エネルギー省、固体電池及びフロー電池製造の国内能力強化を目的として1,600万ドルのラボ・コールを発表

エネルギー省(Department of Energy)は、固体電池及びフロー電池製造の国内能力を強化することを目的とした1,600万ドルのラボ・コールを発表した。ラボ・コールは2つのトピックで構成され、トピック1は、主に電気自動車(EV)及びその他の携帯型機器に利用が可能なリチウムイオン電池の代替となる固体電池、トピック2は、進化するグリッドやオンライトの電力ニーズへの対応に適したフロー電池を対象とする。双方の電池の国内生産強化により、グリッドや産業、輸送の脱炭素化を助け、クリーン・エネルギーの未来が実現されると期待されている。ラボ・コールは、イノベーションから電池製造の拡大及び商業界への道を加速させるため、エネルギー省傘下の国立研究所と業界パートナーの共同作業が必須となっている。 Department of Energy “Department of Energy Issues $16 Million Lab Call to Strengthen Domestic Capabilities in Solid-State and Flow Battery Manufacturing” (4/13/23)

エネルギー省、ニア・ネット・シェイプの大型製造コンポーネントの国内生産進展に3,000万ドルを拠出

エネルギー省(Department of Energy)のエネルギー効率・再生可能エネルギー局(Office of Energy Efficiency and Renewable Energy: EERE)は4月12日、大型でニア・ネット・シェイプ(near net shape: NNS)の金属コンポーネントの国内生産を押し上げるため、イノベーションを支援する資金提供公募(FOA)を発表した。米国のクリーン発電技術の導入へ向けた重要な一歩となるもので、クリーンな発電や輸送、産業機械、重機器、国内インフラを含む米国内の製造部門に分野横断型の広範な影響をもたらすと期待されている。現在、米国の炭素フリー発電の約95%は、10トン以上の大型金属コンポーネントに依存している。これらのコンポーネントはNNS製造を通じて生産することができるが、米国の国内製造基盤には現在、これらの大型コンポーネントを競争的に生産する能力がない。 Department of Energy “Department of Energy Dedicates $30 Million to Advance the Domestic Production of Large Near-Net Shape Manufacturing Components” (4/12/23)

国防総省、ドローン群に対応するイノベーションを模索

国防総省(Department of Defense)は、複数の領域でオートノマスのドローン/ドローン群による脅威への懸念を強めており、人工知能(AI)システムに対抗するためのセンサーからそれらを打破する策までの幅広い技術ソリューションを模索している。国防総省は4月3日付けの特別通知「複数領域における無人システムへの対抗:オートノミー対抗/人工知能対抗のニーズに関する声明(Counter Multi-Domain Uncrewed Systems: Counter-Autonomy/Counter-Artificial Intelligence Needs Statement)」で、今夏に業界との間で開催する「イノベーション・アウトリーチ・ソリューション会合(Innovation Outreach Solutions Meeting)」計画を概説した。この会合は、空・海の複数領域及び領域横断型の無人システム(Uncrewed Systems: UxS)から防御する新たなツールと特定することを目的としている。会合は現在のところ、7月中旬の開催を予定しており、UxSスワーム(群れ)を検知する新規センサー技術や、UxS機器及び操縦者間の通信を防止もしくは妨害できるオートノマス防御技術、UxSシステムなどをガイドするAIアルゴリズムを混乱に陥れる受動的な阻止能力に焦点が当てられる。 FCW “DOD wants innovation to counter drone swarms” (4/5/23)

エネルギー省、「エネルギー長官諮問委員会」の新メンバーを発表

エネルギー省(Department of Energy)は4月6日、エネルギー長官諮問委員会(Secretary of Energy Advisory Board: SEAB)のメンバーとして新しく任命された3名を発表した。SEABは、エネルギー省の研究開発ポートフォリオ及びプログラム活動を向上させる戦略の重要な要素である。SEABのメンバーは、2年の任期で、学術機関や核安全保障、労働組合、ユーティリティ企業、エネルギー設備製造事業者、低所得者層、部族事業体、非政府組織などの多様な見解を代表する。会合は定期的に行われ、エネルギー省の優先事項を達成する最善の方法についてジェニファー・グランホルム長官(Jennifer Granholm)に助言したり、エネルギー省の活動に関連して浮上している問題の特定を支援したり、事業活動の改善について提案を行うなどする。新たに任命されたメンバーは、ブラッド・マーケル氏(Brad Markell)(米労働総同盟産業別組合会議(American Federation of Labor – Congress of Industrial Organizations:AFL-CIO)の産業組合評議会(Industrial Union Council)エグゼクティブ・ディレクター)や、スザンヌ・シンガー氏(Suzanne Singer)(ナバホ族(Navaho Nation)世帯のエネルギー・アクセス問題に取り組む非営利組織の共同設立者兼エグゼクティブ・ディレクター)など3名。 Department of Energy “Secretary Granholm Announces Newly Appointed Members of the Secretary of Energy Advisory Board” (4/6/23)

アップル社のダグ・ベック氏がDIU長官に就任

国防総省(Department of Defense)のロイド・オースティン長官(Lloyd Austin)は、4月4日付けの報道発表の中で、アップル社(Apple)の副社長で、海軍予備役大佐(Navy Reserve Captain)のダグ・ベック氏(Doug Beck)が国防イノベーション・ユニット(Defense Innovation Unit: DIU)の新長官に就任すると発表した。また、DIU長官が国防長官へ直接報告する組織再編も明らかになった。ベック氏は2023年5月1日にDIU長官に就任する。DIU長官として、軍事全般で商用技術の導入を加速させる国防総省の取り組みを監督すると共に、国防長官及び国防副長官(技術イノベーション/競争/戦略的影響)(Deputy Secretary of Defense on technology innovation, competition, and strategic impact)の上級顧問を務める。 Defense Innovation Unit “DOD Announces Apple’s Doug Beck as New Defense Innovation Unit Director” (4/4/23)

米英、「プライバシー強化技術におけるイノベーション加速チャレンジ」の勝者を発表

3月30日に行われた第2回「民主主義のためのサミット(Summit for Democracy)」で、米国と英国は、民主主義の価値を強化するプライバシー強化技術(privacy-enhancing technologies: PETs)のイノベーション加速を目的とした賞金チャレンジの勝者を発表した。2021年12月の第1回「民主主義のためのサミット」で発表された賞金チャレンジで、イノベーターは、人工知能(AI)モデルを協調的に開発しつつ、慎重を要する情報はプライベートを維持することを可能にするソリューションの構築に取り組んだ。学術機関や世界的な技術企業、プライバシー・スタートアップの世界的な専門家が、米英合わせて160万ドルの資金から拠出される賞金を目標に競った。勝者に選出されたソリューションは、異なるPETを組み合わせ、AIモデルが慎重を要するデータを表にさらすことなく、より良い予想を行う方法を学ぶことを可能にした。米英両国は、PETの責任あるイノベーションを進展させるという共通の関心を強化することに今後も取り組み、5月にはロンドンで、両国のプライバシー研究者や政府代表者の間の慣行コミュニティを強化する合同デモ・デー(Demo Day)が開催される。 National Science Foundation “At Summit for Democracy, the United States and the United Kingdom Announce Winners of Challenge to Drive Innovation in Privacy-enhancing Technologies That Reinforce Democratic Values” (3/31/23)

地域温室効果ガス・イニシアチブ(RGGI)、発電所の排出削減と経済成長促進を加速

アカディア・センター(Acadia Center)が発表した報告書によれば、地域温室効果ガス・イニシアチブ(Regional Greenhouse Gas Initiative: RGGI)に一貫して参加している9州では、経済成長と、発電所における二酸化炭素の排出削減及び小売電力価格の低下が、その他の州に比べてより大幅になっている。例えば、2008年から2021年の間に、発電所からの二酸化炭素排出は、これら9州の間で約50%減少しており、これは温室効果ガス排出に継続的な価格を設定していない40州よりも10%多いという。RGGIで継続的に活動している9州は、コネチカット、デラウェア、メイン、メリーランド、マサチューセッツ、ニューハンプシャー、ニューヨーク、ロードアイランド、バーモントの各州。ニュージャージー、ペンシルバニア、バージニアの3州もRGGIの加盟州で、バージニア州のグレン・ヤンキン知事(Glenn Youngkin)(共和党)はRGGIからの撤退を試み、ペンシルバニア州では同州のRGGIへの参加を阻止する訴訟が行われている。ニュージャージー州は一度撤退したが、その後復活した。 Acadia Center ” RGGI speeds declines in power plant emissions and spurs economic growth: Acadia report” (4/6/23)

大統領府、手頃な費用の電気自動車へ向けた官民部門の新たな投資を発表

2030年までに全ての新車販売の50%を電気自動車にするというバイデン大統領の目標の一環として、大統領府は3月30日、「電気自動車アクセラレーション・チャレンジ(EV Acceleration Challenge)」の下、米国の官民によるEVへの歴史的な移行の一連のコミットメントを発表した。これらのコミットメントは、バイデン大統領の「米国への投資(Investing in America)」の一部である。連邦政府は、①連邦機関は2023年度に、既に1万3,000台の普通及び中型のゼロ排出自動車(zero emission vehicle: ZEV)を調達(前年度の約4倍のZEV数)、②連邦機関は、次年度までに新たに2万4,000基の充電スタンドを連邦施設内に導入、などを発表した。更に、プロロジス(Prologis)、ファースト・スチューデント(First Student)、ハーツ(Hertz)、アマゾン(Amazon)、グーグル(Google)など、数多くの企業や非営利組織が、EV車両の拡大、消費者教育の向上、EV充電の利便性の拡大を目的とした新たなコミットメントを発表した。 White House “FACT SHEET: Biden-⁠Harris Administration Announces New Private and Public Sector Investments for Affordable Electric Vehicles” (3/30/23)

大統領府、アフリカにおける気候の対応力・適応力・軽減を推進するため、官民による70億ドル以上のコミットメントを発表

ハリス副大統領は、アフリカ全般で気候の対応力・適応力・軽減を推進及び強化するよう民間部門に要請する呼びかけの一環として、ザンビアで、27の民間部門及び慈善団体によるコミットメントを発表した。これらのコミットメントは70億ドル以上に上り、農家や気候にスマートな農業、持続可能性、クリーンエネルギー、クリーン輸送を支援する内容となっている。加えて、米政府は、気候情報サービスへのアクセスを拡大し、気候の対応力及び適応力を強化するため、新たな連邦資金及びイニシアチブを発表した。これらは、開発途上国にいる5億人以上の人々が、この十年間における気候変動の影響に適応及びその管理をすることを支援する「適応と対応力のための大統領緊急計画(President’s Emergency Plan for Adaptation and Resilience” PREPARE)」の実践を加速させるものである。ハリス副大統領は、ガーナ、タンザニア、ザンビアで二国間の気候適応・対応力・軽減に関する発表を行っており、今回の発表はこうした取り組みを土台としている。 White House “FACT SHEET: Vice President Harris Announces Over $7 Billion in Private Sector and U.S. Government Commitments to Promote Climate Resilience, Adaptation, and Mitigation across Africa” (3/31/23)

新たな地球防衛戦略、米国政府の主要な目標を概説

昨年、米航空宇宙局(National Aeronautics and Space Administration: NASA)による「二重小惑星方向転換試験(Double Asteroid Redirection Test: DART)」ミッションで、小惑星の軌道を転換する能力が初めて実証され、地球防衛は新たな時代に入った。大統領府科学技術政策局(Office of Science and Technology Policy: OSTP)は4月3日、「地球近傍天体の危険性と地球防衛に関する国家準備戦略及び行動計画(National Preparedness Strategy and Action Plan for Near-Earth Object Hazards and Planetary Defense)」を発表した。同戦略計画書は、今後10年間の主要な目標として、①地球近傍天体(Near-Earth Object: NEO)を検知、追跡、特性化する能力の強化、②NEOのモデリング、予測、情報統合の向上、③NEOの偵察、偏向、崩壊ミッションに関する技術の開発、など6点を確立している。 White House “New Planetary Defense Strategy Outlines Key US Government Goals” (4/3/23)