州政府のR&D支出は、2019年度に4%減少、医療関連のR&Dは2%減少

米国科学財団(National Science Foundation: NSF)の国立科学工学統計センター(National Center for Science and Engineering Statistics:NCSES)による「2019年度 州政府による研究開発調査(FY 2019 Survey of State Government Research and Development)」によれば、2019年度における州政府の研究開発(R&D)支出は24億ドルで、前年度(25億ドル)から減少した。医療関連のR&Dは前年度から約2%減少したが、引き続き、州政府によるR&Dの中で最大(11億ドル)となっている。州政府機関によるR&D支出(24億ドル)の77%は、州政府及びその他の非連邦からの資金で、残りは連邦資金となっている。州政府は、R&Dの資金提供者かつ実施者であるが、支出の過半数(72%)は委託のR&Dを支えている。こうした支出の主たる受益者は高等教育機関で、委託資金の59%を受益している。また、全ての州政府にR&D支出があるが、その資金は一部の州政府に集中することが多く、具体的には6州(カリフォルニア、ニューヨーク、テキサス、フロリダ、オハイオ、ペンシルバニア)が全ての州政府R&D支出の64%を占める。 National Science Foundation “State Government R&D Expenditures Decline 4% in FY 2019; Health-Related R&D Declines 2%” (October 2020)

米国の「最も有望なAIスタートアップ」の多くは移民が創業

セキュリティ・新興技術センター(Center for Security and Emerging Technology: CSET)は今般、「米国の最も有望なAIスタートアップの多くは移民が創業(Most of America’s “Most Promising” AI Startups Have Immigrant Founders)」と題する報告書を発表した。執筆者は、フォーブス社(Forbes)による「最も有望な米国を拠点とする人工知能(AI)のスタートアップ」リストである「AI 50」(2019年版)を分析した結果、これらのスタートアップの66%が少なくとも一人の移民創業者を有していることが判明した。報告書は、「政策策定者は現行の移民規制の一部を解除し、アントレプレナーの新たな道筋を立てることを検討する必要がある」と指摘している。 Center for Security and Emerging Technology “Most of America’s “Most Promising” AI Startups Have Immigrant Founders” (October 2020)

国家ナノテクノロジー・イニシアチブ(NNI)、2021年度予算案の補足文書を公表

国家ナノテクノロジー・イニシアチブ(National Nanotechnology Initiative: NNI)は、「国家ナノテクノロジー・イニシアチブ 2021年度大統領予算案の補足(National Nanotechnology Initiative Supplement to the President’s 2021 Budget)」文書を公表した。大統領は、2021予算要求の中で、NNIに17億ドル以上を要求し、将来の主要産業を含む様々な分野の進展につながる発見をもたらす基礎研究への投資を増大させた。これにより、NNIの投資は累計で310億ドルとなり(2021年度予算を含む)、ナノスケールでの物質を理解するための研究と、その知識を米国民の利益となる技術的ブレイクスルーの重要性が強調されている。補足文書には、11のNNI参加連邦機関によるナノスケールの科学/工学/技術研究開発支援の進展についても記述されている。 National Nanotechnology Initiative “NNI Supplement to the President’s 2021 Budget” (10/27/20)

イエローストーン国立公園、2021年に自動運転シャトルを導入予定

2021年、イエローストーン国立公園(Yellowstone National Park)で2台の自動運転シャトルが導入される予定である。国立公園局(National Park Service: NPS)は、自動運転技術が訪問者の経験に及ぼす潜在的な影響について検討し、ドライバーレスの将来への準備を進めており、今回の一件は、モビリティに焦点を当てたパイロット・プログラムを通じて行われる。同プログラムに選出されたのは、フロリダを拠点とし、サービスとしての自動運転モビリティを提供するビープ社(Beep, Inc.)で、同社は、イエローストーン国立公園内で運用する自動運転シャトルを公開した。これは、2021年5~8月にキャニオン・ビレッジ周辺で走行する。この間、公園内の人々は自動運転シャトルを利用することができる。NPSは、革新的な新興輸送技術を試験、パイロット、関与する方策を積極的に模索している。 Route Fifty “Self-Driving Shuttles Are Set to Be Deployed at Yellowstone National Park in 2021” (11/2/20)

エネルギー省、先端化学ソフトウェアの開発に3,200万ドルを提供へ

エネルギー省(Department of Energy)は11月2日、化学の高度なソフトウェアの開発を進展させるため、最高3,200万ドルを提供する計画を発表した。これは、エネルギー省傘下の国立研究所におけるスーパーコンピューティング能力の急速な進展(新興のエクサスケール・システム能力を含む)を活用し、化学メカニズムの様々な潜在的応用の発見と開発を加速させることを狙いとした取り組みである。国立研究所、大学、企業は、ピアレビューに基づいて競争的に選出される募集に応募する資格がある。助成は4年間にわたって行われる予定である。 Department of Energy “Department of Energy to Provide $32 Million to Develop Advanced Chemical Sciences Software” (10/2/20)

国立海洋大気庁(NOAA)、グーグル社と提携し、AIによる気象予測を強化へ

国立海洋大気庁(National Oceanic and Atmospheric Administration: NOAA)とグーグル社(Google)は提携し、NOAAの環境観測、気象予測、気候研究能力を進展させる可能性がある人工知能(AI)及び機械学習主導のパイロット・プロジェクトを協調的に進めていく。10月27日に発表された3カ年契約によれば、両者は小規模なAIシステムの研究と開発で協力する。それらは最終的に、より広範なプロトタイプの開発へつながり、NOAAの広範な事業に融合される可能性がある。また、両事業体は、研究と技術の導入を進めると同時に、NOAAの優れた環境科学の専門性とグーグル社のAI能力を組み合わせ、それぞれの人材に新規の実経験と訓練の機会を提供することも狙いとしている。 Route Fifty “NOAA Partners with Google to Boost Weather Forecasts with AI” (10/29/20)

運輸長官、ドローン・パイロット・プログラムの完了と新プログラム「BEYOND」を発表

運輸省(Department of Transportation)のイレーン・チャオ運輸長官(Elaine Chao)は10月30日、3年間にわたって行われた無人航空機システム(Unmanned Aircraft Systems: UAS)の統合パイロット・プログラム(Integration Pilot Program: IPP)が10月25日に成功裏に終了したことを発表した。そして、本プログラムに参加していた9機関(州政府、地方自治体、部族政府)のうち8機関が、UASの統合に関する残りの課題に対処し続けるため、連邦航空局(Federal Aviation Administration: FAA)との新たな契約を交わしたと発表した。新しいプログラムは「BEYOND」と呼称され、IPPの施行を強化する形で、ドローンの統合が直面する次なる大きな課題に取り組む。 Federal Aviation Administration “Press Release – U.S. Transportation Secretary Elaine L. Chao Announces Successful Completion of Drone Pilot Program, Announces New Program Called BEYOND” (10/30/20)

世界経済フォーラム、「不況と自動化は未来の仕事を変えるが新たな仕事も登場」

世界経済フォーラム(World Economic Forum)は10月20日、「2020年 雇用の未来報告(The Future of Jobs Report 2020)」を発表した。報告書は、より長期的な経済的サイクルと今後5年間における技術導入/雇用/スキルについて予測される見通しの文脈に当てはめつつ、2020年におけるパンデミック関連の混乱に注目を集めることを狙いとしている。報告書のキーファインディングとして、①労働力の自動化は予想よりも早く進んでおり、今後5年間に8,500万人の雇用が置換される、②ロボット革命により、9,700万件の新規雇用が創出されるが、混乱による影響のリスクが最も高い地域社会は、財界と政府の支援を必要とする、③2025年には、分析的思考、創造性、柔軟性が、最も必要とされるスキルの一つとなる、といった点が挙げられている。 World Economic Forum “Recession and Automation Changes Our Future of Work, But There are Jobs Coming, Report Says” (10/20/20)

エネルギー省、エネルギー・インキュベーターの資金提供公募を発表

エネルギー省(Department of Energy)は10月29日、「イノベーション・クラスターのためのエネルギー・プログラム(Energy Program for Innovation Clusters: EPIC)」に関する資金提供公募(FOA)を発表した。資金は最高400万ドルで、今回のEPICのFOAは、エネルギー省の技術移転局(Office of Technology Transitions: OTT)がスポンサーとなる2段階プログラム(500万ドル)の2段階目にあたる。本件は、エネルギーのハードウェア開発及び関連の支援エコシステムの促進に焦点を当てたイノベーション加速組織を特定することを狙いとしている。1段階目では、強力な地域イノベーション・クラスターを開発する20のインキュベーターに合計100万ドルの賞金が提供された。2段階目では、地域関与計画を提案及び実践する組織に資金を提供する計画である。 Department of Energy “Department of Energy Announces Energy Incubator Funding Opportunity” (10/29/20)

エネルギー省、新興の先端製造技術を対象に産業技術検証パイロットを開始

エネルギー省(Department of Energy)は10月29日、米国の産業セクターや水・廃水処理施設の大幅な効率性向上をもたらす可能性があり、コスト効果が高い新興の技術の検証と導入の加速を目的として、「産業技術検証(Industrial Technology Validation: ITV)」パイロットを開始すると発表した。本件に関する「情報の要請(request for proposals: RFP)」を行ったのは、エネルギー省の先端製造局(Advanced Manufacturing Office: AMO)で、本パイロットの初期フェーズの受益者は、「より良い工場(Better Plants)」のパートナーとそのパートナーが選ぶ技術に限定される。エネルギー省はこのRFPを通じて、新興技術ソリューションの導入に関心のある「より良い工場」パートナーに技術支援を提供することになる。 Department of Energy “Energy Department Launches Industrial Technology Validation Pilot for Emerging Advanced Manufacturing Technologies” (10/29/20)