エネルギー省、新たな公平行動計画とクリーンエネルギー分野での歴史的に黒人が多い大学の機会強化を目的とした投資を発表

エネルギー省(Department of Energy)は4月14日、バイデン大統領が発した人種的公平性を進展させることを目的とした大統領令(Executive Order)への支援として、初となる「公平行動計画(Equity Action Plan)」を発表した。また、公平行動計画を促進するため、STEM分野の世界的人材の基盤を構築するため、歴史的に黒人の多い大学(Historically Black Colleges and Universities: HBCU)やその他の少数派支援機関(Minority Serving Institution: MSI)に、最高1億200万ドルの資金と支援を提供することを誓約した。更に、同日の発表の一環として、同省は、バイデン大統領による「正義40イニシアチブ(Justice40 Initiative)」(気候やクリーン・エネルギーへの連邦投資の恩恵の40%を、最前線で活動するコミュニティや社会的に恵まれないコミュニティ、過度の負担を強いられているコミュニティへコミットする)の枠組みを発表した。 Department of Energy ” DOE Releases New Equity Action Plan, Unveils Investments to Strengthen HBCU Opportunities in Clean Energy” (4/14/22)

カリフォルニア州、温室効果ガス排出削減プロジェクトに105億ドルを投資、7,600万メトリック・トン排出削減に

カリフォルニア州は4月11日、「キャップ・アンド・トレード競売の収益を用いたカリフォルニア州気候投資に関する議会への年次報告(Annual Report to the Legislature on California Climate Investments Using Cap-and-Trade Auction Proceeds)」を発表した。それによれば、カリフォルニア州気候投資プログラム(California Climate Investments program)は引き続き、低炭素及びより公平な未来への道を先導し続け、2021年だけで21億ドル以上の温室効果ガス削減プロジェクトが実施された。また、現在までに、キャップ・アンド・トレードによる資金を温室効果ガス排出削減へ投じる州全体のイニシアチブに183億ドルが充当され、そのうち約105億ドルのプロジェクトが実施されている。さらに、2020年12月から2021年11月までに7万5,000件以上のカリフォルニア州気候投資プロジェクトが開始され、環境、経済、公衆衛生の面で大幅な恩恵を州全体にもたらしている。これまでに実践されたプロジェクトを通じて、約7,600万メトリック・トンの二酸化炭素に相当する温室効果ガスが削減される見通しである。 California Air Resources Board “California Climate Investments program implements $10.5 billion in greenhouse gas-reducing projects, expected to reduce 76 million metric tons of emissions” (4/12/22)

新型コロナ、科学・工学・医療の大学院生数に大きく影響

米国科学財団(National Science Foundation: NSF)の国立科学工学統計センター(National Center for Science and Engineering Statistics:NCSES)が発表した所によれば、新型コロナ(COVID-19)のパンデミックは、科学・工学・医療(SHE)の分野において、米国市民及び永住権保有者と、一時滞在ビザ保有者の双方の大学院登録者数(2020年秋)に大きな影響をもたらした。具体的に、一時滞在ビザ保有者によるフルタイムのSEH分野の修士号課程登録者数は、3年間にわたって比較的安定した後、2020年秋に低下した。一時滞在ビザで大学院に初めて登録したフルタイムの大学院生数(2020年)は、2019年に比べ、修士課程の学生で2万5,000人強、博士課程の学生で約6,000人減少した。一方、米国市民及び永住権保有者によるフルタイムの修士課程登録者は約1万3,600人、パートタイムの修士課程登録者は約1万3,400人、それぞれ増加した。 National Center for Science and Engineering Statistics “Assessing the Impact of COVID-19 on Science, Engineering, and Health Graduate Enrollment: U.S. Part-Time Enrollment Increases as Full-Time Temporary Visa Holder Enrollment Declines” (4/5/22)

エネルギー省、次世代のデータ管理及び科学データの視覚化に関する研究に2,600万ドルを発表

エネルギー省(Department of Energy)科学局(Office of Science)の先端科学コンピューティング研究局(Office of Advanced Scientific Computing Research)は4月14日、「科学データの管理と貯蔵(Management and Storage of Scientific Data)」と、「科学的な発見、意思決定、コミュニケーションのためのデータ視覚化(Data Visualization for Scientific Discovery, Decision-Making, and Communication)」と題する2件の資金提供公募(FOA)を発表した。これらのFOAを通じて、科学データの管理及び視覚化を進展させる研究に2,600万ドルを提供する。1,300万ドルが、膨大な量のデータの管理を最適化する研究に充当され、1,300万ドルが複雑な科学データの有益かつ双方向的な視覚化開発を援助するために必要な新たな技法と理論の研究の支援に充当される。 Department of Energy “Department of Energy Announces $26 Million for Research on Next-Generation Data Management and Scientific Data Visualization” (4/14/22)

エネルギー省、多角的な数学統合能力センターに4,000万ドルを提供

エネルギー省(Department of Energy)は4月14日、エネルギー関連分野で数学の統合が求められる根本的な数学研究活動に、4,000万ドルを提供する計画を発表した。この資金提供公募の支援を受ける「多角的な数学統合能力センター(Mathematical Multifaceted Integrated Capability Center: MMICC)」は、5年間にわたり、分野横断型の数学で複数の機関による共同研究活動に取り組む。「MMICCにより、応用数学研究者は、大規模かつ協調的なチームと共に、問題のより広範な見方に取り組むことができる」とエネルギー省では期待している。MMICCプログラム公募は、今回で3回目。提案プロジェクトは、エネルギー省のミッションの範囲内であればどのような応用への対処でもよいが、解決策を得るために複数の数学的技法を統合する点に焦点を当てたものである必要がある。大学や非営利組織、営利組織、エネルギー省傘下の国立研究所、その他の連邦機関が、協調的に応募することができる。応募者は、エネルギー省の多様性・公平性・包含性のガイドラインを実践することが奨励されている。 Department of Energy “Department of Energy Announces $40 Million for Mathematical Multifaceted Integrated Capability Centers” (4/14/22)

米国とスウェーデンが量子協力声明に署名

米国とスウェーデンの両政府の代表は4月8日、「量子情報科学技術の協力に関する合同声明(Joint Statement on Cooperation in Quantum Information Science and Technology: QIST)」に署名した。両国は、多様な科学技術協力を行っており、これには、2006年に署名された科学技術協定(Science and Technology Agreement)も含まれる。署名式はスウェーデンで行われ、在スウェーデン米国大使のエリック・ラマナサン氏(Erik Ramanathan)と、スウェーデンの教育・研究省(Ministry of Education and Research)のアンナ・エクストローム教育大臣(Anna Ekström)(Minister for Education)が、それぞれの政府を代表して署名した。両国は近年、量子情報科学技術(QIST)に資源を投入しており、今回の合同声明は、グローバルな市場とサプライチェーンの構築や、敬意と包含性のある科学研究コミュニティの創出など、QISTにおける誠意に基づく協力へ従事するため、両国に共通する議題を進展させるものとなる。 Quantum.gov “The United States and Sweden Sign Quantum Cooperation Statement” (4/11/22)

カンザス大学の化学教授、中国との関係を隠匿していた件で有罪

連邦判事は4月7日、カンザス大学ローレンス校(University of Kansas, Lawrence)の化学エンジニア、フランクリン・タオ氏(Franklin Tao)に対し、中国の研究機関との結びつきについて米連邦政府に虚偽の報告をしたとして、有罪判決を下した。タオ氏は、電信詐欺及び、エネルギー省(Department of Energy)及び米国科学財団(National Science Foundation: NSF)からの研究助成金について虚偽の声明をしたことなど8件の罪に問われ、3件で有罪とされた。連邦政府は、タオ氏は、連邦助成金に関する報告で中国との結びつきを故意に隠匿し、海外の科学者をリクルートするための中国政府によるプログラムから資金を受け取り、福州大学の教員として支払いを受けていたと主張した。タオ氏は、2018年11月に連邦政府が開始した「中国イニシアチブ(China Initiative)」(当時の名称)の下、最初に起訴された大学研究者である。 Science “Kansas chemistry professor found guilty of hiding ties to China” (4/4/22)

バイデン大統領、国内産のバイオ燃料を使ってガソリン価格高騰に対処

バイデン大統領は、ロシアのプーチン大統領による物価高騰(Putin’s Price Hike)に対処するため、国内産のバイオ燃料開発を促進することを目指しており、これにより、米国民が短期的に手頃な費用の燃料を利用できるようになり、長期的には化石燃料への依存を低減し真のエネルギー自立を構築できるとしている。バイデン大統領は4月12日、環境保護庁(Environmental Protection Agency: EPA)長官が、緊急措置として、今夏にE15ガソリン(エタノールを15%混合したガソリン)の販売を認めることを計画していると発表した。更に、E15ガソリンの通年での使用を促進する追加の措置も検討している。大統領はこの他にも、同盟国や国際エネルギー機関(International Energy Agency)のパートナー国と共に、世界的な石油備蓄の放出の承認や、国内のエネルギー企業に対し、リース権を取得しながら長年使用していない油田・ガス田について手数料の支払いを求める「使用しなければ失う(use it or lose it)」方針の適用を要請するなどしている。 White House “FACT SHEET: Using Homegrown Biofuels to Address Putin’s Price Hike at the Pump and Lower Costs for American Families” (4/12/22)

エネルギー省、脱炭素業界へ向け、商業化前技術と受入れ機関を募集

エネルギー省(Department of Energy)の産業技術検証(Industrial Technology Validation: ITV)パイロット・プログラムは、2020年6月30日まで応募を受け付けている。本プログラムの目的は、産業の環境において、エネルギー省傘下の国立研究所の専門家チームと共に、新興の脱炭素技術の性能を客観的に評価することである。ITVパイロット・プログラムは、産業の脱炭素化や排水処理、農業、クリーンルーム、鉱業を対象とし、商業化前または商業化初期にある革新的技術の評価に関心のある技術開発事業者及び(または)産業受け入れ機関が応募できる。今回、フェーズ2プロポーザルの要請(ITV Phase 2 Request for Proposal)」は、産業の脱炭素化をコスト効果の高い形で進展させ、エネルギー省が指定する複数の基準に合致する技術について募集している。 Department of Energy “DOE Seeks Pre-Commercial Technologies and Host Sites to Decarbonize Industry” (4/7/22)

エネルギー省、コスト効果の高い建造物エネルギー基準更新を実践するための資金提供について、一般からの意見を募集

エネルギー省(Department of Energy)の建造物技術局(Building Technologies Office: BTO)は、超党派インフラ法(Bipartisan Infrastructure Law)の40511条に関するプログラム開発及び実行について、一般からの意見を求める「情報の要請(request for information: RFI)」を発表した。この条項の下、州の機関やパートナーシップが、エネルギー効率と対応力の強化につながる建造物エネルギー基準をコスト効果の高い形で促進することを支援するため、向こう5年間で2億2,500万ドルが提供される。エネルギー省は、州政府による現行の住宅及び商業建造物のエネルギー基準採択は、全国的にばらつきがあることを認識しており、調査結果は、州の建造物エネルギー基準を最新のものへと更新しつつ、革新的な手法と統合することで、広範な節約が実現されることを示している。 Department of Energy “DOE Seeks Input on Funding for Cost-effective Implementation of Updated Building Energy Codes” (4/12/22)