OSTP、イノベーション・エコシステムへのアクセスをより包含的で公平にする方法について情報を要請

大統領府科学技術政策局(Office of Science and Technology Policy: OSTP)は6月3日付連邦広報(Federal Register)で、米国のイノベーション・エコシステム内の関係機関と広範に関与することで、連邦プログラム及び資源への包含的で公平なアクセスを向上させるための情報を模索している。この「情報の要請(request for information: RFI)」へ寄せられたパブコメは、OSTP及び国家科学技術評議会(National Science and Technology Council)が、連邦機関やその他の関係機関と共に既存のプログラムの改良や新たなプログラムの開発に取り組む際の情報提供となる。情報は7月5日まで受け付けている。 Federal Register “Request for Information to Make Access to the Innovation Ecosystem More Inclusive and Equitable” (6/9/22)

エネルギー省、エネルギー緊急時用の対策をまとめたプレイブックを発表

エネルギーの緊急事態は重要インフラに影響する可能性がある。州のエネルギー担当高官がこうした緊急時への対策と対応を準備できるよう、エネルギー省(Department of Energy)は今般、「州及び準州のためのエネルギー緊急時対応プレイブック(Energy Emergency Response Playbook for States and Territories)」を発表した。プレイブックは、エネルギー緊急時への対策計画に関するガイダンスとなっており、エネルギー緊急時を評価するための枠組みや、緊急時への対応に関するガイダンスやテンプレート、計画やモニタリング、対応に関する資源が含まれている。州政府の高官が、送電線へのサイバー攻撃や人的攻撃、気象関連の事象(干ばつや洪水、暴風雨、熱暑、地震など)によるエネルギー・インフラへの脅威へ対応する際の一助となることを意図したもので、①情報の収集、②事態の評価、③対応、という3つの段階に分けられている。 Government Executive “DOE Shares the Playbook for Energy Emergencies” (6/8/22)

大統領府高官、製造の強化を目指し、ソーラー企業と会合

大統領府の高官は6月14日、ソーラー製造事業者と会合し、ソーラー・パネルの国内製造を活性化させ、米国のクリーン・エネルギー・プロジェクトの海外輸入への依存を低減することを目的としたバイデン政権の計画について協議した。20名以上の業界代表との会合は約1時間にわたって行なわれた。複数の関係者によれば、今回の会合は、バイデン大統領が先週、国防生産法(Defense Production Act)の下、国内ソーラー製造の強化に乗り出した措置を強調することを意図したものである。しかし、こうした動きも、バイデン大統領の布告の裏における資金不足に関する製造業者の疑問を解消するものとはならなかった。バイデン大統領は、国防生産法の下の措置と同時に、東南アジア4カ国からのソーラー製品の輸入について新たな関税を2年間免除とする措置を布告した。これは、米国内の再生可能プロジェクトに冷え込みをもたらしている貿易論争を中和することを意図したものであるが、ファースト・ソーラー社(First Solar Inc.)のサマンサ・スローン・グローバル政策担当副社長(Samantha Sloan)(vice president of global policy)は、「会合は、主要な問題におけるソーラー製造事業者の現実と政権の理解の乖離を強調しただけであった」と述べた。 Bloomberg “White House Meets With Solar Firms in Bid To Boost Manufacturing” (6/14/22)

カイロス・ベンチャー社、大学スピンオフへの資金提供に5,800万ドルを調達

大学の科学者に資金を提供し、その研究から生まれたスタートアップに投資を行うカイロス・ベンチャーズ社(Kairos Ventures)は、新たなベンチャー基金に5,800万ドルを調達したと発表した。ロサンゼルスに拠点を置く同社は、生命及び物理科学系のスタートアップに投資を行う。カイロス・ベンチャーズ社は、その他の多くのベンチャー企業と同様に、大学のスピンアウトを支援する一方、多くのベンチャー・キャピタリストとは異なり、大学研究者へグラントも提供する(通常、10~20万ドル)。グラントには何の制約もないことから、起業のためにベンチャー資本が必要な科学者は、しばしばカイロス・ベンチャーズ社を頼りにする。2015年にカイロス・ベンチャーズを創立したジム・デメトリアデス氏(Jim Demetriades)によれば、同社は、約120件の研究プログラムに資金を提供し、その結果として約60社をスタートさせたという。 Wall Street Journal “Kairos Ventures Raises $58 Million to Fund University Spinouts” (6/13/22)

大統領府、全国電気自動車充電ネットワークの新たな規格標準を提案

大統領府は6月9日、超党派インフラ法(Bipartisan Infrastructure Law)の主要要素である「米国の高速道路及び地域社会に50万基の電気自動車充電器ネットワークを構築する」というバイデン大統領の目標達成へ向けた新たな策を発表した。運輸省(Department of Transportation: DOT)は、エネルギー省(Department of Energy)とパートナーを組み、すべての米国民にとって、便利で信頼性があり、手頃な費用で電気自動車(EV)の充電ができるよう、新たな規格標準提案を行った。また、超党派インフラ法によって、エネルギー・輸送合同局(Joint Office of Energy and Transportation)が設立され、州政府や業界指導者、製造事業者、その他の関係機関と協力して、バイデン大統領の目標達成に取り組む。更に、政権は、農務省(U.S. Department of Agriculture: USDA)や一般調達局(General Services Administration: GSA)などによるEV関連の連邦措置を発表した。これらを通じて、米国世帯が負担する費用を低減し、良好賃金の雇用を創出し、気候変動対策に取り組むバイデン大統領の優先事項を支援する。 White House “FACT SHEET: Biden-⁠Harris Administration Proposes New Standards for National Electric Vehicle Charging Network” (6/9/22)

大統領府、米政府及び政府関連組織によるロシア政府との科学技術協力に関するガイダンスを発表

米国は、科学の自由、開放性、透明性、誠実性、平等、公平な競争などの共通する価値の相互認識に基づく国際的な科学協力にコミットしている。ロシアによる違法かつ理不尽なウクライナ侵攻は、米国が支持する原則と、開発のための国際的な科学・技術・イノベーションを進展させるという米国の努力に対する侮辱である。こうしたことを受け、米国の国内・国際法に一貫する形で、米政府は、ロシア政府関連の研究機関及びこれらの機関に雇用されている、またはこれらの機関の指示の下で働く個人との間で、科学技術分野における制度・管理・資金・人的な関係及び研究協力を段階的に縮小していく。2022年2月のロシアによるウクライナ侵攻前に開始された、もしくは資金提供されたプロジェクトやプログラムは完了することができるが、新規プロジェクトは開始されない。連邦政府関連組織は、それぞれの担当支援機関へ連絡し、詳しいガイダンスを得ることが求められる。 White House “Guidance On Scientific and Technological Cooperation with the Russian Federation for U.S. Government and U.S. Government Affiliated Organizations” (6/11/22)

米英政府、プライバシー強化技術の開発及び導入の加速を目的とした賞金チャレンジ・コンペで協力

国連の試算によれば、毎年、最大2兆ドルのマネーロンダリングが国境を越えて行われ、組織犯罪の資金源となったり、経済的繁栄が損なわれるなどしている。金融組織間のより良い情報共有と協調的分析によって、こうした活動の検知に変革がもたらされる可能性があるが、調査結果によれば、こうした慎重を期する情報を合同分析するには、法律・技術・倫理面での課題が障害となっている。プライバシー強化技術(privacy-enhancing technologies: PET)は、こうした金融犯罪に対処する上で変革的な役割を果たす可能性がある。このような中、米国と英国の両政府は、PETの成熟度進展に焦点を当てた賞金チャレンジ・コンペを共同で開発中である。PETの賞金チャレンジ・コンペに関する両政府の協力は、2021年12月に行われた「民主主義サミット(Summit for Democracy)」で初めて発表され、それ以来、大統領府科学技術政策局(Office of Science and Technology Policy: OSTP)や米国標準技術局(National Institute of Standards and Technology:NIST)、米国科学財団(National Science Foundation: NSF)が、英国のデータ倫理及びイノベーション・センター(Center for Data Ethics and Innovation)及びイノベート英国(Innovate U.K.)と共に、コンペの計画を進めてきた。今夏、大西洋両岸のイノベーターが本コンペに応募でき、チャレンジのソリューションは、2023年初頭にバイデン大統領が招集する第2回民主主義サミットで紹介される計画である。 White House “U.S. and U.K. Governments Collaborate on Prize Challenges to Accelerate Development and Adoption of Privacy-Enhancing Technologies” (6/13/22)

米国とデンマーク、量子協力の強化で合意

6月3日に行われたアンソニー・ブリンケン国務長官(Secretary of State Antony Blinken)とデンマークのイェッペ・コフォズ外務大臣(Minister of Foreign Affairs Jeppe Kofod)の会合を受け、米国とデンマークは6月7日、「量子情報科学・技術における協力に関する合同声明(Joint Statement on Cooperation in Quantum Information Science and Technology (QIST))」に署名した。この合同声明により、両国はQISTにおけるそれぞれの強みを活用しながら、サプライチェーンを強化し、産業基盤を育成し、将来の量子人材を育成する。両国間には、科学的関係の深く長い歴史があり、それには2009年の米・デンマーク科学技術協定(2009 US-Denmark Science and Technology Agreement)などが含まれる。 Quantum.gov “The United States and Denmark Take Steps to Strengthen Quantum Cooperation” (6/8/22)

DARPA、電子機器廃棄物からレアアース元素を回収

国防高等研究計画局(Defense Advanced Research Project Agency: DARPA)は今般、「廃棄時点のリサイクル(Recycling at the Point of Disposal: RPOD)」プログラムの下、大学研究者による複数のチームを選出した。PRODは、寿命となった電子機器(electronics hardware: E-waste(電子廃棄物))に含まれる低体積分率の重要元素を回収する技術的フィージビリティの評価に取り組む。プログラムを通じて、抽出プロセスにおけるエネルギー消費と無駄を大幅に削減する小型プラットフォームの開発を目指す。今回選出されたのは、アリゾナ州立大学(Arizona State University)、アイオワ州立大学(Iowa State University)、マサチューセッツ工科大学(Massachusetts Institute of Technology)の各チーム。 Defense Advanced Research Project Agency “Recovering Rare-Earth Elements from E-Waste” (6/10/22)

OSTP、プライバシー強化技術の進展について情報を要請

大統領府科学技術政策局(Office of Science and Technology Policy: OSTP)は6月9日付の連邦広報(Federal Register)で、プライバシーを保護するデータ共有及び分析、並びに関連する政策イニシアチブの国家戦略を開発するための情報提供として、パブコメを要請している。国家戦略は、個人及び社会に恩恵をもたらすため、プライバシーを保護するデータ共有及び分析を責任ある形で育成するためのビジョンを示すものとなる。また、研究投資から訓練、教育イニシアチブ、規格標準や政策、規制など、そのビジョンを達成するために必要な行動の提案も行う。パブコメは7月8日まで受け付けている。 Los Alamos National Laboratory “Los Alamos National Laboratory announces details of supercomputer collaboration with Nvidia” (5/30/22)