鉱物採鉱・再生可能エネルギー事業関連訴訟件数、2018年以降に増加

ビジネス・人権リソースセンター(Business & Human Rights Resource Centre:BHRRC)は7月1日、2009年から追跡してきた、再生可能エネルギー・バリューチェーンの拡大に関連する人権侵害によって直接的影響を受けた人々による訴訟95件に関するデータを発表した。これによると、95件の訴訟の約77%は2018年以降に提起されたもので、訴訟の71%は過渡鉱物(transition minerals:再利用可能エネルギー、EVや電化に利用されるコバルトやリチウム等の8種の鉱物とBHRRCが定義)採鉱に関連するものであった。また、再生可能エネルギーセクタが訴訟全体の29%を占め、これには、風力発電14%、水力発電12%、太陽発電4%が含まれる。その他の主な結果は、①権利の侵害が最多であった地域は中南米・カリブ諸島で、全体の53%を占め、当地域で提起された訴訟41件のうち31件は過渡鉱物採鉱関連、10件は再生可能エネルギー関連、②訴訟の70%は清潔・健全・持続可能な環境に住む権利に関連し、56%は水の汚染・水へのアクセスに関連、③訴訟提起者の47%は先住民で、先住民が提起した訴訟の49%は先住民の権利侵害に関連し、うち33%は「自由意思による、事前に得た、十分な情報に基づく同意」に関する権利の侵害、④訴訟の53%は、権利保有者が当該エネルギープロジェクトに関して適切且つ十分な相談を受けなかったと主張、⑤訴訟の27%は土地所有権の侵害に関するもので、40%は先住民の聖地などといった著名な地区もしくは保護地区に関連、⑥訴訟の48%は生計を立てる権利に関連、などであった。なお、追跡対象となった訴訟の約65%は、当該プロジェクトの一時的・恒久的停止を要求している。

Business & Human Rights Resource Centre “Rising human rights lawsuits raises concerns about how energy transition is being delivered” (07/01/25)
https://www.business-humanrights.org/en/from-us/media-centre/rising-human-rights-lawsuits-raises-concerns-about-how-energy-transition-is-being-delivered/