏(James Olthoff)の後任になる。ロカシオ氏の経歴紹介によれば、同氏はキャリアの初期、研究バイオメディカル・エンジニアとしてNISTに務めていた。 Nextgov “Senate Confirms Laurie Locascio to Lead Tech Standards Agency” (4/8/22)

エビデンスベースの政策策定の強化・拡大を目的として、「行動のための証拠の一年」イニシアチブを開始

大統領府は4月7日、初となる「行動のためのエビデンスに関するホワイトハウス・サミット(White House Summit on Evidence for Action)」を開催し、「行動のためのエビデンスの一年(Year of Evidence for Action)」の立ち上げを発表した。ホワイトハウス・サミットは、大統領府科学技術政策局(Office of Science and Technology Policy: OSTP)と行政管理予算局(Office of Management and Budget: OMB)が共同開催した。「行動のためのエビデンスの一年」の間、政権は、①全国民のためのより良くかつ公平なアウトカムを推進することを目的とし、研究に裏打ちされた知識を創出及び使用する上で連邦機関による優れた慣行を共有する、②連邦政府内で一貫した「エビデンスベースの意思決定」を推進するため、新戦略及び構造を開発、強化する、といった点に取り組む。政権はまた、大手の非営利組織や学術機関と共に、研究に基づくエビデンスを活用するための確実な戦略を共同開発するため、一年間を通じて様々なイベントを共同開催する。 White House “FACT SHEET: Biden-⁠Harris Administration Launches Year of Evidence for Action to Fortify and Expand Evidence-Based Policymaking” (4/7/22)

OECD、主要科学技術指標のハイライト発表

経済協力開発機構(Organisation for Economic Cooperation and Development: OECD)は、「OECD主要科学技術指標(Main Science and Technology Indicators: MSTI)データベース」を基にした調査報告のハイライトを発表した。新型コロナのパンデミックにより経済活動が急激に鈍化する中、OECD諸国における研究開発(R&D)投資は、これまでにない対応力を示し、政策による対応の中心を占めるようになった。MSTIデータベースによれば、OECD諸国におけるR&D支出は2020年に実質ベースで1.8%増加した。これは、それまでの数年(年間5%増加)に比べれば急激な鈍化ではあるが、記録上では、世界的な景気後退がR&D支出の減少につながらなかった初めての年となり、このことは、R&D投資が危機への対応の重要な要素であったことを反映している。 Organisation for Economic Cooperation and Development “OECD Main Science and Technology Indicators” (March 2022)

ランド研究所、気候変動の結果としての国家重要機能のリスクを評価

ランド研究所(Rand Corporation)は今般、「気候変動の結果としての国家重要機能のリスクの評価(Assessing Risk to the National Critical Functions as a Result of Climate Change)」と題する報告書を発表した。国家重要機能(National Critical Function: NCF)とは、政府及び民間部門にとって重要な機能であり、その混乱は安全保障や経済、公衆衛生または安全を弱体化させるもの。ランド研究所の研究者は、気候変動がNCFに呈するリスクを評価、管理するためのリスク管理枠組みを策定し、それを用いて27件の優先的なNCFについて評価を行った。報告書は、キーファインディングとして、「現行の温室効果ガス排出に基づくシナリオの下、分析対象となった27件のNCFは全て、2100年までに気候変動を原因とする何らかの混乱を受ける」としている。報告書はまた、その本件に関する具体的な勧告を提示している。 Rand Corporation “Assessing Risk to the National Critical Functions as a Result of Climate Change” (April 2022)

米国とフィンランドが量子分野での協力を強化へ

米国とフィンランドの政府代表は4月5日、「量子情報科学技術に関する合同声明(Joint Statement on Cooperation in Quantum Information Science and Technology)」に署名し、両国の協力を強化する意向を表明した。この声明は、1995年以来実施されている「科学技術協定(Science and Technology Agreement)」を含め、20年以上に及ぶ強固な二国間関係を基盤としたものである。米国務省(Department of State)のモニカ・メディナ次官補(海洋・国際環境・科学問題局担当)(Monica P. Medina)(Assistant Secretary of State for the Bureau of Oceans and International Environmental and Scientific Affairs)と、フィンランドの経済問題・雇用省(Ministry of Economic Affairs and Employment)イノベーション・エンタープライズ財務局(Innovations and Enterprise Financing Department)のアイロナ・ルンドストローム事務局長(Ilona Lundström)(Director General)が、それぞれを代表して署名した。合同声明は、量子情報科学技術(QIST)及びQISTによって実現される分野での強みを活用し、革新的研究を追求し、未来の市場を成長させ、強力なサプライチェーンを構築し、技能と才能のある次世代を育成することに取り組む。 Quantum.gov “The United States and Finland Move to Strengthen Cooperation in Quantum” (4/6/22)

エネルギー省、波パワーを使った脱塩技術を競うコンペの勝者を発表

エネルギー省(Department of Energy)は4月8日、波エネルギーを使って海水からクリーンな飲用水を生産する機器の設計、製造、試験を競う「波から水へ(Waves to Water)」コンペの最終段階で、合計100万ドルが授与される勝者を発表した。最優秀賞チームには、オネカ・テクノロジーズ社(Oneka Technologies)が選出され、賞金50万ドルを受け取った。「波から水へ」コンペは5段階に分けて行われ、エネルギー省の水力技術局(Water Power Technologies Office: WPTO)が資金拠出し、国立再生可能エネルギー研究所(National Renewable Energy Laboratory: NREL)が運営した。最終段階では、オネカ・テクノロジーズ社の他、最終段階まで残った参加者の中から、「最軽量機器」「最も水を生産した機器」「組み立てが最も簡単な機器」「導入が最も簡単な機器」の部門で、複数の優秀チームに賞金が贈られた。 Department of Energy “DOE Announces Winners of Wave Energy-Powered Desalination Prize Competition” (4/8/22)

OMB、大統領管理議題の目標実行に取り組むチームに労働力と顧客経験の目標を設定

行政管理予算局(Office of Management and Budget: OMB)は、大統領管理議題(President’s Management Agenda: PMA)の一環として、省庁横断型チームと協力しながら、連邦労働力を強化し、より高水準の顧客サービスを国民へ提供するための目標を設定している。OMBと連邦機関チームはまた、連邦政府の集合的購買力を活用して、中小企業や少数派の企業へより多くの連邦契約資金が充当されること、政府の財政管理労働力を強化することを模索している。OMBは4月7日、Performance.govのウェブサイトを大幅に刷新し、PMAの下、連邦機関が到達すべき目標と進捗状況を追跡する指標について概説した。PMAの労働力担当チームは、多様性と職員の維持に焦点を当てる形でより効果的な雇用に取り組み、顧客経験を担当するチームは、フォレスター社(Forrester)による顧客経験指数(全13業種)で現在の最下位から上位10位以内に入ることを目指す。更に、政府事業に焦点を当てる3つ目のチームは、政府の集合的購買力を用いて、持続可能な技術の開発や、中小企業及び社会的少数派企業への支援を加速させることに取り組む。 Federal News Network “OMB sets workforce, customer experience targets for agency teams carrying out PMA goals” (4/7/22)

国防総省とNTIA、オープンな5Gエコシステムの開発を加速させる5Gチャレンジを開始

国防総省(Department of Defense)と米国電気通信情報局(National Telecommunications and Information Administration: NTIA)内の通信科学研究所(Institute for Telecommunication Sciences: ITS)は4月6日、「5Gチャレンジ導入イベント:RANサブシステム相互運用性(5G Challenge Preliminary Event: RAN Subsystem Interoperability)」の開始を発表した。これは、オープンな5Gエコシステムの開発へ向け、オープン・インターフェースや相互運用が可能な部品、複数のベンダーが対応できるソリューションの開発及び導入を加速させることを狙いとしたコンペである。現在の無線ネットワークの多くはモバイル・ネットワーク運用事業者によって運用されており、多くのベンダーの独自ソリューションで構成されている。現在のこうした業界の構図は、費用高とイノベーションの鈍化などにつながり、安全保障上の問題の検知と解決が困難になることが多い。今回の5Gチャレンジは、5Gの相互運用を進展させることに尽力し、活力と多様性がある大規模なベンダー・コミュニティの育成を目指すものである。 Department of Defense “Department of Defense and NTIA Launch 5G Challenge to Accelerate Development of Open 5G Ecosystem” (4/6/22)