CFIUSによる新興の国家安全保障リスクの検討を頑強かつ確実に行うよう求める大統領令発令

バイデン大統領は、米国の対米外国投資委員会(Committee on Foreign Investments in the United States: CFIUS)の優先事項を設定する大統領令(Executive Order)を発令した。CFIUSは、省庁間委員会で、国家安全保障の見地から特定のビジネス取引を阻止すべきか否かについて大統領に勧告する。大統領令は、CFIUSに対し、「国家安全保障にとって根幹的となる技術」を伴う投資により注意を払うよう指示した。こうした技術の例として、マイクロエレクトロニクス、人工知能、バイオテクノロジー及びバイオ製造、量子コンピューティング、先端クリーン・エネルギー、気候適用技術が挙げられている。更に大統領令は、大統領府科学技術政策局(Office of Science and Technology Policy: OSTP)に対し、連邦機関と協議の上、こうした技術のリストを定期的に発表するよう指示した。 White House “Executive Order on Ensuring Robust Consideration of Evolving National Security Risks by the Committee on Foreign Investment in the United States” (9/15/22)

エネルギー省、エクストリーム・スケール科学の探求的研究に1,500万ドルを発表

エネルギー省(Department of Energy)は9月19日、科学的コンピューティング及びエクストリーム・スケール(extreme-scale)(超大規模)科学の潜在的に高インパクトな手法を探求する22件の基礎研究プロジェクトに1,500万ドルの資金を提供すると発表した。選出されたプロジェクトは、ハイテク・コンピューティングや大規模データセット、人工知能(AI)、異種アーキテクチャ(ニューロモルフィック・システムや量子コンピューティング・システムなど)における新興トレンドから生じるディスラプティブな技術変化への対処に取り組む。22件のプロジェクトは、エネルギー省による資金提供公募(FOA)「エクスプレス:2022年エクストリーム・スケール科学の探求的研究(EXPRESS: 2022 Exploratory Research for Extreme-Scale Science)」の下、競争的に選出された。 Department of Energy “Department of Energy Announces $15 Million in Exploratory Research for Extreme-Scale Science” (9/19/22)

NSF、労使情報科学・工学の能力強化への支援拡大を発表

量子情報科学・工学(quantum information science and engineering: QISE)の社会的及び経済的影響の広範な増大は、新たな課題とユニークな可能性を提示している。量子情報科学プロブラム・デー(Quantum Information Science Program Days)にあたり、米国科学財団(National Science Foundation: NSF)は15の連邦省庁の高官を集めた会合を主催し、QISEに対するNSFの長年の支援と、省庁横断型共同作業へのコミットメントを表明している。NSFの「量子情報科学・工学における能力拡大(Expanding Capacity in Quantum Information Science and Engineering)」プログラムは、量子の基礎、計測と制御、共同設計及びシステム、教育・労働力開発に関する取り組みを支援するもので、2022年のアワードとして2,139万7,566ドルが投資される。トラック1(Track 1)(広範な経験を持つ外部パートナーと共に研究を実施する個人が対象。最高3年間に最高80万ドルを受益)として8件、トラック2(Track 2)(QISEの研究景観が豊富な外部の研究共同者と組む最大5名のチームが対象。最高5年間に最高500万ドルを受益)として3件の受益者が発表された。 National Science Foundation “NSF announces increased support for capacity building in quantum information science and engineering research” (9/16/22)

OMBの「ラーニング・アジェンダ」、政府イノベーションの促進を目指す

行政管理予算局(Office of Management and Budget: OMB)は9月15日、政権の管理議題に沿ったラーニング・アジェンダ(learning agenda)を発表した。政権は長年にわたり、政府全体の目標を含めた管理議題を発表しているが、バイデン政権は今年、連邦の人的資源や管理、サービスの実施、顧客経験の向上を加速させることを目指した「ラーニング・アジェンダ」を提示している。OMBによれば、「この種としては初めての取り組み」であり、政府内の研究活動とイノベーションを促進することを意図しているという。政権の管理優先事項に基づいて政府全体のラーニング・アジェンダが発表されるのは今回が初めてのことであるが、2019年の証拠ベースの政策策定法の基礎(Foundations for Evidence-Based Policymaking Act of 2019)により、連邦省庁ごとのラーニング・アジェンダの発表は義務付けられており、連邦省庁はそれぞれのラーニング・アジェンダを昨春に発表していた。 FCW “OMB’s ‘learning agenda’ looks to drive government innovation” (9/15/22)

エネルギー省のAI責任者、パメラ・アイソム氏が退任

エネルギー省(Department of Energy)の人工知能・技術局(Artificial Intelligence and Technology Office)の部長であったパム・アイソム氏(Pam Isom)が9月9日付で退任していたことが明らかになった。アイソム氏は人工知能進展評議会(Artificial Intelligence Advancement Council)を主導していた。同評議会は、資金の調整やアルゴリズム開発、それらのアルゴリズムの使い方についてその他の連邦機関に説明責任を持たせることを目的として、4月に設置されていた。エネルギー省の人工知能・技術局は、省内でAIが責任と信頼のある形で使用されるよう調整すること、政策とイノベーションに関する一般市民や民間、国際的なパートナーシップを拡大することを業務とする。アイソム氏は昨年8月から同局を主導しており、リンクドイン(LinkedIn)によれば、代理ベースでその役割を務めていた。退任後のアイソム氏の進路は不明である。 Fedscoop “Department of Energy AI chief Pam Isom leaves post” (9/15/22)

DARPA、国防総省の機密扱いの取り組みに中小企業のイノベーション資源を活用する新たな取り組み

国防総省(Department of Defense)は、機密扱いで複雑な課題に革新的かつ創造的なソリューションを模索しているが、企業がこうした活動に参加するには、施設や従業員が適切なセキュリティ・クリアランスを取得する必要があるなど、現行の仕組みでこうした活動が可能な一部の企業へのアクセスしかない。こうした中、国防高等研究計画局(Defense Advanced Research Project Agency: DARPA)は、「機密扱いのイノベーションを国防と政府システムへ届ける(Bringing Classified Innovation to Defense and Government Systems: BRIDGES)」と題するプログラムを発表した。伝統的に国防総省の機密扱いの研究開発活動に参加しない企業のイノベーションを活用することを狙いとしたものである。BRIDGESプログラムは、伝統的に国防総省の活動に参加しない企業の中から、政府がスポンサーとなり、国防総省の具体的な関心分野に焦点を当てたコンソーシアムに参加する企業を募集する。DARPAがコンソーシアムの会員企業の施設クリアランスのスポンサーとなることで、会員企業は複数の機密扱いレベルにおいて、政府の担当者とやり取りできる。BRIDGESパイロット・イニシアチブは30カ月間行われ、コンソーシアムに選出された企業に12か月間で5万ドルの資金が提供される。 Defense Advanced Research Project Agency “DARPA Taps New Small Business Innovation Sources for Classified Efforts” (9/14/22)

エネルギー省の報告書、クリーン・エネルギーのサプライチェーンが抱える課題と機会を概説

クリーン・エネルギーへの移行の成功は、重要マテリアルを確保する米国の能力にかかっているが、エネルギー省(Department of Energy)傘下のアルゴンヌ国立研究所(Argonne National Laboratory)の研究者は、米国のクリーン・エネルギーのサプライチェーンの確保と潜在的な混乱を最小限にすることを狙いとした一連の報告書に寄与した。報告書は、米国が、風力タービンや燃料電池、ソーラー・パネルなどのクリーン・エネルギー資源のために必要とするマテリアルの有用性を確実にする必要がある12分野について精査している。アルゴンヌ国立研究所の主任エネルギー・エコノミストであるブラエトン・スミス氏(Braeton Smith)は、「我々が脱炭素化目標に到達するには、重要マテリアルについて、広く多様化され、確実な供給が必要である」と語る。 Argonne National Laboratory ” New U.S. reports illuminate clean energy supply chain challenges and opportunities” (9/14/22)

大統領府、米国初の重要鉱物精製所に1億5,600万ドルを発表

エネルギー省(Department of Energy)は9月19日、鉱業廃棄物など非在来型の資源からレアアース元素(rare earth elements; REE)及び重要鉱物を抽出分離する新種の施設に、超党派インフラ法(Bipartisan Infrastructure Law)から最高1億5,600万ドルが拠出されると発表した。今回の資金提供公募(FOA)は、鉱業及びエネルギー生産から発生する膨大な量の廃棄からREEや重要鉱物を抽出・分離・生産・精製する施設について、基本設計調査を行う米国の学術機関を募集する(その後、設計、建設施設の運用へとつなげる)。選出されたチームは、プロジェクト全般を通じて、コミュニティ・アウトリーチや歴史的に恵まれないコミュニティとの協議、環境正義の優先付けに従事する必要がある。 Department of Energy “Biden-Harris Administration Announces $156 Million for America’s First-of-a-Kind Critical Minerals Refinery” (9/19/22)

大統領府、5万3,000マイルの高速道路上にEV充電インフラを建設する35州の計画を承認

大統領府は9月14日、国家電気自動車インフラ公式プログラム(National Electric Vehicle Infrastructure (NEVI) Formula Program)の下、州政府やワシントンDC、プエルトリコから提出された電気自動車インフラ整備計画(Electric Vehicle (EV) Infrastructure Development Plans)の3分の2以上が、予定よりも早く承認されたと発表した。NEVI公式プログラムは、超党派インフラ法(Bipartisan Infrastructure Law)によって設立、資金拠出された。今回の早期承認された州政府は、2022/23年度のNEVI公式資金(9億ドル以上)を活用し、国内の約5万3,000マイルの高速道路上にEV充電器を建設することができる。超党派インフラ法は、今後5年間に50億ドルをNEVI公式資金に充当し、利便性と信頼性が高く、手頃な費用のEV充電器ネットワークを整備することを支援する。 Department of Transportation “Biden-Harris Administration Announces Approval of First 35 State Plans to Build Out EV Charging Infrastructure Across 53,000 Miles of Highways” (9/14/22)

大統領府、超党派インフラ法から26件の輸送プロジェクトに15億ドルを提供

運輸省(Department of Transportation)のピート・ブティジェッジ長官(Pete Buttigieg)は9月15日、競争的な「米国再建のためのインフラ(Infrastructure for Rebuilding America: INFRA)」グラント・プログラムの下、国の輸送システムの安全性と対応力を高め、サプライチェーンの障害を排除し、重要な貨物輸送を改善するための高速道路/多様な貨物輸送/鉄道プロジェクトに15億ドルを提供すると発表した。超党派インフラ法(Bipartisan Infrastructure Law)により、INFRAプログラムの資金は50%以上拡大した。また、同法を通じて、今後5年間に約80億ドルがINFRAプログラムへ提供される(今回の15億ドルを含む)。今回受益するプロジェクトには、州間高速道路4号線のフロリダ州タンパとオーランドの間におけるラック駐車場不足問題への対処や、ケンタッキー州にある老朽化したロックポート橋(鉄道橋)の修復などが含まれる。 Department of Transportation “ Biden-Harris Administration Announces $1.5 Billion from the Bipartisan Infrastructure Law for 26 Transportation Projects Nationwide” (9/15/22)