キャタピラー社、世界本社をイリノイ州からテキサス州へ移転へ

建設・採鉱機器メーカーのキャタピラー社(Caterpillar Inc.)は、長年イリノイ州を拠点としてきた本社をテキサス州へ移転させる。同社の6月14日の発表によれば、テキサス州アーバインにある既存の事務所が新たな世界本社となるという。移転に伴う経済的または税制上のインセンティブは得ていないとした。ここ2年間で、テスラ社(Tesla Inc.)、オラクル社(Oracle Corp)、ヒューレット・パッカード・エンタープライズ社(Hewlett Packard Enterprise Co.)などが、より安価な不動産とより大規模もしくは柔軟な労働力へのアクセスを理由として、テキサス州へ本社を移転しており、キャタピラー社はその仲間入りをすることになる。また、ボーイング社(Boeing. Co)は去る5月に、連邦政府やエンジニアの人材プールに近づくことを目的として、本社をシカゴからバージニア州へ移転することを発表し、国防大手のレイセオン・テクノロジーズ社(Raytheon Technologies Corp.)は今月、世界本社をマサチューセッツからワシントンDCへ移転すると発表している。製造業者は、広大な土地、魅力的な税制、技術労働力の拡大を要因として、新たな工場設置場所として南西部への関心を高めつつある。 Wall Street Journal “Caterpillar to Move Global Headquarters to Texas From Illinois” (6/14/22)

エネルギー省、電気自動車作業部会への指名推薦を募集

エネルギー省(Department of Energy)は、電気自動車作業部会(Electric Vehicle Work Group)に就任する候補者の指名推薦を募集している。同作業部会は、超党派インフラ法(Bipartisan Infrastructure Law)によって新たに創設されたグループで、電気自動車の開発及び普及について勧告を行う。6月14日付けの連邦広報(Federal Register)に記載された通知によれば、作業部会は、エネルギー省と運輸省(Department of Transportation)の長官が共同議長を務め、最大25名のメンバー(連邦から6名、連邦以外から19名)で構成される。メンバーは報酬は受け取らない。作業部会は少なくとも120日おきに会合を開き、オンライン式参加も認められる。 Nextgov “Energy Department Seeks Nominations for Electric Vehicle Working Group” (6/13/22)

エネルギー省、建造物を炭素貯蔵構造へ転換するための研究開発に3,900万ドルを発表

エネルギー省(Department of Energy)は6月13日、建造物を正味炭素貯蔵構造へと変換する技術の開発に取り組む18件のプロジェクトに3,900万ドルを提供すると発表した。これらのプロジェクトは、エネルギー高等研究局(Advanced Research Projects Agency-Energy: ARPA-E)が主導する「排出を構造物に封じ込め、大気からインプットを取り込む(Harnessing Emissions into Structures Taking Inputs from the Atmosphere: HESTIA)」プログラムで選出された。受益するのは、国立再生可能エネルギー研究所(National Renewable Energy Laboratory)やパーデュー大学(Purdue University)、スカイナノ社(SkyNano LLC)などで、これらのチームは、大気の脱炭素化につながる建築資材の開発などに取り組む。 Department of Energy “DOE Announces $39 Million for Research and Development to Turn Buildings into Carbon Storage Structures” (6/13/22)

CSET、「半導体製造能力の回帰には高技能を有する海外の人材が必要」と報告

セキュリティ・新興技術センター(Center for Security and Emerging Technology: CSET)は今般、「半導体製造能力の回帰には、高技能を有する海外の人材が必要:CHIPS法のインセンティブによってもたらされる労働需要に関する試算(Reshoring Chipmaking Capacity Requires High-Skilled Foreign Talent: Estimating the Labor Demand Generated by CHIPS Act Incentives)」と題する報告書を発表した。米国チップ法案(CHIPS for America Act)により、米国内に新たな半導体製造施設が複数建設され、数万人が雇用されると予想される。本報告書は、CHIPS法によって建設される半導体製造工場の労働需要に対応できる米国内の潜在的人材は、短期的には不十分な可能性があるとした上で、「経験豊富な海外の人材が早急に求められることを考慮すると、米国は、半導体の製造及び工学分野で十分な経験を持つ高技能労働者を対象とした特別ビザを創出することを検討すべきである」と分析している。 Center for Security and Emerging Technology ” Reshoring Chipmaking Capacity Requires High-Skilled Foreign Talent” (February 2022)

CSET、先端半導体パッケージングの回帰について報告

セキュリティ・新興技術センター(Center for Security and Emerging Technology: CSET)は今般、「先端半導体パッケージング`:半導体業界におけるイノベーションとサプライチェーン安全保障と米国のリーダーシップ(Re-Shoring Advanced Semiconductor Packaging: Innovation, Supply Chain Security, and U.S. Leadership in the Semiconductor Industry)」と題する報告書を発表した。半導体業界と米政府は、米国内の半導体製造能力を拡大する野心的な計画に取り組んでいる。CSETは過去に行った研究で、「米国チップ法案(CHIPS for America Act)が、慎重に的を絞り、適切な規制と労働力支援によって補強されれば、1990年以来減少傾向にある米国の半導体製造能力を逆転させることは可能である」と結論していた。本報告書は、米国を拠点とする先端パッケージング能力を高めるための的を絞った投資インセンティブもまた、イノベーション、サプライチェーン安全保障、継続的な半導体業界のリーダーシップにとって重要であると主張している。 Center for Security and Emerging Technology “Re-Shoring Advanced Semiconductor Packaging” (June 2022)

運輸省、全国EV充電ネットワークに関する規則提案

運輸省(Department of Transportation: DOT)は6月9日、連邦政府の資金を受けて建設される電気自動車(EV)用充電ネットワークに関する最低基準を概説した規則提案通知(notice of proposed rulemaking)を行った。利用者が一貫した経験を得られることを確実にし、より広範なEV導入へ向けた整備を狙いとしている。提案規則は、標準のプラグ、米国製EV充電器、最小限の稼働時間、データ共有条項などを義務付けている。2021年の超党派インフラ法(2021 Bipartisan Infrastructure Law)により、全国EVインフラ公式プログラム(National Electric Vehicle Infrastructure Formula Program)」に50億ドルが充当され、まず、6億1,500万ドルが2022年度に州へ提供される。この資金へアクセスするため、州政府は充電インフラ計画を提出しなくてはならず、今回発表された規則提案はこうした充電施設に関する要件を規定するものである。 Smart Cities Dive “DOT proposes rules for national EV charging network, including 97% uptime and 150 kW requirements” (6/10/22)

エネルギー省、萌芽期のソーラーエネルギー研究プロジェクトへ600万ドルを投資

エネルギー省(Department of Energy)は、ソーラーエネルギーの研究開発において、革新的で的を絞った初期段階のアイデアを追求する19件のプロジェクトに合計600万ドルの資金を提供する。これらのプロジェクトは13州に及ぶ。プロジェクトは、ソーラーエネルギー技術局(Solar Energy Technologies Office: SETO)の「ソーラーにおける小規模革新的プロジェクト(Small Innovative Projects in Solar: SIPS)」の2022年資金提供プログラムを通じて選出された。SIPSのプロジェクトは、新規でハイリスク、または高インパクトで、活動の1年以内に大幅な結果をもたらし、新たな概念の正当性を迅速に証明し、研究継続の土台を築く可能性があるアイデアに焦点を当てている。プロジェクトは、太陽光発電(PV)と、集光型太陽熱発電(concentrating solar-thermal power: CSP)の2つのソーラーエネルギー研究分野で選出された。 Department of Energy “DOE Invests $6 Million in Seedling Solar Energy Research Projects” (6/10/22)

パーデュー大学、米国内で包括的な半導体学位プログラムを開始へ

米国が半導体産業の再興を目指す中、パーデュー大学(Perdue University)は、同大学が「半導体工学における米国内で初めての包括的な学位プログラム」と呼ぶプログラムを策定中である。同大学のマーク・ランドストローム教授(電気及びコンピュータ工学)(Mark Lundstrom)は、「向こう5年間で、米国内に恐らく13件の新たな半導体工場が建設され、約5万人の新たな半導体エンジニアが必要とされると考えられる。これは、米国の大学が現在、作り出している半導体エンジニア数の2倍以上である」と述べる。半導体企業複数が、パーデュー大学のイニシアチブに支持を表明しており、パーデュー大学におけるプログラムの実践方法について、ランドストローム教授やその他の教育者と毎週のように協議している。 EE Times “Purdue Starts Comprehensive Semiconductor Degree Programs in U.S.” (6/9/22)

エネルギー省、ほぼ十年ぶりとなるクリーンエネルギー・プロジェクトへの融資保証を発表

エネルギー省(Department of Energy)は6月8日、先端クリーンエネルギー貯蔵プロジェクト(Advanced Clean Energy Storage project)(ユタ州)への5億440万ドルの融資保証を締結したと発表した。エネルギー省の融資プログラム局(Loan Programs Office: LPO)による新規のクリーンエネルギー技術プロジェクトへの融資保証としては、2014年以来初めてとなる。融資保証によって、世界最大規模のクリーン水素貯蔵施設の建設費用の一部が賄われ、長期的に低費用で季節的なエネルギー貯蔵が可能になり、グリッドの安定性が高まると期待されている。本プロジェクトにより、最大400名の建設雇用と25名の運用雇用が期待されている。先端クリーンエネルギー貯蔵プロジェクトは、この主としては初のクリーン水素企業で、LPOは今年初めに融資保証の条件付きコミットメントを発表していた。 Department of Energy “DOE Announces First Loan Guarantee for a Clean Energy Project in Nearly a Decade” (6/8/22)

厚生省、環境正義局を設立

厚生省(Department of Health and Human Services: HHS)は5月31日、汚染やその他の環境的な健康問題の前線にいる、社会的に恵まれないコミュニティ及び脆弱な層の健康をより良く保護することを目的として、環境正義局(Office of Environmental Justice: OEJ)を設立した。OEJは、バイデン大統領が「国内外における気候危機対策に関する大統領令(Executive Order on Tackling the Climate Crisis at Home and Aboard)」の一環として設立した「気候変動及び健康平等局(Office of Climate Change and Health Equity)」内に設置される。OEJは、環境正義・プログラム・分析に関するHHS全体のハブとして、①環境正義をHHSのミッションに統合し、社会的に恵まれないコミュニティ及び脆弱な層の健康向上につなげるイニシアチブを主導する、②環境正義及び健康に関するHHS全体の戦略を開発及び実践する、③HHSの年間環境正義報告を調整する、などの任務を負う。また、「2022年HHS環境正義戦略及び実践計画(2022 HHS Environmental Justice Strategy and Implementation Plan)」の草案概要についてパブコメを募集している。 Department of Health and Human Services “Biden-Harris Administration Establishes HHS Office of Environmental Justice” (5/31/22)