大統領府、米国世帯のユーティリティ費用低減を目的として4,000万ドルを発表

エネルギー省(Department of Energy)は7月8日、米国世帯の住宅のエネルギー効率を向上させ、ユーティリティ費用を低減することを支援すべく、21の組織と5州の政府機関に4,000万ドル以上を提供すると発表した。資金は、バイデン大統領の超党派インフラ法(Bipartisan Infrastructure Law)から32億ドル以上の拠出を受けた「耐候化援助プログラム(Weatherization Assistance Program: WAP)」から提供される。具体的には、エネルギー省の「強化とイノベーション(Enhancement and Innovation: E&I)」プログラムを通じて21の組織に3,650万ドルが、「消費者のための持続可能エネルギー資源(Sustainable Energy Resources for Consumers: SERC)」プログラムを通じて5州の政府耐候化機関に510万ドルが提供される。E&Iプログラムの受益機関は、歴史的に恵まれない地域社会の住宅の耐候化と電気化に焦点を当て、SERCプログラムの受益機関は、太陽光発電パネルや地熱ヒートポンプなどの革新的技術をエネルギー面の改良に取り入れることに取り組む。 Department of Energy “Biden-Harris Administration Announces $40 Million to Lower Utility Costs for American Families” (7/8/22)

エネルギー省、気候変動の予測向上に1,400万ドルを提供

エネルギー省(Department of Energy)は7月7日、気候変動の予測を向上させることを狙いとした22件のプロジェクトに1,400万ドルを提供すると発表した。異常気象が増加し、気候変動の影響が高まりつつある中、これらの研究プロジェクトは、雲の形成や北極圏の気象など大気のプロセスに関する根本的な科学的理解を進展させる。異常気象や気候パターンに関する科学的理解を拡大することは、気候危機対策の鍵であり、バイデン大統領の気候目標に到達する上で重要である。受益する22件のプロジェクトは、11州、ワシントンDC、カナダで、18大学の教員と2件の研究組織によって実施される。 Department of Energy “DOE Awards $14 Million to Improve Climate Change Predictions” (7/7/22)

エネルギー省、核融合エネルギー進展のための2022年度官民パートナーシップのアワード授与を発表

エネルギー省(Department of Energy)は7月6日、核融合エネルギー開発における課題の克服を目的として、民間企業による18件のプロジェクトにアワードを授与すると発表した。アワードは、エネルギー省の「核融合のためのイノベーション・ネットワーク(Innovation Network for Fusion Energy: INFUSE)」を通じて提供される。INFUSEは、2019年に設立されたプログラムで、エネルギー省科学局(Office of Science)内の核融合エネルギー科学(Fusion Energy Sciences: FES)がスポンサーとなっており、官民の研究パートナーシップを通じて核融合エネルギー開発を加速させるのが目的である。受益プロジェクトは、民間企業に、エネルギー省傘下の国立研究所及び米大学で利用可能な先端の専門性及び能力へのアクセスを提供し、核融合エネルギー・システムの追求における重要な科学的及び技術的課題への対処を援助する。受益プロジェクトは1、2年間に5万ドル~50万ドルを受益し、業界パートナーは20%の費用を負担する。 Department of Energy “Department of Energy Announces First Round of FY 2022 Public-Private Partnership Awards to Advance Fusion Energy” (7/6/22)

EIA、住宅エネルギー消費調査に基づく州レベルの世帯別エネルギーの特性を発表

米エネルギー情報局(Energy Information Administration: EIA)は今般、「住宅エネルギー消費調査(Residential Energy Consumption Survey: RECS)」のデータを州別に示したデータを初めて発表した。2020年RECSの結果は、米国世帯が冷暖房機や温水器、家電、エレクトロニクスのエネルギーをどのように使用しているかを示したもので、米国内の異なる地域でのエネルギーの特性が表れている。RECSの州別データの特徴として、①米国世帯の88%が空調設備(エアコン)を使用しており、その種類は州によって様々である。例えば、フロリダ州では96%の世帯がエアコンを使用しており、そのうち90%がセントラル型エアコンを使用している。ニューヨーク州では約88%の世帯がエアコンを使っており、そのうち61%が個別のエアコン(窓や壁に取り付けるタイプ)を使用している。②米国世帯が暖房に利用しているエネルギー資源は様々である。例として、燃料油による暖房機器を使用しているのは全国ではわずか5%であるが、ニューイングランド地方では広く使用されている、などが挙げられている。 Energy Information Administration “EIA releases state-level household energy characteristics data from the Residential Energy Consumption Survey” (7/6/22)

GAO、優先事項に関する公開勧告:エネルギー省

政府説明責任局(Government Accountability Office: GAO)は毎年、連邦政府の向上を支援するため、1,000件以上の勧告を行い、各省のトップに、最も拠出を削減できる点や、GAOの「ハイリスク・リスト(High Risk List)」問題に対処できる点、政府事業を大幅に改善できる点について、注意喚起している。GAOは今般、「優先事項に関する公開勧告:エネルギー省(Priority Open Recommendations: Department of Energy)」と題する書簡を発表した。2022年6月時点のエネルギー省に関する26件の優先事項公開勧告について概説したもので、前回の書簡(2021年6月)以来、同省は6件の優先事項勧告を実践している。 Government Accountability Office “Priority Open Recommendations: Department of Energy” (6/27/22)

医療部門のリーダー、バイデン政権による「2030年までに温室効果ガスの50%削減」誓約に参加

バイデン=ハリス政権は6月30日、米国の61の大手病院及び医療企業が、政権による「医療部門の気候誓約(Health Sector Climate Pledge)」の呼びかけに応答し、2030年までに温室効果ガスを50%削減することにコミットしたと発表した。このコミットメントには、米国内の650以上の病院と数千件の医療提供者が含まれ、気候変動対応力の強化、公衆衛生の保護、費用の低減を目的とした計画が含まれる。政権は、2022年のアースデー(Earth Day)(4月22日)に、厚生省(Department of Health and Human Services: HHS)を通じて、「医療部門の気候誓約」を発表していた。 White House “FACT SHEET: Health Sector Leaders Join Biden Administration’s Pledge to Reduce Greenhouse Gas Emissions 50% by 2030” (6/30/22)

エネルギー省、Lプライズ照明コンペのプロトタイプ・フェーズを開始

エネルギー省(Department of Energy)は6月30日、3段階で行われている「照明プライズ・コンペ(Lighting Prize (L-Prize) competition)」の2段階目となるプロトタイプ・フェーズを開始した。Lプライズ・コンペは、同省の米国製チャレンジ(American-Made Challenge)の一つで、画期的イノベーション及び米国製造を促進し、商業ビルにおける次世代照明を引き起こすことを意図している。プロトタイプ・フェーズの参加者は、商業的に利用可能な照明製品の標準的な形態やマテリアル、価格を超えた技術イノベーションの追求に取り組む。最大6件の参加者が200万ドルの賞金を分ける。Lプライズ・コンペは、最先端のLED照明を更に進展させ、変革的な設計や製品、影響につながる先端照明システムの開発を奨励する。 Department of Energy “DOE Launches Prototype Phase of L-Prize Lighting Competition” (6/30/22)

カリフォルニア州で使い捨てプラスチックの削減を目的とした米国で初の大型法律

カリフォルニア州は、使い捨てプラスチックを大幅に削減することを目的とした野心的法案を可決した。同州のギャビン・ニューサム知事(Gavin Newsom)が6月30日に署名し、法制化された。カリフォルニア州は、使い捨てプラスチックを対象にした大型規制を可決した米国で初めての州となった。同法の下、カリフォルニア州は、使い捨てプラスチックの割合を2032年までに25%削減することになる。また、2028年までに、同州で販売もしくは購入されるプラスチック品の少なくとも30%はリサイクル可能とすることが義務付けられる。本法律によって、業界の代表者で構成される生産者責任組織が設立され、リサイクル・プログラムが実行される。そして州がこれを監督する。新法の順守を怠った事業体には厳しい罰則が適用される。 The Guardian “California passes first sweeping US law to reduce single-use plastic’” (7/1/22)

NIST、初となる耐量子暗号化アルゴリズム4件を発表

商務省(Department of Commerce)傘下の米国標準技術局(National Institute of Standards and Technology:NIST)は、将来の量子コンピュータによる攻撃に耐えることができる最初の暗号化ツール群として4件を選出した。こうした攻撃によって、オンライン銀行やEメール・ソフトウェアなどのデジタル・システムのプライバシー保護用セキュリティが解読される可能性がある。今回選出された4つの暗号化アルゴリズムは、NISTのポスト量子暗号基準の一部として、約2年以内に最終取りまとめされる見込みである。商務省のジーナ・レモンド長官(Gina M. Raimondo)は、「今回の発表は、将来、量子コンピュータによるサイバー攻撃の可能性から、我々のセンシティブなデータを保護する上で重要な出来事である」と述べた。今回の発表は、NISTが6年がかりで行ってきた取り組みの成果である。発表されたのは、一般的な暗号化アルゴリズムとしてのCRYSTALS-Kyberと、デジタル署名向けのCRYSTALS-Dilithium、FALCON、SPHINCS+の3種類。 National Institute of Standards and Technology “NIST Announces First Four Quantum-Resistant Cryptographic Algorithms” (7/5/22)

連邦最高裁、気候変動に関するバイデン政権の権限を抑止

連邦最高裁判所は6月30日、発電所からの炭素排出を制限する環境保護庁(Environmental Protection Agency: EPA)の規制権限に大きな制約をもたらす判決を下した。ウェストバージニア州対EPAの裁判で、最高裁は6対3で、「EPAは、現行の大気清浄法(Clean Air Act)の下、ゼロ炭素技術へ向けた動きを加速化させる電力混合の変更を強制する広範な権限は持たない」とした。この判決を受け、バイデン大統領が気候目標を達成することは更に困難になる可能性が高く、また、今後の政権が気候変動に積極的な策を講じたいと考えた場合でも、束縛されることになるとみられる。更に、今回の判決を受け、その他の連邦機関による広範な規制に対する訴訟の可能性が高まったと考えられている。 Axios “Supreme Court reins in Biden’s power on climate change” (7/1/22)