Category:その他
大統領府、2026年度のサイバー予算増額を希望
行政管理予算局(Office of Management and Budget: OMB)のシャランダ・ヤング長官(Shalanda Young)と国家サイバー局長(National Cyber Director)のハリー・コーカー氏(Harry Coker Jr.)は7月10日、連邦省庁機関のトップ宛てに、「2026年度予算の政権サイバーセキュリティ優先事項(Administration Cybersecurity Priorities for the FY 2026 Budget)」と題するメモを通達した。それによれば、大統領府は、国内のサイバー防衛を向上させるための資金を連邦機関がより多く要請することを期待している。メモは、連邦省庁に対して、次の予算要請を見直し、バイデン政権の国家サイバー戦略及び実践計画と整合させるよう指示した。メモは、通達日から120日以内に、ゼロトラストの実践計画をOMBと国家サイバー局長室(Office of the National Cyber Director: ONCD)に提出及び更新すること、2026年度末をターゲットとすることを求めている。加えて、連邦省庁機関に、予算を更新し、バイデン大統領が今年発表した重要インフラの国家安全保障に関するメモを反映するよう指示している。更に、重要インフラ部門を監督する連邦当局には資源と責務を優先付けるよう求めている。 Cyber Scoop “White House wants to boost cyber funds for fiscal 2026″ (7/11/24)
米国の鉱山開発に要する期間は世界で2番目に長い29年
S&Pグローバル社(S&P Global)が作成した報告書によれば、米国で新たな鉱山を建設するには平均して約29年を要している。これは、ザンビアについて世界で2番目に長い期間であり、エネルギー移行のためにリチウムやニッケル、その他の鉱物の生産を強化するという米国の取り組みに支障となる。鉱業企業や一部の政策策定者は、鉱業の許認可取得のプロセスは複雑で時間がかかりすぎると考えており、それらの合理化を図るよう米高官への圧力が高まる中、今回の報告書が発表された。こうした問題点は、重要鉱物部門でほぼ完全支配を得ている中国に対抗する努力を損なう。S&Pは、世界中の268件の鉱山プロジェクトを対象に、金属堆積が最初に発見されてから生産が開始されるまでの時間を調査した。それによれば、銅とコバルトが豊富なザンビアでの開発期間は約34年間と世界最長で、米国より5年長い。次いで、カナダ、アルゼンチン、モンゴリアとなっている。一方、世界で鉱山開発期間が最も短いのは、ガーナ、今後民主共和国、ラオスで、それぞれ約10~15年となっており、米国と最も類似した国々の中で最短の国はオーストラリアの20年である。 Reuters “US mine development timeline second-longest in world, S&P Global says” (7/19/24)
国防総省、不正技術移転に関与する海外機関のリストを更新
国防総省(Department of Defense)は7月19日、問題行動に関与している海外機関のリストの2023年度更新版を発表すると共に、国家安全保障に脅威を呈している海外の人材プログラムに関する2022年度のリストの再確認を行った。これは、2019年度国防承認法(FY19 National Defense Authorization Act)の第1286条の下で定められているもの。この更新は、海外懸念国への未承認の技術移転を浮き彫りにし、これに対抗するための国防総省による継続的取り組みとして重要である。DODは、リストに掲載されている機関と関与している研究者や学術機関、業界パートナーに注意を喚起している。国防総省は、少なくとも年に一度、または必要に応じてリストの更新を継続している。 Department of Defense “DOD Releases Updated List of Foreign Institutions Engaging in Problematic Activities to Counter Unauthorized Technology Transfer” (7/19/24)
米国企業12社が農村地域での分散型風力発電の拡大を支援
エネルギー省(Department of Energy)の国立再生可能エネルギー研究所(National Renewable Energy Laboratory: NREL)は、2024年「競争力向上プロジェクト(Competitiveness Improvement Project: CIP)」の一環として、米国内の中小規模の風力タービンの部品サプライヤーや製造企業など12社に、315万ドルを提供する計画を発表した。今回の選出により、試験及び商業化を通じて分散型風力タービン技術を進展させ、クリーン・エネルギー導入のための認証技術の選択肢を増やす。「エネルギー省は、農家や農村の中小企業、電力共同組合が、より手頃な費用で安全で信頼できるクリーン・エネルギー・システムのために多くの選択肢を持てるよう取り組む」と、エネルギー省のエネルギー効率・再生可能エネルギー局(Office of Energy Efficiency and Renewable Energy)担当の高官は述べる。選出された企業は、費用分担型の下請け契約及び技術支援をNRELから受ける。2024年のアワードのカテゴリー及び選出企業数は次の通り。①プロトタイプの設置及び試験(2社)、②タービン認証(4社)、③インバーター認証(3社)、④製造プロセス・イノベーション(1社)、⑤製品商業化と市場開発(3社)(1社は2つのカテゴリーで受益)。 Department of Energy “Twelve American Companies Will Help Expand Distributed Wind Across the Rural United States” (7/17/24)
運輸省、米国内で全国的に大規模な橋梁の復旧、再建、修復に50億ドルを発表
バイデン政権の「米国への投資(Investing in America)」ツアーの立ち上げとして、運輸省(Department of Transportation)のピート・ブティジェッジ長官(Pete Buttigieg)は7月17日、連邦高速道路局(Federal Highway Administration: FHWA)の競争的な「橋梁投資プロジェクト(Bridge Investment Program)」を通じて、50億ドル以上を大規模橋梁プロジェクト(Large Bridge Project)に提供することを発表した。このグラントは、全国16州にある13件の大規模な橋梁を、米国製のマテリアルを使って、再建、修復、復旧させる資金となる。これらの大規模な橋梁は、コミュニティを仕事や資源と結びつけ、経済を支え、貨物移送の重要なコリドーとして機能する。これらのプロジェクトはまた、重要な安全問題に対処し、橋梁の対応力を高めて異常気象に対応できるようにしつつ、良好賃金の雇用を創出する。橋梁投資プログラム(Bridge Investment Program)の下、大規模橋梁プロジェクトのグラントは、適格の費用合計が1億ドル以上のプロジェクトが対象で、最低グラント額は5,000万ドル、最大アワード額は、適格のプロジェクト総費用の50%となっている。 Department of Transportation “General Motors Agrees to Retire 50 million Metric Tons of Greenhouse Gas Credits to Resolve Excess Emissions from 5.9 million Vehicles” (7/3/24)
バイデン政権、公益技術の進展に向けた関係機関のコミットメントを発表
バイデン政権は、米国の安全、セキュリティ、民主的価値、人権を保護するための技術の進展にコミットしている。大統領府科学技術政策局(Office of Science and Technology Policy: OSTP)は7月16日、技術エコシステム全般のリーダーを招集し、政府技術が担う重要な役割を祝い、頑強で包含的な技術環境を構築するための取り組みを強調した。政権はまた、政府、学術機関、市民社会による、公益技術のエコシステムを成長、実現するための行動も発表した。具体的な事例は次の通り。①米国科学財団(National Science Foundation: NSF)は、研究、実践、学習機会の進展に少なくとも4,800万ドルを提供する、②国防総省(Department of Defense)は、行政管理予算局(Office of Management and Budget: OMB)とOSTPの支援を得て、「信頼できるアドバイザー・パイロット(Trusted Advisors Pilot)」プログラムを年内に実施する、③フォード財団は、公益技術分野の強化に2,000万ドル以上を費やす、④シーゲル・ファミリー基金(Siegel Family Endowment)は、今後3年間に、公益技術に2,000万ドルを投資する。 White House “Fact Sheet: Biden-Harris Administration Announces Commitments from Across Technology Ecosystem including Nearly $100 Million to Advance Public Interest Technology” (7/16/24)
エネルギー省、スマート製造技術の進展に3,300万ドル提供公募
エネルギー省(Department of Energy)の先端マテリアル及び製造技術局(Advanced Materials and Manufacturing Technologies Office: AMMTO)は、米国のクリーン・エネルギー移行に必要な革新的技術とマテリアルの開発及び導入のためのスマート製造技術及びプロセスの進展を加速させることを目的として、3,300万ドルの資金提供公募(FOA)を発表した。製造部門の技術的パフォーマンスや生産性、品質保証、安全保障を改善するためのデジタル化や人工知能(AI)もスマート製造の対象となる。FOAは、対象となるトピックとして、①循環経済のためのスマート製造、②持続可能な輸送のためのツール及び設備のスマート製造、③高性能マテリアルのスマート製造、④持続可能で競争力のある米国鉱業のためのスマート技術、が提示されている。 Department of Energy “$33 Million in Funding Available To Advance Smart Manufacturing Technologies To Help Accelerate a Clean Energy Economy” (7/18/24)
GAO、繊維のリサイクル技術について報告
政府説明責任局(Government Accountability Office: GAO)は7月9日、「科学技術スポットライト:繊維のリサイクル技術(Science & Tech Spotlight: Textile Recycling Technologies)」と題する報告書を発表した。米国は、世界最大の繊維消費国の一つであり、衣服ブランドは現在、20年前に比べて約2倍量の衣服を生産している。消費者が衣服を処分するまでに着る回数は以前より減少しており、これらは、環境への大きな影響を示す。リサイクルは、繊維ゴミが埋立地へ行く前に有益な用途へ転換することができる。報告書は、キーファインディングとして、①機械的及び化学的な繊維のリサイクル技術は、それを支えるインフラがないことから、限定的である、②繊維の品質を維持し、混合マテリアルを分離するためのリサイクル技術は、依然として開発段階である、③繊維リサイクルを広範に実施する上での障害には、マテリアルの持続可能性、高費用、環境面の配慮が含まれる、を挙げている。報告書は、繊維のリサイクルに関する技術、機会、課題、政策的意味合いと質問についても記述している。 Government Accountability Office “Science & Tech Spotlight: Textile Recycling Technologies” (7/9/24)
フロリダ州、州内の新規先端原子力に関する調査
フロリダ州議会で可決され、ロン・デサンティス知事(Ron DeSantis)が署名した包括的エネルギー法の下、フロリダ公共サービス委員会(Florida Public Service Commission)は、先端原子力技術を追加することの経済的及び技術的実行可能性について、2025年4月1日までに知事及び議会へ報告書を提出する。報告書には、軍事基地を中心に、州内における新たな原子力発電を支援するためのファインディングと勧告も含まれる。バイデン政権は6月に、2030年までに軍事基地向けの先端原子力エネルギー・プロジェクトを委託することを目的として、募集を開始した。一方、フロリダ州の公益委員会は、新規の原子力発電の導入へ向けた調査を開始するため、9月5日にワークショップを実施する予定で、州の緊急管理部(Division of Emergency Management)と環境保護省(Department of Environmental Protection)が洞察を提供する。州議会下院の分析によれば、フロリダ州の電力の約13%を原子力発電が占めるが、州では1980年代以降、新たな原子力発電所は設置されていない。また、デューク・エネルギー・フロリダ社(Duke Energy Florida)は2013年に、構造物の汚染被害が継続しているクリスタル・リバー原発(Crystal River nuclear plant)の恒久的閉鎖を決定している。 Nuclear Newswire Wire “Florida studying new, advanced nuclear power” (7/10/24)
GAO、「優先事項公開勧告:エネルギー省」を発表
政府説明責任局(Government Accountability Office: GAO)は今般、「優先事項公開勧告:エネルギー省(Priority Open Recommendations: Department of Energy)」を発表した。GAOは2023年5月に、エネルギー省向けに30件の優先事項勧告を提示した。エネルギー省はそのうち7件を実施し、エネルギー部門のサイバーセキュリティ枠組みにおける利点と弱点を特定したり、詐欺リスクを管理するなどの措置を講じた。GAOは2024年6月に、エネルギー省向けの追加の勧告を4点特定し、エネルギー省向けの勧告は合計27件となった。これらの勧告には、①プロジェクト/プログラム/ポートフォリオ管理の改善、②契約管理の改善、③内部の脅威とサイバーセキュリティへの対策、④エネルギーの信頼性/セキュリティ/対応力の強化、⑤原子力の現代化における課題への対処、などが含まれる。 Government Accountability Office “Priority Open Recommendations: Department of Energy” (7/8/24)