SRIインターナショナル、初となる量子製造技術ロードマップを策定へ

SRIインターナショナル(SRI International)は6月13日、米国標準技術局(National Institute of Standards and Technology:NIST)から、初となる量子技術製造ロードマップ(quantum technology manufacturing roadmap: QTMR)を作成する機関として選出され、30万ドルのグラントを得ると発表した。ロードマップは、量子関連分野で複数の量子技術応用に恩恵をもたらすことを目標として、米国における競争前開発とサプライ・チェーンの溝を特定する。一般的なニーズや課題を見つけ、サプライ・チェーンの障害を評価しつつ、様々な技術及び製造の溝に関する分析の詳細を提示する計画である。SRIは、業界や国立研究所、学術機関のパートナーによるチームと、SRIが運営管理する量子経済開発コンソーシアム(Quantum Economic Development Consortium: QED-C)の誓約メンバーを活用して、ニーズを定義し、米国の競争力を確実にする目標を設定し、投資機会を特定しながら、官民組織の案内役を担っていく。 SRI International “SRI International developing first-ever quantum manufacturing technology roadmap” (6/13/22)

エネルギー省、カーネギー・メロン大学と提携し、2022年グローバル・クリーン・エネルギー行動フォーラムを立ち上げ

エネルギー省(Department of Energy)は6月13日、カーネギー・メロン大学(Carnegie Mellon University: CMU)とパートナーを組み、2022年グローバル・クリーン・エネルギー行動フォーラム(Global Clean Energy Action Forum)(通称「グローバル・エネルギー・フォーラム」)を9月21-23日にペンシルバニア州ピッツバーグで始動、主催することを発表した。このフォーラムには、クリーンエネルギーの野望を行動へ移し、より安全確実なエネルギー未来への移行を加速させるため、世界中のエネルギー指導者が結集する。通常の第13回クリーンエネルギー大臣会合(Clean Energy Ministerial for CEM 13)と第7回ミッション・イノベーション(Mission Innovation for MI-7)の31カ国と、クリーンエネルギーのビジネス、イノベーター、市民社会から広範な出席者が集う。 Department of Energy “DOE Partners With Carnegie Mellon University to Launch The 2022 Global Clean Energy Action Forum” (6/13/22)

GAO、重要鉱物に関する報告書

政府説明責任局(Government Accountability Office: GAO)は今般、「重要鉱物:回収と代替を進める連邦努力の強化はサプライ・リスクへの対処の一助となる可能性がある(Critical Minerals: Building on Federal Efforts to Advance Recovery and Substitution Could Help Address Supply Risks)」と題する報告書を発表した。多くの米国技術は重要鉱物の輸入に依存しており、世界の鉱物サプライチェーンの混乱は米国の産業に深刻な影響を及ぼす可能性がある。商務省(Department of Commerce)は、エネルギー省(Department of Energy)などを共同議長とする省庁間グループと共に、2019年に、重要鉱物の安全確実な供給を確保するための国家戦略を発表した。本戦略の主要要素は、鉱物のリサイクルや代替の開発である。しかしこの国家戦略には、GAOがそれより前に特定した効果的な国家戦略の特性が盛り込まれていない他、最近、定められた法定上の要件や省庁間努力に対応していない。こうしたことから、GAOは、国家戦略を更新し、最近の展開に対応すると共に、効果的な国家戦略の特性を全面的に取り入れるよう勧告している。 Government Accountability Office “Critical Minerals: Building on Federal Efforts to Advance Recovery and Substitution Could Help Address Supply Risks” (6/16/22)

数百件の自動車衝突事故にテスラ社のオートパイロット及びその他の運転補助システムが関係

米国道路交通安全局(National Highway Traffic Safety Administration: NHTSA)が6月15日に発表した報告によれば、過去10カ月間に、先端の運転補助技術を装備した自動車による衝突事故が約400件発生していた。こうしたファインディングは、先端運転システムの利用が高まる中、システムの安全性を判断しようとするNHTSAの取り組みの一部である。発表によれば、2021年7月1日から今年5月15日までに発生した392件の事故で、6名が死亡し、5名が重傷を負った。このうち273件の事故で、より先端のオートパイロット(Autopilot:自動操縦)機能である「フル・セルフ・ドライビング(Full Self Driving)」モードもしくはその他の関連するコンポーネント機能を装備したテスラ社(Tesla)の自動車が関与していた。NHTSAは昨年、自動車メーカーに対して、先端運転補助システムを装備した自動車が関係した事故について報告するよう義務付けており、今回のデータはそれを基に収集されたもの。NHTSAは近年、自動車メーカーに対する姿勢が弱いと批判されており、今回のNHTSAの義務付けは異例の大胆なステップと考えられている。 New York Times “Tesla Autopilot and Other Driver-Assist Systems Linked to Hundreds of Crashes” (6/15/22)

報告書「研究による刷新:大学の技術移転を進展」

ハートランド・フォワード(Heartland Forward)は5月6日、「研究による刷新:大学の技術移転を進展(Research to Renewal: Advancing University Tech Transfer)」と題する報告書を発表した。新たな知識創出や、STEM卒業生の育成、新規及び既存の事業への移転に最も熟練した大学を評価したものである。報告書のランキングによれば、総合1位はカーネギー・メロン大学(Carnegie Mellon University)で、「比較的小規模なこの私立大学は一流のコンピュータ科学及び工学部門や、独特な起業文化と焦点を持つ学際研究プログラムを有している」と指摘している。2位以下は順に、フロリダ大学(University of Florida)、コロンビア大学(Columbia University)、スタンフォード大学(Stanford University)、ハーバード大学(Harvard University)となっている。報告書は、中西部(ハートランド)州が東西両海岸との間の経済性の溝を埋めようと試みる中、特許やライセンシング、スタートアップ活動に更なる重点を置く必要があり、これらの要素は教員のテニュアや昇進の判断でより重視されるべきであると分析している。 Heartland Forward “RESEARCH TO RENEWAL: ADVANCING UNIVERSITY TECH TRANSFER” (5/6/22)

癌チャレンジ・プログラム、4つの学際的な国際チームを選出

6月16日に行われた癌グランド・チャレンジ・サミット(Cancer Grand Challenges Summit)で、世界中から選出された4件の学際的チームに合計1億ドル(各チーム5年間で2,500万ドルを受益)を提供することが発表された。これらのチームは、癌研究において最も困難な課題の解決に取り組む。国立衛生研究所(National Institutes of Health: NIH)傘下の国立癌研究所(National Cancer Institute: NCI)と英国癌研究(Cancer Research UK)が提携し、癌グランド・チャレンジ(Cancer Grand Challenges)プログラムを開始した。本チャレンジは、癌研究の進展と癌の影響を受ける人々のアウトカム向上をもたらす大きな可能性を秘めた新規のアイデアを持つ世界の学際的研究チームに複数ラウンドを通じて資金提供を行う。今回選出されたチームは、悪液質や、小児固形腫瘍の新たな治療法などの研究に取り組む。 National Institutes of Health “Four multinational, interdisciplinary teams selected to address major challenges in cancer” (6/16/22)

バイデン大統領、エネルギーと気候に関する主要経済圏フォーラムを通じてエネルギー安全保障の強化と気候危機対策を促す世界的行動を促進

バイデン大統領は6月17日、「エネルギーと気候に関する主要経済圏フォーラム(Major Economies Forum on Energy and Climate)」の指導者を招集し、エネルギー安全保障の強化、世界の食糧安全保障の対応力向上、気候危機対策につながる行動を促進した。今回のMEF招集は、バイデン大統領が就任して以来、3回目となる。具体的な行動として、①グローバル・メタン・プレッジ(Global Methane Pledge)によるエネルギー方策(石油・天然ガス部門で漏洩などによるメタンを捕獲することでエネルギー安全保障を強化し短期的に温暖化を軽減する)、②クリーンエネルギー技術実証チャレンジ(この十年間で優先度の高い実証プロジェクトのために900億ドルを調達する)、③集合的な2030年ゼロ排出自動車目標、④環境に優しい海運チャレンジ(米国とノルウェーがCOP27グリーン海運チャレンジ(Green Shipping Challenge for COP27)を発表)、⑤世界肥料チャレンジ(バイデン大統領が世界に向けて、米国と共に「世界肥料チャレンジ(Global Fertilizer Challenge)」の始動に参加するよう呼びかけ)が挙げられている。 White House “FACT SHEET: President Biden to Galvanize Global Action to Strengthen Energy-Security and Tackle the Climate Crisis through the Major Economies Forum on Energy and Climate” (6/17/22)

DARPA、新規のハイブリッド型岩礁模倣構造の開発に取り組むチームを選出

海岸沿いの洪水や侵食、暴風雨による被害は、民間及び国防総省(Department of Defense)のインフラや人員に脅威となっており、これまでにこうした被害への対策努力が実施されているものの、突然の暴風雨や洪水は世界中の海岸地域に損害をもたらし続けている。こうした中、国防高等研究計画局(Defense Advanced Research Project Agency: DARPA)は、生物学的かつ工学的で自己治癒力のあるハイブリッドの岩礁模倣構造を開発する「リフェンス(Reefense)」プログラムを開始した。そして今般、こうした被害を軽減するための包括的で持続的なソリューションの開発へ向けて取り組む3つのチームを選出した。リーフェンス・プログラムの下、波の減退を調節する基本構造によって、石灰質の岩礁生命体(サンゴ礁もしくは牡蠣)の定着と生育を推進し、それによってシステムが自己治癒し、時間の経過と共に海面の上昇と同調できるシステムを目指す。選出されたのは、メキシコ湾岸で牡蠣岩礁に焦点を当てた研究を行うラトガーズ大学(Rutgers University)など3大学。 Defense Advanced Research Project Agency “DARPA Selects Teams to Develop Novel Hybrid Reef-Mimicking Structures” (6/15/22)

メンロー・パーク市、2030年までに1万件以上の住宅・ビルの電気化を目指す

カリフォルニア州メンロー・パーク市と気候技術企業のブロックパワー社(BlocPower)は6月15日、メンロー・パーク市のコミュニティに建築物の電気化サービスを提供する官民パートナーシップを発表した。同市の気候行動計画(Climate Action Plan)は、2030年までに炭素ニュートラリティを達成することを目標としている。メンロー・パーク市議会は、数か月に及ぶ精査と交渉の結果、決議案の可決を通じてパートナーシップを承認した。市はブロックパワー社とのパートナーシップにより、2022年に15件のビルの電力化を目指し、その後は2023年に100件、2024年以降は年1,000件以上のビルの電力化を目指す。こうした改良は任意のプログラムを通じて行われ、ヒートポンプやヒートポンプ式温水、電気自動車充電スタンド、ソーラー、電池貯蔵、その他の効率措置の導入が含まれる。 PR Newswire “Menlo Park, California partners with climate technology company BlocPower in historic commitment to electrify over 10,000 homes and buildings by 2030.” (6/15/22)

エネルギー省、住宅用の寒冷気候地のヒートポンプ技術におけるブレイクスルーを発表

エネルギー省(Department of Energy)は6月17日、北部の寒冷気候地の住宅をより効率的に暖めることができる次世代の電気ヒートポンプの開発に取り組む住宅向け「寒冷気候地のヒートパンプ技術チャレンジ(Cold Climate Heat Pump Technology Challenge)」で、米国のヒートパンプ製造事業者のレノックス・インターナショナル社(Lennox International)が、プロトタイプを開発した最初のパートナーになったと発表した。寒冷気候地ヒートポンプ(cold climate heat pump: CCHP)は、温室効果ガス排出をせずに氷点下で高効率の暖房を提供し、米国世代の電気代を年間で最大500ドル節約できる可能性がある。エネルギー省は、2021年にCCHP技術チャレンジを開始した。レノックス・インターナショナル(本社テキサス州)は、本チャレンジの基準を満たす最初のプロトタイプを、予定より約1年早く開発した。レノックス社を含む9つの製造事業者がCCHP技術チャレンジに参加している。 Department of Energy “DOE Announces Breakthrough in Residential Cold Climate Heat Pump Technology” (6/17/22)