AIシステムイノベーションが経済・軍事優位性を左右 CSET提言

安全保障・振興技術センター(Center for Security and Emerging Technology: CSET)は7月、人工知能(AI)のシステムからモデルへのイノベーション(System-to-Model Innovation)が経済・軍事面での優位性を生むとする報告書を発表した。システムレベルのイノベーションは、AIの普及とともに進展、先端技術の進歩に向けた人材基盤を拡大するとし、同センターは、保護、普及、予測の3つの観点から成る政策の枠組みを提案した。特に敵対的な攻撃に対応するためのリソースと専門知識が不足している中小企業に対し、システムレベルでの安全性試験やレッドチームによる評価などを補助金で検討する必要があると指摘した。また、AIモデルをシステムに普及させるには、AIを既に導入している国の動向監視や、技術予測、供給網分析の適応が重要であるとし、電力産業の歴史的変遷に似た基礎モデルの将来は、規制独占かコモディティ化の二極化が予想されるという。これらを踏まえ、政府や産業界は、革新と安全保障、価値観のバランスを模索し、AIの進路を公共の利益に導く必要があると提言している。

CSET “AI System-to-Model Innovation” (July 2025)