DARPA、宇宙ベースの製造を模索

国防高等研究計画局(Defense Advanced Research Project Agency: DARPA)は、「新規の軌道及び月面製造、マテリアル、大規模で効率的な設計(Novel Orbital and Moon Manufacturing, Materials and Mass-efficient Design: NOM4D)」プログラムの下、8件の業界、大学研究チームを選出し、契約した。選出されたチームは、物資の発射に基づく大規模な制約を受けずに、軌道上で宇宙構造物を作成することを目的として、マテリアル科学や製造、設計技術に関する根本的な概念証明を提出する。地球から原材料を輸送し、月面上のマテリアルを収集し、軌道上での製造に利用するという構想の下、NOM4Dプログラムが実施されているが、本プログラムでは、原材料を宇宙へ向けて発射したり、月面上の試料を収集したり、軌道上で構造物の作成を行うことはしない。軌道上の実験は、今後の取り組みで行われる可能性がある。

国防総省、2022年国家防衛戦略を議会へ送付

国防総省(Department of Defense)は3月28日、機密扱いの2022年国家防衛戦略(National Defense Strategy: NDS)を議会へ送付した。機密扱いのNDSは、米国民の保護や米国の繁栄の拡大、米国の民主的価値の実現と防衛という米国の国益を進展させ、保護するための国防総省の寄与について概説している。国家安全保障上の優先事項を軍事計画及び活動へと適応させるもので、2022年のNDSは、バイデン大統領の「暫定国家安全保障戦略的ガイド(Interim National Security Strategic Guidance)」(2021年3月に発表)と一貫している。今後、非機密扱い版のNDSが、非機密扱い版の国家安全保障戦略(National Security Strategy)と連続して発表される予定である。 Department of Defense “DoD Transmits 2022 National Defense Strategy” (3/28/22)

エネルギー省技術移転局、エネルギーテック大学プライズの勝者を発表

エネルギー省(Department of Energy: DOE)の技術移転局(Office of Technology Transitions: OTT)は3月25日、OTTがスポンサーとなった実施された「エネルギーテック大学プライズ(EnergyTech University Prize: EnergyTech UP)」の勝者を発表した。コンペは、前日の3月24日に、カーネギー・メロン大学(Carnegie Mellon University)のウィルトン・E・スコット・エネルギー・イノベーション研究所(Wilton E. Scott Institute for Energy Innovation)がバーチャル式に開催した。11の地域勝者(Regional Winners)の中から選出された上位3チーム(賞金は、1位が5万ドル、2位が1万5,000ドル、3位が5,000ドル)と、技術ボーナス・プライズ・ファイナリスト(Technology Bonus Prize Finalist)として6チーム(賞金は、各2万5,000ドル)が発表された。エネルギーテック大学プライズは、国立研究所で開発されたエネルギー技術やその他の有望なエネルギー技術に関する認識を広め、新規の変革的な手法を使ってそれらの技術の市場化に取り組む学生に資源を提供することを目標としている。 Department of Energy “DOE’s Office of Technology Transitions Announces Winners of EnergyTech University Prize” (3/28/22)

エネルギー省、ソーラー予測プライズの優勝チームを発表

エネルギー省(Department of Energy)は、カーネギー・メロン大学(Carnegie Mellon University)で行われたバーチャル式イベントで、「米国製ソーラー予測プライズ(American-Made Solar Forecasting Prize)」の優勝チームを発表した。優勝したのは、最も優れた予測モデルと確率的予測の導入を加速させる優れた計画を提示した5チームで、各5万ドルの賞金が贈られた。また、準優勝チーム(2件)には各2万5,000ドルの賞金が贈られた。ソーラー予測プライズは、グリッド運用者が雲の状況など天候関連の不確実性を考慮しながら、太陽発電の生成量を予測する一助となるよう、最新のソーラー予測能力の開発を奨励することを意図したもの。コンペの参加チームは、4週間にわたり毎日、事前に指定された場所について翌日のソーラー予測を提出すると共に、予測ツールを商業化する手法や、関係機関による先端予測の導入を加速させる革新的なアイデアをまとめた計画書を提出した。 Department of Energy “Department Of Energy Announces Winners Of Solar Forecasting Prize” (3/28/22)

NREL、2030年のオフショア風力発電目標を達成するために必要なサプライチェーンに関する報告

国立再生可能エネルギー研究所(National Renewable Energy Laboratory: NREL)は、「国内オフショア風力エネルギーのサプライチェーン需要(The Demand for a Domestic Offshore Wind Energy Supply Chain)」と題する報告書を発表した。2030年までに米国内で30ギガワットのオフショア風力発電を達成するという目標に到達するために必要なサプライチェーンのニーズについて概説したもので、目標達成に必要とされる部品や港湾、車両、労働力について広範な要旨を提示している。国際的なオフショア風力発電のサプライチェーンは既にほぼ飽和状態で、同業界を拡張するには国内ネットワークの開発が急務となっている。本報告書は、エネルギー省(Department of Energy)が2022年2月に発表した「頑強なクリーン・エネルギーへの移行に必要なサプライチェーンを確保するための米国戦略(America’s Strategy to Secure the Supply Chain for a Robust Clean Energy Transition)」を補完するものである。 Department of Energy “Report Outlines Supply Chain Needs to Achieve Offshore Wind 2030 Goal” (3/28/22)

ジョン・ケリー気候特使、2022年後半までは現職に留まる計画

バイデン大統領の気候問題担当特使(Special Envoy for Climate)であるジョン・ケリー氏(John Kerry)は、CNNの取材に対し、少なくとも次の主要国際気候会議が行われる11月までは現職に留まる計画であると語った。また同特使は、11月にエジプトのシャルム・エル・シェイクで行われる国連気候変動枠組み条約第27回締約国会議(COP27)に出席し、他国に対して気候目標を引き上げ、メタンや炭素の排出を削減し、再生可能エネルギーへの移行を早く進めるよう推進する計画であると述べた。昨年11月に英国のグラスゴーでCOP26が行われた後、ケリー特使は退任するだろうと広く予想されていた。ケリー特使はパリで行われた国際エネルギー機関(International Energy Agency: IEA)の年次閣僚会合に出席し、同じく同会合に出席していたジョー・マンチン上院議員(Joe Manchin)(ウェストバージニア州選出民主党)と夕食を共にしたことを明らかにした。加えて、「米国は気候危機に関する立法措置を実施することが間違いなく急務である」と述べた。 CNN “John Kerry plans to stay in climate envoy role through late 2022, says climate action in Congress is ‘imperative’” (3/24/22)

新米国安全保障センター(CNAS)、米国サプライチェーンの再調整について報告

新米国安全保障センター(Center for a New American Security: CNAS)は今般、「複雑な蜘蛛の巣:米国のサプライチェーンの再調整(The Tangled Web We Wove: Rebalancing America’s Supply Chains)」と題する報告書を発表した。継続中のパンデミックにより、効率性と高い収益を目指し、数十年にわたって行なわれてきたオフショア及びコスト削減努力の結果、米国や同盟国、パートナーにおけるサプライチェーンが容認しがたいほど脆弱になったことが明白となった。このような中、米国のサプライチェーン問題への取り組みには、現在の地政学的意味合いに適合する新たな概念枠組みが必要とされている。CNASは、中国への依存過多がもたらした現在の不均衡に対処する枠組みに必要な中核要素を3つ挙げている。それらは、①政府の役割の調整、②現行の世界的サプライチェーンを形成した主要前提に関する確認、③自立と相互依存性の間の緊張のバランスを図ること、の3点である。 Center for a New American Security “The Tangled Web We Wove” (3/10/22)

テスラ社のサプライ業者、LGES社が14億ドルを投じてアリゾナ州に電池工場を建設

電気自動車メーカーのテスラ社(Tesla)とルシード社(Lucid)のサプライ業者であるLGエナジー・ソリューション社(LG Energy Solution)は3月24日、北米の有望なスタートアップ企業及びその他の顧客企業の需要に対応するため、14億ドルを投じて、2024年までにアリゾナ州に電池工場を建設する計画を発表した。LGES社によれば、これは、テスラ社とルシード社の電気自動車に使用されている「円筒形電池(cylindrical cells)」を生産する米国初の工場となる。工場の建設は今年第2四半期に開始し、大量生産は2024年に開始予定で、11ギガワット時の生産能力を有するという。一方、NHKの報道によれば、テスラ社のサプライ業者の1社であるパナソニック社も、テスラ社の工場があるテキサス州からさほど遠くないオクラホマ州またはカンサス州での工場建設を検討している。 Nasdaq “Tesla supplier LGES plans to build $1.4 bln battery factory in Arizona” (3/23/22)

米国アカデミー、「生物物理学の発展には、教育、資金、労働力の多方面的手法が必要」と報告

米国アカデミー(National Academies of Sciences, Engineering, and Medicine)は今般、「生命の物理学(Physics of Life)」と題する報告書を発表した。生物物理学(biological physics)(「生体物理学(physics of living systems)」とも呼ばれる)は、天体物理学や原子核物理学のように、物理学の新たな分野として台頭してきた。本報告書は、この分野の未来を強化するため、連邦機関や政策策定者、大学はどのように支援できるかを概説し、研究の方向性や資金拠出、教育について勧告を提示している。生物物理学を支援するための政府の取り組みの一例として、①連邦政府は、生物物理学に関するグラントの規模を拡大し、広範囲の研究を維持するため、米国科学財団(National Science Foundation: NSF)に追加の資源を提供する、②議会は、エネルギー省(Department of Energy)のミッションを拡大し、国立衛生研究所(National Institutes of Health: NIH)及びNSFと協力して生物物理学のより広範な進展を目的としたユーザー施設及びインフラの建設と管理に従事させる、といった点を勧告している。 National Academies “Realizing the Promise of Biological Physics Requires a Multipronged Approach to Education, Funding, and Workforce, Says New Report” (3/23/22)

カリフォルニア大学バークレー校、データ科学を適用して環境問題の解決に取り組む新センターを設立

カリフォルニア大学バークレー校(University of California, Berkeley)は、卒業生のエリック及びウェンディ・シュミット夫妻(Eric and Wendy Schmidt)から資金提供を受け、データ科学と環境科学を組み合わせ、気候変動や生物多様性の損失を含む主要な環境問題に対処する新たな研究センターを設立する。「エリック・アンド・ウェンディ・シュミット・データ科学及び環境センター(Eric and Wendy Schmidt Center for Data Science and Environment)」と呼称され、あらゆる人が利用できる新規のソリューションを創出すること、それらが実用的で、社会に恩恵をもたらす形で再現及び拡張可能であることを確実にすることに取り組む。新たな環境データやコンピュテーショナル手法及びツールの急速な増加は、人々とデータを結びつけ、双方は、環境問題の解決におけるデータ科学の役割を大幅に高める機会を提示している。シュミット夫妻はこのセンターに5年間で1,260万ドルを拠出することを誓約している。 Berkeley News “New UC Berkeley center will apply data science to solving environmental challenges” (3/23/22)