エネルギー省、クリーンエネルギー労働力訓練プログラムを立ち上げ

エネルギー省(Department of Energy)は12月6日、産業評価センター(Industrial Assessment Center: IAC)の拡大を目的として、超党派インフラ法(Bipartisan Infrastructure Law)から最高7,200万ドルを投資する意向であることを明らかにした。これにより、センター・オブ・エクセレンス(Center of Excellence)を最大5件設立し、また、専門学校やコミュニティ・カレッジ、労働組合の訓練プログラムなどで新たなIACを設立する他、商業ビルや組織ビルにおけるエネルギー効率及び排出削減を支援する労働力開発のための「ビル訓練評価センター(Building Training Assessment Center: BTAC)」の新設にも資金が充当される。エネルギー省は、優れた活動を行っている既存のIACから地域なセンター・オブ・エクセレンスを設立(最大5件)するため、1,875万ドルを提供する資金提供公募(FOA)と、将来のFOAを通じて新規のIAC及びBTACを設立する意向通知(notice of intent: NOI)(5,400万ドル)を発表した。 Department of Energy “Biden-Harris Administration Announces New Clean Energy Workforce Training Programs to Bolster Domestic Manufacturing and Energy Efficiency in Commercial and Institutional Buildings” (12/6/22)

大統領府、連邦機関向けの先住民知識ガイダンスを初めて発表

大統領府の科学技術政策局(Office of Science and Technology Policy: OSTP)と環境品質評議会(Council on Environmental Quality: CEQ)は12月1日、「先住民知識に関する連邦省庁・機関のためのガイダンス(Guidance for Federal Departments and Agencies on Indigenous Knowledge)」とその実践のための文書を発表した。連邦の研究、政策、意思決定において先住民知識(Indigenous Knowledge)を認識し、含めることを目的としたものである。先住民知識とは、部族や先住民の人々が環境とのやり取りやその経験から得た観測、口頭や文書による知識、イノベーション、慣行、信念の集合体である。大統領府は、米国の科学・技術・社会・経済的進展と、自然世界に関する集合的な理解に貢献した数多くの重要な知識集合体の一つとして、この先住民知識を正式に認めている。今回発表されたガイダンスは、連邦機関が、先住民知識を理解することや、先住民知識を適切に含めるために必要とされる部族国家や先住民の人々との相互に恩恵的な関係を育成、維持することなどを補佐するものである。 White House “White House Releases First-of-a-Kind Indigenous Knowledge Guidance for Federal Agencies” (12/1/22)

OSTP、正味ゼロ排出の画期的イニシアチブの加速とARPA-Iの潜在的な役割について説明

バイデン政権は、米国がインフラにおけるリーダーとなるため、輸送部門におけるイノベーションを支援することにコミットしており、これには、気候変動の影響に対応力のある輸送インフラ・システムの構築や、輸送の新規かつ新興の輸送様式の統合、全ての人のための安全とアクセス性の強化などを目的としたイノベーションも含んでいる。この一環として、大統領府は、運輸省(Department of Transportation)内にインフラ高等研究局(Advanced Research Projects Agency-Infrastructure: ARPA-I)を創設することを提案している。ARPA-Iの概念は、バイデン大統領の「超党派インフラ法(Bipartisan Infrastructure Law)」の中で承認されているが、議会からの初期予算はまだ充当されていない。本記事を執筆した大統領府科学技術政策局(Office of Science and Technology Policy: OSTP)及び運輸省は、ARPA-Iの設立を通じて、米政権が最近発表した「正味ゼロ排出の画期的イニシアチブ(Net-Zero Game Changers Initiative)」を加速させる必要性を説いている。 White House “The Potential Role of ARPA-I in Accelerating the Net-Zero Game Changers Initiative” (12/7/22)

米英両国によるエネルギーの安全保障と手頃性に関するパートナーシップ

欧州諸国がロシア産エネルギーへの依存を削減しようとする中、米国と英国は、同盟国と協力しながら、国際エネルギーの安全保障や手頃性、持続可能性を支援する共同作業を強化していくことにコミットしている。こうした中、両国は、「エネルギーの安全保障と手頃性のための合同行動グループ(Joint Action Group for Energy Security and Affordability)」を発足させ、英国及び欧州全体におけるエネルギーの安全保障と手頃性を支援するための短期的行動について両国の協力を加速させる。合同行動グループは、①エネルギーの効率性と革新的なエネルギー・ソリューション、②天然ガス供給、③原子力の協力、④クリーン・エネルギーの国際協力、といった優先分野に焦点を当てて取り組む。 White House “US-UK Energy Security and Affordability Partnership” (12/7/22)

大統領府、初となる連邦ビル性能基準を発表、公的資金の節約と排出の削減へ

大統領府の環境品質評議会(Council on Environmental Quality)は12月7日、初となる「連邦ビル性能基準(Federal Building Performance Standard)」を発表し、連邦政府が所有するビル空間のエネルギー使用を削減し、2030年までにこれらのビル空間の30%の機器・設備を電気化するという野心的な目標を設定した。これは、2045年までに全ての連邦ビルで正味ゼロ排出を達成するというバイデン大統領の目標へ向けた新たな一歩である。また、その補完的な一歩として、エネルギー省(Department of Energy)は、新規の連邦ビル及び大規模な改修工事が行われている連邦ビルを電気化するための規則提案を行った。更に、カリフォルニア州が、大統領による「全国ビル性能基準同盟(National Building Performance Standard Coalition)」に参加することが発表された。本同盟は、既存のビルからの炭素排出を削減することにコミットする30以上の州及び地方自治体による全国的グループである。 White House “FACT SHEET: Biden-⁠Harris Administration Announces First-Ever Federal Building Performance Standard, Catalyzes American Innovation to Lower Energy Costs, Save Taxpayer Dollars, and Cut Emissions” (12/7/22)

アリゾナ州立大学とメキシコ、北米における半導体生産強化で提携

アリゾナ州立大学(Arizona State University: ASU)は、メキシコの高等教育機関及び産業パートナーと共に、北米における半導体生産の押し上げに取り組む。ASUのマイケル・クロウ学長(Michael Crow)(President)は、エステバン・モクテズマ・バラガン在米メキシコ大使(Esteban Moctezuma Barragán)と共に11月22日、パートナーシップに関する覚書(memorandum of understanding: MOU)に署名した。バイデン大統領が今年初めに署名して法制化した「CHIPS及び科学法(CHIPS and Science Act)」により、米国の半導体製造の加速に520億ドルが充当されたが、全ての半導体製造業者が米国に移動することは現実的ではないことから、本件に関する国際協力に5億ドルが含まれた。ASUの合意は、メキシコと米国の国境州で労働者の訓練と生産能力の構築に焦点を当てることを目的とした、米国とメキシコの大学、そしてマイクロエレクトロニクス製造事業者による同盟への道を開くものである。このシフトにより、米国のアジア製造への依存が軽減されると期待されている。 Arizona State University “ASU, Mexico partner to boost production of semiconductors in North America” (11/22/22)

DIU、国防総省向けオートノマス車両技術を加速化

国防総省(Department of Defense)の地上戦争部隊である陸軍(Army)は、迅速で複雑で致死的な戦争環境で偵察及びその関連業務を安全に実施する方法を見つける必要がある。一方、ロボティクスや自動運転車における大幅な技術的ブレイクスルーは、ハイリスクなミッションを支援し、軍事活動における戦闘兵のリスクを軽減するオートノマス・システムの利用を可能にすることが期待されている。このような中で陸軍は、国防イノベーション・ユニット(Defense Innovation Unit: DIU)とパートナーを組み、「地上車両オートノマス・パスウェイ(Ground Vehicle Autonomous Pathways)」プロジェクトとして、無人車両技術を多様かつ困難な軍事活動環境に適用させるためのソフトウェア及びプロセスのプロトタイプ作成に取り組む。また、本プロジェクトを通じて、こうしたオートノマスの機能が商業的に利用可能になれば、早急な開発と導入を継続するための技術パイプラインも確立されると期待されている。地上車両オートノマス・パスウェイのプロジェクト募集には33件の提出があり、国防総省は、アプライド・インチュイション社(Applied Intuition Inc.)とコディアク・ロボティクス社(Kodiak Robotics)の2社を選出した。 Defense Innovation Unit “Accelerating Autonomous Vehicle Technology for the DoD” (12/2/22)

米-EU貿易・技術評議会(TTC)、両地域での協力に関する具体的な行動を進展

米-EU貿易・技術評議会(U.S.-EU Trade and Technology Council: TTC)は12月5日に行われた第3回閣僚級会合で、民主的原則と普遍的な人権に一致する形で、貿易や技術、イノベーションに対する米国と欧州連合(EU)の双方の手法を実証する具体的な行動の進捗について協議した。また、双方間の協力を深め、第三国とのパートナーシップを強化する新たな具体的イニシアチブとして、①第三国におけるセキュアで対応力のあるデジタル・コネクティビティへの支援、②新規かつ新興の技術に関する協力、③対応力のある半導体サプライチェーンの構築、④オンラインに関する我々の価値の推進、⑤貿易、安全保障、経済的繁栄の強化、⑥貿易関連の環境、労働、健康イニシアチブを支援する取り組みの強化、が開始された。 Department of Commerce “FACT SHEET: U.S.-EU Trade and Technology Council Advances Concrete Action on Transatlantic Cooperation” (12/5/22)

米-EU貿易・技術評議会(TTC)、「成長のための人材作業部会」の発足を発表

米-EU貿易・技術評議会(U.S.-EU Trade and Technology Council: TTC)は、12月5日に行われた会合で、「成長のための人材作業部会(Talent for Growth Task Force)」の発足を発表した。米国とEUは、双方における数百万人の労働者に中所得のキャリアを築くことで協力することにコミットする。TTCの「成長のための人材作業部会」では、政府及び、財界や労働界、訓練を提供する組織など民間のリーダーが結集し、大西洋を挟む両地域での既存のイニシアチブの強化に取り組む。作業部会の目標は、ベストプラクティスを交換することや、革新的なスキル手法の触媒として機能することである。2023年初頭に、政府、財界、労働界、訓練提供機関からの代表者(各一人ずつ)で構成される作業部会のメンバーが発表され、初任期となる12か月間を務める。半年後には勧告報告が、1年後には成果及び進捗状況に関する報告書が発表される予定である。 Department of Commerce “Fact Sheet: U.S.-EU Trade and Technology Council (TTC) Talent for Growth Task Force Introduction” (12/5/22)

米国アカデミー、循環経済における二酸化炭素活用計画について報告

米国アカデミー(National Academies of Sciences, Engineering, and Medicine)は今般、「二酸化炭素活用の市場とインフラ(Carbon Dioxide Utilization Markets and Infrastructure)」と題する報告書を発表した。報告書は、「産業及び政府は、二酸化炭素を活用するシステム(二酸化炭素を有益な製品へと変革するためのインフラとプロセス)を導入し、循環経済の実現、そして一部のケースにおいては大気からの二酸化炭素の恒久的な排除を実現するための計画を開始すべきである」としている。二酸化炭素を活用するプロセスの導入は、現時点では課題があるものの、将来のネットゼロ排出経済において重要な役割を担う可能性がある。報告書は、二酸化炭素の移送、使用、貯蔵のためのインフラの現状を評価し、こうしたインフラを改良、拡大する上での主要な機会を特定している。 National Academies “Industry and Government Should Begin Planning Carbon Dioxide Utilization in Circular Economy, Says New Report” (12/1/22)