新米国安全保障センター(Center for a New American Security: CNAS)は9月16日、「デジタル・シルクロードへの対抗(Countering the Digital Silk Road)」と題する報告書シリーズの第4弾としてサウジアラビアにおける中国のデジタル・シルクロードへの対抗策について発表した。デジタル・シルクロードは、世界中で重要なデジタルインフラを形成する中国のイニシアチブで今年10周年を迎える。CNASは、その影響を評価し、米国や同盟国がどのようにして説得力と一貫性のある代替策を提示できるかを模索する研究プロジェクトに取り組んでおり、これまでにインドネシア、ブラジル、ケニアについて報告している(10月にはその最終報告が発表される)。今回の報告書によれば、サウジアラビアはビジョン2030(Vision 2030)を通じて、これまでの長期的な石油経済国から世界的な技術パワーハウスへの転換を模索している。ビジョン2030の目標の最大70%はデータ及び人工知能(AI)に関するもので、その実現には海外のパートナーが必要となるため、米中両国は現在、サウジアラビアの優先的パートナーとなるべく競争している。報告書は、サウジアラビアは中国と成熟した関係を有していることから、米国の技術エコシステムとの完全な整合には抵抗するであろうが、米国や産業が中国のデジタル・シルクロードに対抗しつつ、米国の重要技術を保護できる相当な機会が存在すると結論している。
Center for a New American Security “How the U.S. Can Counter China’s Digital Silk Road in Saudi Arabia” (09/16/25)
https://www.cnas.org/press/press-release/how-the-u-s-can-counter-chinas-digital-silk-road-in-saudi-arabia