MITがナノスケール研究のハブ施設を建設へ

マサチューセッツ工科大学(Massachusetts Institute of Technology: MIT)は、ケンブリッジ・キャンパスの中心地にナノスケール研究のハブとなる新施設を建設する。20万平方フィートの新ビルは「MITドット・ナノ(MIT.nano)」と呼ばれ、最新のクリーンルームや画像技術、プロトタイプ施設が装備され、ナノスケール・マテリアルやプロセスの研究を支援する。新施設は2018年から利用可能となる計画で、MIT.nanoの先導者であるウラジミール・ブロビック電気工学教授(Vladimir Bulovic)は、2,000人の学生が何らかの形でMIT.nanoを利用するであろうと考えている。 MIT News “New building will be a hub for nanoscale research” (4/29/14)

「大学は特許や知的財産の開発も教員評価の対象とすべき」との意見

大学の上級幹部で構成されるグループが、米国科学アカデミー紀要(Proceedings of the National Academy of Sciences)」に「大学文化の改革:特許や商業化の価値を終身地位や昇進の評価に加えるべき(Changing the academic culture: Valuing patents and commercialization toward tenure and career advancement)」と題する論文を発表した。執筆者らは、「過去数十年間で、大学のミッションは、指導や研究のみから拡大し、現在は経済開発や大学主導研究の製品化なども含む」とした上で、特許やライセンシング、製品の商業化につながった教員の研究活動を、教員の終身地位や昇進の評価として従来型の評価モデルに加えるべきであるとの見解を示した(従来、教員の評価は主に研究や科学専門誌における出版物に基づいていた)。 Environmental Leader “IBM Big Data Improves Agricultural Efficiency” (4/25/14)

NIHのフォガーティ国際センター、世界医療の研究と研修に関する新たな戦略計画を発表

国立衛生研究所(National Institutes of Health: NIH)の一部で、世界医療の研究と研修の支援に取り組むフォガーティ国際センター(Fogarty International Center)は4月29日、新たな戦略計画を発表した。それによれば、世界医療の研究と研修の取り組みは、現在増加しつつある非伝染性の疾病(心疾患、癌、糖尿病など)への対策や、情報技術のより優れた活用、乏しい資源状況でも科学的発見をより効果的に実践に転換するための手法などに重点が置かれるべきであるという。戦略計画では具体的な目標・優先事項として、①現在及び未来のグローバル医療の課題に対処できる研究能力の構築、②世界的な医療問題に対処する技術開発及び評価におけるイノベーションの促進、など5点を挙げている。 National Institutes of Health “NIH center sets new goals for global health research and training” (4/29/14)

エネルギー省、海軍ハワイ試験場での波エネルギー実証に1,000万ドルの助成計画を発表

エネルギー省(Department of Energy)は4月28日、米国のエネルギー・ポートフォリオの多様化を図ることを狙いとして、海洋の波からクリーンな再生可能電力を発電するプロトタイプの試験に1,000万ドルを助成する計画を発表した。ハワイ州のオアフ島沖にある海軍(U.S. Navy)の波エネルギー試験場で、エネルギー省の支援を受けて行われる実証プロジェクトは、信頼性の高い波エネルギー選択肢を開発し、波エネルギー転換(wave energy conversion: WEC)機器の開発に重要な性能及び費用データを収集する一助となると期待されている。エネルギー省では、2つのWEC機器を試験する計画で、技術開発の後期段階にあるWEC機器が対象となっている。 Department of Energy “Energy Department Announces $10 million for Wave Energy Demonstration at Navy’s Hawaii Test Site” (4/28/14)

商務省、新たに2件の経済データ製品を公表

商務省(Department of Commerce)の経済分析局(Bureau of Economic Analysis: BEA)は、米国の企業や消費者、政策策定者、学術機関関係者が米国経済の動向について重要な情報を得られるよう支援すべく、新たに2種類の経済データ製品を公表した。一つ目は、4月24日に公表された「州および都市部地域の個人所得試算(インフレ調整済み)(inflation-adjusted estimates of personal income for states and metropolitan areas)」である。移転を検討している個人や企業はこれらのデータを使って、移転後の個人所得がどのように変わるか、また、地域ごとの生活費や消費者の購買力を包括的に見ることができる。二つ目は、25日に公表された「22の産業による四半期経済活動試算(quarterly estimates of the economic activity generated by 22 industries)」である。このデータにより、産業ごとの国内総生産(Gross Domestic Product: GDP)への寄与についてより正確な測定が可能になる他、新興のトレンドをより早くつかむことが可能になる。 Department of Commerce “New Commerce Data Supports Better Economic Decision-Making by Businesses and Policymakers” (4/25/14)

イーロン・マスク氏とスペースX社、偵察衛星打ち上げ事業契約に関して連邦政府を提訴

民間のロケット・宇宙船打ち上げ企業であるスペースX社(SpaceX)の最高経営責任者、イーロン・マスク氏(Elon Musk)は4月25日に行われた電話会議で、同社は連邦請求裁判所(Court of Federal Claims)を通じて、空軍(Air Force)による調達契約慣行に抗議を行ったと述べた。具体的にはマスク氏は、空軍がULA社(United Launch Alliance、ボーイング社(Boeing)とロッキード・マーティン社(Lockheed Martin)による共同事業体)との間で交わした複数年契約を破棄することを求めている。マスク氏は、このようないわゆる「大量買い(bulk buy)」はスペースX社のような企業が国防関連の打ち上げで競争することを妨げることから中止すべきであり、打ち上げの機会は競争的な入札過程を通じて提供されるべきであると主張している。 UPI “Elon Musk, SpaceX suing federal government for opportunity to launch spy satellites” (4/28/14)

需要応答活動は増加したが、連邦エネルギー規制委員会(FERC)はデータ収集や報告に関して改善の余地あり

政府説明責任局(Government Accountability Office: GAO)は2004年に、消費者に発電コストが高い間の需要抑制(通称「需要応答活動(demand-response activities)」)を奨励することの利点について報告した。今般、この報告書の更新版として、①需要応答活動を奨励する連邦政府の取り組み、②需要応答活動のデータ収集および報告に関する連邦エネルギー規制委員会(Federal Energy Regulatory Commission: FERC)の取り組み、③需要応答活動の規模の変化などについて報告を行った。それによれば、需要応答活動は卸売及び小売市場で増加しており、需要ピーク時における潜在的な電力削減量は2005年から2011年の間に2倍以上増加した。ただしGAOは、FERCによるデータ収集及び報告に関する取り組みは不十分であるとし、データ収集の内容の見直しと、報告の透明性を向上させるよう勧告している。 Government Accountability Office ” Electricity Markets: Demand-Response Activities Have Increased, but FERC Could Improve Data Collection and Reporting Efforts” (4/23/14)

全国州知事協会、クリーン・エネルギーとエネルギー効率における「模範による指導」学習に重点

全国州知事協会(National Governors Association: NGA)は4月24日、デラウェア、アイオワ、メリーランド、ミズーリ、ノースカロライナ、ニューヨークの6州が、州施設に関する「模範による指導(Lead by Example: LBE)」の学習研究に参加することを発表した。この取り組みは、エネルギー効率を向上させてエネルギー費用を低減させる州知事の取り組みを支援するものである。今回選出された6州は、ミネソタ州(独自のLBE取り組みで大幅な進展を実現した州)とのパートナーシップによって開催される3日間の研修会に出席し、公共施設に関する政策や戦略の実践方法などについて検討する。 National Governors Association “States to Focus on Lead-By-Example Efforts in Clean Energy and Energy Efficiency” (4/24/14)

エネルギー省、グリッドのサプライチェーン向けサイバーセキュリティ強化ガイダンスを公表

エネルギー省(Department of Energy)は4月28日、米国のエネルギー配送システムのサイバーセキュリティ強化につながる新たなガイダンスを発表した。この新ガイダンス、「エネルギー配送システムのためのサイバーセキュリティ調達用語(Cybersecurity Procurement Language for Energy Delivery Systems)」は、米国のエネルギー部門と技術サプライヤーを対象に、製品の設計や製造過程でサイバーセキュリティ保護を構築するための戦略や用語の提案などを示したものである。ガイダンスは官民の作業部会を通じて策定された。 Department of Energy “Energy Department Releases New Guidance for Strengthening Cybersecurity of the Grid’s Supply Chain” (4/28/14)

世界各国の製造コストが過去十年間で劇的に変化

ボストン・コンサルティング・グループ(Boston Consulting Group: BCG)が4月25日に発表した報告書によれば、世界各国における製造コスト競争力は過去十年間で劇的に変化しているという。かつて「低コスト国」「高コスト国」として知られていた国がもはやその存在ではなくなっており、例えばブラジルは現在最もコストが高い国となっている一方、英国は欧州西部で製造コストが最も安価な地域となっている。更に、メキシコの製造コストは現在、中国よりも低い。BCGは世界の生産コスト力学の変化を浮き彫りにするため、世界の最大製品輸出国25カ国を対象に、賃金や生産性成長率、エネルギー・コスト、通貨為替相場に基づく「世界製造コスト競争力指数(Global Manufacturing Cost-Competitiveness Index)」を開発した。 Boston Consulting Group “Study Reveals Striking Shifts in Global Manufacturing Costs over the Past Decade” (4/25/14)