国防総省のサプライチェーン安全保障は戦略的優先事項とすべきとの報告

下院軍事委員会(House Armed Services Committee)が発足した国防重要サプライチェーン作業部会(Defense Critical Supply Chain Task Force)は7月22日、最終報告書を発表した。報告書は、国防総省(Department of Defense)がサプライチェーンを戦略的優先事項として扱い、国防サプライチェーンのマッピング及び監視を目的としたシステムを創出することなどを勧告している。議会は現在、2022年度国防授権法(National Defense Authorization Act:NDAA)を構築するプロセスを進めている。作業部会による最終報告書はNDAA修正事項として提出され、6つの立法提案が盛り込まれている。省全体のリスク評価戦略と、サプライチェーンの視覚化につながるシステムを創出すること、商業的に利用可能なツールを入手してサプライチェーンのマッピングをすること、中国などの敵対国による資源・製造への依存度を低減する計画を立てることなどを勧告している。 Nextgov “DOD’s Supply Chain Security Should be Strategic Priority, Congressional Task Force Says” (7/23/21)

エネルギー省、量子科学技術の進展を目的としてマテリアル及び化学科学に7,300万ドルを発表

エネルギー省(Department of Energy)は7月23日、物理の世界のより良い理解に取り組む科学者を支援し、人々と社会に恩恵をもたらす自然を育成するため、量子情報科学(quantum information science: QIS)研究を進展させるべく、7,300万ドルを提供すると発表した。受益する29件のプロジェクトは、量子スマート機器及び量子コンピューティング技術の開発に必要なマテリアル及び化学的プロセスの研究に取り組む。これらは、気候変動から国家安全保障に至るまでの最も急務かつ複雑な課題を解決する重要なツールである。受益プロジェクトは、科学局(Office of Science)基礎エネルギー科学(Basic Energy Sciences: BES)の資金提供公募(FOA)「量子情報科学のためのマテリアル及び化学科学(Materials and Chemical Sciences Research for Quantum Information Science)」の下、ピアレビューによって選出された。 Department of Energy ” DOE Announces $73 Million for Materials and Chemical Sciences Research to Advance Quantum Science and Technology” (7/23/21)

国防総省、中国のDJI社に対する姿勢声明を発表

国防総省(Department of Defense)は、7月23日、「大疆創新科技有限公司(Da Jiang Innovations: DJI)が生産したシステムは、国家安全保障にとり、潜在的な脅威を呈している」というのが国防総省の姿勢であると声明した。米政府及び米軍と共に取り組む武力によるこれらのシステムの使用に関連する国防総省の政策と慣行は変わっておらず、これは、国防総省による承認を得ずに公表された文書報告と反するものである。最近発表された報告書は、DJIシステムの一部のモデルは、米政府の省庁向けに調達と運用が承認されたと示唆しているが、この報告書は不正確で、調整されたものではなく、未承認の状態で公表されたもので、現在、国防総省による見直しの対象となっている。DJIシステムを含め、小型の無人航空システム(Unmanned Aircraft System: UAS)が呈する脅威の軽減は、引き続き国防総省全体の優先事項であり、同省は既存の政策が継続かつ適切に実践されているよう確実にする努力を続ける。 Department of Defense “Department Statement on DJI Systems” (7/23/21)

デジタル格差が拡大する中、ブロードバンド・アクセスの利便性が、米国の郡が直面する公平性の優先問題に

米国郡協会(National Association of Counties: NACo)のブロードバンド作業部会(Broadband Task Force)は今般、「デジタル格差が拡大する中、ブロードバンド・アクセスの利便性が、米国の郡が直面する公平性の優先問題に(With Digital Divide Widening, Accessible Broadband Access is a Top Equity Issue Facing America’s Counties)」と題する報告書を発表した。報告書は、4つの作業分野(①ブロードバンドの準備、②構築する上での障害、③デジタル格差と不均衡、④将来的に有効なグローカル(グローバル+ローカル)経済)に分けられ、信頼性が高く手頃な費用のブロードバンド・アクセスを提供する上で、郡が果たす主要な役割が強調されている。報告書には、ケース・スタディやベスト・プラクティス、政策勧告も含まれている。 National Association of Counties “Report: With Digital Divide Widening, Accessible Broadband Access is a Top Equity Issue Facing America’s Counties” (7/14/21)

NISTの元イノベーター、商務次官(標準・技術担当)に指名される

バイデン大統領は、商務省(Department of Commerce)傘下の米国標準技術局(National Institute of Standards and Technology:NIST)の長官及び商務次官(標準・技術)(Undersecretary for Standards and Technology)として、ローリ―・ロカシオ博士(Laurie Locascio)を指名した。ロカシオ氏は現在、メリーランド大学(University of Maryland)のカレッジパーク校(College Park)及びボルチモア校(Baltimore)で副学長(研究担当)(vice president for research)を務め、研究及びイノベーション事業を監督している。それより以前には、NISTで研究者、イノベーター、科学リーダーとしての長い経験を持っている。 SSTi “Former NIST innovator nominated Commerce Undersecretary for Standards and Technology” (7/22/21)

インテル社のモービルアイ、ニューヨーク市内で自動運転車の試験を開始

視覚ベースの自動運転車を専門とする企業、モービルアイ社(Mobileye)は、ニューヨーク市内で自動運転車(AV)の試験を行っている。ニューヨーク州ではこうした試験に関する規制が厳しく、今回の動きは珍しい。モービルアイ社(インテル社(Intel)が所有)の社長兼最高経営責任者(CEO)のアムノン・シャシュア氏(Amnon Shasua)が7月20日に発表した。ニューヨーク市内で2台のAVを試験中で、今後数カ月以内に7台まで増やす計画であるという。ニューヨーク市は、世界で最も危険で、渋滞し、十分な管理が行われていない道路が多い上、建設作業員や歩行者、自転車、二重駐車があふれており、一般的に、良好の気候、明瞭な視野などを頼りとするAVが走行するには極めて難しい状況である。しかしシャシュア氏は、「そうした状況が、モービルアイのAVの試験地を決定する上で、取り組むべき課題の一部であった」と述べている。 The Verge “Intel’s Mobileye begins testing autonomous vehicles in New York City” (7/20/21)

米政府、「中国は十年前のサイバー攻撃で米国パイプラインを攻撃」と報告

バイデン政権は7月20日、「2011~2013年の間に、中国政府の支援を受けたハッカーが、米国内の約20件の石油・天然ガス・パイプライン事業者を標的とし、米国パイプライン・インフラを危険にさらすという具体的な目標を持って活動していた」と報告した。従来、機密扱いとされていた、中国の積極的なハッキング活動に関する情報の開示は、古い時代の話題ではあるが、米国のインフラに対する海外のサイバー攻撃の脅威の深刻さを強調すると、現・元政府高官は述べる。一部の事例においては、ハッカーは侵害したパイプラインに物理的損傷を与える、もしくは混乱させる能力を所有していたが、それらを行使はしなかったようであると、連邦捜査局(Federal Bureau of Investigation: FBI)と国土安全保障省(Department of Homeland Security: DHS)が発表したサイバーセキュリティ警告は述べている。これまでにも、上級政権高官が、中国やロシアといった国にはサイバー侵害の能力があると警告はしていたものの、具体的かつ一見成功したように見える活動に関する情報が開示されることはこれまでほとんどなかった。 Wall Street Journal “China Compromised U.S. Pipelines in Decade-Old Cyberattack, U.S. Says” (7/20/21)

カリフォルニア州、ブロードバンドに60億ドル支出へ

カリフォルニア州のギャビン・ニューサム知事(Gavin Newsom)は7月20日、60億ドルのブロードバンド拡大法案に署名し、法制化した。同法は、今後数年以内に、州内の住宅及び企業の98%に高速インターネット・アクセスを提供することを意図したものである。州計画は、資金を複数のインフラ・プロジェクトへ配分すると共に、拡大を監督する「ブロードバンド担当官(broadband czar)」と州技術省(Department of Technology)内にブロードバンド・デジタル・リテラシー局(Office of Broadband and Digital Literacy)を新設する。ブロードバンド担当官の任命はまだ行われていない。60億ドルのうち20億ドルは、農村と都市部の双方におけるラストマイル(最終拠点からエンドユーザーまでの距離)インフラへ充当されることになっている。 State Scoop “California spends $6 billion on broadband” (7/21/21)

レイモンド商務長官、米国の地域社会へ30億ドルの投資を発表

商務省(Department of Commerce)のジーナ・レイモンド長官(Gina M. Raimondo)は7月22日、経済開発局(Economic Development Administration: EDA)が、集合的に「米国地域社会への投資(Investing in America’s Communities)」と呼称される一連のプログラムを実践し、バイデン大統領による米国救済計画法(American Rescue Plan Act)」から受理した30億ドルを、国内のより良い地域社会づくりの支援を目的として公平に投資すると発表した。「米国地域社会への投資」は、①より良い地域回復チャレンジ(Build Back Better Regional Challenge)」(10億ドル)、②良質な雇用チャレンジ(Good Jobs Challenge)(5億ドル)、③経済調整支援(Economic Adjustment Assistance)(5億ドル)、④先住民コミュニティ・チャレンジ(Indigenous Communities Challenge)(1億ドル)、⑤旅行・観光・屋外レクリエーション助成金(Travel, Tourism, and Outdoor Recreation Grants)(7億5,000万ドル)、⑥州全体計画・研究・ネットワーク助成金(Statewide Planning, Research, and Networks Grants)(9,000万ドル)の6つで構成されている。 Department of Commerce “U.S. Secretary of Commerce Gina Raimondo Announces $3 Billion Investment in America’s Communities” (7/22/21)

メイン州、企業にリサイクル費用負担を義務付けへ

リサイクルは、地方自治体にとっては頭痛の種であり、実際にリサイクルされている量はごく一部である。5年前に中国が、米国の多くのリサイクル品の買い入れを止めると宣言し、数十の地方自治体がリサイクル・プログラムの停止または弱体化に直面している。こうした中、メイン州では、納税者ではなく製造業者がリサイクルの費用を負担する新法が導入され、梱包品がリサイクルされる方法に変革をもたらしている。十以上の州政府が現在、同様の規制を検討しており、オレゴン州では今後数週間以内に独自のリサイクル方法への署名が行われる見通しである。メイン州とオレゴン州の法律の背後には、「十分な資金があれば、廃棄・処分される代わりにリサイクルされる可能性が高まる」という考え方があり、こうした法律を持つ他国ではそれが証明されている。その仕組みは、実質的に、様々な要素に基づいて生産者に料金を科すというもので、それらの料金は通常、生産者責任組織(州と契約し、州の監査を受ける非営利組織)へ支払われ、生産者から徴収した料金を基に、地方自治体のリサイクル事業へ資金を支払うという仕組みである。類似の法律がある欧州連合(European Union)のほぼ全ての加盟国、日本、韓国、カナダの5州では、リサイクル率が急上昇し、収集プログラムは活気を見せている。 New York Times “Maine Will Make Companies Pay for Recycling. Here’s How It Works.” (7/21/21)