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その他

エネルギー省のラボ組み込み型アントレプレナーシップ・プログラムに33名を選出

エネルギー省(Department of Energy)は7月10日、「ラボ組み込み型アントレプレナーシップ・プログラム(Lab-Embedded Entrepreneurship Program: LEEP)」の最新ラウンドのコホートとして33名のフェローを発表した。選出された33名は、4つの国立研究所に配属され、メンター及び専門家による広範なネットワークと共に、次世代技術の開発に取り組む。LEEPが2015年に開始して以来、153のスタートアップが27億3,000万ドルの後続資金を引き付け、2,343名の雇用を創出した。これまでのLEEPのイノベーターは、米国の産業全般でブレイクスルーとなる技術を開発し、米国製造企業の立ち上げに成功している。今回、ローレンス・バークレー国立研究所(Lawrence Berkeley National Laboratory)に14名のフェローが、オーク・リッジ国立研究所(Oak Ridge National Laboratory)に8名のフェローが、アルゴンヌ国立研究所(Argonne National Laboratory)に5名のフェローが、国立再生可能エネルギー研究所(National Renewable Energy Laboratory)に6名のフェローが参加する。 Department of Energy “33 Innovators Selected for the U.S. Department of Energy’s Lab-Embedded Entrepreneurship Program” (7/10/24)

世界的なソーラーと風力発電の能力は2033年までに3倍以上の8TWに

ウッド・マッキンゼー社(Wood Mackenzie)の最新報告「2024年第2四半期:世界のエネルギー貯蔵市場概況の更新(Global energy storage market outlook update: Q2  2024)」によれば、今後10年間で世界のエネルギー貯蔵は636%成長して926ギガワット(GW)/2789ギガワット時(GWh)が追加され、合計で1,085GW/3,147Gwhに到達し、風力とソーラーは少なくとも5.4テラワット(TW)追加されて合計8TWに達するとの見込みである。ソーラーと風力発電の新規設置能力は、2023年の500GWから、向こう10年間は年平均560GWに増加すると、ウッド・マッキンゼー社は予測している。同社はまた、新規のソーラー、風力、エネルギー貯蔵の設置は中国が支配的となり、現在から2033年の間に、3.5TWのこれらの資源がグリッドと接続されるとしている。中国の中央政府による政策支援が世界最大の風力市場を促進しており、北米、アジア、欧州の国々も成長は予測されるものの、許認可やグリッド・アクセス、資金調達、サプライチェーンの有用性に関する課題が、2026年までを通じてオフショア風力市場に影響を及ぼすとの見解を示した。 Utility Dive “Global solar and wind capacity will more than triple to 8 TW by 2033: Wood Mackenzie” (7/9/24)

専用のクリーン水素生産が電力部門の脱炭素化で果たす役割は限定的に

クリーン・エア・タスク・フォース(Clean Air Task Force: CATF)は7月4日、「電力部門における水素:電力グリッドの脱炭素化における限定的な見通し(Hydrogen in the Power Sector: Limited Prospects in a Decarbonized Electric Grid)」と題する報告書を発表した。電力部門でクリーン水素を使用することの可能性について分析したもので、それによれば、専用のクリーン水素生産及び使用は、多くの場合、費用高で脱炭素化戦略としては非効率的であるという。一方、電解水素を貯蔵燃料として使用し、余剰のクリーン電力のバランスを図ることには一定の可能性がある。ただし、地熱や原子力エネルギーなどのクリーンで確実な電力生産を導入することで、長期貯蔵のニーズを最小限化する代替戦略の方がコスト効果が高いとしている。報告書は、その他のキーファンディングとして、①電力部門における水素の役割を将来的に実現するには、貯蔵及び移送に関する大幅なインフラ投資が求められるだろう、②専用の再生可能資源から生産される電解水素にはトレードオフがある(再生可能資源はグリッドを脱炭素化できるが、電解水素を生産することでグリッドの脱炭素化は遅れる)、などが挙げられている。報告書はまた、電力部門の脱炭素化について、複数の勧告も行っている。 Clean Air Task Force “Dedicated clean hydrogen production likely has a limited role in power sector decarbonization, finds CATF report” (7/4/24)

エネルギー省、データ分析を通じたグリッド信頼性・対応力強化に750万ドルを投資

エネルギー省(Department of Energy)の電力局(Office of Electricity: OE)は7月9日、最先端のデータ分析及びセンサー技術を用いてグリッドの信頼性と対応力を進展させるプロジェクトへの支援として750万ドルを受益する組織を発表した。受益するのはアリゾナ州立大学(Arizona State University)(受益金額は99万9,999ドル)、グアム電力オーソリティ(Guam Power Authority)(100万ドル)、バーモント電力会社(Vermont Electric Power Company)(101万2,316ドル)など8つの組織で、米国内の電力グリッドの現代化にとって重要な先端監視及び制御能力の実証に取り組む。最先端のデータ分析を活用して、システム上の課題に対処し、グリッドの総合的なパフォーマンスの向上を目指す。 Department of Energy “Energy Department Invests $7.5M to Enhance Grid Reliability and Resilience through Data Analytics” (7/9/24)

SEIA、消費者保護の強化に向けた業界標準を始動

ソーラーエネルギー業界協会(Solar Energy Industries Association: SEIA)は7月15日、消費者保護の推進を目的とした米国のソーラー及び貯蔵業界の継続的な取り組みを進めるため、2つの新たな業界標準を発表し、パブコメの募集を開始した。新たな標準は、透明性があり倫理的なソーラーの販売慣行を確実にし、屋根上ソーラー及びストレージの設置の安全性と耐久性の基準を引き上げることを意図している。発表された業界標準の1つは「標準401(Standard 401)」で、ソーラー販売員の訓練要件を概説している。倫理的な販売慣行を確立し、全てのソーラー顧客が、自分が投資をコミットする前に十分な理解を得られることを確実にする。もう一つは「標準201(Standard 201)」で、住宅向けソーラー及び貯蔵の設置の安全性と品質の強化を狙いとし、住宅及び企業のリスクを最小限にし、グリッドの信頼性を強化する一助となる。 Solar Energy Industries Association “SEIA Launches Industry Standards to Enhance Consumer Protection and Improve the Way Americans Experience Solar” (7/15/24)

特別競争力プロジェクト、「核融合エネルギーの拡張に関する委員会」の共同委員長を発表

特別競争力研究プロジェクト(Special Competitive Studies Project: SCSP)は7月11日、「核融合エネルギーの拡張に関する委員会(Commission on the Scaling of Fusion Energy)」の共同委員長を発表した。本イニシアチブは、マリア・カントウェル上院議員(Maria Cantwell)(ワシントン州選出民主党)、ジム・リッシュ上院議員(Jim Risch)(アイダホ州選出共和党)、そしてSCSPのイリ・バラクタリ社長兼最高経営責任者(Ylli Bajraktari)(President and CEO)が先導する。同委員会の目標は、米国を核融合エネルギー競争の最前線に位置付けることである。SCSPは、世界がエネルギー革命の変わり目にある中、核融合科学の進展と実用的な政策及び戦略的枠組みと統合する必要性が急務であることを認識している。カントウェル議員は、よりクリーンで手頃な費用で対応力のあるエネルギー・システムへの移行を目指し、議会の取り組みを先導している。リッシュ上院議員は、長年にわたり、エネルギー安全保障及び多様なエネルギー資源を提唱している。「核融合エネルギーの拡張に関する委員会」は、12名の委員で構成され、2023年秋に開催されたSCSPの世界新興技術サミット(Global Emerging Technology Summit)で初めて発表された。 Special Competitive Studies Project “Special Competitive Studies Project Announces Co-Chairs for the Commission on the Scaling of Fusion Energy” (7/11/24)

商務省、先端梱包能力の確立と促進に最高16億ドルを投資

商務省(Department of Commerce)は7月9日、半導体先端梱包の国内能力を確立及び加速させることを目的として、新たな研究開発(R&D)活動の競争を開始する「意向通知(Notice of Intent: NOI)」を発表した。米国CHIPS(CHIPS for America)プログラムを通じて、「国家先端梱包製造プログラムのためのビジョン(The Vision for the National Advanced Packaging Manufacturing Program: NAPMP)」で概説されている5つのR&D分野のイノベーションに、最大16億ドルを投資する計画である。米国CHIPSは、各研究分野で約1億5,000万ドルの連邦資金のアワードを実施し、このアワードを通じて業界及び学術機関の民間投資を活用する。5つのR&D分野とは、①設備/ツール/プロセス/プロセス統合、②配電と熱の管理、③コネクター技術(フォトニクス及び無線周波を含む)、④チップレットのエコシステム、⑤共同設計/電子設計自動化(electronic design automation: EDA)。 National Institute of Standards and Technology “Biden-Harris Administration to Invest Up to $1.6 Billion to Establish and Accelerate Domestic Capacity Advanced Packaging” (7/9/24)

2030年までのオフショア風力への投資額は650億ドル、雇用創出は5万6,000人の見込み

米国クリーン電力協会(American Clean Power Association: ACP)は7月9日、「2024年オフショア風力市場報告(2024 Offshore Wind Market Report)」を発表した。それによれば、クリーン電力業界は、2030年までに650億ドルをオフショア風力プロジェクトに投資する見込みで、それによって米国内で5万6,000人の雇用が支えられると考えられている。現在、オフテイク契約のプロジェクトが12ギガワット(GW)分あり、このうち4GWは建設段階にある。報告書は、オフショア風力が米国内の造船や港湾インフラ、その他のサプライチェーン活動にもたらす経済効果についても強調している他、米国のオフショア風力開発の促進で州政府が担っている重要な役割についても記述している。 American Clean Power Association “NEW REPORT: Offshore Wind Momentum Grows with Sector to Invest $65 Billion and Create 56,000 U.S. Jobs by 2030” (7/9/24)

NSF、リーダーシップ・クラス・コンピューティング施設プロジェクトの着工を発表

米国科学財団(National Science Foundation: NSF)は、テキサス大学オースティン校(The University of Texas at Austin: UT Austin)のテキサス先端コンピューティング・センター(Texas Advanced Computing Center: TACC)が先導する最先端施設、「リーダーシップ・クラス・コンピューティング施設(Leadership-Class Computing Facility: LCCF)」の建設を開始した。LCCFは、コンピュテーショナル研究及び開発に革命をもたらす施設。大規模なシミュレーションやデータ分析、人工知能(AI)用途を通じたコンピュテーションは、研究開発の多くの分野で重要であり、LCCFは、好奇心や利用に基づく広範な化学工学用途のための変革的発見を可能にする分散型コンピュテーショナル施設として想定されている。LCCFは、2026年に稼働開始予定で、NSFポートフォリオのオープン科学研究に特化した最大規模の学術用スパコン「ホライゾン(Horizon)」が導入される。 National Science Foundation “NSF announces groundbreaking Leadership-Class Computing Facility project” (7/11/24)

ORNLの核融合エネルギー部門のトップにトロイ・カーター氏が就任

エネルギー省(Department of Energy)のオーク・リッジ国立研究所(Oak Ridge National Laboratory: ORNL)は、ORNLの核融合及び核分裂エネルギー科学総局(Fusion and Fission Energy and Science Directorate: FFESD)の核融合エネルギー部門(Fusion Energy Division)の部長として、トロイ・カーター氏(Troy A. Carter)を指名した。7月1日付けで就任した。カーター氏は同部長として、ORNLを米国の核融合エネルギー開発促進計画の主要資源として位置付け、ORNLが持つプラズマ物理学、核融合マテリアル、核融合技術における世界クラスの技術能力を進化させることに取り組む。また、マテリアル・プラズマ・エクスポージャー・エクスペリメント(Materials Plasma Exposure eXperiment: MPEX)などの主要プロジェクトの開発もカーター氏の責務となる。カーター氏は、ORNLに参画する前は、カリフォルニア大学ロサンジェルス校(University of California, Los Angeles)で、物理学教授及び基礎プラズマ科学施設(Basic Plasma Science Facility)の部長を務めていた。同施設は、国家的なプラズマ科学の共同研究施設で、エネルギー省及び米国科学財団(National Science Foundation: NSF)の支援を受けている。一方、2023年4月から核融合エネルギー部門の暫定部長を務めていたフィル・シュナイダー氏(Phil Snyder)は、エネルギー省の核融合エネルギー科学プログラムのORNLプログラム・マネジャーとして新たなリーダーシップのポジションに就任する。 Oak Ridge National Laboratory “Carter to lead Fusion Energy Division at Oak Ridge National Laboratory” (7/11/24)