GAO、ブロックチェーンについて報告

政府説明責任局(Government Accountability Office: GAO)は今般、「ブロックチェーン:新興技術は一部の応用には恩恵をもたらすが、課題に直面している(Blockchain: Emerging Technology Offers Benefits for Some Applications but Faces Challenges)」と題する報告書を発表した。ブロックチェーンは、複数の技術を組み合わせ、銀行などの中央機関が介在しない形で、複数の当事者間のやり取りについて、改ざん防止力があり信頼性の高い記録を提供するもので、クリプトカレンシーやサプライチェーン管理、法律記録など、金融及び非金融の双方で様々に利用されている。GAOは、このブロックチェーンについて、「一部の応用には有益であるが、その他にとっては、恩恵は限定的もしくは問題的でさえある」としている。GAOは、ブロックチェーン技術の恩恵を強化する、もしくは同技術が抱える課題を緩和する一助となる4つの政策選択肢を策定した。 Government Accountability Office “Blockchain: Emerging Technology Offers Benefits for Some Applications but Faces Challenges” (3/23/22)

バイデン政権、2023年度の予算教書を発表

バイデン政権は3月28日、議会へ提出した2023年度の予算教書を公表した。昨年と同様、米政権は、クリーン・エネルギー及び気候に関する研究開発(R&D)で主要な拡大を模索すると共に、STEM労働力の多様化プログラムの拡大も模索している。この結果、国立海洋大気庁(National Oceanic and Atmospheric Administration:NOAA)や米国地質調査所(U.S. Geological Survey: USGS)、エネルギー高等研究局(Advanced Research Projects Agency-Energy: ARPA-E)といった連邦機関の予算は。2桁以上の増加率となっている。政権はまた、新設された医療高等研究計画局(Advanced Research Project Agency for Health: ARPA-H)に50億ドルを、米国科学財団(National Science Foundation: NSF)に新設された技術・イノベーション・パートナーシップ総局(Directorate for Technology, Innovation, and Partnerships)に8億8,000万ドルを要請している(NSFの増額分の約20%を占める)。しかし、エネルギー省科学局(Office of Science)内のプログラムについては、現在議会で保留となっている提案は大幅な拡大を要請しているにもかかわらず、全体的な予算の増加要求は概ね小規模となっている。 White House “Budget of the U.S. Government” (March 2022)

NSF長官、2023年度予算教書について声明を発表

米国科学財団(National Science Foundation: NSF)のセスラマン・パンチャナサン長官(Sethuraman Panchanathan)は3月28日、バイデン大統領が議会へ提出した2023年度予算要求について声明を発表した。同長官は、「大統領の予算教書には、NSFの予算105億ドルが含まれており、過去1年間の歴史的な進展を拡大し、一般教書演説で概説した議題を実行するための大統領のビジョンが詳述されている」と述べた上で、次の点を強調した。①気候変動とクリーン・エネルギーの研究開発の加速(15億ドル)、②科学と工学における公平性の進展(3億9,300万ドル)、③新興技術の技術開発の迅速化(8億8,000万ドル)、④研究インフラと設備の建設及び調達の継続(1億8,700万ドル)、⑤NSFの運営とアワードの管理への支援(4億7,300万ドル)。 National Science Foundation “Statement by NSF Director Sethuraman Panchanathan on the President’s Fiscal Year 2023 budget” (3/28/22)

エネルギー省、連邦ビルを対象とした新たな標準要件を発表

エネルギー省(Department of Energy)は3月30日、連邦ビルのエネルギー効率に関する新たな標準要件を発表した。新たな要件の下、全ての新しい連邦ビルは2021年国際省エネ・コード(International Energy Conservation Code: IECC)を順守することが義務付けられる。これは2023年4月から適用され、既存の連邦ビルに主要な改良を行う際も適用される。エネルギー省はまた、住宅用のプール温水器や空調を対象とした新たなエネルギー効率基準案も発表した。連邦政府は、ビルの省エネ・コードとあわせ、今後30年間で正味150億ドル以上が節約され、1,440万世帯分に相当する炭素排出が削減されると試算している。 The Hill “Energy Department announces new standards for federal buildings” (3/30/22)

フェデックス社、2023年に自動貨物飛行の試験へ

フェデックス社(FedEx)は、2023年から、新たな貨物輸送の手法を試験する計画である。うまくいけば、迅速な配達プロセスにつながる可能性がある。同社は、垂直離着陸型(vertical takeoff and landing: VTOL)貨物ドローンの開発企業、エルロイ・エアー社(Elroy Air)と提携し、自動飛行を通じて集配センター間の貨物輸送に取り組む。エルロイ・エア―社は1月に、「シャパラルC1(Chaparral C1)」ドローンを発表した。シャパラルC1ドローンは、ハイブリッド型の電気システム・ドローンで最高300マイルを飛行し、最大500パウンドの貨物を積載できるという。全てが順調に進めば、両社は2023年からテキサス州フォート・ワースで試験飛行を開始する計画である。 Engadget “FedEx will test autonomous cargo flights next year” (3/30/22)

DARPAが資金提供する科学研究の「外国の影響対策プログラム」の実践について

米議会は過去3年にわたり、国防高等研究計画局(Defense Advanced Research Project Agency: DARPA)に対し、イニシアチブや関連する政策を確立し、DARPAの資金提供で行われる研究を外国政府の不当な影響から保護するよう義務付けてきた。これに基づき、国防総省(Department of Defense)は2019年3月、マネジャー及び資金提供関連の担当者に、米国の技術を搾取しようとする政府からの不当な影響を制限することを目的として、DARPAの資金を受けた研究の上級・主要担当者のその他の調達資金について、情報収集を行うよう指示した。そして最近、DARPAは、「外国政府の影響対策プログラム(Countering Foreign Influence Program: CFIP)」を導入した。これは、リスクベースのアルゴリズムを用いて、DARPAの研究者と外国機関との関係によって呈されるリスクのレベルを評価するものである。法律事務所のロープス&グレイ(Ropes & Gray)は、「DARPAのCFIPのリスク・アルゴリズムは、DARPAの資金を受益した研究者に限定されているものの、その内容は、資金を提供する連邦機関が研究者の過去及び現在における外国政府との関係をどのようにとらえ、考慮するかについて、洞察と透明性をもたらしており、その他の資金提供機関からも同様のガイダンスが発せられると予測される」と分析している。 Ropes & Gray “Implementation of “Countering Foreign Influence Program” for Scientific Research Funded by DARPA” (3/18/22)

イリノイ州科学技術同盟(ISTC)、2022年R&D指標を発表

イリノイ州科学技術同盟(Illinois Science & Technology Coalition: ISTC)が2022年研究開発指標(2022 R&D Index)を発表した。R&D指標は、ISTCが作成する「イリノイ・イノベーション指標(Illinois Innovation Index)」の一つ。キーファインディングとして、①大学、連邦資金を受けた研究開発センター(Federally Funded R&D Center: FFRDC)、企業、その他の機関におけるR&D活動全般で、イリノイ州は全国10位となった、②米国科学財団(National Science Foundation: NSF)の統計によれば、州全体のR&D活動は2018年から2019年の間に11億ドル増加した、③州内におけるR&D集約度は2018年から2019年の間に2.05%上昇した、などが挙げられている。 SSTi “ISTC releases 2022 R&D Index” (3/17/22)

バイデン大統領の「バイ・アメリカン」最終規則、国内産部材調達率を引き上げ

バイデン大統領は、「バイ・アメリカン(Buy American)」イニシアチブの最終規則を発表した。これにより、連邦契約事業者に義務付けられる米国産部材の調達率は、現在の55%から、7年をかけて、2029年1月の75%まで段階的に引き上げられ、重要物資の国内サプライチェーンの強化につながる。この最終規則は、バイデン大統領が就任後、最初の週に署名した「大統領令14005号(Executive Order 14005)」に基づく。この大統領令により、現行のバイ・アメリカン政策の見直しが行われ、行政管理予算局(Office of Management and Budget: OMB)内に「メイド・イン・アメリカ局(Made in America Office)」が初めて設立された。 SSTi “President Biden’s Buy American final rule increases domestic manufacturing content requirements” (3/17/22)

DARPA、「血管新生」のアイデアを基に、古いコンクリート構造に新たな生命をもたらす取り組み

コンクリートは建築資材として頻繁に利用されているが、コンクリートを使ったインフラが経年するのに伴い、その維持管理及び修復は、国防及び民生の双方のインフラにとり、戦略的重要問題となっている。コンクリートの亀裂や腐食による悪化は、鉄鋼を用いたコンクリート構造の劣化の最大原因となり、有用性を損なう。しかし現行技術は、表面の処理に限定されており、またすぐ劣化し、根本的な原因の対処になっていない。こうした中、老朽化したコンクリートに自己修復能力をもたせる学際的な技法が注目されつつある。国防高等研究計画局(Defense Advanced Research Project Agency: DARPA)はその可能性を探るため、「老朽化したコンクリート構造物の生物学的修復(Bio-inspired Restoration of Aged Concrete Edifices: BRACE)」プログラムを開始する。BRACEプログラムの目標は、コンクリートに亀裂が生じた場合に、それらに早急に対処、修復し、その拡大を防ぎ、重要インフラの有用性を延長する、長期的な自己修復能力を授ける技術の開発を開発することで、これは、多細胞生物や生態系で、継続的な自己修復を手伝う血管システムにヒントを得たアイデアである。 Defense Advanced Research Project Agency “DARPA Gives New Life to Old Concrete Structures Through “Vascularization”” (3/17/22)

商務省、ソーラーの迂回防止調査に着手

カリフォルニア州を拠点とするソーラー・モジュール・メーカーのオーキシン・ソーラー社(Auxin Solar)が、カンボジアやマレーシア、タイ、ベトナムで事業を行う中国企業からのソーラー・パネルの輸入について商務省(Department of Commerce)が反ダンピング調査を行うよう請願していた件で、商務省は、これらの企業に対する調査を開始すると発表した。オーキシン社は請願書の中で、「マレーシア、タイ、カンボジア、ベトナムのソーラー電池及びモジュール・メーカーは、中国企業が生産する部品を使って生産費用を低く抑えると同時に、2012年以来、中国製品に科されている現行の反ダンピング/対抗(antidumping and countervailing: AD/CV)関税を回避している」と主張している。現在、米国の結晶シリコン・モジュールの約80%は、ベトナム、マレーシア、タイから輸入されている中、商務省の調査はソーラー・モジュールの供給と製造に大規模な混乱をもたらす可能性があり、その圧力を軽減する国内製造が存在しないことから、商務省の発表はソーラー業界内に暗い影を落とし始めている。 pv magazine “BREAKING: Dept. of Commerce to move forward with solar anticircumvention investigation” (3/28/22)