トランプ政権の内紛により、米国初の大型オフショア風力エネルギー・プロジェクトの許認可が暗礁に乗り上げている。ビンヤード・ウィンド社(Vineyard Wind)は、今年、マサチューセッツ州沿岸沖23キロ付近で風力発電プロジェクトの建設を開始し、2021年までに40万世帯以上に電力を供給する計画であった。しかし、連邦環境調査が4月以来繰り返し延期されているのである。2017年のトランプ大統領による行政命令で、大型インフラ・プロジェクトの環境審査を2年間に制限することを狙いとして、「連邦機関は、審査プロセスの3つのポイントで協力機関によるサポートを要請しなくてはならない」とされた。サポートを得ることで、審査プロセスはより迅速になるが、それを得られない場合は更なる分析が必要となる場合がある。今回のビンヤード・ウィンド社のプロジェクトの場合、国立海洋大気庁(National Oceanic and Atmospheric Administration: NOAA)の国立海洋漁業サービス(National Marine Fisheries Service: NMFS)が、本プロジェクトの主管機関である海洋エネルギー管理局(Bureau of Ocean Energy Management: BOEM)が提案するプロジェクト案について、サポートの署名を行うことを拒否している。NOAA側は、「プロジェクトは漁業界の懸念に十分な対応をしていない」とその理由を説明している。ビンヤード・ウィンド社は今月初め、「今後4~6週間以内に環境許認可が下りない場合、プロジェクトを現行のまま進めるのは極めて難しいだろう」と述べている。
Reuters “Exclusive: First big U.S. offshore wind project hits snag due to fishing-industry concerns” (7/29/19)