エネルギー省、「自動車から全てへ接続(V2X)」覚書への追加の署名者を発表

エネルギー省(Department of Energy)は12月1日、「自動車から全てへ接続(Vehicle to Everything: V2X)」覚書(Memorandum of Understanding: MOU)の新たな署名者を発表した。V2XのMOUは、官民事業体のパートナーシップで、2022年4月20日に発足した。新たな署名者は、ブルー・バード社(Blue Bird)、ホンダ社、ニューハンプシャー電力協同組合(New Hampshire Electric Cooperative)、シェル社(Shell)、レベル社(Revel)。V2X MOUを先導するエネルギー省技術移転局(Office of Technology Transitions: OTT)は、「我々が思慮深い形で輸送部門の電気化に取り組む中、V2Xは、グリッドの現代化や更なる再生可能資源の活用、温室効果ガス排出の削減を促す触媒として機能する可能性がある」としている。V2Xは、「自動車からグリッド」「自動車から住宅」「自動車からロード技術(load technologies)」などを示し、これらを合わせて「V2X充電インフラ」と表される。 Department of Energy “Department of Energy Announces Additional Signatories to Vehicle-to-Everything Memorandum of Understanding” (12/1/22)

「留学生と米国の競争力」報告

米国大学協会(Association of American Universities)とビジネス・ラウンドテーブル(Business Roundtable)は今般、「留学生と米国の競争力(International Students and American Competitiveness)」と題する報告書を発表した。報告書は、「米国の継続的な世界競争力は、STEM分野での優秀な留学生を育成し、引き付け、維持することにかかっている」との認識を示している。海外の学生、科学者、エンジニアは、最先端の研究開発を促進し、STEM分野の重要な求人を補充し、国家安全保障を進展させ、国内に新たなスタートアップやビジネスをもたらすことで米経済を支えている。報告書は、米国が世界でも優秀な人材を引き付け続けるための行動として、①米国内外の認められた大学でSTEM分野の高度な学位を取得した者は、雇用に基づく永住権付与の上限の対象外とする、②学生ビザの付与を目的として、学業が修了した時点で出身国へ戻る意思を証明することを義務付けた措置を廃止する、③H1-Bビザの発給数を増やし、米国内外の認められた大学でSTEM分野の高度な学位を取得している者については、H-1Bの年間ビザ発給上限の対象外とする、などを提案している。 Association of American Universities “International Students and American Competitiveness” (11/17/22)

クリス・ヘックル氏、アルゴンヌ国立研究所の製造ディレクターに任命

クリス・ヘックル氏(Chris Heckle)が、エネルギー省(Department of Energy)傘下のアルゴンヌ国立研究所(Argonne National Laboratory)におけるマテリアル製造イノベーション・センター(Materials Manufacturing Innovation Center: MMIC)の初代ディレクターに任命された。アルゴンヌ国立研究所は、先端マテリアル及び化学製造技術(エネルギー貯蔵などのクリーンエネルギーへの移行に重要なその他の技術を含む)を結集させ、研究所と民間部門、エネルギー省、大学、その他の関係機関の間のパートナーシップを育成・維持し、迅速な市場化を図ることを目的として、MMICを設立した。ヘックル氏は、直近では、コーニング社(Corning Incorporated)の無機マテリアル研究及びアジア研究ラボ(Inorganic Materials Research and Asia Research Lab)の研究ディレクターを務めていた。 Argonne National Laboratory “Chris Heckle named manufacturing director at Argonne National Laboratory” (11/22/22)

国防長官、戦略的資本局を設立

国防総省(Department of Defense)のロイド・オースティン長官(Lloyd J. Austin III)は12月1日、民間資本提供事業者とパートナーを組み、永続的な技術優位性を構築する一助として、「戦略的資本局(Office of Strategic Capital: OSC)」を国防総省内に新設した。OSCは、国家安全保障にとって重要な技術を開発している企業と資本とを結びつける役割を担う。先端マテリアルや次世代バイオテクノロジー、量子科学などの重要技術は、研究所と本格的な生産の間の溝(いわゆる「死の谷(Valley of Death)」)を是正する長期的な資金調達を必要とする。OSCは、国防長官の監督を受け、国防次官が含まれる諮問評議会が発足する。そして重要技術企業が利用できる資本額を増大させるため、政策や調達、研究の幅広い分野で取り組む。 Department of Defense “Secretary of Defense Establishes Office of Strategic Capital” (12/1/22)

バイデン政権、対ソーラー関税をアジア諸国の生産者に適用拡大

商務省(Department of Commerce)が12月2日に発表した報告書草案によれば、中国をベースとする大手製造事業者は、東南アジアにある工場を通じて、輸入関税を回避しているとの米国の見解が明らかになった。これは、米国のソーラー業界及びクリーン・エネルギー提唱者にとっては衝撃をもたらす予備裁定となった。今後、東南アジア4カ国(カンボジア、マレーシア、タイ、ベトナム)から米国へ輸出されるソーラー・パネル及び電池に広範な関税が科される結果につながる可能性がある。業界団体によれば、これら4か国は米国のソーラー輸入の最大80%を占める。商務省は、「中国のソーラー・パネルおよび電池製造業者大手の、BYD(BYD (H.K.) Co. Ltd)、カナディアン・ソーラー・インターナショナル(Canadian Solar International Ltd.)など4社は、これら4か国で製品を組み立てることで、既存の輸入関税を回避していた」と主張している。商務省は、パブコメを収集し、聴聞会を開催した後、2023年5月1日に最終決定を発表する。その際、今回の予備的裁定が支持されれば、中国企業から部品を購入している東南アジア諸国のソーラー製造事業者はその調達源である中国企業と同レベルの関税に直面する。 EE News “Biden admin moves to extend solar tariffs on Asian producers” (12/2/22)

エネルギー省、高エネルギー物理学における人工知能研究に430万ドルを発表

エネルギー省(Department of Energy)は11月29日、高エネルギー物理学における人工知能(AI)研究に取り組む16件のプロジェクトに430万ドルを提供すると発表した。エネルギー省は、「高エネルギー物理学を進展させる上で、人工知能及び機械学習技法は極めて重要である。これらのアワードは、大学研究者が高エネルギー物理学で次なる発見を実現する新たな機会を呈している」としている。助成プロジェクトには、宇宙学及び素粒子物理学のシミュレーション速度を上げるためのモデル構築、深層学習を用いた統治理論の開発などが含まれる。プロジェクトは最長3年間で、合計430万ドルが提供され、最初の予算期間には130万ドルが提供される。今回の発表は大学研究を対象としたシード・アワードで、その前には、同じ資金提供公募(FOA)の下、国立研究所へのチーム・アワードが発表されていた。 News Wise “Department of Energy Announces $4.3 Million for Research on Artificial Intelligence in High Energy Physics” (11/29/22)

エネルギー省技術移転局、同省技術の開発・拡張・商業化・導入を支援するパートナーシップ仲介者を募集

エネルギー省(Department of Energy)の技術移転局(Office of Technology Transitions: OTT)は11月30日、「パートナーシップ仲介者パイロット(Partnership Intermediary (PI) Pilot)」プログラム実施を推進する上で、潜在的なパートナーシップ仲介者(PI)からの白書提出を要請する広範な官庁公示(broad agency announcement: BAA)を行った。エネルギー省は、このパイロット・プログラムを通じて、新たな組織との関与を拡大し、エネルギー省と中小企業や高等教育機関、教育機関、非在来型の契約事業者との間の共同・合同の活動を増やし、同省のミッションに関連する技術の早急な開発・拡張・商業化・導入に取り組もうとしている。PIは、州政府もしくは地方自治体が、全てまたは一部を所有・資金拠出・認証・運営する州政府・地方自治体・非営利組織の事業体となる。PIの活動には、イノベーション・ハブや官民パートナーシップの促進や管理、技術や市場調査、スカウト活動の実施などが含まれる可能性がある。 Department of Energy “U.S. Department of Energy’s Office of Technology Transitions Releases Broad Agency Announcement for Partnership Intermediaries to Support the Development, Scaling, Commercialization, and Deployment of DOE Technologies” (11/30/22)

商務省産業安全保障局、日米輸出管理協力における分野と優先事項についてパブコメを募集

商務省(Department of Commerce)の産業安全保障局(Bureau of Industry and Security: BIS)は12月1日、日米商業・産業パートナーシップ(Japan-U.S. Commercial and Industrial Partnership: JUCIP)の輸出管理作業部会(Export Control Working Group)による活動への情報提供として、日米輸出管理協力の分野ならびに優先事項に関するパブコメを要請した。コメントは、既存の米国及び(または)日本のデュアルユース輸出管理政策及び慣行を、より透明で効率的かつ効果的、収束的にする方法に関する内容であることが求められ、これには、新興もしくは根幹的な技術の特定と管理、日米両国の研究機関の共同研究のより良い促進も含まれる。JUCIPは、2021年11月15日にジーナ・レモンド商務長官(Gina Raimondo)と、萩生田光一経済産業大臣(当時)がJUCIPの設立に関する合同声明を発表し、設立した。 Federal Register “Request for Public Comments Regarding Areas and Priorities for U.S. and Japan Export Control Cooperation for the Japan-U.S. Commercial and Industrial Partnership Export Control Working Group” (12/1/22)

エネルギー省、原子力理論の局所的共同作業に1,124万ドルを発表

エネルギー省(Department of Energy)は12月7日、原子力物理学における局所的な理論共同作業プロジェクト(5件)に1,124万ドルを提供すると発表した。優れた原子力理論を有する専門家が結集し、原子力物理学の知識を進展させる上で主要な課題の解決に取り組むことに焦点を当てて協力する。これらのプロジェクトからもたらされる新たな洞察は、国立研究所ネットワーク内の複数の施設で取得されるデータの理論的解釈を下支えする予測への情報提供となる。5件のプロジェクト・チームは高度に協調的な理論専門家グループで、4件のプロジェクトの主導機関は大学、1件は国立研究所となっている。5件のプロジェクトで合計58機関が共同作業に取り組む。 Department of Energy “Department of Energy Announces $11.24 Million for Research on Nuclear Theory Topical Collaborations” (12/7/22)

米国地球変動研究プログラム(USGCRP)、今後10年間の研究見通しについて報告

「米国地球変動研究法(U.S. Global Change Research Program: USGCRP)」によって確立された「米国地球変動研究プログラム(U.S. Global Change Research Program: USGCRP)」は、これまで30年以上にわたり、気候変動に関する我々の理解を大幅に高め、重要なデータ及び科学情報が米国及び世界中の人々が利用、アクセスできるようにしてきた。そのUSGCRPは12月6日、向こう十年間(2022-2031年)の「戦略的計画(USGCRP Program 2022-2031 Strategic Plan)」を発表した。本計画は、USGCRP及びその他の者によって築かれてきた膨大な知識を基盤とし、新たな手法や重要な研究、多様な意思決定者へ実用的な知識を提供することを可能にするもので、①科学の進展、②国との関与、③意思決定への情報提供、④国際協力、の4本柱で構成されている。 White House “A Look to the Next Decade: Research to Assist the Nation and the World in Responding to Global Change” (12/6/22)