GAO、海外における核のマテリアルの安全保障について報告

政府説明責任局(Government Accountability Office: GAO)は3月30日、「海外における核のマテリアルの安全保障:包括的な国家戦略が窃盗と妨害工作のリスクに対処する一助となり得る(Overseas Nuclear Material Security: A Comprehensive National Strategy Could Help Address Risks of Theft and Sabotage)」と題する報告書を発表した。核施設を保有している国の中には、その安全保障が不適切なため、破壊工作や核マテリアルの窃盗の対象となるリスクを抱えている。国立核安全保障局(National Nuclear Security Administration: NNSA)と国防総省(Department of Defense)、その他の機関は、海外の核マテリアルの安全保障を支援する取り組みを行っている。しかし、GAOの調査によれば、NNSAと国防総省の安全保障プログラムの内容は重複する可能性がある。こうしたことから、GAOは、NNSAとDODが、同じ国を対象にこうした活動を行う際は、その役割と責務を明確化及び文書化することなど3点を勧告している。 Government Accountability Office “Overseas Nuclear Material Security: A Comprehensive National Strategy Could Help Address Risks of Theft and Sabotage” (3/30/23)

DUNEコラボレーション、最初の検出器モジュールの大量生産へ準備

DUNE(Deep Underground Neutrino Experiment)実験装置の最初の検出器モジュールの建設準備が急速に進んでいる。国際的なDUNEコラボレーションのメンバーは、検出器コンポーネントの最終検査を開始しており、これはいずれサウスダコタ州へ出荷される。そして同州で、宇宙で最もとらえどころのない粒子の一つ、ニュートリノを研究する実験の一部となる。DUNEは、ニュートリノの性質を探査することを狙いとした実験で、科学者たちは、こうした粒子の秘密を解き明かし、物理学における最大の謎のいくつかに光を当てることを期待している。DUNEはエネルギー省(Department of Energy)傘下のフェルミ国立加速研究所(Fermi National Accelerator Laboratory)が主導しており、フェルミ国立加速研究所とサウスダコタ州にあるサンフォード地下研究施設(Sanford Underground Research Facility: SURF)の2つの地点に設置される。最初のDUNE検出器モジュールはSURFに設置され、水平のドリフト技術が導入される。 Fermi National Accelerator Laboratory ” DUNE collaboration ready to ramp up mass production for first detector module” (3/30/23)

カリフォルニア工科大学、科学政策支援に向けた新センターを始動

科学的進展が急速に進み、それが社会にもたらす影響が考慮される前にその影響が発生するということがしばしばある。カリフォルニア工科大学(California Institute of Technology: Caltech)が今般設立した新たなセンターは、この科学と社会が交わる点について分析し、科学的倫理に関する討論フォーラムを提供し、公共科学政策の形勢の一助となることを目指す。新たに設立されるのは、「科学・社会・公共政策センター(Center for Science, Society, and Public Policy: CSSPP)」で、人文・社会科学部(Division of the Humanities and Social Sciences)の経済及び管理科学研究所(Ronald and Maxine Linde Institute of Economic and Management Sciences)の傘下となる。同学部のマイケル・アルバレズ教授(R. Michael Alvarez)(政治及びコンピュテーショナル社会科学)と、フレデリック・エバーハルト教授(Frederic Eberthardt)(哲学)の2名の教員が、CSSPPの共同所長を務める。 California Institute of Technology “New Center Aims to Help Shape Public Science Policy” (3/30/23)

半導体売上は2022年に増加、特に自動車、産業、消費者市場が好調

2022年下半期は、周期的な市場の鈍化が見られたにもかかわらず、世界の半導体売上は過去最高の5,740億ドルに達し、前年比3.3%の増加となった。非営利組織の世界半導体取引統計(World Semiconductor Trade Statistics: WSTS)は今般、「2022年半導体エンドユース調査(2022 Semiconductor End-Use Survey)」の結果を発表した。歴史的に、PC/コンピュータ及び通信のエンド市場が半導体売上全体の約3分の2を占め、残りを自動車、産業、消費者エレクトロニクスが占めていたが、2022年の調査結果では、そのシェアに変化が見られた。PC/コンピュータと通信が引き続きエンド市場の最大シェアを占めているものの、その割合は縮小し、通信が占める割合は2021年の31%から2022年の30%へ、PC/コンピュータの割合は31%から26%へ縮小した。一方、自動車、消費者エレクトロニクス、産業が占める割合は、それぞれ2021年の12%から2022年は14%へ拡大した。また、マッキンゼー社(McKinsey)の分析によれば、2030年までの半導体売上の平均増加率は、自動車部門が14%、産業部門は12%と予想されている。 Semiconductor Industry Association “Chip Sales Rise in 2022, Especially to Auto, Industrial, Consumer Markets” (3/27/23)

半導体工業会(SIA)、半導体エコシステムマップを公開

半導体工業会(Semiconductor Industry Association: SIA)は、米国内の広範かつ多様な半導体エコシステムを示す「米国半導体エコシステム・マップ(U.S. Semiconductor Ecosystem Map)」を公開した。本マップは、利用者が米国内の業界の活動を探索できるツールで、42州の約500拠点を含み、半導体の製造、チップ設計、知的財産、チップ設計ソフトウェア・プロバイダ、半導体マテリアル及び製造機器、研究開発で構成されている。また、特筆すべき点として、企業が投資を発表した半導体エコシステム関連プロジェクト(新規及び拡大)も含んでいる。CHIPS法(CHIPS Act)が契機となって発表された事案のハイライトとして、2023年3月現在、①19州で2,100億ドル以上の新規民間投資が発表された、②米国内で50件以上の半導体エコシステム・プロジェクトが発表された、③4万4,000人以上の良質な雇用が発表された。 Semiconductor Industry Association “New SIA Map Highlights Broad U.S. Semiconductor Ecosystem” (3/29/23)

大統領府、地域の政府によるクリーンエネルギー目標の支援に880万ドルを発表

エネルギー省(Department of Energy)は4月5日、「エネルギー効率及び保護のブロック・グラント競争プログラム(Energy Efficiency and Conservation Block Grant (EECBG) Competitive Program)」の応募受付を開始したと発表した。EECBG競争プログラムは、超党派インフラ法(Bipartisan Infrastructure Law)から拠出される880万ドルを、地方自治体及び州が認定する部族のチームに提供するもので、受益者はこの資金を炭素排出削減やエネルギー効率の向上、全体的なエネルギー使用の削減などに充当することができる。エネルギー省は、EECBGプログラムを通じて、2億5,000万人以上の米国民が生活するコミュニティに投資し、クリーンエネルギーの未来への移行加速を支援する。エネルギー省は、20万ドル~200万ドルのアワードを10~20件ほど授与することを見込んでいる。 Department of Energy “Biden-Harris Administration Announces $8.8 Million to Support Local Governments with their Clean Energy Goals” (4/5/23)

商務省、地域経済研究イニシアチブを開始

商務省(Department of Commerce)は3月27日、「地域経済研究イニシアチブ(Regional Economic Research Initiative)(地域イニシアチブ(Regional Initiative))」の開始を発表した。これは、米国の地域経済及び地域の競争能力への理解を向上させることを目的とした新たなデータ・イニシアチブである。「場所」の重要性はこれまで、経済の研究や経済成長において、他の要素に比べて軽視されることが多く、それらは経済機会の局所集中(東西両海岸や主要都市)に寄与してきた。しかし、商務省の経済問題担当次官室(Office of the Under Secretary for Economic Affairs: OUSEA)による分析は、米国内でこうした地理的な不平等は過去40年間で拡大していることを示している。地域イニシアチブはOUSEAが主導し、研究やアクセス性の高いデータ・ツール及び視覚化、専門サービスを開発、あらゆるレベルの意思決定者へ拡散する。具体的には、統計及び連邦プログラムのデータセットのパワーを活用し、地域経済に関する深遠な知識を提供すると共に地域やそのニーズに関する独自の洞察を明らかにし、過去における連邦投資が行われた地域経済の場所を提示し、どのような種類やレベルの投資が地域に最大限の影響をもたらすかについて意思決定者の判断を支援する。 Department of Commerce “Department of Commerce Launches Regional Economic Research Initiative” (3/27/23)

米商工会議所、AIの有望性を強調しつつ、リスクベースの規制枠組みを呼びかけ

米商工会議所(U.S. Chamber of Commerce)の「競争力と包含性とイノベーションに関する人工知能委員会(Artificial Intelligence Commission on Competitiveness, Inclusion, and Innovation)」は3月9日、包括的な報告書を発表した。報告書は人工知能(AI)の有望性についてまとめる一方、リスクベースの規制枠組みを作り、責任があり倫理的なAIの導入を可能にするよう要請する内容となっている。報告書のファインディングとして、①AIの開発及びAIをベースとするシステムの導入は爆発的に成長しており、今後10~20年間に実質的にほぼ全ての企業と政府機関がAIを使用する、②将来の顧客サービスの進展や生産性の向上、新たな安全保障の脅威の台頭は、AIが原動力となり、それゆえ、AIを賢明な形で規制することを怠れば、経済に損害をもたらし、個人の権利が縮小するなどの可能性がある、などが挙げられている。報告書はまた、AIの責任ある導入と使用を推進するため、政策策定者が優先事項として取り組むべき点として、労働力の育成、世界競争力、国家安全保障を挙げ、リスクを制限するためにリスクベースの規制枠組みを確立することなどを勧告している。 U.S. Chamber of Commerce “U.S. Chamber’s AI Commission Report Highlights the Promise of AI While Calling for a Risk-Based, Regulatory Framework” (3/9/23)

NIST、コマンディング・テック・チャレンジの勝者を発表

商務省(Department of Commerce)傘下の米国標準技術局(National Institute of Standards and Technology:NIST)は2023年3月7日から9日まで、メンフィス大学(University of Memphis)のフェデックス技術研究所(FedEx Institute of Technology)で、「コマンド・ダッシュボードと次世代技術の統合(Command Dashboard Integrating Next-Gen Technology: CommanDING Tech)」チャレンジの最終フェーズを行い、その勝者を発表した。チャレンジは4つのフェーズで行われ、参加者は、第一応答者のための次世代の事故コマンド・ダッシュボードの設計を競った。現在、多くの事故コマンド・ダッシュボードは、ユーザー・インターフェースに質的な限界があり、一部のデータにアクセスすることができない。コマンディング・テック・チャレンジは、映像やセンサー、マップ・データ、リアルタイムの室内追跡や映像分析などを盛り込んだ改良版ユーザー・インターフェース/ユーザー・エクスペリエンス(UI/UX)の設計による新たなダッシュボードを創出するようインセンティブをもたらすことを狙いとして実施された。勝者として、1位のヘッドウォールVR社(Headwall VR)から4位のエンジニアリング・ダイナミクス社(Engineering Dynamics)まで発表され、3万4,625ドルから13万125ドルの賞金が授与された。 National Institute of Standards and Technology “NIST Announces Winners of the CommanDING Tech Challenge” (4/3/23)

NIST、信頼性と責任のあるAIリソースセンターを始動

米国標準技術局(National Institute of Standards and Technology:NIST)が構築した新たな「信頼性と責任ある人工知能リソースセンター(Trustworthy & Responsible Artificial Intelligence Resource Center)」が3月30日に正式にスタートした。人工知能(AI)に関する現行の連邦ガイダンスのレポジトリとして機能する。これまでに発表された資料へのアクセスが容易になり、一般市民や民間の事業体が責任あるAIシステムを創出する助けとなる。この新たなAIリソースセンターは、NISTがこれまでに発表したAIリソース管理枠組み(AI Resource Management Framework)とAIプレイブック(AI Playbook)に基づいたもので、連邦法による過剰な干渉がない形で、社会的に責任あるAI及び機械学習システムの研究開発に取り組む業界のベストプラクティスを支援する。 Nextgov “NIST Debuts Trustworthy and Responsible AI Resource Center” (3/30/23)