Category:その他
モビリティ選択肢に関する白書発表
バイデン=ハリス政権による「正義40イニシアチブ(Justice40 initiative)」に沿う形で、エネルギー/輸送合同局(Joint Office of Energy and Transportation: Joint Office(合同局))は、あらゆるタイプのコミュニティ(賃貸者や多世帯住宅の住民など)を対象にした革新的なモビリティの選択肢についてまとめた新たな白書を発表した。「コミュニティの充電:多世帯住宅、路地裏、マルチモーダルの新たな慣行(Community Charging: Emerging Multifamily, Curbside, and Multimodal Practices)」と題する報告書で、電気自動車(EV)の充電への便利で公平なアクセスを提供し、全ての人がEVの乗車や運転を選ぶことができるようになるという合同局の目標を進展させる内容となっている。公共機関の担当官や、資産及び自動車の所有者、ユーティリティ機関、その他の関係者を対象に、多世帯住宅施設内のプライベートな場所にEV充電器を設置すること以上の戦略が含まれており、これには街路灯を利用した充電、スマート電源及びパネル、モバイル充電などの技術的及び費用節約型のソリューションも含まれる。 Joint Office of Energy and Transportation “New Resource Helps Create Convenient EV Charging for All Americans” (2/26/24)
「財務省の規則案はグリーン水素の導入を抑制」との調査結果
財務省(Department of Treasury)は現在、グリーン水素プロジェクトに関して提案しているクリーンエネルギー投資及び生産税クレジットのガイダンスに対するコメントを募集しているが、ウッド・マッキンジー社(Wood Mackenzie)が発表した「グリーン水素業界の未来に関する45Vガイダンスの意味合い(Implications of 45V Guidance for the Future of the Green Hydrogen Industry)」によれば、財務省の提案(2028年から時間単位の適合(hourly matching)要件を適用)が実施されると、グリーン水素業界の立ち上がりが制限される見通しである。この報告書は、米国クリーン電力協会(American Clean Power Association: ACP)からの委託を受けて作成されたもの。グリーン水素とは、再生可能電力を使って生産される水素のことで、米経済の脱炭素化に重要な存在である。財務省による45V税クレジットは、まだ萌芽期状態の低炭素水素業界を促進することを意図したものであるが、報告書によれば、政権が提案するガイドラインによってグリーン水素の費用は高価になり、グリーン水素の導入を抑制するという。ウッド・マッキンジー社は、ACPが2023年6月に発表した「グリーン水素枠組み(ACP Green Hydrogen Framework)」は、2032年までにより大幅なグリーン水素の導入につながり、正味ゼロ排出経済を達成する上で必要な経路に業界はより近づくことができると分析している。 American Clean Power “New Study Finds Treasury’s Proposed Time-Matching Rules Would Stifle Adoption of Green Hydrogen” (2/26/24)
エネルギー省と農務省、十分に活用されていない技術で農家の費用削減を支援
エネルギー省(Department of Energy)と農務省(U.S. Department of Agriculture: USDA)は2月26日、十分に活用されていない再生可能技術(より小型の風力プロジェクトなど)を使って農家の費用削減と収入増加を支援する新たなイニシアチブを開始する。これは、「再生可能エネルギー由来の田舎及び農業の収入と節約(Rural and Agricultural Income & Savings from Renewable Energy: RAISE)」イニシアチブで、USDAはまず、USDAの「米国農村エネルギー・プログラム(Rural Energy for America Program: REAP)」を使って400件の個人農家が小型の風力プロジェクトを導入することを支援することを初期目標としている。インフレ低減法(Inflation Reduction Act)が、REAPプログラムを通じて十分に活用されていない技術へのグラント資金として1億4,400万ドル以上を拠出する。加えて、エネルギー省は同日、関連資金として400万ドルを発表した。これには、農業部門も対象として含め、最新の分散型風力技術の試験、認証、商業化を支援することを目的として提供する250万ドルと、農家がこれらの技術を導入してお金を節約し収入を得るための新規ビジネス・モデルの特定ならびに開発と情報周知を支援するための150万ドルが含まれる。 Department of Energy “DOE, USDA Launch Initiative to Help Farmers Reduce Costs with Underutilized Renewable Technologies as part of President Biden’s Investing in America Agenda” (2/26/24)
エネルギー省、建造物の効率性向上、対応力強化、費用低減に9,000万ドルを発表
エネルギー省(Department of Energy)は3月4日、州及び地方自治体レベルにおける建造物のエネルギー基準の導入、訓練、技術援助を支援するため、9,000万ドルの資金提供公募(FOA)を発表した。今回の資金は、超党派インフラ法(Bipartisan Infrastructure Law)によって確立された2億2,500万ドルのプログラムの2回目の割当で、州政府当局やコミュニティなどが、現代の建造物基準を実践できるよう歴史的投資を継続する。「対応力と効率的基準の実践プログラム(Resilient and Efficient Codes Implementation Program)」に応募する機関は、該当する州または部族政府の当局を含めていなくてはならない。また、地域の建造物基準当局や、基準・規格開発事業者、建築者や設計者の協会、建設業専門家などの戦略的パートナーシップが含まれているチームが優先される。 Department of Energy “Biden-Harris Administration Announces $90 Million to Improve Building Efficiency, Increase Resilience, and Lower Costs for American Families and Businesses” (3/4/24)
エネルギー省、部族や地方自治体主導のクリーンエネルギー・プロジェクトに1,800万ドル
エネルギー省(Department of Energy)は2月27日、「変革的なエネルギーへの投資を促進するコミュニティ(Communities Sparking Investments in Transformative Energy: C-SITE)」と題する資金提供機会(FOA)への応募を受け付けると発表した。新しい「地方政府エネルギー・プログラム(Local Government Energy Program)」の下、C-SITEは、社会的に不利なコミュニティ、エネルギー・コミュニティ、中小規模の市及び町、部族コミュニティで行われる地方自治体もしくは部族主導の高インパクトなクリーンエネルギー・プロジェクトの実践に、約1,800万ドルを提供する。C-SITEの主要な目標は、①コミュニティ主導型エネルギー・プロジェクトまたはプログラムの実践を通じて、クリーン・エネルギーの恩恵を地域のコミュニティが直接得られるようにすること、②長期的な経済開発機会を地域に創出し、コミュニティの活性化を支援する追加投資を促進すること、③コミュニティが特定するエネルギー優先事項と自己決定権を進展させること、④地方自治体及び部族の能力とパートナーシップを構築すること、である。エネルギー省はこのFOAの下、最大20件のアワード(各90万~360万ドル)を提供する見込みである。 Department of Energy “Biden-Harris Administration Announces $18 Million for Transformative Clean Energy Projects Led by Tribal and Local Governments” (2/27/24)
エネルギー省、エネルギー費用の低減とエネルギー安全保障の強化に3億6,600万ドルを発表
エネルギー省(Department of Energy)は2月27日、農村または遠隔地域におけるクリーンエネルギー導入を加速させるため、20州及び30の部族国家とコミュニティに、合計3億6,600万ドル以上を提供すると発表した。超党派インフラ法(Bipartisan Infrastructure Law)からの資金拠出を受けて実施されるもので、コミュニティの医療センター向けにマイクログリッドを構築して重要な生命維持機器のための電力を確保したり、部族国家地域に新たな水力発電施設を建設して信頼性が高く手頃な費用のエネルギーへのアクセスを強化するなど、様々なコミュニティ主導型エネルギー・プロジェクトを支援する。また、バイデン大統領の「正義40イニシアチブ(Justice40 Initiative)」に整合させる形で、17件のプロジェクトは全て、社会的に恵まれないコミュニティ内もしくは隣接する所に位置している。今回発表されたプロジェクトは、エネルギー省の「農村または遠隔地域のエネルギー向上(Energy Improvements in Rural or Remote Areas: ERA)」プログラムの一部。 Department of Energy “Biden-Harris Administration Announces $366 Million to Lower Energy Costs and Enhance Energy Security in Rural and Remote Communities Across the Nation” (2/27/24)
エネルギー省、米国エネルギー部門のサイバーセキュリティ強化に4,500万ドルを発表
バイデン大統領の「米国への投資(Investing in America)」議題への支援として、エネルギー省(Department of Energy)は2月26日、米国のエネルギー部門をサイバー攻撃から防御することに取り組む16件(6州)のプロジェクトに4,500万ドルを提供すると発表した。エネルギー省のサイバーセキュリティ/エネルギーセキュリティ/緊急応答局(Office of Cybersecurity, Energy Security, and Emergency Response: CESER)が管理する。受益プロジェクトは、米国エネルギー・システム(電力グリッド、電力ユーティリティ、パイプライン、再生可能エネルギー生成資源を含む)のサイバーリスク削減と対応力強化を意図した新たなツールならびに技術の開発を支援する。選出されたプロジェクトは、エネルギー部門全体を対象としたサイバーセキュリティ問題に対処する革新的なソリューションの開発を促進し、セキュアで対応力と信頼性の高いエネルギー・システムの進展を支援する。エネルギー省は、業界の関係機関やベンダー、国立研究所、学術機関とパートナーを組み、エネルギー・サイバーセキュリティにおける最も急務の問題に対処する。 Department of Energy “DOE Announces $45 Million to Protect Americans From Cyber Threats and Improve Cybersecurity in America’s Energy Sector” (2/26/24)
アップル社、自動電気自動車プロジェクトを廃止、従業員の一部を解雇
アップル社(Apple)は、秘密主義的に長期に行なってきた自動電気自動車の開発プロジェクトを廃止する。同社の幹部が2月27日朝に開発チームと行った会議で発表した。テッククランチ(TechCrunch)によれば、同社は、開発チームの数百名の従業員を解雇する可能性が高く、プロジェクトに関する活動は全て中止となる。一部の残った従業員は、アップル社の生成AIプロジェクトへ移行するという報道もある。その他の者は、社内の別の役割への移動を模索するか、退社となる。大手自動車メーカーが、電気自動車への投資を再評価し、自動運転車プロジェクトへの精査が厳しくなる中、今回のプロジェクト廃止が決定した。アップル社が自動車プロジェクトに初めて乗り出しのは2014年で、社内では「プロジェクト・タイタン(Project Titan)」として知られていた。一時期には、このプロジェクトに5000人前後が従事していた。しかし同社は過去10年間に方向転換を繰り返し、テスラ社(Tesla)の完全電気自動車の競争相手になることに重点を置いたり、ウェイモ社(Waymo)が作り出したような完全なオートノマス自動車を作ることに重点を置いたりした。 Tech Crunch “Apple cancels its autonomous electric car project and is laying off some workers” (2/27/24)
NSFとNIH、RNAベース手法の開発を目的とした新たなバイオ研究で提携
米国科学財団(National Science Foundation: NSF)は、バイオテクノロジーの広範囲な用途の可能性を秘めたリボ核酸(RNA)をベースとする未開拓の機能について、より良い理解を得るため、9件の研究チームに合計1,270万ドル以上を提供する。その潜在的用途には、作物の疾病予防や、癌治療などが含まれる。研究チームは、NSFの「バイオテクノロジーのための分子基盤(Molecular Foundations for Biotechnology: MFB)」プログラムを通じて、各100~165万ドルを受益する。MFBプログラムは、NSFが、国立衛生研究所(National Institutes of Health: NIH)傘下の国立ヒトゲノム研究所(National Human Genome Research Institutes: NHGRI)とのパートナーシップによって実施する合同プログラム。NHGRIは、今年後半に追加プロジェクトへの投資を計画しており、それらはRNA生物学を研究するための新規技術の開発に焦点を当てたものになる。今回受益するのは、スタンフォード大学(Stanford University)、メリーランド大学カレッジパーク校(University of Maryland, College Park)とシルベック・バイオロジクス社(Silvec Biologics)のチームなど、9件の研究チーム。 National Science Foundation “NSF, NIH partner on new research to develop RNA-based methods for biotech innovations” (2/27/24)
アルゴンヌ国立研究所、NERDEポータルをアップグレード、経済開発データをより使いやすく
アルゴンヌ国立研究所(Argonne National Laboratory)は、「国家経済対応力データ・エクスプローラ(National Economic Resilience Data Explorer: NERDE)」ポータルをアップグレードした(第2版)。これにより、利用者は、地域の経済的問題や、雇用、国内総生産、地元の産業クラスター、気候、リスク、イノベーションに関する洞察を入手し、経済開発や対応力計画に活用することができるようになった。このオンライン・データ・ポータル「NERDE」は、エネルギー省(Department of Energy)傘下のアルゴンヌ国立研究所と、商務省(Department of Commerce)傘下の経済開発局(Economic Development Administration: EDA)のパートナーシップで2022年に初めて開始された。それ以来、利用者数やそのリソースの範囲は大幅に拡大している。NERDEの新しい機能の多くは、利用者の経験向上を狙いとしたもので、例えば、利用者は、自分達のコミュニティの強さと弱点を近隣のコミュニティのそれと比較することが容易になる。 Argonne National Laboratory “Argonne upgrade lets data portal users “get NERDE” about economic resilience” (2/29/24)