マサチューセッツ州、オフショア風力労働力開発における公平性に焦点を当てて助成

マサチューセッツ州クリーン・エネルギー・センター(Massachusetts Clean Energy Center)は、有色人種や低所得者層が、急成長中のオフショア風力業界での職を追求する上で直面する具体的な障害を削減することを狙いとして、8件のオフショア労働力訓練プログラムに合計160万ドルのグラントを提供した。同センターのブルース・カーライスル局長(オフショア風力担当)(Bruce Carlisle)(managing director for offshore wind)は、「我々は2021年に、本件に特別な焦点を当てていくという意識的な努力をした」とコメントしている。米国で最初のユーティリティ規模のオフショア風力発電となるビンヤード風力プロジェクト(Vineyard Wind project)(800メガワット)は、去る5月に最後の主要な連邦許認可を獲得し、これが実質的に業界の活性化につながった。同業界は、今後数年にわたり、主要な雇用主かつ経済を促進する役割を果たすことが期待されている。オフショア風力業界の成長が予測される中、多くの地域社会と環境団体は、有色人種や低所得者コミュニティ、その他の社会的に疎外されたグループが、この有望な新セクターの恩恵を受ける機会を公平に得られるよう推進している。 Energy News “Massachusetts grants focus on equity in offshore wind workforce development” (8/3/21)

DHL、エビエーション社の電気貨物飛行機を採用

物流会社のDHLエクスプレス社(DHL Express)は、電気貨物飛行機を配備することを発表した。これにより、同社は、ワシントン州シアトルを拠点とする電気航空機会社のエビエーション社(Eviation)の初の顧客となる。オンデマンド配達が爆発的に急増する中、DHL社のような配送・物流会社に対し、そのあらゆる事業がより持続可能となるよう求める圧力が強まっている。これには、航空機、トラック、配達先までの最後の輸送に使う配達用バン、そして自社の建造物までもが対象となる。DHL社の発表によれば、エビエーション社に、完全電気貨物飛行機「アリス(Alice)」12機を発注しており、2024年に納入予定である。 Axios “DHL to add Eviation’s electric cargo planes to its fleet” (8/3/21)

EPA、トランプ前大統領による指名者を解雇した後、科学委員会の新メンバーを発表

環境保護庁(Environmental Protection Agency: EPA)は8月2日、科学諮問委員会(Scientific Advisory Board: SAB)の新メンバーを発表した。EPAの発表によれば、マイケル・リーガン長官(Michael Regan)がSABの47名のメンバーを選出し、そのうち6名は、同長官が3月にSABを解散した際に在籍していたメンバーである。EPAによれば、新たなSABメンバーは同委員会が設立されて以来、最も多様なメンバー構成となっており、22名の女性と25名の男性で構成され、16名が有色人種である。ワシントン大学(University of Washington)のアリソン・カレン教授(環境政策)(Alison Cullen)(environmental policy professor)が議長を務める。バイデン政権は去る3月に、SABとクリーン大気科学諮問委員会(Clean Air Scientific Advisory Committee: CASAC)の双方のメンバーを再編し、「よりバランスの取れた専門家グループとする」と述べていた。トランプ前政権は、両委員会に、業界との結びつきを持つ論争的なメンバーを配していた。 The Hill “EPA announces new members of science board after firing Trump appointees” (8/2/21)

CSET、中国のロボティクスに関する特許について報告

セキュリティ・新興技術センター(Center for Security and Emerging Technology: CSET)は今般、「中国のロボティクス特許概況(China’s Robotics Patent Landscape)」と題する報告書を発表した。2011年以来、中国のロボティクス部門は、技術的リーダーシップの達成というミッションの一部として急速に成長した。中国政府はこうした成長をインセンティブや、一部の事例では助成を通じて奨励してきた。報告書のキーファインディングとして、①2010~2019年におけるロボティクスの特許取得上位国は、米国、中国、日本、韓国、ドイツで、中国は2015年に世界のリーダーとなった。世界的にロボティクスの特許取得者上位100者のうち、大半を中国の組織が占める、②ロボティクス特許取得の上位の国々は、ロボティクスの学術文献や在庫でもリーダーとなっている、③中国はロボティクスの特許取得者の1位ではあるが、ロボティクスの生産では日本が1位である(ただし中国のロボティクス生産は急増している)、などが挙げられている。 Center for Security and Emerging Technology “China’s Robotics Patent Landscape” (August 2021)

バイデン大統領、重要インフラのサイバーセキュリティ更新を推進するメモを通達

バイデン大統領は7月28日、連邦機関で構成されるグループに重要インフラを対象としたサイバーセキュリティ・パフォーマンス目標の開発を指示した国家安全保障メモに署名した。この指示は、国家安全保障及び経済に影響し得る分野でのサイバーセキュリティ改良努力に重要業界の参加を促すバイデン政権の取り組みの最新事例である。先週には、輸送安全保障局(Transportation Security Administration: TSA)が、TSAが指定する重要パイプラインの所有者・運用者に、ランサムウェアやその他の脅威から身を守る脅威軽減措置の導入を義務付ける通達を行った。今回の通達メモについて説明した政権高官によれば、国土安全保障省(Department of Homeland Security: DHS)のサイバーセキュリティ・インフラ安全保障局(Cybersecurity and Infrastructure Security Agency: CISA)と、商務省(Department of Commerce: DOC)の米国標準技術局(National Institute of Standards and Technology:NIST)が本イニシアチブを主導する。 Cyber Scoop “Biden issues memo to push critical infrastructure cybersecurity upgrades” (7/28/21)

国立再生可能エネルギー研究所、エネルギー貯蔵技術のための金融分析ツールを公表

国立再生可能エネルギー研究所(National Renewable Energy Laboratory: NREL)の研究者は、「貯蔵金融分析シナリオ・ツール(Storage Financial Analysis Scenario Tool: StoreFAST)」と呼ばれるツールを開発した。このツールは、均等化発電原価(levelized cost of energy: LCOE)(または、均等化貯蔵原価(levelized cost of storage LCOS))を評価するためのツールで、将来の電力グリッド(再生可能電力の浸透率が85%)の枠組みにおける長期的な貯蔵機会の可能性を特定することができる。NRELの研究者は、NRELで2015年に創出された「水素金融分析シナリオ・ツール(Hydrogen Financial Analysis Scenario Tool: H2FAST)」を基に、StoreFASTを設計した。StoreFASTモデルの利用者は、最大15件の平行技術評価を行うことができ、全く異なる貯蔵種類の評価を行うことや、単一技術に焦点を当てた評価を行うことも可能である。 pv magazine “NREL releases a financial analysis tool for energy storage technologies” (7/29/21)

NSF、国立AI研究所を拡大、40州へ

米国科学財団(National Science Foundation: NSF)は7月29日、新たに11件のNSF国立人工知能研究所(NSF National Artificial Intelligence Research Institute)を設立したことを発表した。2020年に行われた最初の資金提供で設立された7件の研究所とあわせると、合計2億2,000万ドルの投資となり、本研究所の所在地は40州及びワシントンDCに拡大される。これらの研究所は、AIベースの技術に焦点を当て、①高齢者がより自立した生活を送れるようにすると共に、高齢者のケアをより質の高いものにする、②AIをよりアクセスの高い「プラグ・アンド・プレイ」技術へと変革する、③農業及び食料サプライチェーンの改良につながるソリューションを創出する、といった様々な進展をもたらすことを目標とする。今回の助成では、11の研究所に5年間で各2,000万ドルが提供される。11の研究所の研究分野は、①人間とAIのインタラクション及び共同作業、②最適化の進展のためのAI、③AIと先端サイバーインフラ、④コンピュータ及びネットワーク・システムにおけるAI、など計7分野に及ぶ。 National Science Foundation “NSF partnerships expand National AI Research Institutes to 40 states” (7/29/21)

国防総省、違法漁業を検知、打破するAIコンペを発表

国防イノベーション・ユニット(Defense Innovation Unit: DIU)と、人工衛星を使って世界の漁業活動の画像を提供するグローバル・フィッシング・ウォッチ(Global Fishing Watch)は7月22日、違法で未報告かつ規制を受けていない漁業に対抗するため、新たなコンペ「xView3」を発表した。xView3は、衛星ベースの合成開口レーダー(synthetic aperture radar)のデータを利用して、暗黒船舶(dark vessel)(位置情報を開示しない、もしくは公共の監視システムに表示されない)を検知する新規の手法を開拓することができる有能なデベロッパーを引き付けることを意図したコンペで、賞金は15万ドルとなっている。勝者となる機械学習アルゴリズムは、暗黒船舶を自動検知し、特性化できるものでなくてはならない。 Department of Defense “DOD Announces AI Competition to Detect, Defeat Illegal Fishing” (7/22/21)

国土安全保障省の科学技術総局、人工知能・機械学習の戦略的計画を公表

国土安全保障省(Department of Homeland Security: DHS)の科学技術総局(Science and Technology Directorate: S&T)は7月30日、「人工知能・機械学習の戦略的計画(Artificial Intelligence & Machine Learning (AI/ML) Strategic Plan)」を公表した。DHSの科学技術アドバイザーであり、国土安全保障の広範なミッションを支援する主力研究開発組織であるS&Tは、DHSや広範な国土安全保障の事業活動の効率性と効果の強化にAI/MLの技術的進展を取り入れていく。戦略的計画は、急速に変化するAI/ML技術に伴う機会やリスク、そしてそれがDHSのミッションにもたらす影響について理解することを目的として、S&Tが行っていく研究を特定している。 Department of Homeland Security “News Release: DHS S&T Releases Artificial Intelligence & Machine Learning Strategic Plan” (7/30/21)

エネルギー省、米国製造の脱炭素化を目的として4,230万ドルの公募と業界パートナーシップを発表

エネルギー省(Department of Energy)は、一週間にわたって行なわれる「製造業の未来(Future of Manufacturing)」キャンペーンの一環として、米国製造業部門を対象に、経済全般での炭素排出の削減と米経済の競争力強化を目的として、4,230万ドルの資金提供公募(FOA)及び新規のパイロット・プロジェクトを発表した。4,230万ドルのFOAでは、炭素排出削減(①次世代製造プロセス、②新規マテリアルの開発、③エネルギーの貯蔵・転換・使用のためのシステムとプロセスの改良、を含む)を促進する高性能クリーン・エネルギー技術の製造イノベーションを支援する。また、実世界の環境下でのクリーンな先端技術の試験を目的として、5つの民間部門パートナーを選出した。選出された民間パートナーは、30万ドル相当の技術援助を受益する。これらを合計すると、今週一週間に発表された新規イニシアチブで、経済全般での炭素排出削減努力に約1億3,000万ドル相当の資金が提供されることになる。 Department of Energy “DOE Announces $42.3 Million and New Industry Partnerships to Decarbonize American Manufacturing” (7/30/21)