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エネルギー省、科学的完全性に関する方針を更新

エネルギー省(Department of Energy)は1月19日、科学的完全性に関する新たな方針を発表した。新しい要件がいくつか追加されたが、それらは研究者が従うプロセスを大幅に変更するものではない。例えば、新しい方針は、「エネルギー省の人員は、政治的目的などの理由で、科学的もしくは技術的ファインディングを抑制したり、不当に遅延させたり、修正することはできない」としている。以前の方針には、容認できない動機付けとして「政治的目的」を明確には特定しておらず、また、容認できない慣行として「不当な遅延」は言及されていなかった。新しい方針には、内部告発者の保護に関する理解促進のセクションが含まれ、省内の科学的完全性の状況について年次報告を作成することをエネルギー省に義務付ける要件が追加された。 Department of Energy “DOE P 411.2B, DOE Scientific Integrity Policy” (1/19/24)

IARPA、ハッカーの心理を研究する4年間の取り組みにアワードを発表

情報高等研究開発活動(Intelligence Advanced Research Projects Activity: IARPA)は、ハッカーの知的バイアスを武器化して敵対的な侵入の試みを阻止する取り組みの一環として、サイバー攻撃者の心理を研究する活動を開始した。これは、「サイバー心理の情報に基づくネットワーク防衛セキュリティの再考(Reimagining Security with Cyberpsychology-Informed Network Defenses: ReSCIND)」プログラムで、意思決定の先天的なバイアスや認知的脆弱性といった攻撃者の人間的な限界を利用し、攻撃に混乱をもたらすことを狙いとする。これまでにもサイバー犯罪による認知的バイアスの利用に関する研究や、ハッカーの心理に関する研究などが実施されているが、今回の新しい取り組みでは、攻撃者自身のバイアスを利用するサイバーセキュリティ措置に焦点を当てる。プログラムは4年間にわたって行なわれる予定で、チャールス・リバー・アナリティクス(Charles River Analytics)、グラマテック(GrammaTech)など5社に契約発注が行われた。 Nextgov “IARPA makes awards in 4-year effort studying hacker psychology” (2/12/24)

NSFの資金を受けた新たなインフラ、生命システムにおける要素プロセスの研究に変革的能力をもたらす

米国科学財団(National Science Foundation: NSF)は2月13日、生命システムの理解について新たなレベルを実現する新規のインフラ建設支援として、約2,000万ドルのアワードを発表した。この研究は、世界に持続可能な食糧を提供し、炭素の捕獲を加速し、エレクトロニクスやその他の製品に重要なレアアース元素や鉱物を持続可能な形で抽出することを支援する。このアワードにより、コーネル大学(Cornell University)の「コーネル高エネルギー・シンクロトロン光源(Cornell High Energy Synchrotron Source: CHESS)」に「生命科学と環境科学と農業及び植物科学のためのX線(X-rays for Life Sciences, Environmental Sciences, Agriculture and Plant Sciences: XLEAP)」が建設される。XLEAPは、米国内の研究者が活用できる施設で、NSFの「中規模研究インフラ1(Mid-Scale Research Infrastructure 1)」の一環として資金が提供される。XLEAPの施設には、最先端の機器が整備され、科学者は、現在では不可能な形で生物の要素を詳細に研究することができる。 National Science Foundation “New NSF-funded infrastructure will transform ability to study elemental processes in living systems” (2/13/24)

NSF、生物学的及び化学的な検知用途の技術開発を促進

米国科学財団(National Science Foundation: NSF)は、化学的及び生物学的検知に関する様々な課題に対処する革新的な技術及びソリューションの開発に1,040万ドルを投資する。コンバージェンス・アクセラレータ(Convergence Accelerator)の「トラックL:現実世界の検知用途(Track L: Real World Chemical Sensing Applications)」の下、フェーズ1として16の学際チームが選出された。トラックLにはまた、NSFとスウェーデン政府の2つの研究・イノベーション機関との間で初となる共同研究活動が含まれている。トラックLは、化学的検知や検知技術、ロボティクス、バイオ製造、コンピュテーショナル・モデリングなどにおける豊富な基礎知識及び最近の進展を基盤とし、環境品質や工業農業、食品の安全性、疾病の検知及び診断などに関連する課題に対処する。今後9カ月間にわたり、初期のアイデアを概念実証へと発展させ、フェーズ1イノベーション・カリキュラムへの参加などを経て、フェーズ2のプロポーザル提出へ向かう。 National Science Foundation “NSF spurs technology development of biological and chemical sensing applications” (2/13/24)

オーク・リッジ国立研究所、地熱ヒートポンプが炭素排出と電力グリッドに及ぼす影響について調査

エネルギー省(Department of Energy)傘下のオーク・リッジ国立研究所(Oak Ridge National Laboratory: ORNL)が主導で行ったモデリング分析は、今後数十年間に米国内で地熱エネルギーが広く導入されれば、いかに電力システムの負担が緩和され、炭素排出が軽減されるかを詳しく示している。研究者は、2022-2050年に地熱ヒートポンプ(geothermal heat pumps: GHPs)が商業及び住宅建造物に広く普及されるシミュレーション・モデルを構築した。その結果、GHPsの大幅な普及(商業及び住宅建造物)と戸建て住宅の外壁の改善により、2050年までに70億メトリック・トン以上の炭素排出削減が可能であるという。そのうち30億メトリック・トン以上の削減は、電力部門によるもので、残りは建造物部門における天然ガス煖房からGHPsへの置換によるものである。 Oak Ridge National Laboratory “ORNL study projects geothermal heat pumps’ impact on carbon emissions and electrical grid by 2050” (2/14/24)

インテル社、オハイオ州での200億ドルのプロジェクトを遅延

インテル社(Intel)は、オハイオ州で進めていた200億ドルの半導体製造プロジェクトの建設計画を遅延する。市場の課題に直面し、国内の半導体業界の成長を目的とした米政府によるグラント資金の滑り出しが遅い中、今回の発表が行われた。インテル社の当初の計画では、2025年に半導体製造計画がスタートする予定であったが、プロジェクトの関係者によれば、現在のところ、製造施設の建設が終わるのは2026年後半と予想されている。大型の半導体プロジェクトが遅延することは時々あり、台湾積体電路製造(Taiwan Semiconductor Manufacturing Co.: TSMC)は最近、米国の助成金を巡る交渉に伴い、アリゾナ州での400億ドルの半導体製造複合施設の建設を遅延すると発表した。 Wall Street Journal “Intel Delays $20 Billion Ohio Project, Citing Slow Chip Market” (2/2/24)

国防総省、LLMの未知のリスクに焦点を当てたAIバイアス懸賞金を開始

国防総省(Department of Defense)の最高デジタル及び人工知能局(Chief Digital and Artificial Intelligence Office: CDAO)は、2つ行われる予定のAIバイアス・バウンティ(AI Bias Bounty)演習の1回目を開始した(バウンティは「懸賞金」)。バイアス・バウンティは、AIシステムにおけるバイアスを検知する助けとなることを目的とした、新たなクラウドソース型の取り組みである。最初の演習は一般市民が対象で、2つ目の演習は今後発表される。2つのAIバイアス・バウンティは、コンダクターAI-バグクラウド(ConductorAI-Bugcrowd)とバイアスバウンティ.AI(BiasBounty.AI)とのパートナーシップで、CDAO国防デジタル・サービス総局(CDAO Defense Digital Services Directorate)の助言を受けながら開発及び実行されるもので、CDAOの責任あるAI部門(Responsible AI (RAI) Division)が指揮を執る。最初のAIバウンティ演習の目標は、大規模言語モデル(LLM)における未知のリスク分野を特定することである。この演習では、一般市民が参加してバイアスを検知することを奨励しており、参加者は、得点と評価に基づいて報奨金を獲得することができる。 Department of Defense “CDAO Launches First DOD AI Bias Bounty Focused on Unknown Risks in LLMs” (1/29/24)

カリフォルニア州、天然ガス資源から撤退するには2045年までに最大37ギガワットの長期貯蔵が必要

カリフォルニア州エネルギー委員会(California Energy Commission: CEC)は今般、「カリフォルニア州内における長期エネルギー貯蔵の価値を評価する(Assessing the Value of Long-Duration Energy Storage in California)」と題する報告書を発表した。それによれば、既存の天然ガス資源を維持する場合、カリフォルニア州独立系統運用機関(California Independent System Operator)は2045年までに最大5ギガワット(GW)の長期エネルギー貯蔵能力が必要となる可能性がある。一方、より大規模な脱炭素化と、州内の天然ガス資源の潜在的な撤廃を目指す場合、2045年までに最大37GWの長期エネルギー貯蔵能力が必要となる可能性がある。カリフォルニア州の政策策定者は、州のクリーン・エネルギー移行において長期エネルギー貯蔵が果たす潜在的な役割に注目している。その一例として、昨年12月には、フォーム・エネルギー社(Form Energy)の鉄空気電池貯蔵プロジェクト建設に3,000万ドルのグラントを発表した。 Utility Dive “California could need up to 37 GW of long-duration storage by 2045 to retire gas resources: report” (2/6/24)

ペンシルバニア州、経済開発戦略を発表、新たに2,000万ドルの投資基金予算を要請

ペンシルバニア州のジョシュ・シャピロ知事(Josh Shapiro)と同州のコミュニティ及び経済開発省(Department of Community & Economic Development: DCED)は先般、「州経済開発戦略(Statewide Economic Development Strategy)」を発表した。約20年ぶりの包括的戦略であるという。より競争的で包含的、革新的な経済を構築するため、ペンシルバニア州政権は、農業、エネルギー、生命科学、製造、ロボティクスと技術、の5部門を、焦点及びリソースの投資先として特定している。これらの部門のいくつかは既に州の基盤となっているが、全てを揃えることで、研究開発、アントレプレナーシップ、企業と労働力の誘致と維持、経済成長において、ペンシルバニア州は競争的な存在になると政権は考えている。シャピロ知事は、2025会計年度予算案の中で、ペンシルバニア州内の最良の研究開発資産を活用し、大規模なイノベーションを支援するため、2,000万ドルの投資資金を要請している。 SSTI “PA releases new economic development strategy; budget calls for new $20M innovation fund” (2/8/24)

大統領府、調整された連邦研究を通じて新興の汚染懸念に対処

国家科学技術委員会(National Science & Technology Council: NSTC)の新興汚染懸念戦略チーム(Contaminants of Emerging Concern Strategy Team)は昨年、飲料水における新興汚染の一連の検知と評価を設定することを目的とした研究イニシアチブを発表した。新興汚染懸念(Contaminants of emerging concern: CEC)とは、人体もしくは環境に害を及ぼす可能性がある環境汚染物質(新規に特定されたもの及び再浮上したもの)を指す。この戦略チームは2024年1月、「国家新興汚染研究イニシアチブ実践計画(National Emerging Contaminants Research Initiative Implementation Plan)」を発表した。本計画は、環境内の汚染を特定、追跡、軽減するための措置を概説したもので、3つの分野(①省庁間の調整と措置、②知識管理とデータ共有、③コミュニティの関与とコミュニケーション)で長期的及び短期的な活動に焦点を当てている。 White House “Addressing Contaminants of Emerging Concern through Coordinated Federal Research” (1/19/24)